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Wonderland Wars - (2016/04/20 (水) 23:32:38) のソース

*Wonderland Wars
【わんだーらんど うぉーず】
|ジャンル|戦略アクションゲーム|
|対応機種|アーケード(専用筐体)|
|メディア|Nu基板|
|発売・開発元|セガ|
|稼働開始日|2015年2月19日|
|プレイ人数|1~8人|
|判定|なし|
|ポイント|国内では珍しい純粋なMOBA系ゲーム&br()更に珍しいペンタブレットデバイス&br()課金システムも独特&br()ゲームバランスは調整による変動が多い|

*Wonderland Wars 月下の舞闘曲
【わんだーらんど うぉーず げっかのわるつ】
|稼働開始日|2015年12月16日|
|判定|なし|
|ポイント|新キャラクター・アシストカードの追加&br()大幅なキャラクター&アシストカードの調整|
|備考|前作のアップデートバージョン|
----
''本記事は現在稼働中のVer.1.61「月下の舞闘曲」の仕様を原則として記載する。&br()本ゲームは現在約週1回ペースでアップデートされている為、今後ゲームの仕様と記事内容に乖離が発生する可能性があることに留意して頂きたい。''
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#contents(fromhere)
----

**ストーリー
#region(バックストーリー紹介・クリックで開閉)
>今明かされる“本当の物語”
>
>かつて世界は、恐ろしい闇の力に襲われました。
>その“闇の軍勢”は何処からともなく現れ、
>遍く人々に恐怖と破壊をもたらしたのです。
>
>やがて世界が蹂躙し尽くされ、
>全ての希望が失われそうになった時、
>“闇”を打ち払う者達が現れました。
>
>彼らは皆「神筆-しんぴつ-」と呼ばれる不思議なペンを携え、
>数多の“闇と戦う戦士”を創り出し、次々と“闇”を滅ぼしていったのです。
>
>そして長い戦いの末、彼らは世界を救い出しました。
>
>その後人々は、「神筆」を持つ彼らを「四創聖-しそうせい-」と呼び、
>彼らの創り出した戦士達を、自らの子・孫に語り継いでいきました。
>・・・
>ですが、それから長い時を経て、
>戦いの記憶は人々から少しずつ忘れ去られ、
>
>戦士達の“伝説”もまた、
>語り継がれるうちに大きく形を変えていきました。
>
>それはもはや“闇と戦う戦士”などではなく、
>「おとぎ話」や「童話」など、誰もが知る物語の登場人物として…
>
>そして今
>
>「かつての戦い」や「戦士達の伝説」はおろか、
>「神筆」の存在すらも忘れ去られてしまったこの世界に、
>
>再び“闇”の脅威が迫ろうとしているのです…
>
>「Wonderland Wars」
>
>この戦いを制した者だけが、伝説の「神筆」を再び手にする
>
>戦いを勝ち抜き、「神筆」を手にして世界を救うのは果たして――
(公式サイトより抜粋、一部フォントの仕様上変更した箇所あり)
#endregion

**概要
-完全デジタル型MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)系対戦ゲーム。
-最大8人対戦。ただし4対4という形式は参加人数に関わらず固定。参加人数が8人に満たない場合、CPUが操作するキャラで補われる。
--オンライン接続された筐体により、試合毎に4対4のランダムマッチングが組まれた上でチーム戦を行う。
-プレイヤーはキャスト(初期は10種類、その後アップデートによって随時追加)の中から1人選び、試合に臨む。
-試合中の操作はアクションゲームに近い。攻撃・回避といった基本行動の他、各キャストに設定された大技スキルを繰り出すことも可能。
-制限時間は7分。互いのチームにはチームゲージが設定されており、敵キャストの撃破・マップ上の相手チームの砦や城(詳細は後述)への攻撃などにより相手のチームゲージを減らし、0にすれば勝利となる。7分経過しても決着がつかない場合は、チームゲージの多い方が勝利となる。
--チームゲージ残量がまったく同じだった場合は、両チーム敗北となる。

-キャッチコピーは『「童話」は全て「戦記」だった――』。
--本ゲームのモチーフは「童話」。『我々がよく知る童話は、実は元々は過去に「闇」と戦った戦士達の英雄戦記であった。伝承の中で「おとぎ話」として変化していった…』という設定。
--プレイヤーは「神筆使い」となり、童話の戦士達を召喚し「Wonderland Wars」を勝ち抜いていくことで、一冊の戦記物語を完成させていくことが目的となる。

-2015年12月16日に初の大規模アップデートが行われ、Ver1.50「月下の舞闘曲」にアップデートされた。&br()これに伴って1.50以前のバージョンを「無印」と呼称する人も。

**システム
-''筐体構成と操作システム''
--筐体にはタッチペン型デバイスが付属しており、プレイヤーは右手にペン、左手にレバーを持つというスタイルが基本となる。
--左手のレバーには回避ボタンが付いており、試合中はレバーを傾けることで移動、ボタンにより回避を行う。
--右手のペンは攻撃用。試合中はペン操作により二種類のショットを繰り出すことが出来る。
--レバーは筐体中央部に据え付けてあるため、左利きでもプレイ可能。
--''ストレートショット''
---自キャストから敵に向かってペンをフリックすることにより直線的なショットを放つ。
---出が早くMPを消費しないが、基本的に敵を貫通しない。敵の硬直時にタイミングを合わせて撃つのが基本となる。
--''ドローショット''
---自キャストからペンのボタンを押しながら線を引くことで、その線の軌道に沿ってショットを放つ。
---出が遅くMPを消費するが、基本的には敵を貫通する(貫通しない兵士や巨人(後述)などもおり、また一部のキャストは非常に特殊な性能になっている)。メリットとして複数の敵を纏めて攻撃することが可能で、自在にカーブさせられることで軌道を読みづらくさせられる。

-''課金形態''
--本ゲームはまずゲーム内チケットを購入し、これを消費することで試合を行う、という課金形態を取っている。
---チケットの値段は100円で1枚、200円で2枚、300円で4枚、500円で8枚((稼働初期は7枚だった。))。
--チケットはゲーム内で様々な用途に使用出来るが、基本的には試合に使う。試合は全国・修練場共にチケット2枚消費。
---また、チケット1枚消費で「カードの引き直し」が出来る。「カードの引き直し」については後述。

