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ドラゴンズレア (FC) - (2017/11/14 (火) 11:55:47) のソース

現在この記事は、[[判定変更議論スレ避難所2>http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1427116888/l50]]でクソゲーからクソゲー+不安定への判定変更が提案されています。
議論開始日:17/11/14 初回〆日:17/11/21
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*ドラゴンズレア
【どらごんずれあ】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068HS9)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|2MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|EPIC・ソニーレコード|~|
|開発元|Motivetime|~|
|発売日|1991年9月20日|~|
|定価|5,900円|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|動きが滑らかすぎて操作しづらい主人公&br()即死&配置が鬼畜な罠の数々&br()城に入ることすらできずにGAMEOVER&br()気づいたら白骨化していた&br()''頑張ればクリアできるが頑張りたくない''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
もともとは1983年にアーケード用のレーザーディスク(LD)ゲームとして発売されたもので、ムービー中に出てくるコマンド入力指示に合わせてデバイスを入力し、シーンを先に進めて行く斬新なシステムと、カートゥーンアニメを基調としたコミカルな映像演出で好評を博した。~
本作はその世界観をもとに作られたアクションゲームで、海外版からの移植作である。

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**問題点
-''アニメーションに凝ったゆえの操作性の弊害''
--滑らかな動きが特徴であるがそれゆえに、''主人公の動きがゆったりしていて遅く(北米版はさらに遅い)、移動も攻撃も回避もワンテンポ動作が遅れてしまうためにとっさの行動を変えることが非常に難しい''。
---下記の通り''ゲームそのものも難しい''のだが、操作性の悪さが更に拍車をかけてしまっている。
--結果、原作での成功シーンのきびきびとした動きは一切再現されていない。

''難しすぎるゲーム内容''
-まず主人公のグラフィックが大きいうえに''全身に当たり判定があるため攻撃に当たりやすい''。
--にもかかわらず、''ゲーム中に登場する敵や罠の大半は当たると即死(白骨化((LD版でのミス演出の再現で、原作中ではもっとも多いミスパターン。)))する''。
---上記、挙動の重さで分かってても即死してしまう事も多い。
--コウモリなどの左右に飛んでくるザコ敵は当たってもHPがちょっと減るだけで済む(時間経過でも少しずつ減っていく)のだが、即死ばかりするせいでHPにはほとんど意味がない。~

//というより、''HPがあることにすら気づかない人が多い''。
//始めてすぐ即死トラップばっかりあるとはいえ、流石に気付くよ

-敵や罠の配置がシビアで初見殺しのものが多い。
--突然現れる敵や落とし穴、動く足場といったアクションゲームではおなじみのトラップも、当たり判定が大きくとっさの回避が難しいこのゲームでは凶悪な存在となる。
--また、狭い通路に杭が仕掛けられていたり、上下に仕掛けられた横向きの回転棒をしゃがみとジャンプを切り替えながら抜けなければならなかったりする。
---しかも、後者は着地した先に落とし穴が仕掛けられているという鬼畜ぶりである。この罠があるステージ4は本作で最難関のステージとされる。
--ゲーム中盤にある、ステージ以降用のエレベーターも初見殺しの罠になっている。
---上から下へと降りていき、各階で一定時間止まっては降りていくのだが、どの階がどこへ繋がっているかの説明はない。
---正しい出口から出ないと前のステージに戻されてしまう。
---そもそもエレベーターと降り口の間をジャンプする必要がある。挙動の重い本作ではこれも致命的。

-理不尽さは最初のステージで十分に堪能できる。
--橋を渡って門番のドラゴンを倒し、城の扉を開けて中に入るという、''わずか1画面''のステージなのだが…。
---橋はところどころ床が抜けるようになっており、立つ位置が悪いと落下死する。微調整が難しいこのゲームでは、床が抜けたらほぼ確実に死亡する。
---ドラゴンは主人公が画面の中ほどまで進まないと登場しない。そのまま倒そうとすると近すぎてドラゴンに当たってしまうので、すぐに引き返して距離を取る必要があるのだが、ドラゴンは''こちらがしゃがんでいると首を引っ込め、こちらが攻撃したり移動しようと立ち上がった途端に炎を吐いてくる''という嫌らしい行動ルーチンを持っている。
---主人公の初期装備であるナイフはまっすぐ飛ばすことができず、重力に従って失速して落ちてしまうため非常に当てづらい。
---ドラゴンを避けて進むこともできるが扉は開かないので先に進めない。また、''閉じた扉にぶつかるとなぜか即死する''。

