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アマガミ - (2016/05/05 (木) 17:04:57) のソース

「[[要強化記事>要強化記事一覧]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。~
依頼内容は具体的にユーザーに評価された部分の記述、特徴と混同しているなら分離した記述です。~
&color(red){''項目のタイトルを変えただけでは要強化のままです。きちんと内容を整理してください。''}
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*アマガミ
【あまがみ】
|ジャンル|恋愛シミュレーション|&amazon(B001V5ITO2)|~|
|対応機種|プレイステーション2|~|~|
|メディア|DVD-ROM 1枚|~|~|
|発売・開発元|エンターブレイン|~|~|
|発売日|2009年3月19日|~|~|
|定価|7,140円|~|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|煩雑さが全体的に少なくした&br内容はかなり充実|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[エンターブレイン恋愛シミュレーションシリーズ]]''|
*エビコレ+ アマガミ
【えびこれぷらす あまがみ】
|対応機種|プレイステーション2&br()プレイステーション・ポータブル&br()プレイステーション・ヴィータ|&amazon(B0040V686U)|&amazon(B0040V685Q)|&amazon(B00G9W0PX0)|
|発売日|【PS2/PSP】2011年3月31日&br()【PSV】2014年1月30日|~|~|~|
|定価|【PS2】3,990円&br()【PSP/PSV】5,040円|~|~|~|
|レーティング|【PS2/PSP】CERO:C(15歳以上対象)&br()【PSV】CERO:D(17歳以上対象)|~|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~|

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#contents(fromhere)
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**概要
-アマガミとは、過去にエンターブレインが発売した恋愛シミュレーションゲーム『トゥルー・ラブストーリー(以下TLS)』シリーズや『キミキス』のスタッフが制作に携わった恋愛シミュレーションゲームである。
-前作『キミキス(以下前作と表記)』は夏を舞台にした物語であったが、今作は冬を舞台としている。
-前作と比較してシステム面・シナリオ面など、大きな方向転換がなされている。仔細は『特徴』にて。
-とにかく前作(『TLS』シリーズ含む)と全く毛色が異なるものになっている。具体的には…。
**ストーリー
主人公の少年はとある過去の経験から、クリスマスに苦手意識をもっている高校2年生。~
すっかり恋に臆病になった彼は彼女を作ろうともせず、憧れの先輩「森島 はるか」を遠目から眺めるだけの寂しい学園生活を送り続けています。~
そんな生活を続けていた主人公は、吐息が白くなり始めたある日、憧れの先輩とクリスマスを過ごすチャンスは今年が最後である事に気付きます……~

何もしないまま高校生活を終えて本当にいいのか?……いや、このままでは駄目だ!
主人公は恋に対する苦手意識をなんとか跳ね除け、今年のクリスマスは女の子と過ごせるようにと一念発起します。

優等生の学級委員……~
転校して来た下級生……~
そして、憧れの先輩……~

様々な女の子と出会い……主人公の迎えるクリスマスとは!?(公式サイト&link_anchor(2){[2]}より引用)

-最初に主人公の名前を決めることが可能。(デフォルト名は橘純一)
-一日の流れは、起床→登校(休み時間1・2、昼休み、放課後)→下校→夜という構成。期間はおおよそクリスマスまでの40日間。
--これだけ書くと前作と変わらないが、学校における行動が1区切りごとに選択可能になっている。
--行動選択も、「場所」から「各ヒロインのいずれかのイベント」に変わっている。

**特徴・前作からの変更点
-今朝に戻れる
--プレイ中にメニューを開くor一日終了時のメニューに今朝に戻るという選択肢がある。これを行うとなんと&bold(){その時点での文章と選択肢の既読情報や、会話モードで選んだ話題のヒット情報を保持したまま}その日の最初に戻れる。

-ランダム要素の廃止。
--前作までは、行動選択からイベントの発生がランダムであったが、本作ではランダム要素が廃止され、行動選択から必ず選択ヒロインのイベントが発生するようになった。

