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デスクリムゾン - (2022/12/09 (金) 19:58:21) のソース

//管理人判断に従いリンクなどを削除
//[[]]の中の()とかの文字は無理に半角にしないでください。
//照準関係に認識の食い違いがあるとの修正依頼があった。現在対応済みだが、挙動が特殊なのは確かなようなので、編集の際は注意。
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*デスクリムゾン
【ですくりむぞん】
|ジャンル|ガンシューティング|&amazon(B000069RPX,image=https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/2700/2761/DeathCrimson_Thumb.jpg)[[高解像度で見る>https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/2700/2760/DeathCrimson_Front.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/2700/2759/DeathCrimson_Back.jpg]]&br;&br;&image2(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/G/09/ciu/38/56/483731e29fa0a1df8315c110.L.jpg,height=160,https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/G/09/ciu/38/56/483731e29fa0a1df8315c110.L.jpg,center,title=コンバット越前のプロフ)|
|対応機種|セガサターン|~|
|発売元|エコールソフトウェア|~|
|発売日|1996年8月9日|~|
|定価|5,800円(税抜)|~|
|レーティング|セガ審査:全年齢推奨|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|''&color(#fd01fd,#76008a){クソゲー超魔王「デス様」}''&br;『[[たけしの挑戦状]]』以来の''超クソゲー''&br;''問題点以外見当たらない''という空前絶後の完成度&br;あまりにも香ばし過ぎて話題沸騰&br;クソ過ぎた為に''伝説化してしまう''&br;一方でメーカー側の対応は非常に丁寧かつ良心的&br;→故に''史上最も愛されたクソゲーへ''&br;OPムービー''だけ''で相当の価値がある&br;''上から来るぞ!気をつけろぉ!''&br;''せっかくだから、俺はこの&color(red){赤の扉}を選ぶぜ!''|~|
|>|>|CENTER:''デスクリムゾンシリーズ''&br;''デスクリムゾン'' / [[デスクリムゾン2 メラニートの祭壇]] / [[デスクリムゾンOX]]|

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#contents(fromhere)
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~
#center(){{
 &big(){''「クリムゾン」を取り返せ…&br;「クリムゾン」は奴が持っている''}
 }}
~
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**ストーリー
それは十年前の事であった…。

当時マルマラ軍の傭兵として戦場を駆け巡っていた越前康介(コードネーム:''コンバット越前'')は、形勢悪く敗走中であった。彼は戦場を脱出するため、戦友のダニーやグレッグと共に激戦区を彷徨っていた。~
その時、3人は偶然にも三つの扉を持つ奇妙な遺跡を発見し、''とにかく入ってみる。''~
''せっかくだから''3人が扉の奥を調査すると、それぞれ宝石・古文書、そして謎の銃(クリムゾン)が見つかった。~
3人は手に入れた力と知恵と資金で辛くも帰国へと成功する。~
だがその後、お互いに顔を合わすことはなかった。~

十年後の現在、1996年。~
ヨーロッパを謎の伝染病「KOT症候群」が覆う。~
傭兵を引退し医師となっていた越前であったが、''10年前の記憶に突き動かされるものを感じ、その因果関係を解明するため''に「クリムゾン」を手に取り、最初の町サロニカを訪れる。~
しかしサロニカは既に町全体が魔物の棲み処と化しており、今、デスビスノスの放ったモンスターがクリムゾンを取り返すべく越前に襲いかかるのであった。~

その時''思わず使った銃''ークリムゾンが越前を助ける。このクリムゾンは戦うごとに、より強力な武器へ進化していく力が秘められていた。そして越前は、同じく魔物が蠢くリムブルク大学、コネラート橋、イズキット川、ふとした事から友情を交わしたアッシムの館などを転戦していく。~
病の流行と銃の謎を解き明かすため、コンバット越前は次々と襲い来るモンスターと戦い続けるのだった。~


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**概要
通称「''デス様''」「''超魔王''」「''帝王''」など。~
『[[バーチャコップ]]』に続くバーチャガン対応ゲームの第2作。『[[たけしの挑戦状]]』の跡目を襲ったCOLOR(red){''10年に一度のクソゲー''}。~
かつては、本作に敵しうるのは『[[ソード・オブ・ソダン]]』のみとも言われていた。~

2008年KOTYの総評では、ファミ通クロスレビューで同じ点数が付いた『[[大奥記]]』の世界観に合わせて「''クソゲー界の征夷大将軍''」と呼ばれた。

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**特徴及び問題点・変な点
***ゲーム開始前
このゲームの奇抜さは、''ゲーム開始前から''既に存在する。
-電源を入れるとエコール社のロゴマークが表示されるのだが、これが「''精神汚染''」と呼ばれるほど怖い。しかもこの演出はどのボタンを押しても''絶対に飛ばせない。''
--より具体的に説明すると、''青黒い人の顔のようなもの''が2つ(何故か1つは傾いている)真っ赤な背景をバックに並んでいるというもの。このシーンで流れる牧歌的なBGMとのギャップがまた凄まじく、初っ端からインパクト抜群である。
--制作元エコールソフトウェアの真鍋社長によると「モナ・リザみたいな物を…と頼んだら、製作スタッフが''デスマスク''((死の直後、石膏や蝋で死者の顔の型を取ったもの。))みたいな物を作ってしまった」とのこと。
--後述するがこのゲームの難度は理不尽に高いため、慣れないうちはすぐGAME OVERになり''頻繁にこの会社ロゴに飛ばされる''。この画面に戻ってくる頃には、プレイヤーもこの顔と同じような表情を浮かべているかもしれない。
--ちなみにこのゲームは画面表示がバグりやすく、その影響を最も受けるのがこのロゴ画面。仮面が変色したり、縦線が入ったりする光景はよくあること。ゲーム進行には影響がないことが多いのが救い。
--なお、この仮面は[[北海道の洞爺湖畔にあるオブジェ>https://twitter.com/North_ern2/status/977593123252551680]]が元ネタである。
--制作元エコールソフトウェアのロゴマーク・ECOLEがアニメーションで流れ込んでくるのだが、語頭のEだけがなぜか縦回転し、それ以外は横回転する。…が、仮面のインパクトに比べると些細に思えてしまうかもしれない。

-ロゴマーク表示後、タイトル画面のまま放置していると''デモムービー''が始まるが、いきなり奇妙な鳴き声を発する銀色の怪物が現れる。これがラスボスのデスビスノス。3DCGの造形はかなり貧弱で、頭が紙のように薄っぺらい。
--続いて、「『クリムゾン』を取り返せ…」といった一連のテキストと「それは10年前の事であった」というナレーションが入り、主人公・越前康介のプロフィールが表示される。タイプライターの印字音をバックにプロフィールが数文字ずつ表示されるが、音と文字表示のタイミングが''まるで合っていない。''
--越前の姿も明らかになるが、やはり造形が貧弱。髪型は坊ちゃん刈りにしか見えず、''左右の手足の長さが明らかに違う''。
--全身が映った直後、タイトルロゴ"Death Crimson"が''越前の股間の辺りから''飛び出し(この時点で越前は消える)、爆音を立てつつ画面内を無意味に飛び回ったのち中央に静止する。%%そのぎこちない挙動は「パワーポイントのアニメーション」としばしば揶揄されている。%%

