【ですくりむぞん】
ジャンル | ガンシューティング | ![]() 高解像度で見る 裏を見る |
対応機種 | セガサターン | |
発売元 | エコールソフトウェア | |
発売日 | 1996年8月9日 | |
定価 | 5,800円(税抜) | |
レーティング | セガ審査:全年齢推奨 | |
判定 | クソゲー | |
バカゲー | ||
ポイント |
クソゲー超魔王「デス様」
『たけしの挑戦状』以来の超クソゲー ファミ通レビュー13点 問題点以外見当たらないという空前絶後の完成度 あまりにも香ばし過ぎて話題沸騰 クソ過ぎたために伝説化してしまう 一方でメーカー側の対応は非常に丁寧かつ良心的 →故に史上最も愛されたクソゲーへ OPムービーだけで相当の価値がある 上から来るぞ!気をつけろぉ! せっかくだから、俺はこの 赤の扉 を選ぶぜ! |
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デスクリムゾンシリーズ デスクリムゾン / デスクリムゾン2 メラニートの祭壇 / デスクリムゾンOX |
「クリムゾン」を取り返せ…
「クリムゾン」は奴が持っている
それは十年前の事であった…。
当時マルマラ軍の傭兵として戦場を駆け巡っていた越前康介(コードネーム:コンバット越前)は、形勢悪く敗走中であった。彼は戦場を脱出するため、戦友のダニーやグレッグと共に激戦区を彷徨っていた。
その時、3人は偶然にも三つの扉を持つ奇妙な遺跡を発見し、とにかく入ってみる。
せっかくだから3人が扉の奥を調査すると、それぞれ宝石・古文書、そして謎の銃(クリムゾン)が見つかった。
3人は手に入れた力と知恵と資金で辛くも帰国へと成功する。
だがその後、お互いに顔を合わすことはなかった。
十年後の現在、1996年。
ヨーロッパを謎の伝染病「KOT症候群」が覆う。
傭兵を引退し医師となっていた越前であったが、10年前の記憶に突き動かされるものを感じ、その因果関係を解明するために「クリムゾン」を手に取り、最初の町サロニカを訪れる。
しかしサロニカは既に町全体が魔物の棲み処と化しており、今、デスビスノスの放ったモンスターがクリムゾンを取り返すべく越前に襲いかかるのであった。
その時思わず使った銃ークリムゾンが越前を助ける。このクリムゾンは戦うごとに、より強力な武器へ進化していく力が秘められていた。そして越前は、同じく魔物が蠢くリムブルク大学、コネラート橋、イズキット川、ふとした事から友情を交わしたアッシムの館などを転戦していく。
病の流行と銃の謎を解き明かすため、コンバット越前は次々と襲い来るモンスターと戦い続けるのだった。
通称「デス様」「超魔王」「帝王」など。
『バーチャコップ』に続くバーチャガン対応ゲームの第2作。
『たけしの挑戦状』や『四八(仮)』と並ぶ「10年に一度のクソゲー」として悪名高く、クソゲーの歴史を語る上で欠かせない伝説的作品だ。
かつては、本作に敵しうるのは『ソード・オブ・ソダン』のみとも言われていた。
2008年のクソゲーオブザイヤーの総評では、ファミ通クロスレビューで同じ13点を付けられた『大奥記』の世界観に合わせて「クソゲー界の征夷大将軍」と呼ばれていた。
このゲームの奇抜さは、ゲーム開始前から既に存在する。
このゲームはステージ選択式で、ステージ毎にライフ・クレジット・スコア設定が独立している。最初はステージ1と2のどちらかしか選べず、両方クリアするとステージ3が選択可能になる(ステージのクリアフラグはセーブされる)。しかし理不尽且つ意味不明な仕様の数々、操作の難しさ、いつ発生するか分からないバグなどが重なり、ガンシューとしての難易度は高い上に難易度曲線が歪になってしまっている。
抑えてはいるが、冒険心旺盛な一匹狼。正義感・勇気とも平均以上だが、カッとしやすいところもあり、
計画的人生より行き当たりばったりの人生を選んでしまうタイプ。女性の扱いは苦手。
好きな食べ物は「焼きビーフン」。
理不尽な仕様に歪なゲームバランス、説明不足かつ理解不能なストーリー、ひたすらチープなグラフィック・BGM…など々、本作はあらゆる面においてこの当時でも類稀なるクソゲーであることは相違ない。
だが、それらの問題点が遊びにくさや不快感を生み出すのみならず可笑しな突っ込みどころとしても機能しており、意図的な演出や世界観設定とともに不思議な芸術性を醸し出していたこともまた事実だ。
