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おいらじゃじゃ丸! 世界大冒険 - (2014/05/12 (月) 18:01:48) のソース

**おいらじゃじゃ丸! 世界大冒険
【おいらじゃじゃまる せかいだいぼうけん】

|ジャンル|アクション|&amazon(B000069S80)|
|対応機種|ゲームボーイ|~|
|発売元|ジャレコ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1990年9月28日|~|
|定価|3,400円(税抜)|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()【3DS】2012年1月18日/411円|~|
|分類|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|ゲームボーイ唯一のじゃじゃ丸くんゲーム&br()基本ヌルゲー・稀に即死ゲー|~|
|>|>|CENTER:''[[忍者くんシリーズリンク>忍者くんシリーズ]]''|
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**概要
-1990年にジャレコからリリースされたゲームボーイ用ソフト。『忍者じゃじゃ丸くんシリーズ』唯一のゲームボーイ作品でもある((本元である『忍者くんシリーズ』も含めると、『戦国忍者くん』(UPL発売)と本作の2本のみ。))。
-生贄目的でアメリカ出身の妖怪サタンに"さらわれた"さくら姫を救う為、じゃじゃ丸くんが6つの国を舞台に活躍するというストーリー設定。
-一人プレイ専用。全6章(ステージ) + 2ボーナスステージ構成。
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**主なルール
-操作系統。
--じゃじゃ丸くん(以下:自機)の操作は以下の通り。
---十字キーで左右移動。十字キーとBボタンの組み合わせで、前後左右4方向へと手裏剣攻撃ができる(地上時・ジャンプ時を問わず)。
---Bボタンでメイン攻撃である"手裏剣"を放つ。手裏剣は使用無制限・連射可能だが射程制限がある。
---Aボタンでジャンプ動作。ボタンの押す長さでジャンプ力の調整ができる他、ジャンプ中の移動制御も可能。&br()Aボタン長押しで、自機の重力を反転できる(下地形へ着地 ⇔ 上地形へ着地)。但し、地形によっては例外もある。
---特定のボス戦限定で、SELECTボタン押しにてメイン攻撃と特殊武器へと切り替えられる。
--ボーナスステージでは上記とは違う操作系統となる(下記)。

-ステージの流れについて。
--本作は至ってオーソドックスな横スクロールアクションのルールを採用している。
---自機を右へとスクロール移動させれば下記の中ボス・ボス戦へと突入する。あまり意味はないが、左スクロールへと後戻りする事は可能。どの章も制限時間は設けられていない。

--各章毎に必ず「中ボス」と「ボス」が待ち構えており、両方のボスを倒せばステージクリアとなる。
---中ボス・ボス戦ではボスクラス以外の敵は出現せず、必ず自機とのタイマン勝負となる((但し、攻撃手段としての雑魚敵を使う中ボス(ボス)はいる。))。
---4章の中ボスは物理的な襲撃を行わず、"クイズ"で勝負を挑んでくる。クイズに正解すると倒せるが、不正解でも正解になるまでクイズが出題され続ける(不正解ペナルティはない)。
--1・2・3・5章の中ボスを倒すと、「先のボスを倒す為の特殊武器」を自機に授けてくれる。
---該当ステージのボスには通常の手裏剣攻撃が一切効かない。上記操作で武器を切り替え、その攻撃でボスを倒す必要がある。
---特殊武器は手裏剣攻撃同様に使用無制限であり、攻撃回数を気にする必要はない。特殊武器は該当ステージをクリアすると必ず消滅してしまう(次ステージへの引継ぎ不可)。
---4・6章には特殊武器自体が存在しないので、手裏剣攻撃のみでボス敵にダメージをあたえられる。

--1・4章クリア後は「ボーナスステージ」が挟まれる。
---このステージでは自機が海中ハンターとなり、海中を泳ぐサメやエイを"モリ"でハンティングしていく目的となる。
---サメには耐久度があり、モリを複数回撃ち込まないと倒せない。エイはモリ一発で倒せる。サメなどを倒すと自機ライフが40回復するボーナス。
---十字キーで自機の海中八方向移動。ÅかBボタンでモリを放つ。SELECTボタンは未使用。スクロール制限があり、アイテムの類は出現しない。
---すべてのサメなどを倒せばステージクリアとなり、次の章へと進める。なお、ボーナスステージではあるが、自機がサメなどに触れるとダメージを受けてしまう。