-''カード''
--試合終了後、6枚のカードが表示され、その内1枚をランダムで引くことで入手する。
---ただしチケット1枚消費でカードをもう2枚引くことが出来、もう1枚余計に消費することで残りの3枚を引くことが出来る。よってチケット2枚消費で全てのカードを引ける。
---表示された6枚の中に欲しいものが無ければ引き直しをしなくとも良いし、どうしても欲しいものがあっても、最初の1枚で引ければチケットを消費する必要はない。チケットを消費してでも欲しいカードが引けなかった時のみ、追加消費すれば良いのである。
-カードはキャストに装備させるタイプのスキルカードとアシストカード、キャストを成長させるオーバードライブカードに分けられる。
--''スキルカード''
---スキルはワンダースキルと通常スキルに分けられる。
---通常スキルは各キャスト4種類持っているが、試合に持ち込めるのは最大3種類なので、どのスキルを持ち込むかが性質を決定付ける。
---ワンダースキルは各キャスト1種類で、固定されており着脱は出来ない。通常スキルに比べ強力だが、試合中1回しか使えない切り札。
--''アシストカード''
---キャストの能力を補正する、いわば装備アイテム的な役割を果たすカード。''「サポートカード」''と''「ソウルカード」''の二種類が存在。これらもキャスト同様童話の登場人物やアイテムにちなんでおり、サポートは童話に登場したアイテム、ソウルは登場人物の名を持つ。
---サポートカードは最大3枚セットすることが可能。カードは戦闘中キャストのレベルに応じて発動し、能力を補正してくれる。&br()「武器」「防具」「道具」「装飾」の4カテゴリに分かれており、それぞれ強化するステータスの方向性に違いがある((武器は各種ショットを強化、防具はHP面を強化、など。))。ほとんどのカードは「ショットを強化する代わりに最大HPが下がる」など、メリット・デメリットを併せ持っている。
---ソウルカードは自キャストの強化と「巨人」の性能を決定する。サポートと違いデメリットがなく、強化の恩恵も大きいが、セット可能なのは1枚まで。「巨人」については後述。
---何もセットしなかった場合は「ティンク(SR)」というソウルが自動的に装備されるが、性能は低い。
---「月下の舞闘曲」では新要素として「ロール・各キャストが装備した時追加効果が得られるアシストカード」が登場。特定のロール・キャストが装備した場合、そのロール・キャストの長所を伸ばすような特徴的な効果を得ることができる。
--''オーバードライブカード''
---試合中のレベルとは別に、各キャストを強化させるオーバードライブを発生させる為に必要なカード。
---入手後に現在開放されているキャストの中から与えるキャストを選び、選ばれたキャストはカードに応じた量だけオーバードライブのゲージが増加する。ゲージが1本溜まる度に最大15回までオーバードライブが発生し、装備可能なカード枚数の増加やステータスの上昇等の効果が発生する。((13回目からは専用の称号がそれぞれ貰えるのみの為、ゲームに影響するのは実質12回までである。))
---オーバードライブカードはストックする事ができず、入手したら必ず使用しなければいけない。
--スキルカードとアシストカードは所持カードが重複する(ダブる)と、自動的に一枚に重ねられて効果が強化される。ダブりによる強化は最大10枚までで、それ以上はスペルリーフに自動で変換される。

-''砦と城''
--各マップ上には、敵味方それぞれ砦が6箇所、城が1つずつ存在する。これらを攻撃されるとチームゲージが減る。
--砦や城からは兵士が出現し、敵城へと機械的に進軍する。砦や城に対してはキャストでもダメージを与えることが可能だが、兵士が攻撃した方が遥かにダメージ効率が良い。そのため進軍を助け、前線を押し上げていくのが本ゲームの基本となる。
---敵兵士を倒すことにより経験値の元となるアイテムをドロップし、回収していくことによりチーム全体のレベルを上げられるため、できる限り相手兵士は倒していった方が良い。
--砦を破壊されるとその砦からは兵士が出現しなくなる。1箇所破壊で大体チームゲージが1/7~1/8程度減る。
--城はチームゲージがなくなるまで破壊されることはない。攻撃された際のダメージは砦を破壊されるよりは小さいが、放置しておけば無制限にチームゲージを削られてしまう。

-''巨人''
--一定時間で上昇するチームのソウルゲージが溜まると自陣営に巨人が出現する。ソウルゲージは自陣が劣勢になるほど溜まりやすくなり、本作の逆転要素としての位置づけとも言える。
--巨人は自動で攻撃を続けながら進み兵士を蹴散らし、敵の砦や城に到達後、撃破されるか拠点を破壊するまで攻撃し続ける。
---ただし、攻撃タイプが「猛突進」となっているものは、敵兵士には一切目をくれず、目の前の砦や城だけに自爆攻撃を仕掛ける。その代わり砦は一撃で粉砕でき、城を攻撃した際のチームゲージの減りも大きい。
--巨人には体力が設定されており、砦や城を攻撃される前に迎撃して破壊することも可能。
--1試合中に出現する巨人は2~3体程度。膠着した戦況だと敵味方同時に出現することも。
--「オトリにして自分は回復しに帰城する」「残り時間が少ない時は無視する」「(相手に巨人を出さないように)わざと拠点を壊さない」といった戦略を考えるのも、このゲームの醍醐味。

-''キャスト''
--本ゲームにおけるプレイアブルキャラクターの呼称。「キャスト(演者)」と呼ぶのは、本作の世界観がプレイヤー達の執筆している本の中の出来事という設定の為。
--「ロール(役割)」と呼ばれる役割が設定されており、性能などの大まかな分類となっている。
--現在のロールは「ファイター」「アタッカー」「サポーター」の3種類。
--''ファイター''
---攻撃・守備と手広くこなすオールラウンダー。ガチンコで敵キャスト・兵士とぶつかり、前線を押し上げる。ドローショットが強く、豊富なHPを持つ為生存能力が高く、初心者~万人向け。
--''アタッカー''
---攻撃に特化し、どちらかと言えば対キャスト戦向け。範囲攻撃を多く持つ。相手キャストを倒し、膠着しがちな戦場をかき回す。ストレートショットが強いが比較的打たれ弱いので、中級者~上級者向け。
--''サポーター''
---回復・妨害などの支援スキルを多数持ち、搦め手を活かすタイプで基本性能は低い。戦場を見て臨機応変に対応し、押されている場所をフォローする。アタッカーよりも更に打たれ弱いので、こちらも中級者~上級者向け。
--「武闘会」開始直後は、どのキャストも必ずレベル1でスタートする。敵を倒してドロップされるアイテムを取得することでチーム全体でレベルアップし、基本ステータスが上がってゆく。
---キャストが倒されても復活することはできるが、ペナルティが非常に大きい((兵士とは比べ物にならない大量の経験値アイテムを出してしまう上、復活までに20秒間を要する。さらに自軍チームゲージが微量ながら減少。))ため、倒されないように立ち回ることが重要。

#region(各キャストの設定・基本的な性能の紹介)-以下のキャスト一覧は、使用可能となる順番に挙げた。

-''サンドリヨン'' CV:井上麻里奈
--基となった童話はシャルル・ペロー版『シンデレラ』。ロールはファイター。
---ビジュアル面でも目立っており、OPにて語られるストーリーにも登場していることから、このゲームの顔と呼べる存在。
---お城の『舞踏会』ではなく『武闘会』に行く、などの本作独自解釈も面白く、凛とした雰囲気とセリフが特徴的。スタイルも抜群の美人。
--最初に使用可能となるだけあり、性能面では尖った部分がなく使いやすい。
--ファイターの中ではスピードとドローショットが強めで、スキルも単純な貫通・直線攻撃を行う「クリスタルスラッシュ」、自己回復を行う「アッシュヒール」など扱いやすいものが揃う。
--しかし攻防の両面で飛び抜けて強力な性能・スキルを持っておらず、やりこんでくると他のキャストに比べ中途半端さ・器用貧乏さが目について来る為、「何でもできるが、プレイヤーの力量が試される」面もある。大抵の人は使った経験を持っているため「性能を把握され、弱い処を突かれやすい」ことや、スキルの構成上「対巨人戦」を苦手としているのも意外に難点。
---稼働初期のver.1.00-A時点ではかなりの強キャストだったが、下方修正と上方修正の繰り返しにより現在は落ち着いている。

-''吉備津彦'' CV:江口拓也
--基となったのは『桃太郎』のモデル「吉備津彦命」。ロールはファイター。
--近接攻撃・拠点攻撃に優れ、構えてのレーン戦が得意なほか、各種スキルを活かした、単騎による拠点攻撃戦法(通称「バックドア」)や、相手の背後を取って兵士供給を断ちつつ拠点を殴る「裏取り」戦術にも向いている。
--対キャスト戦もそれなりにこなせ、味方兵士の防御力を強化する「共鳴の位」や貫通・直線攻撃を行う「鬼断ち」などを使って戦線をじわじわ押し上げていくだけでも相手にとっては脅威となる。
---スキル「鬼断ち」と「岩砕の太刀」はver.1.00-C時点で猛威を振るった。

