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DJMAX RESPECT - (2019/12/20 (金) 04:04:50) の編集履歴(バックアップ)


DJMAX RESPECT

【でぃーじぇいまっくす りすぺくと】

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 プレイステーション4
発売元 【海外版】Neowiz
【日本版】アークシステムワークス
開発元 Rocky Studio
発売日 【海外版】2017年7月28日
【日本版】2017年11月9日 
定価 【パッケージ版】5,184 円
【DL版】4,800円
プレイ人数 1人(オンライン:1~2人)
レーティング CEROB: (12才以上対象)
判定 良作
ポイント デフォルトで150を超える豊富な楽曲数 
4ボタンから8ボタンまで幅広いプレイスタイル
従来ファンは嬉しい過去作からの大量移植 
音ゲー初心者やシリーズ未経験者にはとにかく 説明不足  

概要

韓国産音楽ゲーム「DJMAX」シリーズで初の据え置き機専用タイトル。
今作はかつてPSPで発売された『DJMAX Portable』『DJMAX Portable 2』の楽曲に完全新曲を加え、ブラッシュアップを図ったリブート/集大成作。
タイトルのRESPECTはシリーズの歴史と従来のファンへ向けてのものと製作陣は語っており、旧作からの復刻曲の多さやビジュアルギャラリーなどにその姿勢が現れている。


特徴

システム

  • 上から降ってくるノートに合わせて特定のボタンを押す、KONAMIのBEMANIシリーズと似た形式の音楽ゲームである*1
  • ノートを拾い損ねると「BREAK」になってライフゲージが減っていき、完全になくなると途中でゲームオーバーになる。ノートを拾うと少しずつ回復するので、そこは安心。
    • DJMAXシリーズの特筆すべきは、タイミング判定が非常に細かく設定されていることにある。
      • 完璧なタイミングをMAX 100%とするが、大きく外したタイミングでもMAX 1%としてカウントされコンボはつながる。
  • ロングノート...すっかりおなじみのボタン長押しで対応するノート。押し続けるとコンボもどんどんカウントされるが、今回はスコアは最初と最後のみ。
    • 離すタイミングもしっかり判定されている。終点でタイミングよく離さず、押しっぱなしにしていると1%をとられてしまう。
  • アナログノート...アナログスティックを倒し続けることで対応するロングノーツ。
    • 旧作にも登場したノートだが、本作ではアナログスティックを左右の二本使用する。
    • 解説書には「回し続ける」とあるが、旧作と同じく回さずにスティックを倒しっぱなしでもOK。ただし、スティックを戻すタイミングも判定される。
    • 低難易度ではアクセント程度にしか使われていないが、高難易度になると他のノートと絡めて出現してくる。

プレイスタイル

  • 4・5・6・8ボタンのスタイルが各曲に用意されている。難易度はレベル1~15までの15段階。
    • それぞれのプレイスタイルには共通して左右のアナログスティックを使用する譜面も存在するため、厳密には4ボタンモードであっても6つの入力パターンを必要とする。
    • 8ボタンは6ボタンに画面二等分大のL1・R1トリガーを使用するノーツが追加されたもの。(DJMAX PORTABLEシリーズでいう6BFXに相当。SOUND VOLTEXシリーズのFXチップをイメージしてもらうと分かりやすい。)
  • 譜面はスタイル毎に「NORMAL」「HARD」「MAXIMUM」の3つがあるものの、全ての曲&ボタン数にその3つが存在するとは限らない。
    • PORTABLE1の「End of the Moonlight」という曲を例にとると、MAXIMUMまで3通りあるのは4ボタンと6ボタンの2モードだけで、それ以外はHARDまでの2譜面。
    • まれにHARDだけ抜けている曲・NORMALしかないケースがあるものの、 どの楽曲でも大抵は全モードまとめて4~8譜面以上用意されている と考えて差支えはない。

