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ゼロガンナー - (2015/01/07 (水) 13:53:43) の編集履歴(バックアップ)


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このページはアーケードシューティングの『ゼロガンナー』と、その続編『ゼロガンナー2』の紹介をしています。



ゼロガンナー

【ぜろがんなー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード(MODEL2)
発売・開発元 彩京
稼働開始日 1997年
ポイント 彩京初のポリゴンSTG
彩京STGリンク

ストーリー

西暦2016年、頻発する武装テロ組織による破壊活動に混迷を極めた全世界では、第一級戒厳令が発令されていた。各地に現れたテロリストは軍部を制圧。核をも手中におさめ増大する勢力を壊滅すべく結成された特殊傭兵部隊「ZERO」。今、彼らに世界の命運が委ねられたのだ。

概要

  • 本作はMODEL2基板を使用した、彩京初のポリゴンSTG。
    • 『レイストーム』のようなクォータービューを採用し。自機は軍用ヘリである。
    • 本作のウリは「360度全方位からの攻撃」である。

基本ルール

  • 8方向レバー+2ボタンで操作。ボタンはショットとボムの2種類。
  • アパッチ改、コブラ、ガンシップナカジマの中から1機選んだ後、アジアコース、北アメリカコース、ヨーロッパコース、エキスパートコース(初心者お断りという注意書きがインストカードにある)の中から一つ選んでプレイ。
    • いずれのコースは全5面構成だが、エキスパートコースのみ全10面構成。またスコアはエキスパートコースのみ適用される。
  • ショットボタンを押しっぱなしにすると、自機の正面にいる敵をロックオンし、その敵を自動的に攻撃し続ける。ロックオン攻撃は通常ショットでは攻撃できない地上の敵も攻撃する事が出来、耐久力の高い敵、特にボス戦では画面上方に回り込んで、画面下方に居る敵を攻撃する事も出来る。

批評点

  • ゲームの難易度は通常3コースに関しては中程度。前半ステージはクォータービュー視点なので、画面奥から画面手前に向かって弾が飛んでくるが、弾の量はそこまで多いわけではない。視点に慣れればそれほど苦労せずに先に進める。
  • 逆に独特の視点への慣れが必要な点や敵の攻撃が激しいという事から、本作はプレイヤーへ要求される要素が多く、ハードルが高いともいえる。
  • またエキスパートコースは、独特の視点や操作感覚に加え、彩京STG特有のランダムステージも加わる為、更に難易度は格段に上昇する上、唯一スコアが適用されるモードでもある為、スコアラーは必ずこのモードを選ばなければならない。
  • 選択できる自機は3種類と彩京STGにしてはかなり少なく、自機選択の幅が少ない。ハイスコアを目指す場合はエキスパートコースに固定されてしまうので、途端にコース選択の幅も狭まる。
  • 他、彩京特有の敵ボスの変形や個性的なキャラ等のおふざけ要素も無い。ガチンコSTGをPRしていた「ストライカーズ1945」以上に硬派な作品とも言える。

総評

  • ルート選択という新機軸はあったものの、全体的に地味な雰囲気もあって、本作は彩京系STGの中ではかなりマイナーである。
  • 「360度全方位からの攻撃」を、さらに進化させたものが『ゼロガンナー2』である。
  • 残念ながら、1に関しては家庭用移植は一切されていない。

ゼロガンナー2

【ぜろがんなーつー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード(NAOMI)
発売・開発元 彩京
稼働開始日 2001年
ポイント ターンマーカーに慣れる事が出来るか
彩京STGリンク

ストーリー

近未来、アジアの企業「イゲムグループ」が発見した未知のエネルギーは多くのオーバーテクノロジーを生み出した。エネルギーを独占し、あまりに強大な力を持った「イゲムグループ」は暴走、ついに天候をも自由にコントロールする気象兵器「ONI」を作り出した。そして世界を支配すべく攻撃を開始したのである。「ONI」の威力はすさまじく、大規模な異常気象が猛威を振るい世界は天変地異にみまわれた。大国は総力をあげ「ONI」の破壊にのりだしたが、厚い雲に守られた気象兵器にはどんな攻撃も通用せず、それどころか「イゲムグループ」の開発した超兵器軍によって、大国の軍事拠点はその機能を発揮できぬまま次々と壊滅させられてしまった。そしてついに世界は人口の半分を失うとともに、その巨大企業によって支配されてしまったのである。残された人類は対抗する最後の手段として「ゼロガンナーシステム」の採用を決定した。それは敵から奪取した無人戦闘ヘリに優秀な人間の脳を移植することで、敵と同等の運動性能と優れた状況判断能力を得、単身での敵本拠地突入に全てをかけるという、極めて残酷か荒唐無稽な計画であった。主人公は自らの肉体を捨て、全世界の運命をかけた決戦に挑む。