-''美猴'' CV:中村悠一
--基となったのは『西遊記』の「孫悟空((孫悟空の猿界での称号は「美猴王」。))」。ロールはアタッカー。
---日本で一般的な小猿のような孫悟空像とやや違い、筋骨隆々な大男。猿というよりもはやゴリラである。
--ほぼ全ての攻撃が超近接型という、非常にピーキーな面を持つ。その性能上、各ラインを行き来しての遊撃や奇襲戦法を主として立ち回る必要がある。
--射程が短いながらも多段ヒットし、攻撃力も高いストレートショットが主な武器。近づくまでが大変な分、対キャストの瞬間火力は凄まじい。
--ストレートショットの性能により巨人戦に強く、撃破にかかる時間は最も短い。

-''ピーター・ザ・キッド'' CV:木村良平
--基となったのは『ピーターパン』。ロールはサポーター。
---多分に「ワルガキ」の性格を残している。実はこの性格のほうが原作に近いのだから驚きである。&s(){ディズニーの影響力と罪は重い((日本だとミュージカル版もだが。))。}
--スピードは全キャスト中最速。しかしショットや回避直後の硬直が長く、接近して攻撃を行っていくのはやや厳しい。
--壁をすり抜けて高速移動する「エアーウォーク」や、壁越しに発射でき、一定の範囲にスタン(行動不能)の状態異常を与える「スカイフォール」などのスキルは優秀。癖は強いが、慣れれば「エアーウォークによる敵の奇襲や劣勢からの離脱」「森に身を隠しながらスカイフォールで闇討ち」などのいやらしい攻めが可能。
--速度を活かして劣勢の味方をフォローしていく、回復型と言える。

-''シレネッタ'' CV:石田晴香 
--基となったのは『人魚姫((名前の由来は人魚姫のイタリア語訳『Sirenetta』と思われる。))』。ロールはサポーター。
---天真爛漫な元気系少女のデザインだが、人魚姫としては珍しい褐色肌。
--HPが低くMPが高い、遠距離攻撃・妨害に特化したサポーター。基本性能が低い・攻撃力が低い・打たれ弱い・スピードも遅いと単独での戦闘能力は決して高いとは言えないが、その分嫌らしい妨害向きのスキルが揃う。
--回復スキルの「エナジーソング♪」や、スロウ(鈍足)を一定範囲に付与する「アクアスパイラル☆」など、他キャストとの連携が前提のスキルが多めであり、チームワークへの依存度が高い。
--Lv4から使用可能な範囲攻撃スキル「パッションストリ~ム☆」は例外的に単独でも強力で、撃てば確実に兵士は一掃でき、キャストであっても回避は困難。
--攻撃・妨害により味方を援護していく、どちらかと言えば攻撃型。

-''ミクサ'' CV:五十嵐裕美 
--基となったのはアンデルセン童話『マッチ売りの少女』。ロールはアタッカー。
---不幸で儚げな見た目、ダウナー系でありながら耳に残るボイスが特徴的。
--基本性能は低めだが、スキルが強力な砲台型。その恐るべき火力と攻撃範囲は兵士処理・キャストキル等様々な面で有用。
--強化版ドローショットとでも言える範囲攻撃スキル「ラインフレア」、着弾地点で爆発し一定時間継続してダメージを与え続ける「フレイムショット」、自身の周囲・一定範囲を素早く攻撃する自衛向きのスキル「ヒートインパクト」と、攻撃スキルに関しては全キャスト中屈指。
--キャスト・巨人戦で高火力を発揮するが、打たれ弱いのでガチンコの殴り合いには向いていない。

-''リトル・アリス'' CV:瀬戸麻沙美
--基となったのは『不思議の国のアリス』。ロールはアタッカー。
---多くの人のアリスのイメージ通りの、水色のエプロンドレスを着た天真爛漫な金髪の少女として描かれている。
--ストレート、ドロー共に射程が長いが攻撃・回避後の硬直が大きい、遠距離攻撃型。
--着弾時に爆風を起こし、ポイズン(毒)状態を付与する「ボムバルーン!」を筆頭に、一定時間動きを止めるがステルス状態となり、その間HP・MPを回復できる「かくれんぼ!」や、兵士・巨人越しに放つことができ、スロウを付与する範囲攻撃スキル「うそなき!」など、スキルは搦手が主体。
--しかし非貫通というデメリットこそあるもののかなりの単発ダメージを誇る「びっくりさせちゃえ!」や、一定時間巨大化して、移動して相手にぶつかるだけで攻撃判定が発生するワンダースキル「おおきくなるよ!」など、ワンチャン火力も決して侮れない。&br()特に「おおきくなるよ!」は、状況や装備アシストカードによっては確実に敵を一人キルできる。
--間合いを詰められると厳しいが、それ以外の面では多彩な活躍が可能。

-''アイアン・フック'' CV:中田譲治
--基となったのは『ピーターパン』より「フック船長」。ロールはファイター。現状唯一の悪役キャラクター出典。
--基本キャストの中では最後にアンロックされるだけあり、最低レベルのスピードと最高レベルのパワーを合わせ持ち、非常にピーキー。
--移動速度が遅く各種攻撃の隙が大きい代わりに、最長射程のストレートショットと長時間持続するドローショットを持っている。
--また、兵士を強化するスキルを持ち、自身の能力だけでなく、強化した兵士により前線を押し上げていく戦法で立ち回る。
--鈍重さに加えて燃費の悪さもネックで、味方と連携することで真価を発揮する。

-''アシェンプテル'' CV:井上麻里奈
--ペロー版『シンデレラ』モチーフだったサンドリヨンのアナザーキャスト(同モチーフで見た目とロールが異なるキャスト)。ロールはアタッカー。
---グリム版『シンデレラ』がモチーフ。性格も変わっており、こちらのほうが高慢・攻撃的な言葉が多い。
--サンドリヨンとは対照的な性能で、ストレートショットが強力。スキルも一部共通しているが、より攻撃向けの内容に差し替わっている。
--それでいてどちらかといえばバランスタイプで、性能があまり尖っていない分基本に忠実な立ち回りが求められる。
--イベント期間中に20戦することで先行獲得することが出来た。その後リーフで買うことも可能に。

-''リン'' CV:五十嵐裕美
--『マッチ売りの少女』モチーフであるミクサのアナザーキャスト。こちらのロールはファイター。
---ミクサがアンデルセン版なのに対し、こちらはハッピーエンドのアメリカ版がモチーフ。それに合わせて、陽気で明るいセリフが多い。
--ミクサとは対照的に、威力低めで燃費が良く出が早い技を連発する戦闘スタイル。
--ファイターの中では爆発力があるキャスト。兵士処理能力と継戦能力が高めだが、キャストキルは狙いづらい。
--アシェンプテルと同様、イベント期間に先行実装。
---実装当初は全体的な能力が低く使用を敬遠されがちだったが、バージョンアップ毎に上方修正され使いやすくなっている。

-''スカーレット'' CV:佐倉綾音
--基となったのは『赤ずきん』。ロールはアタッカー。
---赤ずきんといえば少女を思い浮かべる方が圧倒的多数だろうが、本作では理知的かつ冷酷な雰囲気を漂わせる妙齢の女性。~
グリム版を基本に、ペロー版や原作の猟奇的要素などがミックスされたイメージ。[[『ダンジョンズ&ドラゴンズ』>ダンジョンズ&ドラゴンズ シャドーオーバーミスタラ]]のイラストに良く出てくる、中東風シーフ(アサッシン)のような外見と装束と言えば分かるだろうか。
--あらゆる能力・スキルがキャストキルに特化している、美猴を更にピーキーにしたような不意打ち専門キャスト。
--姿がほぼ見えなくなるスキルや森を利用して敵に接近し、短射程高火力スキルを叩き込み一瞬で撃破するのが基本戦術。
--ドローショットの仕様が特殊で他キャストと異なる為、実質ストレートのみで兵士処理をしなければならないという、兵士処理能力の低さが最大の弱点。
--アシェンプテル、リンと同様、イベント期間に先行実装。