ゲームモード

  • ARCADE ...ランダムに出現する楽曲リストから3曲を遊ぶモード。
    • 最初にボタン数を決め、その後60曲の中から1曲ずつプレイ。3曲目まで完走すればゲームクリア。
      • 合計スコアが100万以上に達するとスタッフロールが視聴できる。ただし、フィーバーを使わないと素点だけでは届かない。
    • 未解禁の楽曲であっても運が良ければ選択肢に出てくる。どうしても解禁出来ない曲がある場合はこちらのモードで粘るとプレイ可能。
  • FREESTYLE ...制限なしで黙々とプレイできるメインのモード。
    • いくつかの楽曲はLOCKがかかっており選択できないが、特定レベル到達、特定ミッションのクリア、あるいはコレクションモードで確認できる解禁条件のいずれかを満たせばプレイできるようになる。
    • このモードのみ、基本的に曲が終わってもその時のコンボが次の曲に引き継がれる。オプションからOFFにすると蓄積コンボは保護されるので、ノーミスが厳しい高難易度譜面をプレイするときも安心。
  • MISSION ...指定された曲を連続でプレイし、コースごとの条件(コース全体でのスコア・精度・コンボ数・BREAK数、曲ごとのフィーバー最高段階)を達成する上級者向けモード。
    • ミッションが進むにつれクリア条件が厳しくなるだけでなく、FEVER手動限定やお邪魔オプションなどの強制、果ては精度100%のパーフェクトプレイが条件になるなど、難易度が大幅に上昇していく。
    • さらに終盤では専用譜面のXB(L2とR2も使う10ボタン)、DLCコースではFX(4Bや5BにL1とR1を追加)やTB(3ボタンだが譜面方式が大きく変わる)が登場するなど、エンドコンテンツのような扱いになっている。
    • クリア報酬と実績があるものの、獲得できるアイテムにはプレイ回数といった他の解禁条件もある*2ので、無理に挑む必要はない。ただし、コースによっては完走クリア直後に何かが起こることも…
    • アップデートで到達済みのコースステージを選び、単曲だけ遊ぶ練習プレイが導入されている。
  • ONLINE ...オンライン上の他プレイヤー1人と一緒にで楽曲をプレイするモード。
    • 1P→2P→1P……の順番で好みの楽曲を選択しプレイを開始する。プレイヤーは互いに自分の力量にあわせて譜面やプレイスタイルを変更できる。
      • このとき自分が購入しているDLC曲を選択可能。相手はDLC未購入でも譜面だけは好きなものを選んで遊べる。
    • フィーバーシステムの影響で、難易度が開きすぎると勝負度は薄くなる。 対戦の体裁をとってはいるものの、勝ち負けはあまり気にしないほうがいい。ガチ勝負をするなら、譜面を合わせるか両者FEVER OFFで遊ぶことになる。
    • 勝敗数は部屋を抜けると消え、記録されるのはプレイ曲数のみ。またこのモードだけ途中でライフがなくなっても、相手が完走すれば経験値がもらえる*3ため、あまり肩肘張らずに楽しめる。
  • COLLECTION ...アートワークやムービーなどが閲覧可能なモード。
    • 今回も、曲ごとのアートやムービーそれぞれには解禁条件がある。
      • 今回のアートワークは楽曲ロード画面用のスチルばかりというわけではなく、特定曲のMVの原画・絵コンテなどの制作資料が含まれるようになった。
    • 全楽曲のスコア合算・曲ごとの最高記録スコア/コンボなどといった詳細記録や、カウント実績およびその報酬である一部楽曲・アートワークも確認可能。
  • RANKING ...アーケードモードや曲・譜面ごと・全譜面総計のスコアランキングを閲覧できる。

オプション

  • SPEED ...音楽ゲーム定番のオプション。
    • 0.25刻みで0.5~5まで存在する。BPMに対する掛け算形式で、例えばBPM150の楽曲に×3を適用した場合とBPM200の楽曲に×2.25を適用した場合でノーツの落下速度が一致する。
    • 楽曲の途中でも変更可能であり、アップデートによって楽曲毎にスピードオプションが保存されるようになった。
  • FEVER ...DJMAXシリーズお馴染みのオプション。
    • ONにするとFEVERゲージが画面に表示されるようになり、ゲージがMAXになるとコンボカウントとスコアにボーナスが付くFEVERモードに突入出来る。 (通常のFEVERモードでは任意のボタン、オートFEVERモードでは溜まり次第自動で突入する。両オプションによるスコア・コンボの変動に違いはない)
    • FEVERモードを切らさずに連続で発動すると×5までレベルアップ。最大時はコンボが5ずつ増えていくとともに、その間はスコアも大きく増加しやすくなる。
  • FADER ...FADE IN、FADE OUTなど、ノートの表示に関わるオプション。
    • BEMANIシリーズのHIDDEN・SUDDEN系に相当する。これが強制セットされるミッションがあるため慣れておくとよい。
  • CHAOS ...適用するとノートの落下速度が変則的なものになるオプション。
    • 特にボーナスもないためハンデ用ぐらいしか使い道がないものの、やはりこれが強制されるミッションがある。
  • 譜面を変化させるオプションや、従来のシリーズなどにあったキャラクター装備などによる補助効果は今回は搭載されていない。