概要

  • 『ゼロガンナー』の続編である本作はNAOMI基板を使った、全編フルポリゴンの縦スクロールシューティングゲーム。
    • 本作は前作以上に「360度全方位からの攻撃」の要素が強調されている。強制スクロールのメタルホークないしバンゲリングベイと言えば分かりやすいかもしれない。
    • 選択可能な自機は貫通レーザーを主兵装に持つコマンチ、高い攻撃力を誇るアパッチ、広範囲攻撃が得意なホーカムの3種類。
    • 4種類のコースが用意されていた前作とは異なりコース選択は無い。前半4ステージがランダム面で従来の彩京STGと同様の構成に。全7面。
    • レイストーム風味の3DSTGだった前作から一転、いつもの彩京のSTG同様の縦スクロールシューティングに変更されたが、ステージ展開によっては真横、斜めといった変則的な方向にもスクロールする。
    • ボス出現時にはポリゴンを駆使したビジュアルシーンが挿入され、彩京シューティングのお約束「ボスの変形」もビジュアルシーンで表現されている。

基本ルール

  • 前作同様、8方向レバー+2ボタンで操作。各種ボタンの役割はショットボタンは変更は無いが、ボムボタンがターンマーカーボタンに変更。
    • ターンマーカーボタンを押しっぱなしにすると、画面にターンマーカーが出現し、その間はレバー左右で自機の方向を360度に変える事が出来る。
    • 自機を動かさないでボタンを連打すると、ターンマーカーまでの距離を伸ばす事が出来る。素早く方向転換をしたい時は近い距離で、遠くの敵を攻撃したい時は遠い距離までマーカーを伸ばすといった工夫が必要になる。
    • ターンマーカーは円を描くコンパスでいうところの「針を刺す」ようなもので、ターンマーカーが置かれてる間は常にターンマーカーに機首を向けるというシステムである。針との距離が近ければ近いほど小さな円ができる一方で円が描きづらくなるのと同じで、ターンマーカーに近いほど僅かな距離で小回りや方向転換ができるが自機の速度もなぜか遅くなる。
  • ショットボタンとターンマーカーボタンを同時に押すと、機種ごとに違った「オプションアタック」が使え、使用制限はあるが敵に大きなダメージを与える。
    • コマンチ【アイアンペッカー】オプション1個を任意の場所、任意の方向に配置して一定時間定点自動射撃。他の機体よりもゲージが溜まりやすく複数設置が可能。
    • アパッチ【キラーエイプ】オプション4個による桁外れな威力の特攻攻撃
    • ホーカム【ハウンドクラスター】グラディウスのようにオプション3つを率いて一定時間援護射撃
    • ゲージは敵を倒したときに放出されるエネルギーアイテムを取ると溜まっていき、フルになると1回分使用回数が増える。難易度によって補充量が著しく変わる。
    • エネルギーアイテムは出現と同時に画面外に逃げようとするが、ショットボタンから指を放すと自機に吸い寄せられ楽に補給ができる。
  • 敵本体との接触でミスにはならない。むしろその逆で自機はメインローターで敵を切り刻むという無茶な攻撃方法をパッシブ搭載しており、体当たりによる撃破が可能である。
    • 但し耐久力のある敵はローターアタックでは到底破壊できず、進路を阻まれた場合それより先に進めず押し戻される。その2間に挟まれるとピンボールの如く延々と跳ね返って制御困難になる事も。
    • 無論ソードなどふりかぶった近接武器への接触はミスになる。

問題点

  • ややとっつきにくい操作性。
    • 本作は敵も自機同様、「360度全方位からの攻撃」を仕掛けてくるので、当然弾や敵機は画面の上のみならず全方位から出現する。ローターアタックがあるので出現パターンを把握せずとも初見で凌げるケースも多々あるが、基本プレイヤーはあらゆる方向から現れる敵を撃ち落とし、弾も避けつつ、効率よく敵を倒すために機首の向きを素早く変え、オプションアタックのために息継ぎするかの如く攻撃を一時中断してエネルギーアイテムの回収…といった忙しい操作を休みなく時にはすべてを同時に要求される。慣れれば常にボスの真後ろに刻むように回り込んで延々と死角から攻撃という芸当も出来る…が、並ならぬ熟練が必要。
    • ターンマーカーを扱う故に操作の癖も高く、前作の独特の視点や後期の彩京STGにおける激烈な難易度とは別ベクトルで同様に遊び手を狭めてしまった。
  • 緊急回避用のボムが無い。
    • 本作の敵の弾速はそれほど速くはなく、敵弾の数もかなり少なめである。その代わりなのか、本作には何と緊急回避のボムが一切存在しない。
    • 一応オプションアタックがボムの役割を果たしているのだが…
  • 使用可能な自機が少ない。
    • 本作で選択可能な自機はコマンチ、アパッチ、ホーカムの3種類のみで、彩京としてはかなり少なめの自機選択の幅の狭さ。

総評

ヒット作に恵まれなかった彩京が起死回生を狙ったとも取れる意欲作だが、ターンマーカーという独自の操作体系のとっつきにくさが敬遠されたようで、客付きはさほど伸びなかったようだ。
結果的にこれが彩京最後の作品となってしまった。

家庭用移植

  • ドリームキャスト版(2001年9月6日発売/5,800円 彩京)。

余談

  • まことしやかに噂されていた「ヘリの操縦者は少女の脳みそ」説はDC版の説明書を読む限りではそのような記載はない。脳を移植したに留めている。

その後の展開

  • 本作発売後の2002年、彩京はアミューズメント事業等の度重なる失敗によりクロスノーツと合併。