-主人公・越前康介(コードネーム「''コンバット越前''」)のあまりにも特異なキャラクターは、多数のゲーマーから(ある種の)絶大な支持を得た。
--その支持っぷりは''Wikipediaに[[個別記事>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%88%E8%B6%8A%E5%89%8D]]が存在する''事から察していただけるかと思う。通例、ゲームのキャラクターの記事は出演ゲーム自体が一大シリーズ化していて、なおかつ多くの作品に出ていない限り個別記事どころか一覧さえ作られない。
--「コンバット越前」というネーミングセンスもさることながら、その''「本名を隠す」という役割を放棄し、堂々と本名を開示したコードネーム''は多くのプレイヤーの息の根を止めた。コードネームと言うよりはむしろ異名や%%リングネーム%%ニックネームと言ったほうが適切である。
--おまけに作中では、味方などに「越前」と本名の部分で呼ばれていたりして、もはやわけがわからない。
---越前自身も仲間を「ダニー」「グレッグ」と呼んでいるが、続編によるとこれらも本名のようである。要するに''コードネーム自体の存在意義がない''のだ。

-越前の回想を描いた''オープニングムービー''は、今や伝説となってファンは数秒見ただけでわかる人すらいる。
--ムービーの前半部分は実写。回想シーンということもあり色調はセピア色で画質も粗い。ちなみにロケ地は''和歌山県和歌山市加太の友ヶ島に残る由良要塞跡''であり、先述の真鍋社長が一人で島へ渡って撮影したという。
---それを知って実際にその島へ行った人もいるのだとか…。実際に動画サイトにはその様子が動画として残っている。
//動画は必要最小限とのことなので、個人企画まで上げるのはどうかと…
--このシーンでの越前は傭兵という設定であるが、声を当てているのは傭兵のイメージとはかけ離れた甲高い声質の声優。オープニングナレーターは低めの声質なので、そのギャップは凄まじい。
--銃声が飛び交うなか、越前が「ダニー! グレッグ! 生きてるか!?」と叫び、仲間キャラが「ああ、なんとかな!」と応える。が、結局はどちらも甲高い声質であり、少し聞いただけでも同じ声優が演じていることは明らかである(後者はかなりしわがれた声で、別人を演じようとしている努力は伝わるので批判の声は少ない)。
---この場面は常時一人称視点で描かれており、視界の中に他の登場人物が映りこんだりすることも無いため、''どの台詞を誰が喋っているのか全く分からない''。「ああ、なんとかな!」と答えたのがダニーなのかグレッグなのかも分からないし、そもそも演じている声優が同じであることもあって、''延々と独り言を喋っているだけ''だと誤解してしまったプレイヤーさえいた。
--「''上から来るぞ! 気をつけろぉ!''」と言いながら''階段を駆け上がる''越前。上から来るのだから階段を駆け上がるのは危険、しかし上へ向かう必要があるので「気をつけろ」なのだろう、とでも解釈するしかない((『フリーズ!ーデスクリムゾン・レゾナンスー』によると「あえて危険な方向に身を置くことで、万にひとつの活路を見つけようとしている」ということらしい。))。
---この「上から来るぞ! 気をつけろぉ!」は有名な台詞だが、実はよく聞くと「気をつけろ''よ''」と言っている((聞こえ方にはかなり個人差があり、「普通に聞こえる」「少し聞こえる」「どう聞いても聞こえない」と人によって意見が分かれる。しかし公式では「気をつけろよぉ」が正しいとされている。))。
--「''何だこの階段はぁ?''」と言いながら、''一瞬たりとも躊躇せず階段を降りる''越前。
---ちなみに階段そのものは、何の変哲も無いただの階段である。続編『デスクリムゾン2』によるとやたら急な階段らしいが…。
---「思わぬ場所で階段を発見した」という意味であることは一応分かるが、こんな言い回しでは「階段に見慣れない特徴がある」と受け取られるのが自然である。単に「ここに階段があるぞ!」とかで十分だろうに。
--階段を降りたところで実写パートは終了。謎の扉を前にしたゲーム画面に変わり、この扉の前でゲーム史に刻まれたあの迷言「''せっかくだから、俺はこの&font(red){''赤の扉''}を選ぶぜ!''」が放たれる。~
何が「''せっかく''」なのかは永遠の謎であり((後に太田出版の「超クソゲー2」のインタビューにて、「越前のポジティブさを出すため仕方なくなどの消極的な表現を避け積極的な表現を用いた」というよく分からない発言が行われた。))、選ぶも何も扉は一つしかなく((よく見ると扉のグラフィックが出てくる直前のほんの一瞬だけ、三つの扉のようなものが見えるが、ロケ地から「これは窓であって扉ではない」と推測されている。))、そして後述するが''赤くない''。たった1フレーズでこれほどの突っ込みどころを含んだセリフもそうそうあるまい。
---「赤の扉」と呼んだ理由は「扉の上に赤い宝石がついている為」なのだが判り辛い上、動画サイト黎明期にアップされここでもかつて引用されていたOP動画では、色が潰れて赤く見えなかった為、後年になって本作を知った人にはなおのこと「赤要素がない赤の扉」として知れ渡った。実機ではしっかり宝石は赤いが''勿論、扉自体は実機でも赤くない。''
---続編『デスクリムゾン2』では「赤い宝石が付いていた土色の扉」と本作に合致する説明がなされる。にも拘らず、終盤で件の扉の遺跡に向かうと、そこには''ちゃんと扉そのものに色がついた緑・青・赤の三つの扉がある(しかも宝石は無い)''。主人公達にも矛盾を指摘されるが真相は結局分からず終い((主人公達は「誰かが掃除したから」と推測しているが、そういう問題なのだろうか…。))。
---この赤色が、後述の「クリムゾン」の名の由来と推察されるが、それがゲーム中で明かされることはない。
---ちなみに、このシーンで流れるBGM(通称「せっかくだからのテーマ」)は、''どこかヘッポコで心が和む''ともっぱらの評判である。
--一連のムービーは、10年前に傭兵だった越前がクリムゾンを手に入れた経緯を描いている筈なのだが、内容が断片的過ぎて全く説明になっていない。
--特に扉のセリフは[[試験に出る>クイズマジックアカデミー]]。余裕があるならOPのセリフは暗記しておくこと。

-オプション項目が「ステレオ/モノラル切り替え」''しかない''。難易度、ライフ、クレジットなどの設定を変更しようとしたプレイヤーを愕然とさせるには十分な項目数。
--このせいで、本作のオプションは「[[充実したオプション>http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%85%85%E5%AE%9F%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%AA%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3]]」と揶揄される。エコールのセガサターンデビュー作の『ぱっぱらぱおーん』のオプションは皮肉抜きで充実していたのだが…。

***銃の進化ゲージについて
-本作では敵を倒すと進化ゲージが増加し、ゲージが満タンになると銃が進化するシステムがある。しかし''ショットを外すと進化ゲージが減少してしまうため、敵の出現パターンを覚えての狙い撃ちが要求される。''真っ当な手段でゲームクリアするためには、進化ゲージを効率良く伸ばすことが必須。
--人型タイプの敵は特定の部位を撃つと、やられ判定が残ったまま倒れる。この時は追い撃ちが可能で、同じ部位を撃つ度にスコアと進化ゲージが増加する。スコアアタックや銃の進化を早めるのに重要。
--大勢の敵が一斉に攻撃してくる場面では狙い撃ちでは間に合わないことが多いため、進化ゲージが減るのを覚悟の上で(民間人の位置に気をつけながら)乱射する方がやりやすい。
--''ボス戦では進化ゲージの概念がなくなる(詳しくは後述)ので、狙い撃ちは不要になる。''