-''大聖'' CV:中村悠一
--美猴のアナザーキャスト。ロールはファイター。
---美猴が若い時代の姿とするなら、こちらは『西遊記』において三蔵法師との旅を終え、その功を認められ神として召し上げられた後の姿といえる((実は原作において「聖天大聖」は自称でしかなかったりするが。))。
---台詞も美猴と比べるとかなり落ち着いており、声にはブラーもかかり独特の雰囲気((プレイヤーからは「ロボっぽい」などと言われる。))を持つ。
--基本的には美猴と同様、対兵士の集団戦闘に向いた性能となっている。
---発動すれば自身が撃破されない限り永続で効果が続き、敵兵士を倒すほど攻撃力を上げるスキル「流転の理」を持つ。
---一定段階まで強化されることで自身にオーラが立ち上るエフェクトが追加され、アタッカー並の高い攻撃力を得ることができる。~
反面、消費MPが激しく、オーラ状態までの強化がないと全体的な性能は非常に低く、「流転の理」をいかに育てるかが重要となる大器晩成型のキャスト。
--かぐやと共にイベント期間に先行実装。

-''かぐや'' CV:井上喜久子
--基となったのは『竹取物語』。ロールはサポーター。
---原作のイメージに近いお淑やかな言動が特徴。キャラクター性能や装備故に魔導士的なイメージも受ける。
--全キャスト初の超遠距離型キャストであり、非常に性能の高いストレートショットと、「着弾範囲を指定して攻撃判定を発生させる」変則的なドローショットにより遠距離戦においては他の追随を許さない攻撃能力を発揮する。
--またサポーターとしては初の「MPを操作する」という珍しいコンセプトで、自身を含む範囲内の味方のMP回復速度と防御力を増加させる「望月の加護」、命中させた相手からMPを奪い、回復速度も落としてしまう「月影の矢」など、各キャストの要になるMPに干渉できる希少なスキルを取り揃える。
--大聖と共にイベント期間に先行実装。

-''シャドウ・アリス'' CV:瀬戸麻沙美
--リトル・アリスのアナザーキャスト。実装時のロールはサポーターであったが、Ver.1.60で%%しれっと%%ファイターに変更された。
--リトル・アリスが『不思議の国のアリス』がモチーフだったのに対し、こちらのモチーフは『鏡の国のアリス』。
---服装も黒基調となり、口調は猫のようなものと落ち着いた口調が入り混じっている。『鏡の国のアリス』に登場する黒猫キティもモチーフの一部なのだろうか。
--敵の妨害・撹乱といったリトル・アリスの搦手部分を、さらに特化したスキル構成となっている。
//また前者3体のサポーターと異なり、味方支援スキルは持ってない。
--こちらも同様にイベント期間に先行実装。

-''メロウ'' CV:石田晴香 
--シレネッタのアナザーキャスト。モチーフはアイルランドに伝わる人魚『メロウ』。ロールはファイター。
--快活なシレネッタとは真逆の、妖艶さを醸し出すダークな性格。性格や性能にはに海の妖怪「セイレーン」の伝承が一部反映されている。
--シレネッタ譲りの強力なドローがさらに強化されており、これを軸に戦っていく。スキルはシレネッタから回復を取って妨害系にシフトした感じで、直接相手を火力で押し潰すよりは、妨害で味方をサポートしながらドローを当てていくサポーター寄りの立ち位置。
--実装当初は性能とは別に''「青肌」「胸と局部を泡で隠している」''という衝撃的なビジュアルでも話題になった。

-''闇吉備津'' CV:江口拓也
--文字通り、「暗黒面に落ちた吉備津彦」といった感じのキャスト。明確なモチーフは不明だが、一節には桃太郎のベースとなった「温羅(うら/おんら)」が根幹にあるとされるが…本人が参戦してしまった。ロールはアタッカー。
--コンパチ元の吉備津彦とは他のアナザーキャスト以上に別物で、本体のスペックを各種スキルで強化しつつ必殺のドローショットでのキルを狙っていく、スカーレットに似た超攻撃型。キル力を活かして勝利に貢献していくことが求められる。

-''ドルミール'' CV:石原夏織
--「月下の舞闘曲」で実装。「眠れる森の美女」「いばら姫」をモチーフにした新キャスト。ロールはファイター。
--''「凶悪な茨まみれの植物のベッドに、眠る美少女が横たわる」''という衝撃的なビジュアルが目を引くキャラクター。戦いをほとんど植物に任せる姿は、[[某格闘ゲームに登場するベッドに戦いを任せきりの眠れる青年>GUILTY GEAR Xrd -SIGN-]]を思い出させる。
--そのイロモノな見た目に反し、性能は全キャラ最長クラスのドローショットと各種スキルでラインを上げていく、ファイターの王道らしいもの。場に残り触れた相手にダメージを与える設置技「茨の廻廊」や、相手を行動不能にする新たな状態異常「スリープ」を付与する「百年の眠り」などは一見癖が強く見えるが、本作の中ではオーソドックスな部類。

-''デス・フック'' CV:中田譲治
--「月下の舞闘曲」で実装。アイアン・フックのアナザーキャスト。ロールはアタッカー。肉が削げ落ちガイコツと化した強烈な見た目に変貌した。
--フックの象徴とも言えるドローは弱体化したものの、各種スキルが攻撃向けに差し替わった。また、このゲーム初の能動的に自分の兵士を死亡させ、死んだ兵士の数に応じ自身を強化する唯一無二のスキル「我ガ血肉トナレ…」を有しており、「血肉」の効果が最大限に乗った時の破壊力は全キャスト中屈指。
--その見た目から、アイアン・フックと対比され''「死後」「故フック」''などとあんまりな俗称で呼ばれることも。またアイアンの方に''「生前」''なる新しいあだ名が付いたりもした。

-''ツクヨミ'' CV:井上喜久子
--「月下の舞闘曲」で実装。かぐやのアナザーキャスト。ロールはファイター。モチーフは日本神話の有名な三神の一柱である「月夜見」であろう。若干かぐやよりも高圧的な性格になっている。
--遠距離から曲線型のドローショットによる兵士処理が得意。ストレートショットはかぐやの3wayから2wayになったが射程や判定が優秀なので自衛に使える。やはり遠距離では無類の強さを誇るが、懐に潜られると「竹光の足枷」以外での敵キャストを追い払う手段がない(性質上端レーンでの仕事が多くなるため、かぐやよりはいくらか自衛出来るが)。
--「足が遅く、各種攻撃の硬直が長い」メロウ・フックなどに強く、「足が速く、敵兵士列を貫通して攻撃するスキルのある」吉備津彦・サンドリヨン・リンなどには懐に潜られやすい。

-''温羅'' CV:最上嗣生
--「月下の舞闘曲」で実装。『桃太郎』の鬼がついに参戦。ロールはファイター。
--デカァァァァァいッ説明不要!! やはり見た目通りファイター屈指のHP量を誇る。しかし見た目に反しスピードは中程度であり、ストレートショットに関しては短射程ながらファイター屈指の回転率を誇る。ドローショットはスカーレット・闇吉備津と同じく特殊タイプとなっている。
--スキル「憤怒ノ気」を使用し一定数の攻撃を敵にヒットさせると硬質化、いわゆるスーパーアーマーが発生し一切ダウンしなくなる。有り余る程のHPを利用し硬質化状態のまま敵キャストに接近戦を挑みドローショットまたはスキル「金棒砕キ」で仕留めるのがメインの立ち回りとなる。
--更にスキル「大喰ライ」を敵兵士に当てる事でHP回復・「憤怒ノ気」の敵ヒット数カウントを同時に行い、長時間レーンに居座ることが可能である。
--しかし硬質化中に高ダメージのダウン攻撃が連続でヒットし、通常ではありえない量のダメージを受ける可能性もあり油断は禁物。

