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PUMP IT UP 2015 PRIME JAPANESE EDITION
【ぱんぷ いっと あっぷ にせんじゅうご ぷらいむ じゃぱにーず えでぃしょん】
ジャンル
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音楽シミュレーション
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対応機種
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アーケード
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発売・開発元
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Andamiro
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稼動開始日
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2015年6月24日
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判定
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なし
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概要
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主に韓国・海外で稼動しているPUMP IT UPシリーズの最新版「PRIME」の日本版バージョン。
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KONAMI製の『Dance Dance Revolution』(以下『DDR』)に似たようなプレイ方式だが、パネルの数と踏む位置等相違点がいくつかある。
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海外ではこちらの方がシェアが多く、非常に人気がある。
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日本版では、セガ・インタラクティブのALLnetに対応している。
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略称は「PIU」と呼ばれる。
内容
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『DDR』では上下左右のボタンを使ってプレイするゲームだが、PIUでは斜め4方向のボタンとパネル中央のボタンの計5ボタンを使ってプレイする。
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プレイデータは全てネットワーク経由でサーバーに保存されるが、認証ファイルの入ったUSBメモリをキャビネット側のUSB端子に差し込む必要がある。
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認証ファイルは公式サイトで登録を行い、マイページからダウンロードする事になるので導入はやや面倒。
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楽曲はK-POPやクラシックアレンジ、また日本の楽曲では「Bad Apple!!」や「セツナトリップ」等が収録されている。
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選曲システムは、ベーシックモードとフルモードに分けられ、USBメモリ使用の場合はフルモードに移行される。
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未使用の場合はベーシックモードに移行されるが、コマンドを使用することでフルモードに移行できる。
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ベーシックモードは決められた楽曲のみ選曲でき、全てのステージにてゲージがなくなっても途中終了することはない。1・2ステージで1度でもD以上のランクを出すと3曲目がプレイできるようになる。
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フルモードでは楽曲選択以外にチャンネルと呼ばれるフォルダシステムがあり、J-MUSICのみ、WORLD MUSICのみ、難易度10のみ……のような楽曲検索機能や、MUSIC TRAINとUSER CUSTOM STEP(それぞれDDRで云うコースモードや、EDITソートというもの)等がある。
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CUSTOM MUSIC TRAINでは公式サイトで好きな曲・譜面を組み合わせてコースが作れる。
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DDR Solo2000のようなライフ制システムを取っており、所持しているライフ数によって選曲範囲が変化する。ライフの消費は曲の長さに対して決まっており、全て消費すると1ゲームが終了する。Aランク以上を取ると1つ回復。
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店舗の筐体設定にもよるが、最大でライフ5(NORMAL4曲)分プレイできる。
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プレイ中の流れる矢印のスピードを変える際は、選曲画面でキャビネット側のボタンをコマンド入力することで、オプションモードを呼び出すことが出来る。
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SPEED、DISPLAY、NOTE SKIN、JUDGE、CONTROL、RANK MODEなどがある。
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CONTROLは、選曲画面を従来の海外版のようにパネルで操作出来るようにするか否かを設定できる。
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ゲーム終了後にPPとEXPが獲得でき、公式サイトでの楽曲・譜面・アバターの解禁やランキングで利用できる。
特徴
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譜面について他音楽ゲームとは大きく違い、EASYの譜面、HARDの譜面という難易度別の譜面割り当てという区分が存在しておらず、難易度表記は基本的に数字のみ。
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3譜面しかない楽曲や10譜面もある楽曲が存在する。また、シングル・ダブルプレイスタイルを譜面選択という形にまとめたことで、楽曲・ステージごとにシングル・ダブルを切り替えることも可能。
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また低難度譜面はほぼ共通して矢印の停止(ストップシーケンス)や速度変化掛からないようになっているが、一部曲の高難易度譜面になると逆に矢印が点滅したり波のように流れたり画面がフラッシュするなんてギミックまで登場してくる。
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DDRと比較すると判定は緩めだがゲージは非常に減りやすく、最大状態からでもMISSを連発したりロングノーツを見逃すと一気に消し飛ぶ。気が抜けない。
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特に、ロングノーツは1本そのものに複数の判定部分があり、踏み外しただけで連続MISSとなりゲージが一気になくなる。
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譜面によっては、1拍ごとに1コンボ増加したり、1拍ごとに70コンボ増加したりする。
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一部の楽曲には2人~5人専用譜面というものがあり、10パネル全てを使うがプレイヤーの担当するノーツ毎に色分けされているという特徴がある。
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つまるところ、これは『DDR』の有志が作成したEDIT譜面系列「ゆにぞう」と似たようなパフォーマンス用譜面。
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USER CUSTOM STEP(以下「U.C.S.」と呼ぶ)
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公式サイトでダウンロードできるソフトウェアを用いて譜面を作成し、USBメモリに保存して筐体に持ち込みすることでプレイすることができる機能。
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また、公式サイトで他のユーザーが作成した譜面をダウンロードして筐体に持ち込むことも可能。
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アーケードでオリジナル譜面をプレイできるのは、DDR、jubeatに続いて3機種目となっている。
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ゲーム自体は日本専用版ではあるものの海外版と共有している部分もあり、海外ユーザーが作成した譜面でも日本版で問題なくプレイできる。