-進化ゲージを伸ばすことが必須と書いたが、''銃の進化は性能強化にはほぼ貢献しない。''重要なポイントは''銃が最終形態になった後、進化ゲージが満タンになる度クレジットが1増加する''という一点に集約されている。
--このゲームでは初期ライフが3で、''ライフを回復する手段が殆ど無く、シーンクリア後も基本的にそのままである為、実質的に「ライフ+3」となるクレジット増加は極めて重要である''。クレジットは他に、「各シーンで1回ずつ出現する『HIT HERE』を撃つ」「ステージクリアボーナス」などでも増加する。
---例外として、ボス戦に入った時はライフが全快。道中ではステージ3シーン6のサファール遺跡で黄色い六角形の物体を撃った時に1回だけライフが3増加する。これはライフ上限を超えて増えるため、最大でライフ6まで増やすことが可能。
--コンティニューしてもハイスコアが登録できない、と言ったペナルティは一切ない。というより、''そもそも本作のゲームバランスでノーコンティニュークリアするのは一般人では不可能に近い。''
--なおデモプレイでは、ステージ1シーン1でライフ4開始と言う本編ではあり得ない状況になっている。

-最初にゲージが満タンになり銃が2段階目になると、画面にレーダーが追加される。しかし道中では画面を見て撃った方が早い。なお、ボス戦での銃はこの形態固定である。
--3段階目で銃が最終形態となり、溜め撃ちで『オプション銃』が使用可能になる。オプション銃はシーンによって連射するマシンガン、全画面攻撃のミサイル弾、爆弾を撃ってそれを更に撃ち抜くと爆風で攻撃できるボムショットのどれになるか決まっている。だがこれらを使うと進化ゲージが大幅に減少してしまう。シーン中は銃が退化することはないが、クレジット増加が遠のくデメリットの方が大きい。

-''銃はシーンクリア毎に元に戻ってしまう''。加えてステージ1と2のボス戦直前では''クレジットが10減る''と言う理不尽仕様だが、それでも進化によるクレジット増加を狙えるようにならないと道中クリアは難しい。ラスボス戦ではクレジット減少がなく普通にコンティニュー可能だが、ライフは僅かしか回復しない。

***ゲーム本編の仕様
-先述の通り、''ゲームオーバーになると強制的にスキップ不可の会社ロゴまで戻されてしまう''。このせいで、多くのプレイヤーのやり込む意欲を著しく削いでいる。笑いのネタにされることも多いが、プレイヤー視点では笑えないある意味最大の問題点。

-越前が持つ魔性の銃「''クリムゾン''」は、照準を合わせようとすると''自動的に照準がずれるステキ機能''搭載((もちろん、これは設定ではなく単なるプログラムミスと思われる。))。
--そのためにバーチャガンの照準設定があるはずだが、1発撃つと画面フラッシュと共に前画面に戻される。実はこの時照準が小さく表示されているのだが、この仕様により照準の確認が難しく、「照準確認ができない」と誤解してしまうプレイヤーが続出した。
//修正依頼に基づいて表現を少し修正。
--画面にバーチャガンを密着させても、必ず左にズレる。さらにそのズレ具合にもブレがあるのが厄介。
---ゲーム自体だけでなくバーチャガンの仕様に影響される部分もあり、取扱説明書でも照準のズレの可能性は記載されているが、上述通り確認が難しいので修正が面倒。
--現在主流の液晶テレビではバーチャガンは使えないため、パッドでのプレイを余儀なくされる。''バーチャガンを使うには、既に生産終了したブラウン管テレビへセガサターンを接続させる必要がある''((2000年代前半頃までは、テレビはブラウン管テレビが主流だった。液晶テレビや液晶モニターが主流になるのは、PS3・Xbox360・Wiiの時代に入ってからである))。
---照準ズレを加味しても、本作は敵の種類や距離にもよるが当たり判定が割と大きめに設定されていることが多く、バーチャガンでプレイした方がパッドより狙い撃ちが容易でクリアしやすい。本作がガンシューティングである以上、ガンを使った方が有利なのは当然ではある。
---現在ではブラウン管テレビは減少の一途を辿っているが、可能ならやはりバーチャガンをクリムゾンに見立てて遊びたいとところだろう。ブラウン管テレビ環境があれば、サターンの他のガンシューでバーチャガンを使えるし、他機種のガンシューを遊ぶ際にも各機種のガンコントローラーが使える。

-サターンパッドでのプレイだと、''照準の移動速度が異常に速く狙いを付け辛い''。低速ボタンのような気の利いた配慮はなし。
--リロードがボタン1つで簡単に行えるので、連射力はパッドの方が格段に高いのが利点か。実際狙い撃ちの必要がないボス戦では、パッドを使いこなせる方が有利である。

-敵が何もないところから不意に現れたり、明らかに人間なのに地面から生えてくるなど、出現が唐突すぎる。
--挙動もおかしく、中でも人型の敵は、倒すと全く原形を留めない姿に変色したり地面を回転したりする。
--出てきただけで攻撃してこなかったり、唐突に消えてしまう敵も意外と多い。

-''被ダメージ後の無敵時間が無いため、敵が3体も出ている状態で一斉攻撃を受けると即死''。
--そもそも攻撃モーションがなく、いつ攻撃して来たのかわからない敵も多い。
--攻撃を喰らうとあの甲高い声で「''ああっ…''」「''くっそぉ~''」「''このやろぉ''」「''やりやがったな''」などの台詞を吐く。必死さよりも脱力感の方が伝わる事請け合いである…。

-『バーチャコップ』のように攻撃準備を始めた敵はロックオンサイトが表示されるが、これにも問題がある。
--バーチャコップの場合、サイトが閉じて赤くなった時に攻撃判定が発生するようになっており、敵の攻撃速度に応じてサイトのアニメーション速度も同期していた。しかし本作ではこの同期が取れておらずサイトのアニメ速度が一定で、''攻撃速度が速い敵だとサイトが閉じる前に攻撃してくる''。
--攻撃発生が極端に遅い敵だとロックオンサイトが回転してから判定が発生するため、本来はこれがデスクリムゾンにおける攻撃発生の合図になる予定だったと推測される。ただ同期が取れていたとしても本作のサイトは形状や色が固定で、単に拡大縮小や回転させているだけなので、視覚的に分かりにくいことに変わりはなくなってしまう。
--なお破壊可能弾を撃ってくる敵もいるが、それらの弾はロックオンサイトが非表示で、一定距離まで弾が手前に近づくとダメージを喰らうようになっている。これらの弾は一部を除き着弾が遅く当たり判定も大きめなので、撃墜はさほど難しくない。

-突如現れる''白服の男''(たくさん出てくるため「佐藤」という通称がある)や''白いムササビ''を撃つと「''おーのー''(Oh No)」という妙に気の抜ける断末魔を上げ、民間人ショットペナルティを喰らう。この仕様に関する説明はない。さらに周囲の建物と比べると身長がデカい。
--出現も敵同様に唐突。しかも空中に浮かんでいる、''画面外から横スライドしてわざわざ視界に入ってくる''など、行動が常軌を逸している。
--一応ムササビを撃ってはならない理由については「''KOT症候群''(作中で蔓延しているという設定の疫病)の''特効薬がムササビの血清''である」という設定が開発側にはあるらしいのだが、案の定というかユーザーには一切説明がない。ゲーム中に語られたのは『デスクリムゾン2』になってからである(後述)。

