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ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌 - (2016/02/23 (火) 08:57:52) の編集履歴(バックアップ)


ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌

【べあなっくるつー しとうへのれくいえむ】  

ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 メガドライブ
メディア 16MbitROMカートリッジ
発売元 セガ・エンタープライゼス
開発元 エインシャント
発売日 1993年1月14日
定価 7,800円(税別)
プレイ人数 1~2人
判定 良作


概略

  • ベア・ナックル?』の続編。いわゆるベルトスクロールアクションゲームだが、プレイヤーができる技がかなり多い点などが特徴的。
  • ファイナルファイト』の亜流と言われがちだが、ゴールデンアックスなどのセガ謹製ベルトスクロールに、『ファイナルファイト』のメガクラッシュなどや対戦格闘ゲームのエッセンスを加えたものである。
  • ゲーム性は亜流とはいえないほどかなり違い、大幅にアップしている。

シナリオ

  • アダム*1が拉致され、アクセルとブレイズへ倒したはずの悪の組織のボスMr.Xより『救いたければ私の元まで来い』とのメッセージが届く。アクセルの親友のマックス、アダムの弟のサミーを加え、アクセル達はアダム救出とMr.Xを再び倒すため、その本拠地へと向かう。しかしその先にはMr.Xが配置した多数の手下たちがいた…。

キャラクター

プレイヤーキャラは以下の4人から選ぶ。

  • アクセル:バランス型 前作から続投。
    • リーチは武器含めイマイチだが、技が素早くコンボしやすい。またダッシュ攻撃のグランドアッパーが超・強力。
  • ブレイズ:バランス型 前作から続投だが、服装はボディコン風に変わった。
    • 打撃技のリーチや判定、投げや武器の使いやすさなどに優れ、技も主用途とする面で優れるため、使い分ければかなり強い。2人同時プレイ時のフォロー役としても優秀。
  • マックス:パワー型 新キャラでアクセルの親友のプロレスラー。
    • 唯一敵を掴んだままジャンプして専用の投げを出せる。かなり強力な投げ技を持ち、投げを含めたコンボの威力は超絶。そしてベアナックルシリーズの「パワーキャラは次回作で消える」ジンクスに則り、次回作では消えてしまった。当時の専門誌などでネタにされなかった分、ある意味アダムより不幸。
  • サミー:スピード型 新キャラでアダムの弟。
    • 見た目通り子供なため非力でリーチも無いが、ローラースケートを履いていて移動速度が速く、移動しながらの攻撃も使いやすい。唯一ダッシュ(左右への高速移動)可能。

敵側の主要キャラ。

  • シバ:漆黒の空手着ともカンフー装束とも取れる衣装を着たMr.Xのボディガード。アダムを拉致した実行犯。
    • プレイヤーとほぼ同等の技を持ち、特にグランドアッパーに似て更に滑走が長い「ファイナルクラッシュ」が脅威。更にガード可能で受け身不可の投げも持つ強敵。
  • Mr.X:敵のボス。
    • 悪人なのは当然として、ザコを大量発生させながら、そのザコごとマシンガンで掃射する非情な外道。