-クラシック音源の収録。
--BGMがFM音源に変わるというもの。ボイスも同様に、いわゆる昔のゲームのように、音声が「ピピピピピッ」というファミコン風?になるというもの。
--なお、このクラシックBGMはFM音源のあるソフトシンセなどではなく、PC-8801mkIISRでMOONLIGHT C.M.Iというソフトを使い実際に打ち込んで作られている。そのため音数制限((FM音源6声+PSG音源3声+PC88内蔵のドラム、ただFMを6声使うとバグることも発覚したので通常はFM5声で対応))もそのままでうまくBGMをアレンジしている。絵師である高山箕犀氏の発案とBGM担当の岩垂徳行氏の作曲で生まれたFMアレンジは一聴の価値あり。
--サウンドトラックも3枚組(うち1枚がクラシック音源)になるなど、充実した内容になっている。

-会話モードが攻略とほぼ無関係
--前作のような好感度ゲージ上昇によって、親密イベントや下校イベントが発生する点は同じだが、発生=好感度マップ上昇ではない((一部例外はあるが、基本的に会話イベントは攻略に無関係))。
--特定の必須イベント(☆イベント)さえ見てしまえば、特定のタイミングでヒロインの好感度マップにおける好感度ランクが上昇する。

-バッドエンカウントシステム(通称涙イベント)の悪化(というか強化)
--このシステムは、好感度の高いヒロインが2人以上いる状態で、片方のヒロインとの親密イベント(下校イベント)を発生させ、その光景をもう片方のヒロインに目撃される、というもの。
--前作では、1回目:「当該ヒロインの複雑な心境が独白によって語られる」2回目:「当該ヒロインが背景絵に追加され、攻略が不可能になる」というものであったが…。

#region(本作の涙イベント)

-特定の好感度及び特定の組み合わせ、という条件が重ならないと発生はしないのだが…。
--1回目:「ヒロインの複雑な心境が『主人公に直接』語られる」2回目:「好感度が修復不能な『テキタイ』という状態になり、攻略が不可能になるだけではなく、特定のタイミングで嫌がらせを受ける」というものになっている。
--前作に比べ、大幅にリアルな描写になった、というべきであろうか。

#endregion

-エンディングの種類及び分岐
--前作同様、好感度マップにおける好感度分類は「スキ」「ナカヨシ」があるが、エンディングはスキで3種類(「スキBEST」「スキGOOD」「スキBAD」)、「ナカヨシ」、更にヒロインとの親交を深めなかった場合における、当該ヒロインのその後を描いた「ソエン」が存在する。
--「ソエン」エンディングだけでも珍しい部類に入るが、ひときわ異色を放つのが「スキGOOD」と「スキBAD」の存在。

#region(エンディングの分岐)

-そもそもこれらのエンディング分岐に必要な行動が「二股」だということ。
--前述したように、☆イベントさえこなせば会話イベント(およびCGの回収)はほとんど不要であるため、ある程度慣れてくれば二股自体は難しくない。
--更に具体的に言うと、その内容が「2人のヒロインを好感度『スキ』の状態でクリスマスデートに誘い、2人のうちいずれかとデートをする(スキGOOD)こと、あるいはデートをすっぽかすこと(スキBAD)」である。

#endregion

**評価点
-異色尽くしのキャラクター。
--新しいキャラに挑戦する、というコンセプトにより、結果的にテンプレ型ヒロインからかけ離れている。
--メインヒロインの中のメインヒロイン(要はパッケージヒロイン)からして、セオリーから外れている。
--王道的な設定のキャラ((幼馴染で最初から主人公に好意を持っていることがよく分かる))も存在はするが、太ましい(ぽっちゃり)というキャッチコピーを与えられていて、どこか異色。
--主人公も「変態紳士」として、その特殊すぎる性癖と大胆不敵な行動によって人気がある&link_anchor(3){[3]}。
--サブキャラクターも豊富で、ギャルゲーにしては男性キャラも多く立ち絵も豊富。ヒロイン達の友人達も個性的でファンに人気が高い。
---ヒロイン達の人間関係もかなり特殊で直接の繋がりは薄く、ヒロイン同士の交流は知り合い~クラスメイト程度の関係で保たれている。その為二股などの攻略に矛盾が出ないようになっている。