#endregion

***「月下の舞闘曲」の新要素
-''禁書討伐''
--修練場の新モード。定期的に開催されるイベントで、ストーリーに登場した「闇の軍勢」とチームで対決するPvP要素のない新モード。
--「ヴィラン」と呼ばれるボスキャラクターを討伐することが目的。拠点攻撃or攻城ではほとんど相手のゲージを削れない代わり、''ヴィランをキルすればその時点で勝利となる''。が、プレイヤー側もデス時のゲージ減少が非常に大きくなっており、通常モードよりデスのリスクが大きくなっている。
--ヴィランは巨人並の体格を誇り、攻防ともに強力で体力も非常に高い。現在は「クロノダイル」と「フロスティ」の二体が実装。
---最初のヴィランであるクロノダイルが弱いと言われていた事もあり、二体目のヴィランであるフロスティはとても強力なボスとなった。こちらは適度な緊張感を保ちながら戦えたプレイヤーが多く好評であった。現在はクロノダイルも上方修正され、侮れない強さになっている。

-''舞闘会''
--定期的に開催されるイベント。基本ルールは全国対戦と同じだが、''「マッチング後にキャストを選択する」「チーム内のキャスト重複が不可能」''という点が大きく異なる。参加資格として「マスターランクがD5ランク以上かつ、 OD6以上のキャストを4体以上所持」という条件がある。
--マッチング後の選択画面では全プレイヤーの得意キャストと、3つの「使用を希望するキャスト候補」が表示され((使用率の高い順で決定される。「Wonder.net」で自分好みにカスタムすることも可能。))、互いのチームが交互にキャストを選択していく。全国対戦のような編成事故が起こりにくい反面、キャスト重複が不可能なため自分の愛用キャラが使えない可能性や、相手キャストとの相性を考えて慎重にキャラ選択をする必要がある。
--舞闘会では通常のマスターランクとは別に「フロア」と呼ばれる舞闘会限定のランクでマッチングがなされる。フロアは舞闘会の勝敗で変動し、下位のPAWNからスタートして最上位のKINGを目指すことが目標になる。
--「演目」と呼ばれる一定の条件を舞闘会中にクリアする(複数のキャストを使う、MVPを獲得するなど)ことで報酬としてカードや雫、スペルリーフを獲得することが可能。

**評価点
-国内では珍しい、純粋なMOBA系ゲーム
--海外ではこれまで『League of Legend』を始めとして様々なMOBA系ゲームがリリースされ好評を博しているが、反面国内では純粋なMOBA系ゲームはほとんど存在していなかった。そういった状況下でMOBA系ゲームをいち早く取り入れ、新たなジャンルの先駆となろうとしたことは評価に値する。
--加えて『League of Legend』等と差別化する為に1試合を短く、スキル・ソウルカードにより各人毎にキャストの能力をカスタム出来るようにしているなど、アーケード展開していく上での工夫が随所に見られる。
--日本での需要を考え、キャスト毎に強めのキャラクター性が付与されていることも見逃せない。
---世界的に有名な物語や童話を独自の解釈で色付けしており、割合親しみやすいといえる。

-セガTCAGのシステムを踏襲・発展させたシステム
--体裁的にはMOBA×TCAGである『[[LoV3>LORD of VERMILION III]]』に近い形式だが、本作のシステムを要素ごとに見ると『[[三国志大戦]]』『[[戦国大戦]]』のアクション型RTSとチームバトルアクション『[[BORDER BREAK>ボーダーブレイク]]』あたりの流れを汲んでいる。
--例えば勝敗条件であるチームゲージがキャストキルでもわずかに減るという点あたりは概ね『ボダブレ』に似通ったものと考えて差し支えないし、巨人は『戦国大戦』の「虎口」に相当する逆転要素。城の他に取り合う陣地(砦)が存在するというシステムはどちらかと言うと「大筒」に近い。
--単にMOBA系ゲームを輸入するのではなく、セガ既存ゲームのエッセンスを組み込み、独自のシステムを完成させ新たな形を切り開いたことは評価すべきだろう。

-タッチペンを活かした操作性
--特にドローショットは、タッチペン操作により様々な駆け引きを可能としている。
--例えば相手の回避を読みあえて逸らした軌道でドローを走らせる、障害物を周り込むように飛ばす、直角に切り返して相手の意表を突くなど、ペン操作のおかげでドローショット1発に様々な駆け引きが生まれるようになった。

-世界観の細かい作り込み
--ビジュアルは非常に美麗。幻想的で、架空の童話世界観をよく表現したものとなっている。
--BGMも何度も聴いていても飽きない、不思議な中毒性がある。
--オープニングでも流れ、音楽のサンプリングとしても使われている「ワンダーラーン♪」という言葉も、世界観の一端を担う演出として違和感なく溶け込んでいる。

-全体的に初心者に優しい公式
--全体的にハードルが高いと思われがちなMOBA系だが、セガもそれを考慮に入れてか公式サイトでは「ワンポイントアドバイス」という形で初心者向けにゲームの基礎を手厚く解説している。アドバイスの内容もかなり本格的で、このゲームを始めるにあたっての基本や勝つためのプレイングに関して丁寧に解説している。
--かつて格闘ゲームなどで名を馳せたファミ通名物編集者「ブンブン丸」による解説動画も同時に掲載されており、視覚的にもアドバイスがわかりやすい。各キャストの基本的な動きを網羅した解説動画などもあり、フォローは手厚い。&br()『旋光の輪舞DUO』『[[UNDER NIGHT IN-BIRTH EXE:late>UNDER NIGHT IN-BIRTH]]』など、公式サイトが初心者をフォローするコーナー・動画を設けることは近年では珍しくないが、WLWの公式サイトはその中でも特に初心者に優しいと言えるだろう。

**賛否両論点
-キャスト間のバランス
--バランスはかなり繊細で、調整次第でコロコロ変化するため「安定した環境」とは言い難い。~
稼働から現在までいわゆるキャラランクの変動は激しく、どのバージョンにおいても「強キャラ・弱キャラ」の問題はついて回った。
--1.50アップデート前は飛び抜けた強キャラとして大聖・美猴・アシェンプテル・かぐや等を推すプレイヤーが多かった。&br()逆に弱キャラとしてはミクサやシレネッタが挙げられることが多い。
--しかし1.50アップデート前の環境(1.11-C)ではバランスが「良い」とは言い切れないもののそれなりには安定しており、露骨な強キャラはいたものの「どうしようもない弱キャラ」はおらず、ある程度は腕前でカバーすることが出来た。&br()MOBAはキャラ性能も重要だがプレイヤーの力量が大きく反映されるジャンルであるため、その意味ではどのキャストも完全に「使えない」レベルではない。
--「月下の舞闘曲」以降はミクサなど弱キャラを脱したキャストもいるが、「月下」移行時に過剰な下方修正をされたかぐやなど疑問が残る調整も散見された。全体的にはそれなりのバランスではある。
--多人数ゲームである以上、純粋にキャラの強弱を測る指標が無いことが、バランスをギリギリで保っていると同時にバランス崩壊の一助ともなっている。つまりどうすれば「バランスが良い」状態なのかがプレイヤーにも運営にも分かり難いのである。
--また、ファイター・アタッカーに比べてサポーターの選択肢が少ない、という意見も見られる。「月下の舞闘曲」最新バージョンの時点でファイターが9キャラ、アタッカーが7キャラいるのに対し、サポーターは(シャドウアリスのロール変更もあって)半分以下の3キャラしかいない。稼働当初に至ってはシレネッタとピーターの二人しかいなかった。