評価点

豊富な収録楽曲数

  • 公式の最大級という謳い文句通りver1.10現在デフォルトではなんと 156曲 が収録されており、シリーズは勿論、他の家庭用の音ゲーと比べても最大規模の収録数を誇る。
    • かつてPSPで発売された『Portable』『Portable 2』で収録された曲に本作新規曲を多数加えたもの。さらに以降の作品の曲(現状、『Portable3』を除いて)や、他ゲームとのコラボパックもDLCとして配信されている。
    • 現在は10種のDLCが配信されており、それら全てを導入した場合 300曲 を超える楽曲がプレイ可能になる。
      • 加えて、4ボタン~8ボタンの4スタイルと各難易度を全て合わせると譜面の総数は3000に迫る。
    • 基本的にはボタン数が多いほど敷居が高く、高難易度。ただし、初心者向けと思われる4ボタンや5ボタンにも上級者が手を焼く譜面が存在するため、難易度の幅は想像以上に広い。
      • 4ボタンの高難易度譜面は6ボタンや8ボタンと同等の密度のノーツを4つのボタンで捌くため凄まじい高密度。5ボタンの高難易度譜面は中央ノーツの連打の捌き方が腕の見せどころと言ったように、ボタン数によって難易度の傾向も異なっている。
      • この様に、ボタン数の大小がそのまま単純に難易度と結びつかない点はDJMAXシリーズの特徴の一つである。

楽曲

  • 楽曲の出来については個人差はあれど、概ね高評価。
    • ジャンルはポップソングやトランス系など音ゲーの定番となっているジャンルから、ハウスやヒップホップ調の楽曲など現代の音ゲーには珍しくなったジャンルの楽曲も多く収録されている。
    • Online時代の楽曲は流石に時代を感じるものが多いが、シリーズのファンは懐かしさに感慨を覚え、そして新規のプレイヤーにも不思議な魅力を感じさせるには充分なフックに富んだ楽曲が揃っている。
      • 特に往年の名曲である「風にお願い」「Memory Of Beach」「Seeker」「SIN」「Oblivion」「Sunny Side」などは初期楽曲でありながらも根強い人気を誇る。
      • 韓国制作と聞くといわゆる「K-POP」を連想しやすいが、意外とそういった楽曲は少ない。勿論、そのままズバリな楽曲はないこともないが。
    • 新たに作曲された楽曲は流行を感じさせるゴリゴリのメタルコアやトランス、パリピなEDM、アニソン・チップチューンなどなど、こちらもまた幅広い楽曲を取り揃えている。
    • 日本でも8年前まで運営が行われていたMMORPG『ヨーグルティング』のテーマ曲「Always」など、NEOWIZが手掛けたオンラインゲームの楽曲もこっそり収録。かつてのプレイヤー達にとって嬉しいサプライズとなった。
    • コラボDLCは「ギルティギアXrdREV」「Deemo」「グルーヴコースター」など、日本のプレイヤーたちにもおなじみのシリーズから楽曲が登場。

BGA

  • 楽曲にはそれぞれ固有のムービーが用意されており、上述した約300曲全てにおいて 使いまわしは基本存在しない
    • アニメーション、実写、3Dなど表現方法は様々であり、加えて楽曲ごとに象徴的なキャラクターがいるため、各曲ごとにムービーの印象を深く持たせることに成功している。
    • なお、本体収録の旧作BGAは解像度1280x720/60fps動画でリマスタリングされ、過去に発売されたPC(『Online』『Trilogy』)やPSP版よりも絵がハッキリ見えるようになった。
    • OPムービーにも使用されている新曲「glory day」のBGAはシリーズキャラのデフォルメやムービーのパロディが詰まったファンにとっては嬉しい内容となっている。ゲーム起動直後から最大限のリスペクトを以て迎えてくれる。
  • BGAはコレクションモードで鑑賞できるが、従来通り条件を満たして解禁する必要がある*4
    • 従来は他の解禁要素同様、ミッションをクリアしたり、レベルを上げたり、プレイ回数を重ねるなどの条件が必要だったが、難易度が高かったり時間が掛かったりする上、好きなBGAがいつ解禁されるのか分からないという欠点もあった。
    • 対して本作のBGA鑑賞条件は「その曲のいずれかの譜面でMAX COMBO(ノーミス)達成」に統一されており、4ボタンNORMAL譜面だけプレイしていても全部獲得できる。それでも難しい曲はいくつかあるが、今回は有料DLCという救済措置も用意された(後述)。

