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ああ播磨灘 (MD) - (2013/09/11 (水) 00:57:30) の編集履歴(バックアップ)
ああ播磨灘
【ああはりまなだ】
概要
作:さだやす圭、「モーニング」で連載(完結)された同名の漫画が原作。のはず。
原作の前半と同じく双葉山の69連勝を越える70連勝を達成する事がこのゲームの目標、中盤以降は完全オリジナルストーリーとなっている。
本来ならば相撲を題材にした漫画を元に作られたゲームなのでジャンルは「対戦スポーツ」と書くのが正しいのかもしれない。しかし……。
問題点
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無駄に派手なエフェクトといいコマンド入力といい現実の相撲では在り得ないような決まり手といいどう見ても格ゲーそのもの。
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例えば、空中高く飛び上がって相手に組み付き場外まで投げ飛ばす「鷹爪真空投げ」、深紅の炎を纏い放たれる「火焔張手」、当たろうが外れようが必ず元の位置に戻ってくるジャンピングヘットバット「岩石砕き」、相手を頭より高く持ち上げバンバン叩きまくった挙句に天高く投げ上げる「大噴火投げ」など。…スタッフは『アフガン航空相撲』のゲームを作りたかったのか?
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確かに、原作漫画だって破天荒な横綱朝青龍も真っ青になるくらい相撲界の掟をやぶりまくる作品ではあったが原作漫画にもこんな描写は無い。
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そもそも原作は、力士として取り組みの上では「極めて真っ当」かつ破格の強さの持った主人公が、同時に掟破りの言動を繰り返す、という痛快さがウリであった。
そのため、取り組みシーン自体は土俵際の攻防など相撲の持つ本質的な魅力が、現実から極端に逸脱せずに描かれている。
であるからこそ相撲の「闘い」の側面では理想的だが、「格式」の側面では力士として失格・破天荒すぎる主人公の横綱に対して、同じ力士や格式に縛られた相撲協会、そしてファンはどう反応するのか…?という構図になり、同時に現実の相撲業界への痛烈な批評にもなっている。
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要するに相撲としてありえない要素を恥ずかしげもなく入れてしまった本作は、キャラゲーとして最低のクソなのである。ゲーム単体としての出来はこの際おいておいても、キャラゲーならば「原作のキャラがでる」「原作の台詞を再現する」「原作と同じ展開になる」は当たり前で、原作のいちばん大事なエッセンス''をこそ再現すべきでは?
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始めは弱すぎ、途中から理不尽に強くなる不自然な難易度の変化はクソゲーではおなじみの仕様だがこれも例外ではない。
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CPUがハメ技すれすれの技を出してくる。これも相撲協会の指示か?
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と言うかこのゲーム、「ハメるが勝ち」みたいなゲームである。播磨灘の名台詞である「相撲に品位もクソもあるかい!! 強い者が勝つ。それだけや!!」を直に体験させられる仕様である。
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途中進めていくと鬼神竜なるオリキャラが登場、しかも設定が傷害事件を起こし謹慎中の身という、後の相撲界のゴタゴタを予言するかのような危なっかしいキャラ。
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ゲームオーバーになると播磨灘に「ぼけっ! わしが負けたんは、おんどれの技術が未熟だからや!! もう一度、やり直さんかい!!」と叱責される。
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そして何よりも有名なのが横綱モード(所謂ハードモード)をクリアし、スタッフロールが流れ終わった後に突如繰り広げられる「播磨体操第一」。
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クリアしなくてもパスワードで「たいそうしようよ」と入れる事で見ることが可能。むしろそちらの方が有名か。
総評
原作通りのストーリーで原作のキャラが登場しているにもかかわらず、原作の意義を根底からぶん投げてしまっているという少々珍しいクソキャラゲー。
音楽、グラフィック等は決して悪くはなく、スタッフの力の入れどころが明らかに間違った結果、世に出てしまった怪作である。
余談だがこれが発売された当時、『ああ播磨灘』が何故かアニメ化されていた。このゲームの発売元であるセガもスポンサーだったのだが、回が進むたびにセガ以外のスポンサーが離れていったという。
中古市場でもプレミアムが付く事がなく、メガドラ現役当時は捨て値で売られていた事もあって、播磨体操第一目当てに(裏技で即見る事は可能)購入するユーザーも少なからずいた。