評価点

  • 格闘ゲームのテイスト導入による、かなり豊富な展開&技と操作性の高さ
    • 打撃連打で出る自動コンボ、自動コンボなどからの掴み→打撃→投げ、ダウンさせやすい飛び蹴りは勿論、ダメージ多めの投げと敵を巻き込みやすい投げ、背後攻撃、溜め攻撃、掴み状態からの裏周り、後ろ掴みからの投げなどがある。ダウンさせないジャンプ攻撃もあり、格闘ゲーム風の飛び込み→コンボ→つかみ→打撃→投げという流れも可能。
    • 前前+攻撃のダッシュ攻撃、前+必殺の大ダメージを出せる必殺技もあり、コンボに組み込んだり隙に叩き込んだり奇襲したり。
    • 防御的な技では、判定が強い垂直ジャンプ攻撃、後ろに攻撃する背後攻撃の他、投げられた際にダメージをゼロにできる受け身がある。いわゆるメガクラッシュもあり、消費体力は13分の1と軽く、敵に当たらなければ体力消費しない。加えて豊富に肉(体力全快アイテム)・りんご(回復アイテム)が出るため気楽に使える。しかもダメージが結構高い。(その代わりか、前作にあった羽交い締め返しや援護攻撃は無い)
    • キャンセルが、ダッシュ攻撃・必殺技・メガクラッシュで可能。これは自動コンボ3段目キャンセルダッシュ攻撃などコンボに組み込むだけでなく、敵の攻撃による怯みをキャンセルしてメガクラッシュで反撃なども可能で、これも爽快感と操作性の高さを支えている。
    • 前作より大きくなったキャラも好評。おまけ程度だが対戦モードもあり、格闘ゲームのテイストを上手く導入している。
  • 意図的に低くおさえられた難易度による爽快感
    • ノーマルなら割りと好きに敵を殴って倒せる。当然だが爽快感満点。流石に後半のボスや最終面付近ではそれなりに殺しにくるが、それまでに貯めた残機があれば何とか乗り切れ、コンティニューは無制限。それでもボス戦がキビシイならばメガクラッシュ連発+肉でも倒せたり。
    • 他にもボス戦の場所に必ず肉があったり、回復アイテムが2人プレイ時はきっちり2コセットで出てきたり、タイマーはあるがタイムアップになることはまず無かったり、1面で3UPできたりなど、メガドラらしからぬ親切設計。
    • この辺りは、アーケードゲームのインカム対策としてのプレイ時間縛りから開放された、家庭用専用の強みといえよう。『キャプテンコマンドー』や『アンダーカバーコップス』などが難易度やキャラ選択の幅などの点で凡作化した点を見ると、大きなメリットである。
    • 実はいわゆるパンチハメも可能なのだが、やる人はまずいない。そもそもする必要性が無く、面白みも味わえない。
  • 良好なサウンド
    • POPでROCKなサウンドを心掛けたという古代祐三氏によるポップンロールなBGMも評判がいい。
    • 重く痛そうな効果音、敵の断末魔の声なども好評。パイプで殴ってスカーン!などはクセになりそうな爽快感。
  • 飽きにくいステージと展開
    • ハシゴはないし段差もない、穴もない。縦に近いスクロールな場所はあるが、基本は横に進むだけである。しかし敵の配置やシチュエーションが豊富で飽きさせない。
    • 高速道路ではバイクが滑走して轢き殺しにくるし、工場内では爆弾を投げ込まれる。球場のマウンドは地下闘技場へのエレベーター。海賊船では忍者と戦ったり。
    • ザコ敵も武器を持ってくると全く違う攻撃になったり、種類はそう多くないがパターンや動きが豊富で飽きさせない。
    • ジェットエンジンで空を飛ぶボスや鉄球付きのウサギ型(?)ロボット、果ては悪魔のようなモンスター*2など、堅実な作りだった前作と比較するとセガらしいぶっ飛んだセンスが光る敵も多い。
  • 単純な水増しではない高難易度モード
    • 敵の体力・攻撃力・数を安直に増やしただけ、というゲームが多いが、本作では高難易度にしてもこれらはそれほど増えない。では何をして難しくなるかというと、敵が攻撃してくるまでの猶予が短くなる。
    • 甘い飛び込みをするとザコにすらカウンターされたり、するっと近寄られて即攻撃されたり、前後を挟まれると高速袋叩きになったり。間合いの把握、無敵時間の利用、ダウンさせての片追いなど、技と展開の豊富さを活かした適切な状況判断が重要になってくる。