-アイテムについて。
--各章の雑魚敵を倒すと以下のアイテムを落とす。各アイテムは放置すると上方向へと浮遊していく。
---「魂」「薬瓶」…前者は自機ライフを15回復する効果。後者は75回復する効果。
---「爆弾」…一定時間、自機の攻撃が"爆弾"となる効果。攻撃すると放物線を描く感じで投下される。連射はできないものの、投下後は凄まじい程の攻撃判定が発生する。
---「忍法の書」…一定時間、自機の攻撃が"分身の術"となる効果。攻撃すると自機が停止した状態で分身の体当たりを行える。分身にアイテムが触れると、それを拾えてしまう。
---「わらじ」…一定時間、自機の移動速度が2倍増しになる効果。
---「トロッコ」…一定時間、自機が無敵化・及び体当たりで敵を倒せる効果。手裏剣攻撃しながらの体当たりも可能。

-ミス条件について。
--数値によるライフ制を採用している。
---初期ライフは200、最大ライフは999まで溜められる。ステージクリア後もライフ数値が引き継がれた状態となっている。
---自機が敵・敵攻撃・トゲに接触すると、ダメージによりライフ数値が減る。敵などによって減少するライフ数値に差異があり、ダメージ後の無敵時間は皆無といっていい。
---ライフ数値が0になるとミス。また、自機が落とし穴に落ちると、ライフ数値に関わらず即ミスとなる。
--残機概念やコンティニュー機能は搭載されておらず、ミスすれば即ゲームオーバー(タイトル画面行き)となる。
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**問題点、及び賛否が分かれそうな点

-普通すぎる横スクロールアクションゲーム。
--歴代『忍者じゃじゃ丸くんシリーズ』の中でも、本作における立ち位置は平凡そのものとしかいい様がない。
---『初代じゃじゃ丸くん』はスクロールが"ほとんどない"面クリア方式のアクションゲームだったが、本作はそのシステムは受け継がれておらず、純粋なる横スクロールアクションとなっている。
---『忍者くんシリーズ』の様に"縦スクロールするステージ"もなく、ひたすらに右へと進めばクリア可能という、これ以上にない程の分かりやすい内容である。
--操作性は初期GBソフトとしては良く、特にストレスを感じる不快さは見受けられない。モノクロ故に若干の画面の見辛さはあるものの、普通にプレイする分には問題ないレベル。
--各ステージが短め・かつ難易度選択などのオプションも非搭載なので、一通りオールクリアしてしまうと飽きやすいという問題あり。もっとも、当時のGBに大きな贅沢をいうのは酷だが…。

-基本的にかなりのヌルゲー。
--適当にプレイするだけでも''自機ライフ数値が腐る程に増えていくので、よほどの事がない限りはミスになりにくい仕様''。
---雑魚敵を倒すと大量の人魂アイテムを落とす。これを回収しながら進んでいけば、早い段階からライフ数値がカンスト気味になってくる。
---後半章に進もうが、人魂アイテムの飽和状態は変わらず。極端な話、''敵に突っ込みながら人魂アイテムを回収しても、ライフ数値ダメージより回復量の方が上回る''。
---ボスクラスの敵も全体的に弱い。とあるボスに至っては「''適当に攻撃連打してたら倒せていた''」という場面がある程。
---但し、ダメージ後の無敵時間が皆無なので、あまり調子に乗って突進していると、ライフ数値が"ごっそり"奪われてしまう事態もある(特に中ボス・ボス戦全般にありがち)。
--最強の敵は「落とし穴」。
---ダメージによるミスの心配が少ない本作だが、''落とし穴に転落すると即ミスとなってしまう''。実際、''本作のミス原因の大半は落とし穴ミスといっていい''。
---どんなにライフ数値を溜め込んで余裕プレイをしていても、''一瞬の落とし穴ミスで地獄逝き''と化す。ある意味、どのボスよりも凶悪で絶対的な敵、それが本作の落とし穴である。
---とある章に至っては「''開始直後に落とし穴がある(十字キーで回避しないと転落確定)''」という、突然の初見殺しが存在する。ヌルいのか殺したいのか、どっちなのか…?
---本作にはコンティニューがない為、落ちてしまうと「''え…終わり…??''」と放心状態なるのは誰もが通る道となるはず。
---しかし、落とし穴の数自体は少なめで、慎重に進めば余裕をもった回避が可能。本作を確実にオールクリアしたければ「''死に急がずに跳べ''」という肝を命じておくべきだろう。

**評価点

-GBとしては"それなり"のグラフィック・BGM周り。
--グラフィックの書き込みは悪くなく、ちゃんと"じゃじゃ丸くん"らしさが表現されている。
---世界各地が舞台という関係上、他シリーズでは"あまり"見かけない怪しげな洋風デザインが目立つ。コミカルながらも洋風妖怪の個性が"そこそこ"上手く描けているのではなかろうか。
--BGMに関しても普通に聴けるレベルで、ゲームを盛り上げてくれる。
---ちゃんと章毎に専属の楽曲が用意され、舞台となる国のイメージに近い曲が流される。
----但し、中ボス・ボス戦はほぼ流用曲。

