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トロンにコブン - (2023/03/26 (日) 19:05:05) のソース

*トロンにコブン
【とろんにこぶん】
|ジャンル|アクションバラエティ|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/140002041.jpg,height=180)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売・開発元|カプコン|~|
|発売日|1999年7月22日|~|
|定価|6,090円(税込)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|周辺機器|アナログコントローラ(振動機能)&br()ポケットステーション対応|~|
|セーブデータ|1ブロック使用(最大5ファイル保存可)|~|
|レーティング|CERO:B(12才以上対象)&br()※ゲームアーカイブス版より付与|~|
|廉価版|PlayStation the Best for Family&br()2000年7月27日/2,940円|~|
|配信|ゲームアーカイブス&br()2014年12月17日/617円(税込)|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズリンク>ロックマンシリーズ]]''|

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#contents(fromhere)
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**概要・ストーリー
-『[[ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』のスピンオフ外伝作品。
--時系列は『DASH』の数ヶ月前。本編では敵役として登場した空賊「ボーン一家」に焦点を当てたエピソードが描かれる。
--本作では基本的に、トロンが開発した乗り込み型戦闘ロボットの「グスタフ」を操縦する形でアクションを行う。~
コンフィグで変更も可能だが、移動・ジャンプ・ショット・ロックオンといった基本動作の多くが、ロックマンDASH本編のロックの操作感と共通しており、本編をプレイ済であれば問題なく操作できると思われる。
--主題歌はトロン役の飯塚雅弓が歌唱している。

>空賊稼業の傍ら、大型空中戦艦「ゲゼルシャフト号」の製造に精を出していた空賊「ボーン一家」~
~
新たな母艦は概ね完成を迎え、ボーン一家長兄ティーゼルは久々の超大物ミッションへと出撃する。~
陸上用戦闘ロボ「グスタフ」に乗り込んだティーゼルは、秘宝が眠ると噂されるライシップ島の「ナッカイの遺跡」を目指し進軍していた。~
しかし事態は急転。ティーゼルと弟ボンは、空賊「ロース一家」の刺客グライドと交戦の末に捕縛・連行されてしまうのだった。
>ボーン一家長女の主人公トロンと配下の40体のコブン達は、かつてティーゼルがゲゼルシャフト号の製造資金調達のため悪徳金融を営む「ロース一家」から多額の借金をしていたことを知り驚愕するも、借金のカタとしてロース一家に捕まった兄ティーゼルと弟ボンを救うべく、ライシップ島の各地を舞台に、さまざまな&ruby(ミッション){悪事}でゼニーを集め借金返済に勤しむ。

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**特徴
-本作は空賊ボーン一家の借金返済物語であり、ロース一家への借金を完済することが目的である。その額、実に300万ゼニー。((借りたのは100万ゼニーだが、法外な利息により3倍に膨れ上がっている。))
--ミッションの目的は全てお金。DASH本編の様にディグアウトで金稼ぎをするも良し、悪党らしく強盗を企んでも良し。手段を問わず300万ゼニーを溜めさえすれば良い。
 
-オープニングミッションとファイナルミッション以外に以下のミッションが用意されている。
--銀行をおそえ!! = アクション =
---警察を追い払いつつ町を襲って銀行の金塊などの財産を強奪するミッション。
--コンテナをうばえ(2)! = パズル =
---仕掛けを利用しつつ目的のコンテナを奪うミッション。取らなくてもクリアできるボーナスコンテナもある。
---重量物の運搬に特化したグスタフタンクを操縦し、マス目状に仕切られたマップ内でコンテナを上手く運ぶというパズル。
---また、コブンが賢ければヒントを聞ける。
---ある程度金が溜まってイベントが起こるとさらに難易度が上がった2も遊べるようになる。
--お宝をディグアウト! = RPG =
---人々と話したりリーバードなどの敵を倒したりしながらお宝を手に入れるミッション。
---ジャンル表記はRPGとなっているが、実際はフラグ管理によるアドベンチャー要素の強い主観視点アクションとなっている。
---グスタフに乗り込むのではなく、小型ボーンメカのフェルケルを遠隔操作して攻略する。グスタフ同様に指揮弾を使える。
---このミッション限定のコブン用ボーンメカ、コブンモールも登場する。
--ナッカイの遺跡 = フリーアクション =
---オープニングでティーゼルがディグアウトに挑もうと意気込んでいた古代遺跡「ナッカイの遺跡」を探索し、リーバードを倒しつつ伝説の秘宝を手に入れるミッション。
---唯一完全クリア後も何度でも赴けるミッションでもある。またクリアに至らずとも、入口に戻ることで回収したアイテムを持って帰還できる。
--動物をつかまえろ! = アクション =
---ある程度金が溜まってイベントが起こった後に行けるミッション。
---敵を撃破しつつ動物を手に入れるのが目的のミッション。
---狙われた動物は逃げるので素早いコブンを連れて行く必要がある。
--カジノでひともうけ!? = カジノ =
---ある条件を満たすことで行けるようになる隠しミッション。
---ギャンブルなので金が溜まるかどうかは運である。