***ボス戦の仕様
-ボス戦では''進化ゲージが越前のライフゲージに変化し、フィールドが360度に変更される''。画面右上のレーダーを通してボスやザコの位置を確認し、画面左右のカーソルを撃って視点回転させて視界に捉えてから攻撃することになる(ラスボス戦では更に上下移動もある)。
--しかし視点回転用カーソルの当たり判定は大きめで、更に視点移動中は一切の操作ができない。この為''画面端付近の敵を撃とうとしたら視点回転が暴発して無防備な所に攻撃を喰らう''というケースが良くあり、プレイヤーにストレスを感じさせる。
---幸いにも''基本的に''画面外にいる敵から攻撃を喰らうことはないので、敵が増えてきた時に視点変更で逃げること自体は有効な選択肢である。
--進化ゲージからライフゲージへの変化については''説明書に一切記述されていない''。初見だと困惑する可能性が高い。
---普段は3発でコンティニュー画面行きになる越前だが、''ボス戦に限っては異様にタフになる''。ボスも耐久力が高いので長期戦になってダレがち。%%その硬さを道中でも発揮してくれれば…%%
--またボス戦の画面は下半分が地面、上半分は壁などの背景になっているが、''画面をスクロールすると背景も一緒に動き、どの方向を見ても背景が変わらない''手抜き仕様となっている。
-ステージ1・ステージ2のボスは攻撃を当てるたびに「ンュイィ~ン」という%%艶めかしい%%奇声、ステージ3のボス(デスビスノス)は「ヴワァー」という掠れた脱力ボイスを発し、ボス戦でありながらなんとも言えない雰囲気にさせられる。

***ステージの難易度
このゲームはステージ選択式で、ステージ毎にライフ・クレジット・スコア設定が独立している。最初はステージ1と2のどちらかしか選べず、両方クリアするとステージ3が選択可能になる(ステージのクリアフラグはセーブされる)。しかし理不尽且つ意味不明な仕様の数々、操作の難しさ、いつ発生するか分からないバグなどが重なり、ガンシューとしての難易度は高い上に難易度曲線が歪になってしまっている。

-''多くのプレイヤーが最初に始めるであろう、ステージ1シーン1「サロニカの町」が非常に難しい。''
--これは初期クレジットが1しかなく、コウモリが同時発生する場面が多いため。このコウモリ、''序盤から複数で登場するにもかかわらず攻撃頻度が高い上に攻撃までの時間が短く、連続でライフを奪っていく本作屈指の強敵である''。操作性の悪さと再プレイまで非常に時間がかかるストレス要素が相まって、ここで挫折するプレイヤーが続出した。
--攻略法は敵の出現位置を覚え、狙い撃ちで進化ゲージを伸ばし、クレジットを増やすこと。1クレジットはライフ3に相当するので、多少喰らっても余裕ができるようになる。『HIT HERE』は冗談抜きで命綱。
---ダメージを受けたくなければゲージが減るのを覚悟でコウモリの複数出現場面で乱射してもいいが、あまり無駄撃ちするとクレジットが増えるのが遅くなってしまう。
--ステージ1はシーン1さえ乗り切ってしまえば、後はコウモリが出現する場面はない。シーン2「リムブルク大学」ではエコール噴水の5UPがあり、以後の敵の攻撃もシーン3「コネラート橋」を含め、シーン1ほどの激しさはない。そんな道中を抜けた先に待ち受けるボスのフライリハード((本作では1ボスに過ぎないが、『2』ではクリムゾンでデスビスノスを封印した1人と言うことになっている。))は弱すぎて話にならない。

-ステージ2はシーンが2つしかないが、その片割れが''本作最大の難関と言われるシーン5「アッシムの館」である''。特にパッドプレイの場合は難易度が激烈に上昇してしまい、地獄のエコールロゴラッシュが待っている。
--最初のシーン4「イズキット川」でクレジットを4程度まで増やせる位でないと、突破する権利は与えて貰えない。
--ステージ2だけ''初期クレジット0''(他のステージは開始時1)なのでシーン4でやられやすい。アッシムの館にクレジットを多く持っていくのが難しい理由のひとつにもなっている。
--シーン5はシーン1を更に過激にしたような面構成で、''コウモリが再登場する上に複数で登場する場面が増え''、ムササビも非常に嫌らしい場所に出現する。しかも、''館に到着しても越前は何故かすぐに中に入らず周囲を回り始めるため、敵(主にコウモリ)の猛攻を浴びるハメに''。幸い、コウモリが登場するのはこの面が最後。
---この面で銃の進化を狙うのは非常に難しい。持ってきたクレジットを活かし、進化ゲージを無視してとにかく弾をバラ撒きコウモリを速攻で潰すことが推奨されている。
--ボスのムーラは説明書のボス紹介に「''激しく動くので要注意''」とあるが、実際に要注意なのはザコの激しい攻撃。ザコを重点的に撃ったり、視点変更による逃走を駆使しないとこちらが先に力尽きる。

-ステージ3は最終面だけあって、全体を通して難易度が高い。最初のシーン6「サファール遺跡」に登場する人型ザコは特に攻撃発生時間が短く、''ロックオンサイトが完全に閉じないうちから被ダメ判定が発生する''敵のため出現位置を覚えて真っ先に倒さなければならない。シーン7「シャナファーラ」に登場するスナブリン((ゲーム中には名前は出ないので、ファンに「クチビル君」と呼ばれている。正式名称が明かされたのも『フリーズ! ~デスクリムゾン・レゾナンス~』での事であり、本編発売から12年も後だった。))も当たり判定が小さめで動きが速く、攻撃までの時間が短い方なので厄介。シーン8「デスビスノスの宇宙船」は、道中は尖った強さを持つ敵が少ないため難度が低いが、ボス戦が辛い。なお、シーン7以降は民間人は出現しない。
--直前まで遺跡のようなステージだったのに、次のステージでいきなり宇宙船に突入している。ストーリーが一切ないため急展開過ぎるが、もはやそれは些細なことである。
--ラスボスのデスビスノスは、破壊可能な高速弾を次々と撃ちながら逃げ回る。本体への撃ち込みよりも弾の破壊を優先しないと死ねる。敵弾は画面中央付近を狙って飛んでくる為こちらも狙いはつけやすいが、弾数が多く着弾も速い為全てを撃墜するのは困難。
---今までのボス戦では視界外まで逃げれば敵の攻撃が当たらなかったが、''ラスボス戦は例外で、視界外まで逃げても関係なく敵弾を喰らう''。デスビスノス戦では上下左右に視点変更が可能になっているが、このせいで下手に視点変更すると酷い目に遭う。デスビスノスにはロックオンサイト付きの直接攻撃もあり、敵弾と共に仕掛けられるとまず被弾は避けられない。
---この為、デスビスノス戦の基本的な攻略法は''「ひたすら画面中央付近を撃ち、隙を見てリロード。道中で貯めたクレジットでダメージレースを乗り切る」''となる。戦略性のありそうな要素を下手に使うより、シンプルに撃ちまくる方がいいというのは好みが分かれそうである。
---流石に画面外から、敵弾をこちらの視界外の位置に撃ってくるようなことはない。
//---なお、有識者の研究によるとラスボスが空中にいる間は防御力が低下するらしく、腕に自信があるなら空中まで追いかけて撃った方が早く倒せるようである。
--さらに、''デスビスノスが無敵になる''バグが発生することがある。こうなると完全に詰む。

