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クレオパトラフォーチュン - (2018/09/24 (月) 20:19:22) の編集履歴(バックアップ)


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クレオパトラフォーチュン

【くれおぱとらふぉーちゅん】

ジャンル 落ち物パズルゲーム
対応機種 アーケード(F3システム)
発売元 タイトー
開発元 ナツメ、タイトー
稼動開始日 1996年
判定 良作


概要

  • 古代エジプトを舞台にした落ち物パズルゲーム。
  • 元はタイトーが販売していたカラオケ機「X-55」で配信されていたピラミッドの中に棺やミイラ、宝石等を綺麗に詰めるボードゲームで、それを落ちモノパズルにしたのがこのクレオパトラフォーチュンである。
  • エジプトの絶世の美女クレオパトラをモデルにしたコスプレが趣味な主人公の巫女『パトラ子』を主人公に据え、エジプトらしさを前面に出しつつコミカルに描いているビジュアルが印象的。

特徴

  • レバー+1ボタンで操作。ボタンはブロックの回転。
  • フィールドには宝石、棺、ミイラが落下してくる。それを同じく落下してくる岩で囲んで消すのがこのゲームの基本的なルール。
    • ただし、ミイラは同じ囲いの中に宝石もしくは棺が入っていないと消えない仕組みになっている。ミイラが多めに出ても邪魔にならないように処理するのがクリアの秘訣。
    • 要するに、「ミイラ」を「棺」や「宝石」といった副葬品と一緒に石材で囲んで墓を作る、というシステム。
    • また、補助的な要素として「同種のブロックが横一列に並ぶ」事でもブロックが消える。これを利用して連鎖を起こすことも、ピンチを脱する事も可能。囲んで消しにくい場合の対処法としても知っておいて損はない。
    • 一般的な落ち物パズル同様、ブロックが中央最上段で詰まってしまうとゲームオーバーとなる。
  • 一人用モードではステージセレクトを標準搭載。最初から始めるか、途中から始めるか選ぶ事も出来る。難易度が上がるほどミイラが出やすくなり処理に苦しめられる。
    • 一人用モードはエンドレスではなく、エンディングが存在する。レベル99を終える事がエンディングの条件。
  • 一人用パズルモード以外にも、対戦モードも存在。対戦は2本先取でプレイヤーの勝利となる。

評価点

  • 古来からのドマイナーなボードゲームを非常に優れたアイデアで落ち物パズルに生まれ変わらせた点。
  • 囲んで一気に消す楽しさ。後半はすんなり囲みにくくなるが、うまく処理出来た時の爽快感は大きい。
  • BGMは古代エジプトをイメージしたもので、曲数こそ極端に少ないとは言え非常に美しい。プレイ中のBGMはアーケードゲームでも屈指の名曲である。
  • 全消しを達成すると何故かマスコットのパトラ子がコスプレを披露してくれる。これ見たさに全消しを狙いにいくプレイヤーが続出した。
    • 通常のゲームよりも全消しし易い事もあり、高得点狙いでも全消しは必須。デッドラインから偶然に全消しが成功した時の爽快感は相当なもの。

不評点

  • ルールが少し特殊。
    • 本作では従来のパズルゲームと同じように同種ブロックを一列に並べて消す方法もあるが、岩で囲んで消すのがメインのルール。
    • そのため初めたての人にとって本作は「テトリス」や「ぷよぷよ」のように同じ色やブロックを一直線に並べるパズルゲームと思われがち。
    • 故に取っつきやすいルールでヒットしていた同社の「パズルボブル」とは異なり、ゲームセンターでの寿命は短くなってしまった。
      • 色とりどりの「ぷよ」や「バブル」が登場する上述のゲームらと異なり、基本的に色合いが地味なのもマイナスポイントだろう。
    • 積み重なった邪魔なミイラや棺等をうまく処理して立て直すのもこのゲームの面白さなのだが、焦るほど失敗するため初見ではプレイヤーの心を掴みづらいのもACゲームとしては難点。
      • 本ゲームはレベル上昇と難易度上昇が比例しておらず、レベルが10の倍数に近付く程にブロックの落下速度が速くなる等極端に難易度が上昇し、10の桁が繰り上がる毎に難易度が落ち着く、という難易度上昇になっている。例えばレベル19よりレベル20の方がブロックの落下速度が遅く簡単。
      • この為、テトリスのような徐々に難易度が上昇していくタイプのゲームに比べ、序盤でゲームオーバーになってしまう可能性が高い。これもACゲームとしては欠点だろう。
  • 大連鎖時のボーナス配点が異常に高すぎるため、一回の連鎖でカンスト(9億9999万9990点)する危険性がある。
    • ボーナス得点は各連鎖のブロック消去毎に入るのだが、連鎖得点計算式は「消去ブロックの基本点×2の(連鎖数-1)乗」というとんでもないもの。
      • 具体的には8連鎖目に基本点の256倍、16連鎖目に65536倍の得点が入る。これでは一回の連鎖でカンストする可能性があって当然である。
      • 電源パターン(電源投入後クレジット投入しスタート押下以後、モード選択、難度選択、チュートリアル…を全て、ボタンを触れずに本編を開始)が存在するため、パターンを作れば確実にカンスト出来てしまう。
  • 対戦モードが練り込み不足。
    • 本作の対戦モードはぷよぷよ等と同様に、自分のブロックを消しながら、お邪魔ブロックを送り付けるという戦いになる。
    • しかし相手から送られてきたお邪魔ブロックを自分が送ったブロックで相殺するシステムがない*1為、どちらかが高い得点を叩きだすとまず助からない。つまり熟練者同士であるほど早々に決着がつく。これもACゲームとしては欠点だろう。
    • 上述のように本ゲームはボーナス配点が高いので、高い得点を出すのはそう難しいことではない。