-よくできたグラフィック
--口がよく動くこと、瞬き、冬なので吐く息が白いなど、細かい部分がよく作られており、臨場感のある出来になっている。

-今朝に戻れる
--プレイ中にメニューを開くor一日終了時のメニューに今朝に戻るという選択肢がある。これを行うとなんと&bold(){その時点での文章と選択肢の既読情報や、会話モードで選んだ話題のヒット情報を保持したまま}その日の最初に戻れる。
--これによって会話モードのミスや成功情報を残しつつ最短で会話のテンションを上げたり、二択イベントをすぐに見直したりできる。&s(){バイツァダストもびっくりである。}
---ただし、強制イベントなどが挟まるときはイベント前にセーブ→イベント後に別場所にセーブ→イベント前ロードのほうが効率はいい。
--ちなみに一日終了時限定ならば、「今日をやり直す」というコマンドがTLSS(True Love Story Summer Days, and yet...)にも存在する。

-システム面は良好。
--高速スキップ、音声付きバックログなど、充実している。
--呼び出した場面に応じてヘルプ画面が表示される仕組みになっている。
--今朝に戻れるや、ランダム要素の廃止を廃止する等、全体的に煩わしさを減らす工夫が見て取れる。

-イベントの量が大幅に増えた。
--会話モードにおける会話パターンの増加((1ヒロインにつきおおよそ300パターン、前作は1ヒロイン80パターン程度))
--各ヒロインの固定イベントも100シーンを越える((1ヒロインの1つのエンディングを見るために、おおよそ3時間かかる))
--エンディングのバリエーションも1ヒロインにつき5パターンとなっている((メインヒロインのみ、隠しヒロイン及びBADエンド除く))
---これによって、長くやり込めるゲームになっている(前作は要領よくやれば1時間程度で1エンディングに到達できてしまう程度だった)。CGやイベントのコンプを目指そうとすると更に長くなる。


**問題点及び賛否が分かれる点
-バグの存在。
--公式で告知されているもの以外にも、『特徴』に表記した会話イベントの会話を一定数以上こなすと、システムデータが壊れるという報告がある。
--後に発売されたエビコレ版では修正されている。

-特徴的過ぎるキャラクター
--好みの問題。しかし主人公のキャラに賛否がある。とはいえ、性癖はともかく恋愛関係については、全てのイベントを見るために避けて通れないので致し方ない部分もあるが…。
-上述した「スキBAD」の存在。

#region(スキBADの内容について)
-BADの名を冠してはいるが、実際徹頭徹尾救いようがないのか?といわれるとそうでもない。
--あるヒロインは、通常は振られるか考えさせて→スタッフロールである中、スタッフロール前にゴールイン。一応制裁は受けるが。
--が、一部ヒロインでは救われないエンディングが待っている。とはいえそもそも分岐条件が分岐条件なので、「鬱展開」という具合に捉えられている。
--あるいは、ヒロインに同情的な声がユーザーから出る、といった具合である。
--プロローグでわかるのだが、主人公はクリスマスデートをすっぽかされたことがトラウマ。そしてこの行為なので自業自得ではある。
-この手のゲームはキャラクターを気に入るユーザーが多いこと、また最初から「スキGOOD」や「スキBAD」には到達する可能性は極めて低い(つまり完全にハッピーエンドである「スキBEST」や「ナカヨシ」を見てからの攻略)になるので、ヒロインに対して余計思い入れが強くなった状態で、そのヒロインを裏切ることが別のエンディングへの条件…というのが賛否の原因であろうか。
#endregion
-''サブキャラクターが攻略できない''
--塚原 響、夕月 琉璃子など前述のとおりかなり脇役もしっかりと設定したため、自然と人気が出てしまった。
--しかも女子サブキャラクターの人数が多く、''彼女らでギャルゲー一本出せるほど''
--その為攻略したかったという声が多い。

**総評
-エンターブレインがこれまで開発した前作以前のものと比較すると、その中身は大きく変わっているが、作品単体としてみれば十分良作に分類されると思われる。
-かつてTLSにおいて、「女の子が普通すぎる」として賛否分かれた例もあり、この作品もまた新たな方向性を示した作品であると言えるであろう。