譜面

  • PS4での発売ということもあり、譜面はPSPシリーズに近く、旧曲含めDUALSHOCK4でのプレイを前提にしたものへとリメイクされている。
    • 高難易度になると密度と共に同時押しや指を滑らせる動きを要求する難配置が増えてくるが、それらも標準的なコントローラーパッドで全て捌けるように同時押し数は少なめに設計されており、無茶を感じさせる譜面はほぼない。
      • 6~8ボタンのデフォルト配置は←↑→□△〇であるが、←→同時押しは不可能なので左半分の同時押しは隣接2個のみ。
    • 5ボタンモードのみ全押し配置が存在するものの、こちらは←↑+□△〇で押せる独立した配置のため、さほど無理を強いるものではない。

従来ファンには嬉しいサービス

  • 過去作からの多数の楽曲移植やムービーの設定画公開など、従来のファンにとってはたまらない要素が多数存在する。
    • Online時代やPSP時代ではじっくり見ることがかなわなかったムービーも据え置き機に移植されたことで細部まで確認することができ感動したという意見もある。
    • いくつかの楽曲には隠しBGAが存在し、選曲時にランダム低確率で出現する。内容は旧作で使われていた差し替え前ムービーがほとんどだが、まれに差し替えのために作られた新ムービーや未使用版、はたまた絵コンテになる曲も存在する。

賛否両論点

BGAのクオリティの差が大きい

  • シリーズ初期の『Portable1』『Portable2』の楽曲BGAは動画方式ではなくFLASHアニメに似た方式で製作されていたため、単純にクオリティで比較すると新曲のBGAとはどうしても見劣りしてしまう。
    • 特に『Portable1』は2004年から始まった『ONLINE』が初出の曲を多く含むため、(好みによるが)今見るにはかなりキツイ絵柄のBGAが少なからず存在する。
    • 一部リメイク・新規製作されているBGAもあるものの、概ね初期出現曲で半分はリマスタリングしただけである。
  • 初期のものから新規のものまで混在している分、慣れ親しんだ往年のファンはともかく、新規プレイヤーはその差が気になってしまうだろう。
    • 曲毎の演出の質の差は他の歴史の長い音ゲーでも見受けられる問題だが、本シリーズの場合は動画演出が採用されたのが2008年の『Clazziquai Edition』以降からなので、収録曲層的にも目立つ(これらの新しめの曲はすべてDLCパック配信となっている)。
    • そうでなくとも、強烈だったり奇抜に走り過ぎたりと癖が強過ぎて人を選ぶものもそれなりにある。
    • 幸い、アップデートによりBGAを非表示できるオプションが導入されている。見たくない場合はカットすれば良い。
  • そもそも本作は資料的価値もある作品なので、初期の頃の曲・BGAの多くをリマスタリングして収録してきた事自体は評価点である。

フィーバーオプション

  • DJMAXシリーズ恒例のオプションで、ハイスコアを出すには避けては通れない要素。
    • フィーバー段階が上がるほど維持が難しくなり、 ×5の状態でBREAKが出ると一気に残り時間がなくなり、高確率でフィーバーが切れる
    • 本作はスコアの計算式が大きく変わり*5、従来よりも圧倒的に精度の比重が強くなっている。それでもフィーバーの有無でスコア差が最大2割近くまで出てくるため、そうなると5%程度の精度さをつけたとしても挽回できない点差がつく。
      • 例によって精度%も独立して記録に残るため、そちらを重視している人など気にならない人は気にならない部分でもある。
      • 他音ゲーでもコンボ数・最大コンボ率による加点が著しく大きいタイトル(過去そうであったタイトルも含め)が存在するため、一概に今作の問題とは言いにくい。
  • また、フィーバーモードによるフラッシュ等の演出がプレイの邪魔になる可能性もある。
    • フィーバーモードをオフにすることも可能だが、上述のとおりその場合スコアの更新はほぼ不可能である。
    • 一方で、フィーバーオプションはコンボを繋いだときの爽快感の増幅に一役買っているという意見もあるため一概に悪い点とは言えない。