余談

  • 全消しの際に表示されるパトラ子は何故か指が4本になっている。
  • パトラ子は後に同社パズルゲーム『プチカラット』に隠しキャラとしてゲスト出演している。
    • 本作のBGM「SHININ’ QUEEN」もアレンジ使用されている。事実上パトラ子のテーマ曲となった。
  • DSのクイズゲーム『きらめきスターロード(アーケード版はイントロ当てクイズ)』にも隠しキャラとして登場している。立ち絵は『プチカラット』の使い回しだが、イベント時のCGは描きおろし。
  • 実は、アーケード版はオリジナルではなく、元はタイトー家庭用通信カラオケ「X55」で遊べたモノを大幅にアレンジ、移植している。X55に内蔵されているのではなく、カラオケ楽曲データと同様にダウンロードして遊ぶ…のだが、当時は今の様に光やADSLではなく、通常アナログ回線の9600bpsで落としてくるので、選択して遊べるまで小一時間かかる代物。ちなみに別売りゲームコントローラがあるのだが、通常はカラオケ用のリモコンで遊ぶ。もちろん、今のBluetoothではなく当時の民生テレビリモコンと同じ赤外線送信なので、とても遊びにくい代物だった。

続編等

  • 続編として使用基板をNAOMI、開発をアルトロンに変えた『クレオパトラフォーチュン+(プラス)』が2002年5月に稼働した。
    • 『クレオパトラフォーチュン+』では新たなライバルキャラ「ゼノピア」が登場する。
      • 前作にあたる本作セガサターン版の追加モードでは「スフィンクス」というパトラ子のライバルキャラが登場していたが、その次の相手がゼノピア。プラスのストーリーは本作セガサターン版追加モードの続きである。
    • プレイ方法がアーケードのみで、出回りも少ないレアゲー。
    • ルール面ではほぼ変更は無いが、特殊な補助アイテムが出現するようになっていたり、時々ゼノピアが大型の岩を召喚して邪魔してきたりする。
  • 他にもパトラ子に代わってイースのイーシャが登場する『イースフォーチュン』も携帯アプリで配信中。
    • ブロック等が全てイースに合わせて剣やエメル(武器の強化に必要な石)などに差し替えられているが基本的なルールは同じ。手軽に遊べ、携帯ゲームとしての出来は良い。全消しするとイーシャと姉オルハの画像が見られる。

移植版

対応機種 セガサターン
プレイステーション
ドリームキャスト



発売・開発元 【SS】タイトー
【PS/DC】アルトロン
発売日 【SS】1997年2月14日
【PS】2001年5月17日
【DC】2001年6月21日
定価 5,800円(税抜)
判定 良作

概要(移植版)

  • 家庭用版ではミステリーモードという全50問の問題を解いていく、いわゆる「なぞぷよ」にあたるモードが追加。
  • SS版は出荷数が少なかったらしく、店頭ではなかなか見かけないレアゲー。
  • この他、PS2『タイトーメモリーズ 上巻』(タイトー 2005年7月28日/5,040円)に収録されている。
    • アーケード版の完全移植。入手が容易なため今から遊びたい場合はオススメ。