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スペースパニック - (2012/09/29 (土) 08:35:42) の編集履歴(バックアップ)


スペースパニック

【すぺーすぱにっく】

ジャンル アクション
対応機種 アーケード
発売・開発元 ユニバーサル
稼働開始日 1980年
ポイント 横視線版平安京エイリアン
一部の敵は穴を多く掘らないと倒せない厄介さ

概要

  • 1980年にてユニバーサル*1からアーケードにてリリースされた横視線固定アクションゲーム。
  • 酸素の限られた宇宙にて、主人公を操作してちょこまかと動くエイリアンどもを全滅させるのが目的となる。
  • 一人~二人交互プレイ可能。エンドレスゲーム制。

主なルール

  • 操作方法。
    • 本作はレバーと2ボタン(穴掘り、穴埋め)を使用する。
      • レバー左右で主人公の左右移動。
      • "はしご"に近づいてレバー上下で"はしご"の昇り降り移動。
      • 穴掘りボタンで主人公前方の地形に穴を掘る。
      • 穴埋めボタンで穴のある地形を埋める。
  • 本作における主な操作について。
    • ステージは6つの段差があり、段差のあちこちに"はしご"かけられている。
      • 段差やはしごを利用して主人公を移動させ行動を起こさなければならない。
      • 下記の穴掘りの地形に主人公を落とすと、下の地形に落下する事ができる(ミスなどのペナルティはない)。
    • 穴掘りボタンを連続で何回か押せば、段差にいる主人公前方の地形に穴を掘らせる事ができる。
      • 但し、一番下の段差には穴を掘る事はできない。穴が掘れるのは上から2段目以降の段差のみとなる。
      • 穴掘りボタンの押す回数が少ないと、不完全な浅い穴ができあがってしまう。穴が浅いと問題を起こしてしまう可能性がある(下記の敵の倒し方の項参照)。
    • 穴を掘った地形の前で穴埋めボタンを何回か押せば、掘っていた穴を埋められる。
    • この「穴堀り」と「穴埋め」の操作は本作を攻略する上で重要課題となる。
  • 敵の倒し方について。
    • 画面内には複数の敵がうろちょろしている。
      • 地形に穴を掘り、敵をその穴におびき寄せれば穴中に閉じ込める事ができる。
      • 閉じ込めた敵に近づいて穴埋めを行えば、敵を穴の下の地形に突き落として倒せる。但し、倒し方が特殊な敵も出現する場合がある(下記の敵の種類の項参照)。
      • 突き落とした敵の下に敵がいた場合は巻き添えでそいつも倒す事が可能である。
      • 穴の掘りが浅い状態で敵が穴に触れたり、穴に閉じ込めた敵を長時間放置してしまうと、敵がそこから脱出してしまう。
  • 敵の種類について。
    • 本作には3種類の敵がおり、それぞれに倒し方に相違がある。
      • 赤い敵である「モンスター」は、普通に穴に閉じ込めて突き落とせば倒せる。
      • 緑の敵である「ボス」は、あらかじめ下の地形に穴を掘った後に上地形にも穴掘りをし、垂直に穴が2段掘られた状態で上側の穴に閉じ込めて突き落とせば倒せる(2段重ねで落とさないと倒せない)。
      • 青の敵である「ドン」は、上記のボスと同じ要領で3段重ねの穴を掘り、上側の穴に閉じ込めて突き落とせば倒せる(3段重ねで落とさないと倒せない)。
  • OXYGENゲージについて。
    • 画面上には「OXYGENゲージ」が表示されており、時間経過でこれが段々と消費されていく。
      • OXYGENゲージが3分の1分程度まで消費されると、ゲージが赤枠に達し主人公の移動速度が低下するペナルティ。
      • OXYGENゲージが完全に尽きるとミスとなる。
  • クリア条件とミス条件について。
    • ステージクリア条件は「画面内のすべての敵を穴掘りを駆使して倒す」事である。
    • ミス条件は「主人公が敵に触れる」「OXYGENゲージが0になる」のいずれか。ミス後の復活はすべての敵の位置がリセットされた状態となる。
    • 残機がすべてなくなるとゲームオーバー。当時のゲームの例に漏れずコンティニュー機能はない。

特徴

上記のルールを見て感づいた方も多いと思うが、本作は『平安京エイリアン』(以下"平安京"と表記)と非常に似通ったルールを採用している。
実際、平安京の情報が記載されているwikipedeaに本作が関連作として記載されている程である。
平安京舞台の本家(?)に対して、本作は宇宙の敵を倒すという舞台設定であるが、穴を掘って異型の敵を倒すスタイルは両者共通である。
宇宙でのモンスター撃退ものといえば電子銃とかの科学的な武器で敵を倒すイメージがあるが、本作は穴掘りオンリーで敵に挑むのが漢気味が溢れていて(?)素敵だ。

穴掘りと穴埋めの動作はまんま平安京のそれと一緒である反面、横視線のアクションゲームなのであちらとは差別化が図られている。
まずは平安京でいうところの縦向きの堀りが仕様上不可能な為、あちらよりは掘りの範囲に制限がかけられる場面が多い。
「一部の敵は複数の穴を掘らないと倒せない」「主人公が穴に落ちる行為も移動確保の手段になる」といった平安京にはない要素もあり、ただ安易に横視線にしただけという作品ではない。
本作の敵の動きは平安京以上にしばしっこく、「なんとなくここに穴を掘っていればいいや」感覚で挑むとあっさりと袋小路にされて昇天するのは必至だと思われる。

ステージ中ではBGMが一切流されず、主人公を歩かせる度に「ピピピピピピ」「ボボボボボボ」といった、いわゆるビープ音しか聞こえない様が不気味かつ味わい深い雰囲気を醸し出している。
また、敵を穴に落とした時の効果音が『スペースインベーダー』のショット音を流用している模様。

正式な家庭用移殖はされていないが、有名クリエイターの中村光一氏がアマチュア時代にてパソコン雑誌「I/O」に本作の移殖版を投稿していた過去がある。

また、同社の『Mr.Do!』の続編『Mr.Do!VSユニコーン』は本作のシステムをモチーフとしており、ある意味本作のアッパーバージョンともいえる。