**おバカ点
-変すぎる演出の数々。
--本作は若干のストーリー性を含むイベントが発生するが、これが妙にシュールで突っ込みどころ満載である。

#region(おバカ一例)
-セクハラなサタン様。
--ステージ1開始前に「サタン様が"さくら姫"を捕らえる」というイベントが発生するが、その捕獲方法がヤバい。
---なんと「''飛行しながら両足で"さくら姫"を掴む''」というセクハラにしか見えない芸当をやってのける。色んな意味で屈辱な仕打ちを受ける"さくら姫"が可哀想だ…。

-妙にフレンドリーなボス敵達。
--中ボス・ボス戦登場の前後には何かのイベントシーンが挟まれるが、''どのボスも"じゃじゃ丸くん"に対してフレンドリーな対応をしてくれる''。
---対決前のボス達は「俺と勝負だ!」的な好戦的会話をしてくる。"襲い掛かる前に話しかけてくる"ボス達の律儀さも若干変だが、それ自体は他のゲームでも珍しく無い展開である。
---しかし、撃破後は''本当に何の脈拍もなく''「章のボスを倒すには○○(特殊武器)が必要だ、持っていけ」「さくら姫は●●(国名)にいるぞ、急げ」的な会話で情報提供をする。
---「異国の妖怪が"じゃじゃ丸くん"に襲い掛かる ⇒ 倒す」という流れなのに、反抗する気配もなく情報提供する様が別の意味で怖い。''直前まで殺意全開で襲っていたのに…?''
---他ゲームではツンデレライバルが「お前の活躍が見たくなった、協力しよう」的なイベント展開となるものがあるが、本作には"そんな"理由付けは描かれていない。
--サタン様もフレンドリーすぎる性格。
---対決前に「さくら姫は無事だから安心しろ」、撃破後は「お前(じゃじゃ丸くん)強いな、負けた」との会話後に即"さくら姫"を解放。
---まるで最初から"じゃじゃ丸くん"に倒される事を望んでいるとしか思えない。''何故そんな小心者な性格で、わざわざ日本に出向いてまで"さくら姫"を生贄にしようとした?'' 

-イベント時の"じゃじゃ丸くん"が「誰だお前」状態。
--ステージ中の"じゃじゃ丸くん"は「素顔が見えない忍者衣装をまとったキャラ」だが、イベント中は「''堂々と顔を見せた生意気風"やんちゃ坊主"''」で映される。
---『[[がんばれゴエモンシリーズ]]』の新キャラと見紛う容姿で、とても"じゃじゃ丸くん"の素顔には見えない。そもそも「何故忍者衣装を唐突に脱いだ?」という突っ込みもあるが…。

-謎のボーナスステージ。
--ボーナスステージ中は"じゃじゃ丸くん"が水中ダイバー姿に着替え、サメ達をハンティングしていく。''思いっきりリゾート気分のじゃじゃ丸くん''。
---「''さくら姫救出をほったらかして、そんな事する暇あるのか''」なんて突っ込みは野暮なのだろう。きっと"じゃじゃ丸くん"もストレス解消をしたかったに違いない。
---一応は「海を渡っている最中にサメに出くわしてしまった」という理由付けがあるみたいだが、だったら''サメを無視して逃げ延びればいいのではなかろうか?''
---どうでもいい事だが、''モリを撃ち込まれたサメの容姿がやたらと痛々しい''。モリが数本サメの体に突き刺さっており、変なところでの残酷描写が垣間見れる。

-日本へと"カエル"エンディング。
--ラスボス撃破後は、お供の巨大カエルと一緒に"さくら姫"と帰還する"じゃじゃ丸くん"。
---姫が"さらわれた"舞台がアメリカ、祖国は日本、交通手段はカエル1匹…。そんな環境で無事帰れるのか?
---エンディングは日本に帰還している((エンディング内の和風チックな背景から察するに、既に日本へと帰還していると思われる。しかし、具体的な描写がされないので、実際はどの国が映し出されているのかは不明(見方によっては、アメリカの大地にも見える為)。)) と思わし"じゃじゃ丸くん"達の姿をバックに「''完''」の一文字。''スタッフロールは全くない''。

#endregion
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**総評
-1つのアクションゲームとしては無難に楽しめはできる出来だが、ゲームバランスは正直よろしくなく、良くも悪くも初期GBらしい荒削りな作品である模様。
-どうしても"初代"の存在が強すぎる故にマイナー気味な目で見られがちな本作だったが、3DS版のバーチャルコンソール配信で日の見る機会は増えたのは嬉しい。