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**余談
-各ヒロインのドラマCD、キャラクターソングが制作されている。また、2010年7月よりアニメ化されている。
-同社のテックジャイアンという【成年ゲーム情報誌】で「ちょっとおまけ劇場」という本作のおまけシナリオが付録についている。
--このおまけシナリオは(一部を除き)各ヒロインのハッピーエンド後のその後のちょっとしたお話を見ることができる。((成年誌についてはいるがそういう要素はもちろん皆無である。もともとテックジャイアン側の企画な為、成年誌の付録ということになっており、開発が「未成年の人はお父さんに買ってもらおう」とまで言っている。))
--さらに、攻略対象外であるサブキャラクター二人の新規シナリオもあり、ファンを喜ばせた。片方は本編内での罠イベント((起こす必要のないイベントであり、どの選択肢を選んでも全部強制終了というもの。あるヒロインのルートでゲーム開始数日で起き、サブキャラも魅力的であるため多くのプレイヤーがその洗礼を受けた。))で「何故この選択肢だけGAME OVERなんだ」((本作では選択肢ミスでの強制終了はBAD ENDでの終了とGAME OVERでの終了と二つある。BADは文字通りの救いようがなかったりな物だがGAME OVERは言うなればゲームの枠外な展開なだけで決してBADでない、といった感じ))となったプレイヤーへのアンサー、というかその選択肢を選んだ場合の続きの展開としてお話が進む。
---現在DMMでテックジャイアン未読者のために期間限定ではあるがダウンロード販売も行っている。&link_anchor(4){[4]}プレイして気に入ったら購入の一考もあり。
---オークションサイトでは未開封の全セットが1万円以上で落札されている。
-開発者&link_anchor(5){[5]}によれば「キスの次は甘噛みだ」として、アマガミが本タイトルになっているが、甘噛みをする描写はほとんどなかったりする。
--さらにいうと実際に甘噛みを行うのは一部のキャラだけ。
--ただし、その中の一人はプロローグ終了直後に見ることができプレイヤーにインパクトを与え、とあるキャラではエピローグ内での要素なので意味合いはある。
-一部サブキャラが前々作である[[TLSS>http://www.enterbrain.co.jp/game_site/tls/]](略称)のヒロイン・隠しヒロインが元になっていたり、前作に登場したキャラの生き写しみたいなキャラがいたりする。
-2011年3月30日にエビコレ+アマガミが発売された。一部の追加シナリオやミニゲームがある。また旧来存在しなかったPSP版が追加された。予定より発売が延期されたために、初期版では謝罪用ポストカードが店頭で添付される。その絵柄は…完全にエロゲーだこれ
--また、問題点の1つであるシステムデータ破損といった重大なバグも潰されている。
--ミニゲームのぬくぬくま~じゃんはシナリオ内では絡まないキャラクター同士の絡みがあるのは勿論((例としては絢辻・棚町・七咲・塚原、この4人で絢辻と棚町は同クラスかつ互いのルート内イベントで絡み、七咲と塚原は部活の先輩後輩なのだが、サブキャラである塚原は別として七咲は本編内で絢辻・棚町との接点が皆無。ちなみにこの3人、攻略本の表紙でしか同時の絡みがない。))、なんと前作であるキミキスキャラクターたちのシナリオもある。さらに自分以外の相手が1位になった場合は対局後の展開が違う。
---時系列等の関係上((アマガミは前作のキミキスとは一部共通の地域ではあるものの並行世界であり、時代設定はキミキスの7~8年前であるため直接の繋がりはない。裏設定として一部つながりはある。))アマガミのキャラとキミキスのキャラがシナリオ上絡むことはないが、フリー対局で一緒に卓を囲むことが可能。
---ただし、麻雀ゲームとしては難易度は低くCPUが訳のわからない鳴きをしたりとお粗末な部分がある。ただし、難易度を上げてしまうと麻雀をやったことのない人が詰んでしまうので仕方のない面ではある。どうしてもクリアできない場合はオートプレイにできる。
---同じキャラを複数相手にすることはできない。隠しの別バージョンでも同キャラは出せない。


**参考資料・URL
&aname(1,option=nolink){[1]}[[アマガミ-Wikipedia>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%AC%E3%83%9F]]

&aname(2,option=nolink){[2]}[[アマガミ公式サイト>http://www.amagami.info/intro02.html]]

&aname(3,option=nolink){[3]}[[アマガミ@wiki 橘さんの紳士的言動集>http://www36.atwiki.jp/amagami/pages/76.html]]

&aname(4,option=nolink){[4]}[[アマガミちょっとおまけ劇場期間限定ダウンロード配信企画>http://techgian.jp/official/amagamidmm/]]

&aname(5,option=nolink){[5]}アマガミオフィシャルコンプリートガイド 258P(株式会社エンターブレイン発行)

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