-大型空中戦艦「ゲゼルシャフト号」内で描かれる、「トロン・ボーン」と1号~40号の個性豊かな「コブン」達ボーン一家の生活シミュレーション。
--ゲゼルシャフト号には様々な部屋があり、それぞれの部屋では兵器開発や特訓を行ったりが出来る。画面には常にトロンが表示されており、コブンとの会話でイキイキとした感情を見せてくれる。
--コブンは同じ性格が一つも無く、どれも様々な能力・個性を持っている。勿論全員に話しかけることが出来るし、会話をすることで才能に目覚めたり、能力を強化することが可能。またコブン達は3Dで常に動いており、コブン達が普段どんな仕事をしているか眺めることが出来る。

**評価点
-様々なジャンルのミッションがあり飽きにくい。
--また、全てのミッションをクリアしなくてもゲームはクリアできる。隠しミッション以外の全てのミッションをクリアすると…?
-個性豊かな40体のコブンが登場する。
--最初のうちは全員揃わないが、基本的にミッションをクリアするたびにゲゼルシャフト号の修理も進み、その度にコブン達も増えていく。
---一部を紹介すると、「こうげき」が高く戦闘で活躍するコブン。「かしこさ」が高く的確に助言をくれるコブン。兵器開発に優れたコブン。大した能力はないが食堂で皆の為に働くコブン。''エッチ''が目覚めたことでトロンのベッドで跳ねるだけのコブン。等々……。
--それぞれ特殊能力と「こうげき」「すばやさ」「かしこさ」の初期値及び最大値が決まっている。
---そのためミッションによりどのコブンを特訓し連れていくかが重要になる。
---特にグスタフが出撃するアクション系ミッションの場合はグスタフに載せるコブンの特殊能力が「狙撃」でないと苦戦しやすい。
--またミッションに連れて行かないと「さぼり」のパラメータが上がることがあり(連れて行くと下がる)「さぼり」が最大値になると「さぼり」を下げるアイテムを与えるかおしおきしないとミッションに出撃できなくなる。
--あるアイテムを渡すことでお気に入りコブンを選べる。そのコブンは頭のパーツが赤くなるため、一目瞭然。能力値の上限も上がる。
-ロックマンDASHのスピンオフらしいアクション。
--グスタフはロックと違って機動力はないが動きはそこそこ軽快で、重い物を引っこ抜いて投げるという、ロボットらしい豪快なアクションができる。
--またロックマンDASHでは空賊から街を守るというミッションがあるが、今作では逆に建物を破壊するなどして、街を荒らして回る快感が楽しめる。
--ミッション中の施設やオブジェクトなどに指揮弾を撃ち込むと、着弾地点にコブンが向かって行き様々なアクションを見せてくれる。例えば、木に向かって撃つと木を揺らしてリンゴを落とし、海の中ならコブンが魚を入手してくるなど芸が細かい。
---敵に向かって指揮弾を撃つと敵に特攻していく。大抵は返り討ちにあうが、攻撃能力を持つコブンを敵に向かわせると、強力なバズーカや爆弾で攻撃してくれる。
-グスタフを強化する要素も健在。
--資金や材料の他にコブンを育てる必要があり一筋縄ではいかなくなったぶん強化しきったときの達成感もひとしおである。

