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プロデュース - (2021/05/06 (木) 23:58:44) のソース

*プロデュース
【ぷろでゅーす】
|ジャンル|ホラーシミュレーション|&image(https://www.suruga-ya.jp/pics_light/boxart_m/126001020m.jpg)|
|対応機種|PC-8801mkIISR、PC-9801VM/UV、X1turbo|~|
|発売元|デービーソフト|~|
|開発元|マカダミアソフト|~|
|発売日|1987年7月|~|
|定価|6,800円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|判定|なし|~|
//鬱ゲー(一覧の後段)判定(2015/02/13) 無断編集対策の目印用。判定欄への明記は不可)
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#contents(fromhere)
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**概要
-廃屋からの謎の声に導かれた主人公トシオが、いつも自分を見下している(と思っている?)友人3人を廃屋に閉じ込め復讐するのが目的のホラーシミュレーション。

**特徴・評価点
-主人公は館の中に妖怪を放ち(出現する時間や、出現の仕方が設定可能)、3人を廃屋の最上階(21階)へ誘導していくことになる。システム的には『刻命館』や『[[影牢>影牢 ~刻命館 真章~]]』などに近く、この手のゲームの源流ともいえる((実際、『刻命館』の開発中画面は本作そっくりだった。))。
--なお本作の妖怪は直接危害を加えることはなく脅かすだけ。30種類の妖怪の中から20種類を選ぶ。階ごとに「ボスモンスター」が設定されているらしく、特定の階でのみ与える恐怖が大幅に増す妖怪も。だが、あまりにやりすぎると友人達は心臓破裂で死亡してしまう。
--また登場人物全員が超能力育成スクールに通っているという設定のため、超能力で妖怪に反撃することもある。「聖域」と呼ばれる区画が存在している階もあり、そこでは強気になり攻撃力が増す。
---反撃によって倒された妖怪は利用不可能になってしまい、復活させる手段などは存在しない。
---普段の反撃力はギルバート(イケメンの男)>ティナ(赤髪の外人)>さやか(黒髪の日本人でトシオの想い人)なのだが、ギリギリまで追い詰められた状況だとさやかは大幅にパワーアップする。彼女の潜在能力は非常に高いという設定があり、それをゲーム内で忠実に再現している。
--3人が階を移動する手段は階段とエレベーターの2種があり、エレベーターは時間によって扉の開閉と階の昇降が変化する。
--セーブはその階をクリアした際に行われる。

-ゲームオーバー条件は1人でも死なせてしまう、1人でも廃屋から逃がしてしまう(ちなみに何人かが上のフロアに上がっていてもだれか1人でも下のフロアに逃亡するとその下のフロアからやり直しになってしまう)、明朝5時までに3人を追い詰められないの3条件。
--なお直接のゲームオーバー条件ではないが、妖怪の全滅や妖怪を召喚する力を使い切っても実質ゲームオーバー。

-ランダム要素が強そうに見えるが実際は驚くほど運の要素は低く(ごくごくまれだが、意にそぐわない行動をすることはある)、クリアには友人それぞれの性格の特徴をつかまなければならないためシステム自体の完成度は高い。実際マニュアルには1階クリアの完全な手順が掲載されており、手順どおりに妖怪を配置していけば確実にクリアできるほど。
--そのため、どちらかというとシミュレーションというよりはパズル的要素が強め。

-BGMが流れるところは少ないがなかなかの良曲。グラフィックも恐怖感をあおるデザイン。パッケージの写真もかなり怖い((パッケージの写真はプロのメイキャップの人に依頼して女性スタッフの方に特殊メイクして実際に撮影したという逸話があるらしい。))。 

**問題点
//-復讐が目的なのに途中で死なせてはいけないという、やや理不尽な条件がある。それに関する説明はどこにも存在しない。
//見下してるやつへの復讐で殺すのはやりすぎってだけじゃ?
-ゲームバランスに関しては、初作ということもあってやや練りこみが足りない点が見られる。きちんとやろうとすると相当に難易度は高い。
--が、実は妖怪を召喚する力や制限時間には相当な猶予があり、力押しで無理やり進路を変えさせれば結構簡単にクリアできてしまう。召喚できる妖怪についても数が多いため、数体ぐらいなら死なせてしまっても何ら問題はない。

-グラフィックは確かにおどろおどろしいが、こちらから怖がらせるという関係上、やはり恐怖度では物足りなくなってしまうといったことも。

-展開にメリハリが少なく作業感が強くなりダレやすい。
--一応、フロアクリアごとに行動によって成績評価はつくが、評価によってゲーム展開が変わるということもない。
//-ゲーム中はBGMも流れず、フロアーをクリアしても途中でイベントが入るといったことも皆無なため、展開にメリハリが少なく作業感が強くなりダレやすいという難点もある。
//ゲームにBGMないのは88のゲームだと多かったと思うが。 それにゲーム展開変わるのもあんまりなくてもそんなもんな時代だし

-元々(逆恨みによる?)復讐劇なため、不気味でおどろおどろしいグラフィックも相まってゲーム全体通して鬱な空気が強い。エンディングの後味の悪さ・超展開っぷりも相当なもの。

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**総評
クセは強いものの、独特のゲーム性がありハマる人には強烈な印象を残す。やはり前例のない、最初期の作品ということもあってか練りこみが甘い部分が散見されるのが惜しまれる。~
もう少し各所の練りこみや展開のメリハリを利かせていれば化けたかもしれない。~
題材が題材ゆえか、現時点ではEGGなどによる復刻配信やリメイクも行われていないのが残念。

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//**余談
//-本作のゲームデザイナーは、前年に同社ブランドのマカダミアソフトより発売されたアダルトゲーム「177」の開発に携わっていた。
//関わってただけで載せる程の情報じゃないだろう