#region(「1.11-C」で特に目立った強キャラ・弱キャラ)
//全ての環境のことを乗せると容量が圧迫される可能性があるので、1.11Cで目立ったキャラだけをまとめました。記述は残しておくので、必要だと思ったら適宜復活させてください。
-''吉備津彦''
--キャストの項で述べたように安定感が高く、序盤は高性能なドローと「鬼断ち」でレーン戦をこなし、中盤以降は「共鳴の位」で兵士を強化してラインを上げ、「岩砕の太刀」で敵兵士を一掃&拠点攻撃…という基本戦術がシンプルにして強力。
---拠点への攻撃力が上がる「金剛の位」「境地・修羅無双」により、多少の劣勢をひっくり返しうる爆発力もある。難点はMPが少ないことだが、十分にアシストでカバーは可能。
--1.10Aでの「兵士が拠点から出てくる時には、無敵状態が付与される」という調整により「出てきた兵士ごと『岩砕の太刀』で拠点攻撃」という戦法は弱体化したものの、「サンドリヨンに続いて解禁されるキャラ」という立ち位置に加え、上方修正を受けることが多かった。&br()加えて1.11-C末期は貫通攻撃「鬼断ち」のおかげで強キャラであったメロウメタとして注目されたこともあり、何だかんだでどのバージョンでも中堅~上位のポジションにつき、安定した使用率を誇った。

-''リン''
--とにかく''セガの調整に振り回されたキャラクター。''
---実装当初は現在とは逆に「弱すぎる」ことで話題になったが、幾度もの修正を経て徐々に評価を上げた。
--少ない隙で発生も速く当たればダウンも取れるストレート、徐々に加速していくドロー、そしてLv2から解禁される、ミクサから受け継いだ「らいんふれあ」((リンのスキルは全てひらがな表記となっている。))が優秀。&br()性能は落ちたもののMPの負担も減っているのが美味しく、味方兵士の裏という安全圏から兵士をサクサク蹴散らしていける。もちろん本家同様、兵士を焼きつつキャストを狙うこともできる。結果として、早期からラインを上げていきやすい。
---他にも、ピーターの「スカイフォール」に近い範囲指定の攻撃技「ばーにんぐふれあ」や、ミクサとほぼ同様の効果+兵士に対する火力が激増しているWS「ほーりーぼるけーの」など、「敵の兵士を潰し、ラインを上げて自軍兵士を進ませる」能力に秀でており、これに関しては全キャストの中でも屈指という評価が多数。
--シンプルで強みがわかりやすいことから比較的使いやすい。かつては一部から''「ファイター中最強」''とまで言われ、サンドリヨンなどの中堅クラスのファイターを食ってしまっている、という声もあった。
---しかし、1.10CでストレートショットとWSの性能が弱体化され、1.10Dでは全キャラ共通で「スキル発動後の硬直をドローや緊急回避でキャンセルできるタイミングが鈍化」という調整により、迂闊ならいんふれあは一部の貫通攻撃系スキルで刺されることに。加えてリン以外の一部ファイターが上方修正されたことでソロレーンでの相性が悪いキャストが増えてしまい、最終的に強キャラの地位は失い中堅程度に落ち着いた。
---それどころか、「対キャスト火力が全体的に低く、キャストキルは狙いにくい」「HPが低いためキルされる危険性が高い」「巨人処理が苦手」という弱点が顕在化してしまい、しばし冬の時代を迎える。1.11末期は「はーとうぉーみんぐ」の上方修正で継戦能力が向上し、粘り強くはなった。

-''美猴''
--近距離特化型で癖があるが、機動力を活かした立ち回りが強力。アップデートで弱体化を受けたもののその強さは今だ健在。
--代名詞といえるのが、Lv2から解禁される「如意暴風」と、美猴唯一の中距離攻撃手段「吸命の術」。&br()前者は無敵になりながら広範囲を如意棒でなぎ払う対キャスト向けのスキルで、これが開幕~前半から使えるのが強力。積極的にキャストキルを狙いやすい。
---シビアだが『ダウンを奪い、起き攻めの「如意暴風」でキルする』という芸当も可能。このネタは広まりすぎたため現在は安易に決まる技ではなくなっているが、一部の近距離に穴があるキャストにとっては依然として脅威。&br()その後のアップデートで「如意暴風」から無敵は削除されたが、この起き攻め連携は健在である。
---「吸命の術」は美猴唯一の中距離スキルであり、「兵士を貫通して届く」「Hitすると美猴の体力が回復する」など性能は高め。こちらも下方修正が入りかつて程の強さはないものの、体力回復効果により「最悪、相討ちでもリターンが取れる」という独自の強みがある。
--巨人の処理も得意で、相手からすれば「近づいてくる美猴を牽制できる」という理由で「暴旋風」系ソウルが人気になるほど。
--「吸命の術」解禁まで、「兵士を挟んでの撃ち合い」という状況に弱いためソロレーン適性が低いことがネック。だが一回相手との距離を詰めた後の爆発力と機動力による闇討ち・遊撃は強力で、初期から弱体化されてなお、底辺にはならなかった。

-''ミクサ''
--稼働初期はその高火力と「フレイムショット」の兵士処理能力から長らく「事故のリスクはあるがそれを持って余りある火力を持つ強キャラ」という認識だったのだが、アップデートでアタッカー全体の兵士処理能力が大幅に落ちた結果、その煽りをモロに受けてしまった。
--スキルは弱体化されてなお強く、ハマればワンチャンスでキルを取れる爆発力があるのだが、その火力は自分の低耐久力と隣り合わせ。加えてスピードも平均的で回避の性能も低く、''自身もワンチャンスから一気に殺されやすい''。
--一応自衛スキルとして自分の周囲に攻撃判定を発生させる「ヒートインパクト」があり、平均的な速度もWS「ホーリーインフェルノ」でカバーはできるのだが、前者は発生前に一瞬溜めがあるため使うタイミングを間違えれば潰されたり相打ちになることもあり、後者はWSなので使えるのは一回限り。
--兵士処理が弱いのもネックで、兵士を一掃するにはドローをアシストで強化するか、消費MPが重い「ラインフレア」を使うしかない。兵士処理が強いキャストとかち合うと、特に序盤はラインをガンガン下げられてしまう。&br()下手に単独でレーン戦をすると''1ミスからのデスで序盤から相手に経験値を献上してしまう''ことになりがち。

-''アシェンプテル''
--アリス・ミクサの弱体化と同時期に再評価が進み、最終的には上位に落ち着いたキャスト。
--ストレートはサンドリヨンのものと似通っているが「発生・弾速が速い」「射程延長」「攻撃判定の拡大」「発射後の硬直が短い」と全体的に強化されており、しかもサンドリヨンとは違い当たればダウンを奪い、相手を吹き飛ばせるのが大きい。
---1発当たれば自由に行動できる時間が生まれ、ラインを上げやすくなる。加えて「ジャストウィッシュ」を使えば弾速と射程が強化され、『兵士の裏や敵の視界外から一方的にストレートを撃つ』『相手の兵士の隊列を先んじて叩く』ことがさらにやり易くなる。&br()近距離戦主体のキャストを強く牽制でき、暴旋風巨人の処理もしやすい。
---''「MPを消費しないストレートが強く、しかもそれを強化できる」''というのがミソ。これは暗に「MPに余裕が生まれやすい」ことを意味する。
---単独レーン戦でもそれなりのプレッシャーはあるが、中央レーンで相方に兵士を散らしてもらい相手にストレートを刺す、各レーンを移動して長射程のストレートで相手に横槍を決めるなど、遊撃戦が強力。相手の迂闊な行動を咎める様と、黒一色のビジュアルから、一部では''「警察」''なるあだ名で呼ばれる。
--高弾速貫通スキル「クリスタルスラッシュ」、相手にスロウを付与する「アッシュミスト」、こちらもサンドから受け継いだ速度強化「クリスタルブーツ」など、スキルに実用的な選択肢が多い。
--現在は修正されてドローが低性能になってしまったのが難点。エフェクトの見た目はほとんどサンドと同じだが、サンドと同じようには決して使えない。