賛否両論点

  • キャラ間の格差が大きい
    • アクセルはグランドアッパーを連発するだけでほぼ全てOK。ブレイズは技や武器を使い分ければかなり強い。マックスは投げられないと辛い。サミーは何やってもダメージが奪えない、とキャラ格差が極端。
    • アクセルは、グランドアッパーが超強判定・リーチあり・対地対空両用・大ダメージ・隙ほぼ無しと凄まじい性能を誇る。ストII的に言えば「30F無敵で横に伸び、ガードしても1Fしか反撃する隙がない昇竜拳が連発できる」といえば敵の絶望が図れるだろう。しかもほとんどの敵はガードができない。
      • 必殺技・メガクラッシュもグランドアッパーの前には霞んでいる。 あえてグランドアッパーを封印すればマックス程度の性能なので、そういうプレイもありだが。
    • ブレイズは、長物武器を持てばリーチを活かすように振り、ナイフを持てば複数回ヒットさせて非力を補充。飛び蹴りは横に強く、垂直ジャンプ攻撃は迎撃に強く、後ろへの投げは敵を巻き込みやすい、と技がその目的に適した性能で使いやすい。更にリーチがあり判定は強く攻撃力もそこそこ高い。適切に使い分ければ強い上に汎用性も素晴らしい。
    • マックスの打撃技ダメージは体格に反してブレイズと同等程度。それでいて判定やリーチが弱く使いにくいので、ボスや中ボスなど投げを持っていたり投げにくい敵には苦戦する。刀・鉄パイプなどの長物武器を持てばかなり強いが、そうなると投げに行きにくくなる。
      • とはいえ、敵に重なっての打撃コンボや必殺技のサンダータックルを根本から当てるなどで大ダメージを出せたり、ゲージ1.7本程奪えるコンボがあったり、投げにくいボスにはザコを投げつけたりなど、工夫のしがいと高火力が出せるだけサミーよりかなりマシ。
    • サミーは本当に非力。敵の体力がとにかく減らないため、少し被弾しにくい点を差し引いてもつらすぎる。リーチもないので攻撃に行って返り討ち、ということも頻発。
      • 非力とリーチを補うため武器を使おうとすると、ナイフ以外は武器に振り回される始末。しかしナイフでは決定力不足。
      • 見どころとしては「高速で突撃するダッシュ攻撃」「高ダメージの後方攻撃」「ゲージ1本奪えるコンボ」などがあるが、それぞれ「ダメージが少ない」「判定が弱く間合い調整が難しい」「コンボ入り口の飛び込みが反撃されやすく、シメの背後掴みからの投げは長時間動けない」と欠点も大きい。
      • 敵が多くなると、反撃及びカットされやすさと攻撃力の無さが増幅され、更に始末が進まなくなるという悪循環に陥りやすい。メガクラッシュの高さとリーチがなく、空中の敵に当たらなかったり間合い外から攻撃されたりするのも地味に厳しい。
    • これも慣れたプレイヤーと本作初めての友人などが同時プレイしやすい面もあるので、一概に悪いとはいえないが。またコンテニュー無制限なので、時間さえかければクリア可能。それにしてもグランドアッパー連発は安直。

総評

適度な難易度、良好な操作性、良いサウンド、そして爽快感が揃い、シリーズで最高と押す声が多い。
ベルトスクロールアクションがしたいけど、難しかったりすぐやられるのはちょっと…という層にも、パターン化なんかクソ食らえ、アドリブ満載でガシガシ戦いたい人にも、やりこみたい人にもオススメできる傑作。
事実、VCなどでベアナックルシリーズが出る際も、最初のリリースはIではなく本作となっている。


3D ベア・ナックルII 死闘への鎮魂歌

【すりーでぃー べあなっくるつー しとうへのれくいえむ】

対応機種 ニンテンドー3DS
(ニンテンドー3DSダウンロードソフト)
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メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 セガゲームス
開発元 M2
発売日 2015年4月28日
定価 823円(税込)
プレイ人数 1~2人(ローカルプレイ対応)
判定 良作
セガ3D復刻プロジェクトシリーズリンク

概要(3D)

  • セガ3Dプロジェクト配信タイトル。
    • 新たにカルテットモードを搭載。
      • このモードはプレイヤーキャラが1人やられるたびに事前に選択したメンバーへと入れ替わる形式。
    • 基本は完全移植だが、ボタンカスタマイズや音源バランスなど、シリーズ特有の充実オプションは健在。