***演出
-越前の視点でゲームが進むが、時折''生身で空中浮遊している''としか思えない視点移動がある。他にもラストステージでは''転げ回る''など、理解に苦しむ行動が散見される。%%クリムゾンの力だろうか?%%

-同じところを行ったり来たり、次のステージの入り口が見えているのにいつまで経っても入らないというシーンが幾度もあるため、ステージ中も全体的にテンポが悪い。本作の越前の戦いは''10年前の記憶から突き動かされるものを感じて、その因果関係を解明するために''現場へ飛び込んだという私的な理由であり、越前にそのエリアの魔物の殲滅の依頼がなされている、と言う訳でもないはずなのだが…。

-建物などは何もかもが歪んでいる。雑誌のレビュアーが''バグと勘違いしたほど。''

-1UPターゲットの看板と5UPターゲットの噴水が登場するが、''どちらもボイスは1UPである。''ワナップ!

-ネタ塗れのオープニングと比べるとエンディングはかなり淡白な仕上がり。BGMは物悲しい。
--スタッフロールにて「''StCOLOR(red){u}ff''」(=Staff)という誤植がある。この単語そのものは「素質」や「原料」という意味なのである意味間違いでもないのだが、「''ガラクタ''」「''くだらないもの''」等ネガティブな意味も持つ。%%本作のガラクタレベルの完成度や、それを生み出した面々であることから、逆に的を射ているという意見も%%。
---実は『ぱっぱらぱおーん』のエンディングも同様にStuff表記だった。2作品続けて間違えている辺り、意図的だった可能性も高い((『デスクリムゾン2』でもStuffだが、こちらは本作のネタを大量に詰め込んだ作風であるため完全に確信犯である。))((今作とは直接関係ないのだが、PCエンジンの『神武伝承』の説明書でも同じ誤植をやらかしていてたりする。))。
--肝心のコンバット越前役のせいじろう氏がクレジットされていない。「エコール社員が片手間で演じたもの」と誤解される原因の1つになっていると思われる。

-OP以外はストーリーの描写が全くない。
--特に作中に登場する奇病「KOT症候群」に対しては一切説明されない。
---しかし名前からは想像もつかない難病らしく、最悪の場合死に至るという。''特効薬はムササビの血清''。この設定は次回作『2』で明らかになった。そして『デスクリムゾンOX』にて、本当の意味が「''Kiss of Tomb Syndrome''」と判明した。((DX筐体のガンコン置き場の下にあるプレートに記載されている。))訳すると「''墓のキス''症候群」である。
// 墓「に」キスならKiss 'To' Tombではないだろうか
--説明書によると、越前はシーン5「アッシムの館」の主人のアッシムという人物と友情を築いたらしいのだが、そんな事など一言も語られない。館の周りで戦った後に中でボスを倒してステージクリアであり、アッシム本人など影も形も出ない。
---ダニー、グレッグも現在の職業や在住地が設定されているがゲームには全く関係ない。ダニーはシーン1の「サロニカの町」で実業家として成功し、グレッグは大学教授になり、シーン2の「リムブルク大学」の辺りに住んでいるらしい((しかし『2』では「ポルベニール大学」で教鞭を振るっていたと語られる。何が正しいのか…。))が、だからどうという事も無く、彼らがどう今回の事件に関わったのか等は想像で補うしかない。
---これらについても『2』である程度補完されている。
--ラスボスのデスビスノスについても大した説明が無い。説明書に「機械が究極の進化を遂げた生物」とあるだけで、あとはクリムゾンを取り戻す為に越前にモンスターを嗾けている、と言う事がOPで辛うじて分かる程度でしかない。何故クリムゾンを取り戻そうとしているのか、そもそも何者なのかは一切語られない。ラストステージが宇宙船である事から、地球外の存在ではあるようだが…。
---『2』では「クリムゾンで封印されていた邪悪な存在」「人類を死滅させるべくKOT症候群を蔓延させた」と言った設定が明かされているが、これに限らず何故本作で語らないのだろうか。
---ラスボス戦後もデスビスノスが轟音と共に沈むムービーが入るだけでエピローグの演出はおろかテロップすら無い。上述した通り、エンディングはかなり簡素。

***音楽・効果音
-音楽はアコーディオン奏者として有名な渡辺邦孝氏による作曲だが、ゲーム内の音源で打ち込む際に不具合が生じたのか、全体的に音質が悪い。
--軽いうえ耳に障るようなキンキン響くギター音・''ピアニカ(鍵盤ハーモニカ)のようなパーパー鳴る音''・''リコーダーのような貧弱な笛の主旋律''といったように気が抜けるような音楽が多く、ガンシューティングゲームだというのに緊張感が感じられない。
--デスビスノスの宇宙船(最終ステージ)の音楽はループの終わりや曲の盛り上がりのところで&b(){針金を切った時の音みたいな「プン」という音}が鳴る。シリアスな最終決戦に向かうところで流れる音楽なのに、普通の音楽や戦闘シーンにはまず使われないだろう音が鳴り響くため印象に残りやすい。
--ただ、「音と使いどころが悪いだけでメロディ自体は悪くないのでは?」という意見も多い。実際、本作の音楽の一部は『デスクリムゾンOX』でアレンジされて使われているのだが、そちらは普通にいい曲と評価が高い。
--本作のゲームCDの2曲目、3曲目にはタイトル画面とステージセレクトの曲が収録されており、CDプレイヤーで再生できる。
--本作およびデスクリムゾンOXのサウンドトラック(Death Crimson -History-)では全てフルverかつ高音質で聞けるが、エコールHP内の通販でしか購入できなかったため、長年入手困難となっておりプレミア価格で中古販売されている。
---その後、渡辺氏自らが全曲再録して(一部未使用曲、新曲あり)2018年11月14日に新盤サウンドトラック(Death Crimson Soundtracks)が発売された。
-一部の効果音によって音楽が途切れることもあるほか、一時的に全く音楽が流れなくなるステージもある。
--連続で効果音が鳴ると、音楽が一瞬ストップする。

***その他
-''ゲームばかりか、[[取扱説明書>http://www.nicovideo.jp/watch/sm8685039]]も到底素通りを許さない。''
--ストーリーの概要が載っているのだが、後半部分のそれは意味不明の文言と化している((記事冒頭のプロローグは本稿執筆者が分かりやすく要約したものであり、取扱説明書のそれを抜粋したものではない。))。
--上述した通り「一般人やムササビを撃ってはいけない」などといった''重要な説明がどこにもない''なんて序の口。ボスの説明やゲームについての情報は極めて少ないのだ。
--文章に統一性がない。ページの題名からして、コントロールパッドでの操作を説明しているP.3は「コントロールパッド」、バーチャガンでの操作を説明しているP.4は「操作説明」とばらばらである。ボタンと操作の対象もP.3では「Aボタン……弾を撃つ」、P.4では「弾を撃つ……トリガーを引く」と順序が逆転している。
--以下、主人公越前のプロフィール引用。
#blockquote{
抑えてはいるが、冒険心旺盛な一匹狼。正義感・勇気とも平均以上だが、カッとしやすいところもあり、&br;計画的人生より行き当たりばったりの人生を選んでしまうタイプ。女性の扱いは苦手。&br;
好きな食べ物は「焼きビーフン」。}
---…など、もはや列挙不可能。「''StCOLOR(red){e}ge1''」(=Stage1)といった誤字などは、あまりにも些細なことである。

