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JumpingFlash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻 - (2017/04/16 (日) 19:32:24) の編集履歴(バックアップ)


JumpingFlash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻

【じゃんぴんぐふらっしゅ あろはだんしゃくふぁんきーだいせくせんのまき】

ジャンル アクションシューティング
対応機種 プレイステーション
発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元 エグザクト
ムームー
発売日 1995年4月28日
定価 5,800円
配信 ゲームアーカイブス:2006年11月22日/600円
判定 良作


概要

  • 「元祖とびゲー」を称する一人称視点のACT&STG。
  • とびゲーを自称する通り、ジャンプが特徴のゲーム。
  • 全体的にコメディチックな世界観。ステージの作りにもその雰囲気がよく出ている。

ストーリー

宇宙に浮かぶとある美しい惑星があった。ある日、その惑星の名所が無残に切り取られて、どこかへ持ち去られてしまう。悪の科学者「アロハ男爵」の仕業である。その目的は、お気に入りの別荘を作るため。惑星住人からの苦情を受けた、宇宙市役所「惑星相談課」は直ちに対応。名所を取り戻すため、万能型害虫駆除マシーン「ロビット」を向かわせるのだった。


特徴

  • 概要の通り、一人称のATC&STG。
    • 移動は基本的なものだけ。ダッシュはできない。平行移動も空中でだけできる。
    • 連射力の高い二連装の通常弾を撃つことができる。射程はかなり長い。停止した状態なら、上下に狙いをつける事ができる。さらに特殊兵器を三つまでストック可能。
      • 特殊武器はストックが満タンの場合、新しいものを取ると、一番古いものが捨てられる。
    • ジャンプが三段階までできる。一段目のジャンプは水平視線で飛ぶが、二段目以降は真下を見る。三段目は二段目の頂点付近でしかできない。
      • 落下すれば相手を踏みつぶせる。高い所からの踏みつけほど、ダメージも高い。一発で倒せなかった場合は跳ね返る。その跳ね返りでも、二段ジャンプまで可能。
    • ダメージ制と残機制の併用。
  • アイテムには前述の特殊武器の他、回復、無敵などがある。
    • 手に入れるには、ステージに配置されているものを取るか、敵を倒して落としたものを取る。
  • 6つのワールドに3つのステージ。
    • 1つのワールドには3つのステージがあり、1番目と2番目は通常のステージ。ステージ内にあるジェットポッドを四つ集め、EXITと書かれたジャンプ台にたどり着けばクリア。
      • 1番目のステージだけボーナスステージへの入り口がある。ボーナスステージでは、時間内に配置されている風船を全て破裂させれば1UP。
    • 最後のステージはボスとの戦い。相手の体力を0にすればクリア。
    • ワールド6だけは違い、通常ステージは最初だけで、後はボスとの連戦になる。
    • ステージ全体は空中に浮いており、限界を超え落下すると体力に関わらず一発ミス。