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矢印の流れる早さを変えたり、矢印の設置位置を最大128分までずらす事ができたり、ロングノーツのコンボ加算タイミングを変更できる。
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また、「DDR」では同タイミング部分に矢印を2つまで設置できるが、こちらは最大10つまで設置できる。無理配置もそのまま設置でき、筐体上でそのままプレイができる。
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MUSIC TRAIN
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他音楽ゲームで見られるコースモードと同じだが、最初からあるコースは全体的に難易度が高く、あまり触れられない。
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中にはCUSTOM MUSIC TRAINがあるが、IIDXのオリジナルコース、DDRX2のコースオーダーと同じく、オリジナルのコースを作成できる。
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リストから好きな楽曲・譜面を選んで構成するが、楽曲の種類によって構成できる曲数分は違う。
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各ステージのスコアは記録されないが、ステップグレードのランク別回数は各ステージごとの評価に応じて加算される。
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選択するとライフは全て消費されるため、筐体設定でライフ5つある状態だと、NORMAL4曲のコースを選ぶメリットがなくなる。
評価点
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多彩な楽曲収録
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DDRX2にて「ΔMAX」等を提供したDM Ashuraや、BEMANIシリーズやcrossbeats REV.等に提供したTatshなどが参加している。
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J-MUSICではネットで話題の東方アレンジ楽曲やボカロ曲がある。
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ライフ2つ消費の通常楽曲については汎用ムービーが一切使用されておらず、全曲がオリジナルのムービーとなっている。K-POP楽曲はアーティストのPVが使われていたり、ボカロ曲も公式PVが使われている。
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他音楽ゲームに比べ、最高判定「PERFECT」や「GREAT」の範囲が広いため初心者でも高ランクを獲得しやすい。
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CONTROLをONにすることで台から降りる必要がなく、快適にプレイできる。
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U.C.S.によるオリジナル譜面がプレイできる。
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流れる早さを編集できたり、音あわせどおりに矢印を配置することができるので、自由度・再現度が高い。
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公式サイトで配布されているサンプルは、楽曲と譜面の同期に起こりうるズレを防ぐ調整がされている。
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多彩なオプション設定
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特にノートスキンが25種類も多くあり、好きなスキンを選ぶことができる。
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ノートが斜めに移動したり曲線を描いたり、他の音楽ゲームでは見られないノートの動きを選ぶことができる。
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RS(RANDOM STEP)は譜面を全てランダム配置されるが、Double譜面も適用することができるため、これを利用すると複数人専用譜面と化してしまう。
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RUSHを利用して、難しい部分を易化することができる。なかなか攻略できない部分を克服するのにおすすめなオプションである。
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ステージ保証
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ベーシックモードでは全てのステージにおいて、ゲージがなくなっても強制終了しないので、初心者でも最後まで通してプレイできる。
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フルモードは店舗の筐体設定により保証ステージ数が変わる。
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なお、連続で50ミスすると強制終了・即ゲーム終了となるため、放置すると損する。
問題点
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タイトル画面でユーザー認証を行った後にUSBメモリを外すとU.C.S.が正常にプレイできない。
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CUSTOM MUSIC TRAINでDouble譜面が選択できない。
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USB端子の故障等不具合が発生している筐体が多く、ユーザー認証が出来ない。
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楽曲選択機能で、あいうえお順&ABC順のソートが無く目的の楽曲を見つけづらい。
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公式のU.C.S.作成ツールがDDRのEDITに比べ、かなり使いづらい。
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公式サイトのサンプルファイルをダウンロードしてそのまま使用しても音ズレが感じられ、それを修復して筐体上に持ち込むと早判定されるため、修正に手間とお金がかかる。
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矢印の配置はマウスで使用するため、カーソルが合わせにくく置きミスをしやすい。見やすくなるように配置部分を拡大・縮小することもできない。キーボードでも矢印が配置できるようにしてほしかったところ。
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マニュアルは同梱されているが、部分的に説明不足。
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DDRで言う「REVERSE」に該当する「DROP」の視認性に問題がある。
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どちらも譜面の流れる方向が上下反転する点は共通しているのだが、「DROP」の場合は矢印そのものの向きまで上下反転してしまう。見た目としては↙︎の青が↖︎青と表示される。他矢印も同じく反転。
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矢印の向きに影響されにくいスキンを使うという方法もあるが、根本的な解決法とは言い難い。
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公式スピンオフ作品であるPROシリーズやINFINITYでは、DDRと同じ「REVERSE」が採用されている。技術的には可能なのに、何故同じ仕様にしないのか疑問を抱かざるを得ない。
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アップデートにより改善されたが、初期の仕様では2人プレイで「DROP」を使用すると両者にかかってしまっていた。そのため、VERSUSしようにも片方通常、片方DROPというプレイが出来なかった。
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海外版に実装されている「QUEST MODE」が実装されていない。
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指定された課題をクリアしていくモードだが、内容は簡単なものから超絶高難易度まで様々。このモード限定の譜面もあるだけに、できれば実装してもらいたいが…。
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なお、日本版の公式サイトには「QUEST MODE」が少し紹介されている為、困惑することも。
総評
今作をもって日本に初上陸したPUMP IT UPシリーズの一作。
日本では『DDR』が普及しているためマイナーなゲームと思われがちだが、東方アレンジ楽曲やボカロ曲の収録によりネットで話題となった。
稼動している店舗は100店もなくプレイヤーの人数は多くはないが、筐体の追加販売も度々行われるため今後の展開がカギ。