-ハイスコアランキングではプレイ時の年月日も表示されるが、年の表示が西暦下2桁のように見えるものの適切に処理しておらず、2000年にプレイすると年が''100''になってしまう。
--このプログラムミスは「[[2000年問題>https://ja.m.wikipedia.org/wiki/2000%E5%B9%B4%E5%95%8F%E9%A1%8C]]」と呼ばれる社会現象にもなった代物。2000年を前に各企業が入念な対策を行った事で実害は殆ど無かったため、実例をお目にかかれるのはレアかもしれない。

-「COLOR(white){''R+Z+START''}」(ネタバレにより反転)コマンドでクリア扱いとなり次の面に進める。その方法で''エンディングに到達できる''ため、知った日には今までの苦労が全て水の泡に。
--難度の高さから考慮して、救済措置と見ればエコールの最後の良心かもしれない。実際『ぱっぱらぱおーん』にも同様の本編スキップコマンドが存在していた。
//余談だが、MDの非公認STG『ディバインシーリング』にも似たような本編スキップコマンドがある。

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**評価点
-破綻したように見えるゲーム性だが、決して正攻法ではクリア不可能というわけではない。敵の出現パターンは決まっており、本作ならではの仕様を理解した上でクレジットを獲得する狙い撃ちパターンを作っていけば何とか攻略できるレベルではある。やり込めばスキルアップは実感できる。
--狙い撃ちによる進化ゲージ増加や追い撃ちでのスコアアタックと言ったシステムは、ゲーム性を高めるものとしてやり込んだプレイヤーから一定の評価は受けている。
--もっとも操作性やテンポの悪さといったマイナス要素のせいで、継続プレイをする気が起きなくなる可能性も高い。この辺りがまともに調整されていたならば、ゲーム性を評価する人も増えていたのかもしれないが…。

-様々な要素が絡み合って生まれた、ある意味芸術的とも言える独特の強烈な世界観。
--ファミ通のレビューでは「''鳴り止まないエレクトーンやムササビの存在に制作者のシュールな世界観を見た思いだが、そうした芸術に点数を付けるなど不可能だ''」と称された(褒めているのかは不明)。

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**総評
理不尽な仕様に歪なゲームバランス、説明不足かつ理解不能なストーリー、ひたすらチープなグラフィック・BGM…等々、本作はあらゆる面においてこの当時でも類稀なるクソゲーであることは相違ない。~
だが、それらの問題点が遊びにくさや不快感を生み出すのみならず可笑しな突っ込みどころとしても機能しており、意図的な演出や世界観設定とともに不思議な芸術性を醸し出していたこともまた事実である。
//総評の2段落目以降がゲームの完成度そのものの評価ではなかったため、当該部分を新設項目「発売後の反響」に移し、以降の項目を整理。
//編集前確認ログ→https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1461374840/592-593

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**発売後の反響
上述してきた劣悪な完成度とは裏腹に、興味深いことに本作や製作会社に対して真剣に憤ったユーザーはさほど見受けられなかった。~
マイナーな会社の作品であったため発売当時の知名度が非常に低かったこと、さらに雑誌のレビュー記事などによって前評判が定着していたおかげで、実際の「被害者」が(居ないわけではなかったが)非常に少なかったことなどが理由として挙げられるだろう。~
そしてもう一つ、製作側が「黒歴史」として存在を葬ってしまうことも少なくないクソゲーでありながら、本作は後述の通り''製作側がプレイヤーの反応をしっかりと受け止め、好意的な声にまで昇華させた稀有な例''でもある。
//96年はまだサターンも頑張っていたので、被害者が少ない原因にはなり得ないと思う(『FFVII』発表は同年の春)。

本作の知名度を大きく上げた主な要因としては、ゲーム誌のレビューやセガサターン専門誌の読者レース、ユーザー間での口コミ、そしてパソコンでのインターネット環境の普及が進んだことにより本作の情報発信・交換が容易になったことなどが挙げられる。

***ゲーム雑誌での反応 ~デス様ご降臨の経緯~
-『セガサターンマガジン』の読者投票ランキングにおいて、''初登場ぶっちぎり最下位''(1~10の評価中・平均1.0909)をマークし「''最下位帝王''」と呼ばれた。同時に、編集部より「&color(#fd01fd,#76008a){''超魔王''}」の称号を献上される。その後、幾度か[[後発に王座を掠め取られたり>南の島にブタがいた ルーカスの大冒険]]、[[一時は最下位記録を抜かれたりした>スタンバイSay You!]]((初登場こそ『スタンバイSay You!』の平均1.0769が塗り替えたものの、最終結果では『デスクリムゾン』が最下位の座を射止めて(?)いる。))ことはありながらも、長きにわたって最下位に君臨し、凡百のクソゲーとの格の違い、威厳あふるる真の帝王の存在を知らしめ続けた。
--''デスクリムゾンの知名度が上がった理由として、このサタマガ読者レースで継続的にスポットライトが当たったことが非常に大きい''。編集部と読者の両方から弄られ愛されたゲームとなり、レースへの編集部コメントでは最下位競争に触れる際高確率で「デス様」の名が挙がった。
---この読者レースについてまとめた書籍『サターンのゲームは世界いちぃぃぃ!!』に掲載された最終レースでも、集計対象となったゲーム945本中、945位とやはり最下位。最終的な平均点は2.1058となった。
---なお、最終レース1位となったゲームは『[[EVE burst error]]』である。

-ファミ通クロスレビューとサタマガソフトレビューでもレビュアーをして「''ゲームに点数をつけるという行為に限界を感じた1本''」「''これマジで出すんですか?''」「''バーチャガン置いて家に帰りました''」など、とても商業誌とは思えない辛辣なコメントを吐かしめた。
-ファミ通レビューでは、4人レビューで''各3,3,4,3の13点''。ファミ通レビューに掲載されうるタイトルで10点満点のうち2点以下は極めて稀なので、''3点は事実上の最低点(つまり、4人合わせて12点が事実上の総合最低点)である''。いかに低評価なのかが分かるだろう。
-サタマガの読者レビューでも、%%案の定%%苦言や罵倒に近い評価が多くを占めたが、中には後のデスクリムゾンのカルト人気の到来を予見したような発言もあった。詳細は[[こちら>http://www2s.biglobe.ne.jp/~kiteha/death/famitu.htm]]を参照。

***製作側の姿勢の変化、そして愛すべきクソゲーへ
-当時の日本ではWindows 95搭載PCが普及し、インターネットによる情報交換が盛り上がりを見せ始めた時期だった。そのような状況で本作の「完成度」が話題を呼んだ際、初めは困惑していた製作側もやがてインタビューに応じるなど積極的な姿勢を見せ、需要の高まりを受けて再生産した上で再販した時には社長自らが新幹線で全国を回りファンに手売りする「&color(#fd01fd,#76008a){''デストレイン''}」なるイベントを行ったり、コンバット越前を演じたせいじろう氏を招いてのファンイベントを開催するなどして、自社製品が巻き起こした(製作者には苦痛でもあろう)ブームに見事応えてみせた。
--その''ゲームの出来以外''での真摯な態度が、本作の名を「''クソゲー''」から「COLOR(red){''伝説のクソゲー''}」にまで高め、最終的にはサブカルチャー的な人気を不動のものとするに至った。
//-私見だが、おざなりのキャラゲー等とは違い、製作物に対する責任感や愛情という点では特に見るべき部分があろうかと思われる。