-''スカーレット''
--「兵士処理能力を捨てた、キャストキル特化キャラ」という尖りまくったコンセプトを持つため、良くも悪くも賛否両論のキャスト。
--兵士をまともに潰せる攻撃手段がSSと「ハートレスシザーズ」ぐらいしかなく、ラインの押し引きにはほとんど参加できない。当然その分''他のメンバーにレーン戦の負担をかける。''編成事故にも弱く、レーン戦が不得手なキャストに単独でのレーン戦を強制してしまうことも。
--基本は自身の姿を隠すスキル「ステルスフード」を使用しキャスト攻撃を狙うことになるのだが、ネックになるのがミクサよりもさらに低い基本HP。アシストカードの恩恵を受けられない序盤が特にきつく、慣れないうちは''「不意打ちキルを狙おうとして返り討ちに合い、敵チームに経験値を献上してしまう」''ことになりがち。&br()敵の反撃を恐れて攻め手を緩めたり、ダメージを回復するために帰城を頻繁に行うことで役立たずとなってしまう可能性もある。きちんと立ち回れないと味方にとって「地雷」になってしまいやすい。
---機動力と対キャスト戦における火力は他の追随を許さないので、上手く立ち回れば「的確にレーンを移動し適宜敵キャストにちょっかいを出し、あわよくばキルして味方のライン上げをサポート。高レベル帯では一撃必殺の『デッドリーギフト』をちらつかせて相手を警戒させる」という、まるで忍者のようなプレイで勝利に貢献できる。&br()が、逆に強いなら強いで''「一人の活躍で勝負が決まってしまう」「スカの活躍に勝敗が左右される大味なゲーム」''と苦言を呈されることも多い。
---ドローが「跳躍のモーション時に遮蔽物を越える」ので、「闇討ちを仕掛けて、不利になったらドローで森に撤退して仕切り直し」という安定行動ができるのも強み。逆に、森の近くでウロウロする敵にドローで奇襲をかけることもできる。
--「自身の腕前」「味方のスカーレットの戦術に対する理解」「敵チームを構成するキャストとの相性」などの、活躍するためには決して低くないハードルがいくつも立ちふさがるため、安定した戦果は上げにくく、スカーレットとマッチングした試合は、「スカの活躍次第で試合の流れが決まる」という皮肉を込めて「運ゲー」「ガチャ」と揶揄されてしまうことも。

#co(){
-''リトル・アリス''
--ファイターとの差別化のため対兵士能力を一律で落とされる方向で修正されたアタッカーだが、アリスは特にその煽りを受けており、「兵士処理能力が低くラインが下がりやすい」「手軽な高火力スキルが無いためWS以外でキャストキルを狙いにくい」「体力が低くキルされやすい」などの欠点が下方修正以降表面化している。
--解説通りスキルのほとんどが搦め手で直接的な兵士処理やキャストキルに結びつかない上、ドローの火力が低いため兵士を処理しにくく、ラインが下がりやすく経験値も稼ぎにくい。そこに脆さも加わって「レーン戦で押され、さらにキルされ(or瀕死になり帰城を強いられ)てレーンを空けてしまう」という最悪の展開も起こりやすい。
---高火力スキルもあるのだが「びっくりさせちゃえ!」は非貫通のために狙うチャンスがかなり限られ、「おおきくなるよ!」は強力だがWSなので一回限り、しかも''攻撃耐性が仇になり、一部のスキルが多段ヒットして逆にキルされる''こともあるため、「とりあえず撃てばリターンが取れる」類のものではない。
--だが他プレイヤーとの連携ができれば搦め手の数々が生きてくる。
---「ボムバルーン!」「うそなき!」で他キャストのキルをアシストする、森からの不意打ちで「びっくりさせちゃえ!」を当てて大ダメージを狙う、他キャストのWSに合わせて「おおきくなるよ!」を使い戦線を押し上げるなど、アリスにしかない長所も多い。良くも悪くも、遠距離アタッカーとしての立ち回り能力が求められるようになったと言えるだろう。}

-''シレネッタ''
--他キャストへの依存度が高く、単独での戦闘能力の低さがキツい。Lv4での「パッションストリ~ム☆」解禁までまともな攻撃系スキルがなく、ダメージを除いて高性能なドローなどを駆使しないとラインを下げられやすい。
--「序盤は他キャストのサポートをしつつ我慢、『パッションストリ~ム☆』『スプラッシュメドレー☆』解禁以降はそれを活かして戦線を押し上げていく」という立ち回りが基本となるのだが、戦闘能力の低さとスキルのラインナップから''肝心の前半にリードを取られやすい。''同じサポーター枠でも、その機動性とスキルである程度攻めに貢献できるピーター、アプデで弱体化してなお一定の強さを維持するかぐやに立場を喰われている感が否めない。
---サポーター全体に言えることだが編成事故(後述)に弱いのもネックで、ファイター系ロールなど最適の相方がいないと性能を発揮しにくい。
--だが最適の相方と組めれば、嫌らしさが生きてくる。Lvが上がるまではサポートに徹し、中盤以降温存したMPで「パッションストリ~ム☆」を連発、という立ち回りは厄介。また、多少のMP不足はWS「スプラッシュメドレー☆」でカバーできるのも見逃せない。
--現時点では唯一、状態異常を回復する事ができるスキルを持つ。稼働当初は状態異常を喰らっても自然回復するのが早く対策がしやすかったが、1.10A以降の追加キャストの中には持続時間が長い、或いは厄介な状態異常を持つスキルもあり、それらを一瞬で打ち消せるという強みは彼女にしかない。1.11-C末期にはある程度相対的に再評価され、以前ほど「弱キャラ」と言われることはなくなった。
---編成事故に対する弱さに関しても、苦肉の策としてアタッカー寄りにすることでレーン戦の弱さを補う、通称「ピラニア」と呼ばれるビルドが開発されたことで稼働初期よりはマシになっている。
---他キャスト以上に評価が割れており、一時期は''掲示板などで強さの話をすると確実に荒れる''ほどだった。