問題点

全体的に説明不足なゲームデザイン

  • チュートリアル
    • 今作PS4版にはチュートリアルが存在しない。たしかに上から落ちてくるノーツを下のレーンに来たタイミングで押す、という音ゲーの基本さえ分かっていれば最低限遊べるが、DJMAX独自のフィーバーシステムや、ハイスピード変更に対してもロード時のTIPSでしか教えてくれない。
    • WEB取扱説明書があるものの、システム面など必要最低限の解説しかしていない。
    • 今回はシリーズファンをメインターゲットにしている為かもしれないが、過去作ではちゃんとチュートリアルが存在していた。
    • ハイスピードやフィーバーの解説もない。
      • 特に音ゲー未経験者に、ハイスピードの必要性を説明なく理解するのは厳しいであろう。
  • フィーバーシステム
    • フリースタイルではミスをしない限りコンボが継続してカウントされていく*6が、そのシステムを利用した継続コンボ数による最後の解禁楽曲「Nightmare」は 20万コンボ を要求してくる。
    • これはフィーバーシステムを理解していなければぎょっとするような数字である。フィーバーOFFであればコンボが稼げる譜面でも2000コンボを超える程度が限界であり、この高難易度局を100回連続でフルコンしないといけない計算になる。
    • しかし、フィーバーをONにすれば1曲5000コンボや1万コンボを稼げる譜面が存在し、それらを連奏すれば3,40回で到達できるという計算になる。
    • これらを考えると、問題点は 説明不足によりシステムを理解しないまま解禁条件に絶望するプレイヤーを産む可能性がある という点である。
  • フィーバーをONにするとプレー中譜面にかなり派手なエフェクトが発生することもあり、フィーバーのメリットを知らない人であれば、譜面が見づらくなって邪魔だと言ってOFFにしがちであると思われる。
  • ただ、解禁については2018年6月28日より全曲&全ミッション解禁の有料DLC(税込1500円)が販売開始となった。
    • 歴代の過去作ではレベルがなかなか上がりにくい上にミッション限定報酬の獲得も難しく、インターネットランキングの事情でコンプリートデータの配布を考慮しないというペンタビジョン(当時)の方針により、全ての隠し曲を解禁して遊べたユーザーすら稀だっただけに、ありがたい要素である。

一部BGAが極端に眩しい

  • 特に名前が挙がるのは「My Alias」「NB Rangers -Returns-」「NB POWER」辺りだろうか。 ポケモンショックを起こすのではないかと思うほど フラッシュを多用する演出のため、フラッシュに弱いプレイヤーは注意が必要である。
    • リマスタリング作業のときに気づけなかったのだろうか。その点を考えると批判は大きい。
    • アップデートでBGAの明るさを調整する機能とBGAそのものをOFFにする機能が追加されたため、一応回避は可能。

楽曲のソート機能が乏しい

  • ソート機能は作品別フォルダとアップデートによって追加されたFAVORITEフォルダ程度しかなく、まだまだ他のゲームに比べて充実しているとは言い難い。
    • 曲選択時も○曲ジャンプ機能がないのでボタン長押しでスクロールする必要がある。上述のように豊富な楽曲数が魅力なのだが、それゆえに楽曲の検索に時間がかかる。
    • 難易度別フォルダやアルファベット別フォルダなどは他の音ゲーでは定番のものであるため欲しいという意見は多い。

競技性が低い

  • 近年e-sportsの隆盛が著しいが、本作は対戦についての実装は簡素*7で、純粋な対戦ツールとして見ると難がある。
    • ゲーム内のキーコンフィグで他の指を使うようにコンフィグすると譜面難易度が下がってしまう。
      • デフォルト配置では親指に動きが集中しているため、密度の高まる高難易度では親指の筋力が求められるようになる。しかしコンフィグすると指の負担が分散し、難易度が下がるわけである。8ボタン以外では、↑と△ボタンをL1・R1ボタンに変える(例えば6ボタンでは←L1→□R1〇または←L1↓×R1〇)のがプレイヤー間では主流。
      • つまり デフォルト配置では相対的不利 になっているため、コンフィグプレイヤーとの対戦は完全にフェアな状態とは言い難い*8
    • また、DUALSHOCK4以外のコントローラーを排除できていない。例としてはコンバーター、アーケードスティックなど。これらを使うと、さらに難易度が低下する。本来e-sportsで入力デバイスは裁量が広くとられるものだが、今作ではDUALSHOCK4以外を使われると対戦バランスが崩壊することになる。

総評

シリーズとファンへのRESPECTというタイトルのもと豊富な収録楽曲・充実したプレイスタイル・多数のコレクション要素などを備え、過去最高クラスに充実した作品となったことは間違いない。
音楽ゲームという広い分野の中を見ても、家庭で音ゲーをプレイする手段が減少している今これだけのクオリティを発揮しているタイトルは非常に貴重な存在である。
シリーズ未経験者や初心者に対してやや優しくないところは存在するものの、一回のめりこめば掴んで離さない魅力と家庭用ながら豊富なやり込み要素がある作品なので、従来ファンには勿論、音楽ゲームが好きな人・興味のある人にも是非おすすめしたい作品でもある。