-本作のファンは「&color(#fd01fd,#76008a){''クリムゾナー''}」と呼ばれている。ネット上では本作に魅入られたクリムゾナー達により、スコアアタック含む攻略や、ストーリー考察などの研究が大いになされた。
-クリムゾナーの中には、サターンの蓋に強力瞬間接着剤を塗り二度とソフトを交換できないようにした本作専用機「&color(#fd01fd,#76008a){''デスサターン''}」を製作するプレイヤーまで現れているほど。
--芸術家の角孝政氏はクリムゾンが巨大に進化を遂げた姿をイメージした造形作品「''巨大クリムゾン''」を製作した。内部にはバーチャガンの部品と上述の「&color(#fd01fd,#76008a){''デスサターン''}」が組み込まれており、実際にプレイが可能。
---現代美術の展覧会などにも出展された事があり、現在では氏の私設美術館『[[不思議博物館>https://bu9t-sm.wixsite.com/html]]』に展示されている。開館日であれば一般でもプレイ可能。
---2014年12月21日にテレビ東京で放映された『モヤモヤさまぁ~ず2』にて一行がここを訪れた際には、さまぁーずの大竹一樹氏が実際にプレイしている。
---この巨大クリムゾンの存在を真鍋社長は認め、展覧会では実際に角氏との対談も行われた。それどころか自分でプレイしている[[動画>https://www.youtube.com/watch?v=ZPRdwR37SRk]]さえある。結果は見てのお楽しみ。

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**余談
-発売当初は(大多数の評価では)遊ぶに値しないクソゲーとして投げ売りされていたが、話題になるにつれ価格も高騰し、デストレインでの再販前は開封品で8,000円前後、未開封では数万円のプレミア価格で販売されていたこともある。
--再販で流通量が増えたことにより価格が下落したため、現在でも安いものでは5000円以下で購入可能で、状態にこだわらなければ比較的入手は容易である。

-パッケージデザインも斬新奇抜で、一見しただけでは具体的なゲーム内容を窺い知ることができない。

-イギリスの月刊誌「SATURN POWER」98年2月号では輸入作品レビュー特集の一つとして本作が扱われたが、先述の国内レビューにも劣らない辛辣な批評が吐き捨てられた。
--''「デス(死)そのもの、いやそれ以上に忌まわしきなにか」''と題された当該レビューでは「まだ出てないサターンゲーを含めても間違いなく史上最悪」「ポルシェのフロントガラスの上で潰れてるブルーボトルコーヒー((アメリカ発のコーヒーチェーン。日本人ならスターバックスをイメージするとわかりやすいかも。))みたいなガンシューティング」「''車のドアに手を挟むのと同程度の面白さ''」「エコールはフランス語で学校(school)という意味だが、デスクリムゾンは社会不適合テレビゲームの更生施設(reform school)から逃げ出してきたような代物」と散々な言われようであった。さすがブリティッシュジョーク、容赦無し。
--欄外には香港の知人から「日本で知られているらしいサターン最悪のクソゲー」として紹介されたライターの感想が載っているが、そこでは「本作の酷さはbadやworseといった単語では到底表しきれないし、''もし表現できる単語を思いついた奴は印刷されたそれを見た瞬間ショック死するに違いない''」と評された。%%[[殺人ジョーク>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%82%AF]]かSCPか何か?%%
--そうして付けられた点数は''100点満点中の5点。''同じコーナーでは『ゼロディバイド』69点、『全日本プロレス』79点、『[[レイヤーセクション>レイフォース]]』62点といったまともな点数が付けられる中、明らかに酷い扱いを受けている。
---特定分野ごとにつけられた点数(10点満点)についても、グラ1点、サウンド2点、多人数での楽しみやプレイ時間に至っては0点と評された。特に0点の項目では「横に友人がいたらきっと爆笑してくれる」「''20分も遊べばヘルニア、またはもっと恐ろしい病を発症する''」と完全にネタに走っている。

-書籍『超クソゲー2』では真鍋社長へのロングインタビューが行われ、一部だが設定や迷セリフの謎などが明かされた。
--本来のテーマは「人の生きる精神(越前)と狂気(クリムゾン)とのせめぎ合い」で、クリムゾンは人の意思を蝕み進化する銃である、とのこと。
--かの迷言「せっかくだから」は本作及びエコールの前向き(むしろ前のめり)精神の表れであり、「好物焼きビーフン」もまたチャレンジ精神かららしい。

-2008年にはファン感謝イベントとして真鍋社長やせいじろう氏などStuffと共にOPのロケ地へ「聖地巡礼」に向かう「デスクルーズ2008」が開催され、この中で本作の誕生秘話を記した真鍋社長書き下ろしの小説『フリーズ!ーデスクリムゾン・レゾナンスー』が配布された。ページ数にしてなんと250に及ぶ。現在ではエコールの[[公式サイト>http://e56.info/freeze/freezetop.htm]]で閲覧可能。
--…が、「デスクリムゾン誕生の秘密が明かされる」と謳いながらその内容はツッコミ所満載の娯楽小説である。
---簡単に言うと「95年のある日、''真鍋社長達の意識がダニーやグレッグと融合''したことで、クリムゾンの影響を受けた''越前に命を狙われた''為、越前達が登場するゲーム''『デスクリムゾン』を製作・販売して越前を誘き出そうとする''」というのがプロローグ…完全にツッコミ待ちである。
---しかし案の定クソゲーを作ってしまった為、事態はどんどんおかしな方向に進んでいく。その先は是非ご自分の目で確かめて頂きたい。
--ほとんどフィクションだが所々が微妙に事実とリンクしているので、本作を愛するファンならニヤけながら読めるだろう。
---どこまでが事実かは定かではないが、作中では本作の数々の珍仕様や珍設定、出来の悪いグラフィックなどの理由も自虐的に解説されている。~
例えば越前の「女性の扱いは苦手」という設定は「髪をなびかせるのが大変だから女性キャラは作りたくない」→「''主人公が女性の扱いが苦手なら女性キャラは出さずに済む''」という発想からなど。
---上記の「デストレイン」「巨大クリムゾン」などをもストーリーに絡めており、構成や設定は意外なほどに練り込まれたものになっている。ぶっ飛んではいるが驚きの伏線回収や熱い展開などの見所も多く、一つの物語としても楽しめる。%%誕生…秘話…?%%
--ちなみにこの小説は和歌山に向かうバスの中でせいじろう氏によって第2章まで朗読された。
---その最中、せいじろう氏の頭上から荷物が落ちるというハプニングが発生。まさかの''リアル「上から来るぞ! 気をつけろぉ!」''であった。

-そして2010年、''オリジナル版にあった各種不具合も全て搭載して''Windows用フリーウェアとして配布すると公式で発表された。
--しかし、セガサターン独自の3D描画方式((一般的な三角形のポリゴンではなく、ねじれた四角形のスプライトを使用している。))をPC上で再現できるかは疑問視されており、その実、現在でも未だに配信の音沙汰は無い。