**問題点
-ミッションは一つを除いて有限であり、条件を満たす(主にレベル3までクリアする)と二度と遊べなくなる。
--攻略本では「隠しミッションも無限に遊べる」とあるが実際は条件が違うだけで限りがある。
//-あるミッションでは、あるレベルで入手しなければならないアイテムを取りそこねると、次のレベルをクリアできなくなってしまう。
//↑取り損ねても次のレベルで手に入ったはず
-ファイナルミッションでは、強制的にお気に入りコブンが狙撃になるので、平凡なコブンをお気に入りコブンにすると苦戦してしまう。
--能力が狙撃でなくても狙撃扱いになるのが救いか。
-バグなのか、ある場所に移動することで容易にラスボスを攻撃すらさせずに倒せてしまう。
-特訓はポケットステーションがないと2種類のみ。
--そのため、「かしこさ」はミッションかアイテムで上げるしかない。
---パラメータを上げるアイテムは偵察で無限に手に入るのが救いか。
--またある程度シナリオが進むまで本編の特訓で上げられるコブンは一部のみである。
-ある部屋はコブンどれか1体をわざと「さぼり」が最大値にしないと開放されない。
--コブンは40人もいるので、よほど入念な管理かアイテムを使わない限り、クリアまでに「さぼり」が最大になってしまうのでほぼ問題はない。その部屋自体「さぼり」を下げるだけが目的の部屋である。
-開発費を自動で下げてくれる超レアアイテムがあるのだが、開発アイテムが一つだけ異様に高くなってしまうというバグがある。
--その一つはなくても「かしこさ」を最大値まで上げることでどうにかなるのが救いか。そのアイテム自体が高額で売却可能なので、売ってしまえば解決はする。ただしコレクターにとっては再入手が非常に面倒である。

**総評
良くも悪くもミニゲームの詰め合わせである。~
ロックマンDASHらしいアクションの楽しさ、スピンオフならではのキャラの掘り下げと言った魅力はある為、~
DASHシリーズのファンなら押さえておいて損はないと思われる。~
DASH本編では見られない、ロック以外のディグアウター達の姿が描かれ、よりDASHの世界観を楽しませてくれる出来となっている。ボイスの収録数も多く、人によっては本編よりも好きと言う人もいる。
ただ、特訓がかなり難易度が高いので、コブンのパラメータをあげるのに苦労するだろう。~

**余談
-公式サイト(現在は閉鎖)ではラスボス戦だけモザイクがかかっているがその前の前座のボス戦やラスボスが映っているシーンにはモザイクがかかっていなかった。

-電撃プレイステーションDとのコラボ企画でコブン41号こと「電撃コブン」が仲間になるセーブデータが配布された。
--電撃コブンは非常に高いパラメータを持つがお気に入りコブンに指定することはできない。
--PS版の『ロックマンDASH2』のサブイベントにて、コブンからロックに充てられた手紙に「42番目のコブンになって欲しい」というものがあり、この42番目というのは電撃コブン(41号)のことを意識した記述と思われる(後の移植版では内容が少し変更されている)。

-今作で、トロンのグスタフを操縦して戦うという戦闘スタイルが確立された。以降何らかのゲーム((格闘ゲーム等のゲスト参戦))でトロンが登場して戦う際は、大抵の場合トロンはグスタフに乗って戦う。

-今作の敵役ロース一家の幹部でオネエなキャラクター「グライド」は、DASH2で「グライド一家」として独立して登場する。下っ端のシタッパーが移籍。
--そして[[ロックマン エグゼ]]にて、「綾小路やいと」の使用ナビ「グライド」になった。尤も、名前とイメージカラー以外は元キャラの片鱗も見られないぐらいにアレンジされている。

-本作には次回作『[[ロックマンDASH2>ロックマンDASH2 エピソード2 大いなる遺産]]』の体験版のディスクが付属している。タイトルは『ロックマンDASH2 エピソード1 「ロールちゃん危機一髪!」の巻』。
--『DASH2』が「エピソード2」なので、オリジナルストーリー収録のこの体験版は「エピソード1」という事になっている。『トロンにコブン』本編が『DASH1』の前日譚である為、「DASH1の前と後の話を両方楽しめる」という趣旨であった。
--尚、この「エピソード1」ではトロンがボスとして登場する。((エピソード2で登場するカニ型ロボ「ヤクト・クラベ」に搭乗))つまり本作『トロンにコブン』は''ゲーム本編の主人公を同梱のおまけゲームで倒す''という、悪役キャラのスピンオフならではの奇妙な構図になっている。
--後に『DASH2』のPSP版にも収録された。
//但し、本作のゲームアーカイブス版には収録されていない。
//Vitaにアーカイブスのを入れてるけど、ディスクチェンジしてエピソード1も遊べてます。他機種での挙動は知りませんけども。

//-本編2作と違って移植はされていないが、ゲームアーカイブスで配信されている為、シリーズを通して気軽に購入が可能である(本編2作はPSP版がDL購入可能)。