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惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド - (2019/02/18 (月) 11:02:52) のソース

*惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド
【わくせいうっどすとっく ふぁんきーほらーばんど】
|ジャンル|ミュージカルRPG|&image(img56300030.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000148KQ6,width=160)|
|対応機種|メガCD|~|
|発売元|セガ・エンタープライゼス|~|
|開発元|ビクター音楽産業&br()アドバンスコミュニケーション|~|
|発売日|1991年12月20日|~|
|定価|6,800円(税抜)|~|
//|プレイ人数|1人|~|
//|セーブデータ|個|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|気持ち悪い仲間達&br;グラはファミコン並み&br;ゲーム性ほぼ無し&br;VOCALOID STORY&br;''ご自由にお持ち帰りください''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
メガCD本体と同時に発売される予定だったが、実際は8日遅れての発売となったRPG。~
ウッドストックという星に住む主人公の少年と、この星に墜落してきた異星人の音楽グループ「ファンキーホラーバンド(略してFHB)」のメンバーが旅に出るというもの。

**特徴
-本作はビクターが企画した仮想バンド「FHB」とのタイアップ作。後に同社からFHB名義で4枚のCDや、LDなどが出ている。
--FHBはセリフでは豪華声優陣が声を当てているが、歌を歌っているのは別の人である。

-「武器」「魔法」に該当するものが「楽器」「旋律」、町や敵キャラ等の名前も洋楽ネタ多数と、「音楽」をテーマとしたつくりとなっている。
--本作のタイトルはおそらく、1969年にアメリカで開催されたロックの祭典『ウッドストック・フェスティバル』に由来すると思われる。
---ジミ・ヘンドリクスやザ・フー、ジャニス・ジョプリン等、同時代を代表するアーティストが多数参加しており、今もなおドキュメンタリー映画が製作されるほどに伝説化している。
//いくつかの別の記事の冒頭にあるCOにて「Wikipediaに関しては不要と運営議論スレで言われていますので削除します。」との文章がみられたため、こちらのページのWikipediaへのリンクも削除しました。詳しいことは不明ですが、「意見があれば運営議論スレまで。」とのことです。

**問題点
-音楽がテーマにも拘らず歌以外のBGMや効果音が変。
--特にエンカウント時の「ぺっぺれ~」は頻繁に聞かされる事もあって不愉快になってくる。
---まがりなりにもウッドストックの名を冠するのなら、せめてサウンド周りには気を遣ってほしかったものだが…。
---ちなみにBGM担当はJ-POPやTV番組のBGMを多く手掛けているEdison氏。氏の手腕は悪くはないものの、普段の氏の楽曲とあまりにもかけ離れていると言わざるを得ない。

-絵もあまり良いとは言えない。
--FHBのメンバーは目が無数にあったり異様な体色をしていたりと、不気味なデザインばかり((昔の漫画に出てくる「宇宙人」そのもの。))で、可愛さのカケラも無い。当然声とも合っていない。
---もとより、タイアップ元のFHBにおけるキャラデザイン自体がそんな感じなので仕方ないのだが、せめてもっと親しみやすいようにデフォルメを施すなどはして欲しかったところだろう。
//概要にある設定によると「墜落してきた異星人の音楽グループ」らしいので不気味な見た目の宇宙人なのは当然のような…全然知らない作品なのでこのままにしておきますが

-ゲームは全5章からなっているが、第2章と4章はデモが流れるだけ。4章に到っては、途中から静止画(街の遠景)をバックに「この後さらに次の街へ向かい…」と字幕だけで5章へ話を進める始末。
--終盤では今まで戦ったボス達と再戦するボスラッシュがあるが、そのうち数名はこのデモだけ、「フェイド」というボスに到っては上記の文章にしか名前が出てこない。
--しかしそのバックに流れるFHBの歌がまともなので、ここが救いというありさま。

-キャラの成長は経験値によるレベル制ではなく、敵の落とすアイテムでステータスをアップさせるというものだが、すぐにMAXになる。
--実質3章しかない為適当にプレイしても1日でクリアできてしまうというヌルさ。
--アイテムさえ首尾よく拾えれば、最短プレイで30分もかからずエンディングを観ることもできる。

-やたらエンカウントが多い。
--序盤はザコが強く勝つのも逃げるのも一苦労、後半はアイテム強化によって逆に敵が弱すぎて純粋に歩行の邪魔。
--しかも、ダンジョンの出入口や階段に重なった瞬間にも高い確率でエンカウントし、その場合戦闘を終えても次のマップへ進めない(1歩以上戻って''次はエンカウントせずに先に行けるよう祈りながら''再び出入口・階段に入り直す必要がある)という不具合まで存在する。

-キャラがセリフを言う度に、そのキャラの1枚絵が出るのだが、一言喋る度に画面が「1枚絵→マップ画面→1枚絵」と切り替わる為、テンポは非常に悪い。

-シナリオに一部投げっぱなし・超展開が有る。
--例えば終盤、アビビ(ボーカル担当)の声が突然出なくなるが、主人公一行に出来る対策と言えば''ラスボスを倒しに行けと言われるのでそれに従う事だけ''。倒すと、説明書以外ではほとんど触れられていない「女神」が現れて全てが解決しハッピーエンド。

**評価点
-先に述べたように、要所要所で流れるFHBの歌は名曲揃い。
--当時から入手困難だったかも知れない彼らの音楽CDの代替品として使える(CDとして再生する際、プログラムデータ部分を再生しないよう注意)。

-当時のクソゲーによくある事で、声優が無駄に豪華。
--FHBメンバーに古川登志夫・田の中勇・郷里大輔・堀内賢雄・堀川りょう・かないみか((ボーカル役だが、先に述べたように歌っている人とは別。声質自体が全く違うので一発で別人とわかる。))、NPCに北村弘一・水谷優子・三石琴乃他。

-ビジュアルシーン等で出てくるキャラ絵は丁寧に描かれている。
--特に女性キャラのグラフィックは''妙にエロい''。イベント以外のグラフィックはファミコン並みだが。

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**総評
音楽をテーマにしたシナリオや世界観、仮想バンドとのタイアップという個性的な特徴を備えていながら、肝心のゲーム性の部分があまりにも劣悪すぎてゲームの体をなしていない。

悪い意味でメガCDの象徴的存在となってしまったゲームであった。

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**余談
-本作の価格暴落は今でも語り草になっている。
--発売早々、''新品が100円以下(酷い所では20円!)で捨て売りされたり、果ては「ご自由にお持ち帰りください」のコーナーに置かれたり''といった伝説を残した。
---別名『''惑星(もしくは悪性)デッドストック''』。または、ディスクの活用方法に基づき''「フライングディスク」「鳥避け」「コースター」''などと呼ばれる事もある。CDケースを買うよりこっちの方が安いからと購入した人までいたという。

-2000年代後半頃よりアニメやゲームを発端とした豪華声優陣を起用した架空のバンドが多く登場しており、FHBはある意味それらの原点と言えるかも知れない。
--実際ハードの発売元のセガも後に音楽ゲーム『CHUNITHM』で似た様なコンセプトのイロドリミドリを結成したりするのだが。

-完結編の予定もあったが、発売されずじまいだった。

**参考動画
#region(CM動画)
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=264-koNs9KI)
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#region(OP主題歌(フルサイズ))
&youtube(https://www.youtube.com/watch?v=vhMYQL9_JXU)
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