-ゲーム中に登場するムササビをモチーフにしたキャラが活躍するゲーム『ムサピィのみらくるデス魔宮』がWS向けに開発されていたが開発中止となった。
--その後もACで『ムサピィのチョコマーカー』が発売され、DCやPCに移植された。PC版は無償配布。デスクリのスピンオフ作品なのだろうか?((『フリーズ! ~デスクリムゾン・レゾナンス~』では「デスクリムゾン色をはずすために『ムサピィのみらくるデス魔宮』からタイトルを変更した」と語られていた。))

-そして2009年末頃から『デスクリムゾン3外伝 忌獣戦紀 ~スピアクロゥ編~』の開発が開始されたと言うが、発売機種はおろかジャンルも「ガンシューかFPSかTPSかノベル」と不確定で、発売されるかも分からないという。オリジナル版の移植と同じく現在の開発状況は不明。

-奇しくも『ぱっぱらぱおーん』でも、オープニングで主人公が赤の扉に入る事でストーリーが始まる。''こちらは今作と違い、はっきり赤と分かる。''

-発売時期が近いPSのクソゲーである『[[里見の謎]]』とは(もちろんネタ的な意味で)何かと比較される。

-『デスクリムゾン』よりも前にファミ通クロスレビューで同じ総合13点を記録した据置用ソフトに『港のトレイジア』(1992年2月/RIOT・日本テレネット/MD)が存在する。

-2018年1月~3月に放送されたTVアニメ『ポプテピピック』の最終回冒頭で、本作のOPシーンのパロディネタが使われた。
--Aパートでは起動時の仮面~越前登場、BパートではOPムービーの友ヶ島パートを忠実に再現していた。流石に完全再現とまでは行かなかったか声優はせいじろう氏ではなく中田譲治氏へ変更され、友ヶ島の風景も諸事情((風化による崩落が進んでいた事により、立ち入り禁止エリアが設定されていた事によるもの。当該Bパートの「上から来るぞ!気をつけろ!!」の部分の階段をよく見ると柵が設置されているのがわかる。))で若干異なっている。
--しかも、EDクレジットでは企画協力としてエコールソフトウェアと真鍋社長の名前が記載されていた。つまり''エコール公認''である。
--なお、OPの映像がほぼ同じためか、COLOR(red){''YouTubeのAIが本家デスクリムゾンのプレイ動画をポプテピピック最終回の無断転載扱いする''}と言う珍事が発生している。

-音楽担当・渡辺邦孝氏について
--上述したとおりアコーディオン奏者としての知名度が高い渡辺氏だが、ゲームについては自身は遊ぶことがなく、本作の製作に関わったのは阪神・淡路大震災の影響で不安定だった生活を巻き返すため、勢いのあるゲーム業界の案件を受けることにしたという経緯を語っている。~
しかしながら提示される資料の少なさ((越前のイメージイラストは提示されたが焼きビーフン好きなどの設定は知らされていなかったという。なお後年、渡辺氏は自身のTwitterでその際の越前のイラストを公開している。))などもあってリテイクの連発となり、当時の生活事情などもあって開発末期の2か月ほどの間に制作したMIDIを買い切りという形で開発から身を引いたという。
--新盤と旧盤のサウンドトラックで音色が違うのは、ファイルを渡した当時の渡辺氏の想定が新盤の音で、旧盤は納得できるクオリティにないことやエコールからの連絡もなかったために憤っていたとのこと。この件に関しては上記デスクルーズ企画の際に真鍋社長から謝罪があり、その場で渡辺氏からもサントラを出してはどうかと提案を受けたのが新盤の発売に繋がったようである。
--2018年、渡辺氏のYouTubeチャンネルにて本人がこのゲームのBGMを演奏した動画がいくつか投稿された。彼曰く、''デスクリムゾンとは『My Dark History(黒歴史)』であり『The game is fucking, but the music is amazing(クソゲだが、音楽はスゴイ)』''とのことである。 
--こう言いつつも、渡辺氏自身は赤の扉の曲が「せっかくだからのテーマ」と日本で呼ばれていることに言及したり、上記のポプテピピックにおけるパロディも好意的に評するなど、デスクリムゾンというタイトルに悪印象は抱いておらず、むしろファンが積極的にネタとしていることを好意的に捉えている様子を見せている。
--渡辺氏のゲーム音楽に関する活動はデスクリムゾン以外になく、新盤サントラ発売時のインタビューで「オーダー次第だが、ハードプログレ路線はデスクリムゾンでやりきった感じで、それ以上は作れないかもしれない」と語っている。

-本作は国立国会図書館で資料として保管されている。インターネットにあるデスクリムゾン関係のページによると、寄贈したという本人が一部始終を公開している。[[国会図書館にデスクリムゾン寄贈へ>https://userweb.117.ne.jp/mat/lc_dc/lc_dc.htm]]

***ゲーム内のボイスキャスト・せいじろう氏について
-本作で越前の声(ほかゲーム内ボイスデータの大半)を担当したのは、大阪府出身のタレント「''せいじろう''」氏。2019年に活動休止するまで主にCMナレーションなどを手掛け、芸能プロダクションも運営していた。
--社長いわく「本当は声優が5、6人いる、と言いたいところなんですが、全部せいじろうさんが担当しています」とのこと。つまり先にあげたナレーションやダニーとグレッグだけでなく、「ワナップ」などのシステム音声から''モンスターの奇声まで担当している''。
---プレイヤーの脱力を誘う越前のボイスはれっきとした氏の「演技」であるが、発売当時は担当声優に関する情報が殆ど明かされなかったこともあって、「エコール社員が片手間で演じたもの」だと誤解するプレーヤーが続出。本人は結構ショックだったとか。
--社長によると''「変な魔物がペンチでつねられる悲鳴をすぐに出せる人」''というオーダーをしたところやってきたのがせいじろう氏だったとのことで、OPのデスビスノスや一部モンスターの金切り声のような奇声はまさにそのリクエスト通りと言っても過言ではなく、声優周りの事情が判明した現在ではこの面でせいじろう氏の演技力を評価する声も上がっている。
--ちなみにせいじろう氏は、後に『[[THE KING OF FIGHTERS 2003]]』でビリー・カーンの声を担当した時、越前の件もあって一部で話題になった。
--本作で氏の演じた音声の参考動画は[[こちら>http://www.nicovideo.jp/watch/sm13224781]]。

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**プレイ動画
#region(''※フラッシュの光に注意してご覧ください。'')
|電源オンからエンディングまで。&br;高画質で見ると、確かに扉の上に赤い宝石のようなものが…|
|&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=EoPzJ6bDqfk){512,384}|
#endregion

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**その後の展開
-カルト的な人気を得たからか、続編『[[デスクリムゾン2 メラニートの祭壇]]』が発売された。
--「微妙な場所を攻める好きな食べ物」は健在。『2』の主人公、八並康の好物はダチョウのステーキで、ヒロインのユリの好物はマンゴスティン。
--八並康の序盤のセリフ「なんだこの看板はぁ?」「ローゼンバーグクリニック? 面白そうだな、せっかくだから入ってみるか」のみならず、あちこちに今作のオマージュがある。
--一応、本作でまるで語られなかった世界設定が明かされ、OPに声が出ただけのダニーとグレッグも登場する。

-さらに、同作をアーケード向けにアレンジした『[[デスクリムゾンOX]]』が稼働。後に追加要素を加えてDCやPS2にも移植された。PS2版はタイトルが『デスクリムゾンOX+(プラス)』となっている。