#region(参考動画)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=EbGGC7qXCA0){425,350}
#endregion

-コンティニューは存在しない。
--ライフ(残機)を30から始められる(通常は5)裏技もあるが、一定以上のハイスコアがないと使えない。操作とステージの内容に習熟していないと裏技も使えないし、使えても難易度が難易度だけに焼け石に水である。

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**評価点
-原作がアニメーションを売りにした作品だけあって、背景も含めたグラフィックがファミコンとは思えないほど美しく、主人公も敵キャラクターもよく動く。特に主人公の一挙手一投足の滑らかな動きは特筆に価する。

-LD版のストーリーの流れや場面はそこそこ再現している。
--かといって死にやすく、初見殺しが多い所まで再現されても困るのだが。

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**総評
原作であるレーザーディスクの持ち味や雰囲気を踏襲しつつ、アクションゲームとした本作。~
しかし、元から高い難易度設定を、操作性周りの不備や難が更に高めてしまい、終始ストレスがたまる出来栄えと化してしまった。~
理不尽なアクションゲームが多いFCの中でも屈指の難ゲーといえる。~
原作のLD版自体が難易度の高さで有名だったため、その点だけは原作譲りと言える点だろうか。

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**その後の展開
-後にGB・SFCにも移植されている。
--システムはFC版と異なっているが、難易度が高いことに変わりはない。
--また、LD版の初代をベースとした3Dアクションゲーム『Dragon's Lair 3D』がUBIソフトから2002年にGC・Xbox・Windows版、2004年に欧州限定でPS2版が発売されている。

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**余談
-「フローティングリザードキング」(王冠をかぶって浮遊するトカゲのような、得点アイテムを盗む敵)という敵が画面に登場すると、ザコもボスも関係なくすべての敵が消えてしまうという仕様(?)があり、これを利用すると''ラスボスを倒さずにクリアすることができる''(北米版ではできない)。

-カタツムリ?
--主人公が杭に潰されると兜と足だけになって少しだけ動けるのだが、その姿がカタツムリにしか見えないため、「潰されるとなぜかカタツムリに変身する」と誤解されることも多い。

-原作であるLDゲーム版は、リアルタイムで流されるムービー中に発生するコマンド入力指示に従い、デバイスを入力し、成功すれば次のシーンへ、失敗すればもう1度同じシーンをやり直しというシンプルなルール。
--例えば主人公の右に在る物が一瞬光ったらキーを素早く右に倒せば生存、違うボタンを押したり無視すると死亡と言った具合。現代で言うところのQTE(クイックタイムイベント)といえば分かりやすいだろう。
--欧米初のLDゲームの元祖として有名だが、トラップの理不尽さや入力タイミングのシビアさなどからかなりの高難度ゲーとしても知られている。~
特に後発のLDゲーム作品に標準で搭載されている矢印・ボタンアイコンによる入力指示の補助表示が''一切存在しない''のもシビアさに拍車をかけている。
---ディズニーに勤務していた著名アニメーター、ドン・ブルース氏が手がけた事もあって映像の質が非常に高く、欧米初のLDゲームの元祖として人気を博した。~
後年に3DOやメガCD・GBC・DS、PS2、GC、Wii、Xbox360のDL販売サービスXBLA、PC(Steam)等に完全移植されるなど、復刻が非常に盛んである。
--続編として『Dragon's Lair II:Time Warp』が前作同様LDゲームとして1991年に出ている。こちらもPS3、Wii、DSiWare、PC(Steam)、Mac(Steam)、Amiga、CD-i、iOS等といった多くのプラットフォームに移植されている。
//更に3作目として『Dragon's Lair III: The Curse of Mordread』がAmiga、PC-DOSに出ているが、詳細情報が少ないためCO

-世界観は異なるが、同じ製作スタッフによる作品にSF冒険活劇をテーマとした「スペースエース」があり、こちらはタイトーの有名LDゲーム『[[タイムギャル]]』の作風に影響を与えた作品として知られている。~
また本作同様、SFCでアクションゲーム化されているがやはり難易度が高く、SFC屈指の難ゲーとして有名である。