上述してきた劣悪極まりない内容とは裏腹に、興味深いことに本作や製作会社に対して真剣に憤ったユーザーはさほど見受けられなかった。
マイナーな会社の作品であったため発売当時の知名度が非常に低かったこと、さらに雑誌のレビュー記事などによって前評判が定着していたおかげで、実際の「被害者」が(居ないわけではなかったが)非常に少なかったことなどが理由として挙げられるだろう。
そしてもう一つ、製作側が「黒歴史」として存在を葬ってしまうことも少なくないクソゲーでありながら、本作は後述の通り製作側がプレイヤーの反応をしっかりと受け止め、好意的な声にまで昇華させた稀有な例でもある。
本作の知名度を大きく上げた主な要因としては、ゲーム誌のレビューやセガサターン専門誌の読者レース、ユーザー間での口コミ、そしてパソコンでのインターネット環境の普及が進んだことにより本作の情報発信・交換が容易になったことなどが挙げられる。
*1 死の直後、石膏や蝋で死者の顔の型を取ったもの。
*2 『フリーズ!ーデスクリムゾン・レゾナンスー』によると「あえて危険な方向に身を置くことで、万にひとつの活路を見つけようとしている」ということらしい。
*3 聞こえ方にはかなり個人差があり、「普通に聞こえる」「少し聞こえる」「どう聞いても聞こえない」と人によって意見が分かれる。しかし公式では「気をつけろよぉ」が正しいとされている。
*4 後に太田出版の「超クソゲー2」のインタビューにて、「越前のポジティブさを出すため仕方なくなどの消極的な表現を避け積極的な表現を用いた」というよく分からない発言が行われた。
*5 よく見ると扉のグラフィックが出てくる直前のほんの一瞬だけ、三つの扉のようなものが見えるが、ロケ地から「これは窓であって扉ではない」と推測されている。
*6 主人公達は「誰かが掃除したから」と推測しているが、そういう問題なのだろうか…。
*7 もちろん、これは設定ではなく単なるプログラムミスと思われる。
*8 2000年代前半頃までは、テレビはブラウン管テレビが主流だった。液晶テレビや液晶モニターが主流になるのは、PS3・Xbox360・Wiiの時代に入ってからだ
*9 本作では1ボスに過ぎないが、『2』ではクリムゾンでデスビスノスを封印した1人と言うことになっている。
*10 ゲーム中には名前は出ないので、ファンに「クチビル君」と呼ばれている。正式名称が明かされたのも『フリーズ! ~デスクリムゾン・レゾナンス~』での事であり、本編発売から12年も後だった。
*11 『デスクリムゾン2』でもStuffだが、こちらは本作のネタを大量に詰め込んだ作風であるため完全に確信犯だ。
*12 今作とは直接関係ないのだが、PCエンジンの『神武伝承』の説明書でも同じ誤植をやらかしていてたりする。
*13 DX筐体のガンコン置き場の下にあるプレートに記載されている。
*14 しかし『2』では「ポルベニール大学」で教鞭を振るっていたと語られる。何が正しいのか…。
*15 記事冒頭のプロローグは本稿執筆者が分かりやすく要約したものであり、取扱説明書のそれを抜粋したものではない。
*16 初登場こそ『スタンバイSay You!』の平均1.0769が塗り替えたものの、最終結果では『デスクリムゾン』が最下位の座を射止めて(?)いる。
*17 アメリカ発のコーヒーチェーン。日本人ならスターバックスをイメージするとわかりやすいかも。
*18 一般的な三角形のポリゴンではなく、ねじれた四角形のスプライトを使用している。
*19 『フリーズ! ~デスクリムゾン・レゾナンス~』では「デスクリムゾン色をはずすために『ムサピィのみらくるデス魔宮』からタイトルを変更した」と語られていた。
*20 風化による崩落が進んでいた事により、立ち入り禁止エリアが設定されていた事によるもの。当該Bパートの「上から来るぞ!気をつけろ!!」の部分の階段をよく見ると柵が設置されているのがわかる。
*21 YoutubeにはContent IDと呼ばれるシステムが存在し、いわゆる海賊版対策としてアップロードされた動画が既存の作品の違法コピーではないかAIが判断するのだが、稀にそうではない動画が違法コピーだと判断されてしまうケースが存在する。
*22 越前のイメージイラストは提示されたが焼きビーフン好きなどの設定は知らされていなかったという。なお後年、渡辺氏は自身のTwitterでその際の越前のイラストを公開している。