評価点

  • ジャンプの浮遊感と落下による高さを堪能できる。
    • 二段目以降のジャンプは下を向くため、飛んだ高さが実感できるものとなっている。三段目までジャンプするとかなりの高さ。
    • 空中に浮いている足場が多く、落下とジャンプを繰り返すゲーム性。高低差の大きいステージが多いので、落下の臨場感はかなりのもの。
      • 高い程ほど吹き付ける風の音が大きく、これもまた高さを印象づける。
    • メインの攻撃は踏みつけなので、これまたジャンプへの意識が強くなる。
    • 特定の条件を満たすとエキストラモードをプレイ可能になり、このモードでは六段ジャンプが可能になる。高所恐怖症の人はご注意を。
  • 特殊兵器も使いよう。
    • 三つまでストック特殊兵器は、どれも癖があり使いどころを選ぶ。効果も特徴的なので、使うだけでもなかなか楽しい。さらに手に入りやすいので、構成は自分次第。
  • テーマパークのような数々のステージ。
    • 各ワールドは名所というだけの事はあり特徴がよく出ている。眺めているだけでも楽しい。難易度も低いので、時間一杯ステージを堪能するのも悪くない。
      • ワールド1:牧場っぽい草原と火山地帯。火山の上では、何故か目玉焼きを焼いている。
      • ワールド2:遺跡。ピラミッドやらモアイ像があったりと、遺跡自体には一貫性がない。ただ雰囲気はよく出ている。ステージ2はピラミッド内迷路。近距離戦闘になりがちで、少々やりづらい。
      • ワールド3:遊園地。遊園地らしくお城や観覧車などがある。しかもただオブジェとしてあるだけでない。上空まで浮かす扇風機や、跳ね上げるトランポリンなど、ちゃんと使えるギミックもある。ジェットコースターなどは、乗ることもできる。
      • ワールド4:極地。地面が凍っており、滑りやすい。おかげで、足場を踏み外しやすい。ステージ2は洞窟迷路。
      • ワールド5:ビジネス街。ステージ1は夕焼けに染まった新興開発地帯。ステージ2は夜の繁華街。
      • ワールド6:宇宙。足場に乏しく、落下による一発ミスになりやすい。トランポリンのようなギミックがあるのも特徴的。
    • BGMも各ステージによく合っている。
  • あなどれないボス。
    • 難易度低めのゲームだが、ボスだけは違う。前半こそほどほどの強さだが、後半はロビットを自在に操れないと苦戦する。
  • 和み加減十分なキャラクター達。
    • 悪人の作り上げたロボットとは思えないコミカルなデザイン。
      • 攻撃されるとかわいい悲鳴を上げるキーウィ。嘴から爆弾を投下するペリカン。ブタ姿の大砲。注射器姿の蚊など。その仕草というか攻撃方法も、ほのぼの感がある。
    • ワールドをクリアするとデモが挿入される。このデモがちょっとした子芝居。ボスロボットを操っていたアロハ男爵の部下、ムームー星人達が場末の飲み屋で管を巻いているというもの。
      • ムームー星人のデザインも、かわいらしいもの。本作のマスコットだけの事はある。
    • ロビットにもクマゴローというAIが搭載されており、ダメージを受けたりアイテムを取る度に声を上げる。こちらもコミカル。

問題点

  • 操作に慣れが必要。
    • 地上で平行移動ができないため、相手を視界に捉えるのに少々コツが必要。特にボス戦では勝敗に響くほど。
    • 二段ジャンプ頂点付近でしかできない三段ジャンプが、必須テクニック。
  • ステージ自体は難易度が低く、単純にクリアだけを目指すプレイをすると物足らない。
    • 全18面で、ステージ自体も然程長くないのもこれに拍車をかけている。ただし、タイムアタックを意識して制作されているので、短めなのは意図的。
  • タイトル画面からしかセーブできず、プレイ途中でタイトルに戻る方法がクリアするかゲームオーバーになる事しかないため少々不便。

総評

「元祖とびゲー」を自称しただけの事はある、ジャンプを十分に味わえるゲーム。世界観も親しみやすく、ステージを動き回っているだけでも楽しい。一方で、ボスはなかなか手ごわく簡単にクリアできるという訳ではない。そう複雑ではないゲーム性ながらも、独特のプレイ感のあるゲームである。


その後の展開

  • 翌1996年には続編の『JumpingFlash! 2 アロハ男爵大弱りの巻』が発売された。
    • 同作には本作のヨーロッパ版が付属しており、本作よりも難易度が上昇しているため歯応えがある。
    • その後もPocketStation対応のミニゲーム集『ポケットムームー』、ストーリー性を増した『ロビット・モン・ジャ』と言った関連作も発売されている。
    • また、『がんばれ森川君2号』にはキーウィなどの本作のザコキャラが一部登場する。また、PVは本作のデモ同様にムームー星人が飲み屋で語っていた所、同作に登場するDr.Yに映像を見せられると言う形になっている。