-''かぐや''
--実装当時は''「総合的に有利を取れるキャストが存在しない」「ロールという概念を破壊している」''とまでにぶっ飛んでいると言われていた問題児。
---「遠距離戦メインで、MP関連を強化・弱体化する」というコンセプトで、「かぐや有利の状況にハマれば圧倒的に強いが、詰められると一気に弱さが露呈する」というピーキーなキャスト…のはずだったのだが。
--ストレートは「最初はまっすぐ飛び、途中で3WAYに分裂する」という独特の性能で、射程が全キャスト中で最も長い。「分裂前より3WAY時のほうが一発の威力が上がる」「3WAYの分かれ目近くに相手がいると、3つの弾が同時(連続)ヒットして大ダメージになる」という仕様から、遠距離戦ではこれを垂れ流しているだけでもそれなりにプレッシャーになる。&br()適正距離さえ保っていれば、対キャスト・対兵士どちらにも非常に有用。
--ドローも独特な性能で、「描写した終点に円範囲が出現し、範囲内に攻撃が着弾する」「描画の段階で特定の方向にレバーを入れることで、レバーを入れた方向に向けて偏差射撃ができる」という、ピーターの「スカイフォール」やアリスの「うそなき!」に似た攻撃になっており、当てた敵にはノックバック効果を与える。&br()全キャスト中でも最速の発生速度を持ち、偏差射撃を行わなければドローを描いてからほぼ1Fで発生が確定する。硬直はありダウンも取れないが、連射性能自体は非常に高い。
---遠距離では兵士越しに相手を偏差射撃でちくちく刺したり、安易なドローやスキルの発動を咎めることができ、近距離に入られた場合は硬直の短さを生かして牽制・敵キャストの撃退に使える。ストレートの硬直に入力することで2段構えの攻撃(通称「ドロキャン」)をすることもでき、こちらも優秀。
--スキルも優秀でいわゆる「死に技」がなく、一定の範囲にいる仲間と自分のMP回復速度・防御力を上げる「望月の加護」、ヒットすると相手のレベルを下げる「時忘れの呪縛」、ミクサの「ヒートインパクト」のようにかぐやの周囲に攻撃判定を発生させ、しかも通常より長い時間ダウンさせる「竹光の足枷」、爆風付きのビームを放ちヒットした相手のMP回復速度を落とす「月影の矢」と、実用的なものが揃う。
---注目すべきは「月影の矢」で、着弾点に爆風が発生してそれなりの広さがあり、さらに射程も長く弾の判定も大きい。それらに加えて''直撃した場合中ダメージを与え、MPを0にした上で相手をダウンさせ、さらにMP回復速度低下のペナルティを与える。爆風のみでもHPに少ダメージ、MPに10ダメージ、敵MP回復速度低下効果を与える。またダウン追撃で直撃させた場合でもMPを0にする事が出来、爆風でもMPを10削れる。''&br()つまりクリーンヒットすれば、相手は効果時間中''ほぼストレートしか撃てなくなる''。
---MPがこのゲームで最重要リソースであることは言わずもがな。MP回復速度低下を喰らう事は大幅に戦闘能力が低下することと同義であり、一気にアドバンテージが取れる。「『竹光の足枷』を当てた後に''確定で『月影』のダウン追撃」''というコンボを持っていることも見逃せない。
---これに加え「望月の加護」によるMPブースト、レベルを奪うことで相手の力を封じてしまう「時忘れの呪縛」など、「味方の支援」も十分にこなせる。ワンダースキル「花天月地」も、''「望月の加護」の効果を強化した上で、味方全員に付与する''というかなり強力な効果を持ち、ほとんどの状況で有効に機能する。

--稼働当初は全距離にスキがなく「強いて言うならスピードが多少低い程度しか」欠点が見当たらないと評価され、あまりにも凶悪なため実装直後からプレイヤーからは1.10の環境を''「カグヤーランドウォーズ」''などと皮肉られてしまい、AA帯の各キャストのトッププレイヤーをして''「(対かぐやは)無理です」''と言わしめた。&br()が、これが放置されるわけもなく、先行実装から二週間後にストレートショットと「月影の矢」には下方修正が入り、その後も下方修正を受け続けた。
---具体的にはSSの性能が劣化、「花天月地」「望月の加護」のバフ効果の低下、「月影の矢」の弱体化((兵士に対するダメージ量だけは後に上方修正された。))など、狂っていた部分はおおかた修正された。&br()使用者の増加により対策が進み、本来の弱点も顕在化。「ストレートを筆頭に、様々な行動の硬直が大きく小回りがきかない」「相手をダウンさせる手段がスキルしかなく、ストッピングパワーに欠ける」「近距離の選択肢が弱くなったので、一部のキャストに潜られると反撃できないままデスすることもありえる」「やることが中~遠距離での射撃戦に終始するため経験値が拾いにくく、漫然と射撃戦をしていると敵とのレベル差がつきやすい」「兵士を瞬間的に一掃できる手段が『月影の矢』しかなく、ラインを押し上げる能力は低い」という弱みが発覚し、「対かぐや用の立ち回り」もある程度確立されてきている。
--「アシストカードの選択肢が狭く本格的に運用しようとするとリアルマネーがかかる」「他のキャストと性能が違いすぎるためノウハウが応用できない」という面もあり、現在の評価は「安易に使って勝てる」キャストではない。
---「ハマれば『望月』でスキル回転率を上げつつ、弾幕と各種デバフつきのスキル、下手な硬直を咎めるドローで全盛期のような無双も狙えるが、一旦近距離に寄られて相手のペースに持ち込まれると脆い中~上級者向け遠距離キャラ」といったところ。弱体化されてなお一定の強さは保っており、使用者は一定数存在する。

-''大聖'' 
--かぐやのせいで当初はあまり目立たなかったものの、かぐやの弱体化にともない改めて注目されると''これまた破格の性能を持つことが発覚した。''
--「流転の理」を使用した自己強化を前提とした性能をしており、強化無しの通常状態でのストレート、ドローは基礎性能こそ優れているものの火力は非常に低く設定されている。
--しかし強化が最大まで到達すると状況は一変。なんと''ストレート、ドローがファイターの攻撃スキル並の火力にまで上昇する。''
---その効力は凄まじく、自身と周囲の兵士の数に応じて自身の攻撃と防御を強化できるアイアン・フックのスキル「歌え!野郎ども!」で最大まで強化されたフックや、巨人相手ですら、ストレート一発だけで3割程度の体力を奪う。体力の低いキャストの場合、一撃で7割削られたという報告すらある。
--あまりにも破格すぎる能力に「流転の理」とドロー性能を中心にが幾度となく下方修正された。とはいえそれでも「流転の理」ありきのキャスト。
---MP消費の重さと即効性の無さ、最大強化までの低火力、使用後は死なないことが前提となる立ち回りが要求される等々デメリットも多いが、最大まで強化されてしまえば文字通り手が付けられないことになる。結果、腕に覚えがある上位プレイヤーに好んで使用され、ランキングでも大聖が大半を占めてしまっている事態となっている。

-''メロウ''
--アプデ前にやってきた問題児その1。
--実装時点では「DSや素のステータスが高性能なもののスキルに癖がある中堅下位キャラ」という評価だったのだが、運営がその直後のアップデートにて''6項目上方調整''というヤケクソ気味な調整を行った結果、強キャストの仲間入りを果たした。
--問題とされているのはDSの射程の長さと速度。これらが組み合わさった結果、ほとんどのキャストに対して先制攻撃が可能、避けてもSSで追撃される、といった形の鉄壁の守りが出来上がった。
--こうした「距離を取っていては負ける、詰めてもやられる」というメロウの性能は、一部では「''待ちガイル''」と揶揄され、問題視されている。
--一応、打開策として「スキルが揃わない序盤のうちにキルしてラインを押し上げて流れをつかむ」というものがあるのだが、高性能なDSとSSをよけつつ懐に入り込めるキャストは早々おらず、序盤からのキルが現実的なのは「中距離から兵士越しに撃てる高弾速スキルがある」サンドリヨン、吉備津彦、アシェンプテルぐらいしかいない。後は遊撃・闇討ちで反撃させずに一気に殺してしまうぐらいしか対処法がない。
--シレネッタと同じく耐久力が低いので事故りやすいのが数少ない弱点。調子に乗っていたら敵キャストの闇討ちでデス…という場面も多い。

-''闇吉備津''
--アプデ前にやってきた問題児その2。
---基本的には吉備津彦がベースなのだが、その実態はスカーレットに近い、キャストキルを狙っていくタイプの攻撃型。問題は「HPの低さによる事故のリスク」を様々なスキルでカバーできてしまうことと、もともと高い火力をさらに強化できてしまうこと。
--ドローは特定の方向に向け突進するタイプで扱いには慣れが必要だが、「百鬼掃討の構え」の効果時間中だと多くのキャストを''2~3発でキルできる超火力を発揮する''。&br()スピードも上がるので、「相手の攻撃を避け、ドローを叩き込んで一気にキルを取る」という戦術が単純にして強力。
---加えて「百鬼~」は''闇吉備津のHPが下がっているほど強化値が上昇する。''百鬼の効果が強く乗っている時、闇吉備津が纏う特殊エフェクト(通称「湯気」)は多くのプレイヤーを恐怖させた。
--ほか、自分の周囲にスタン効果の攻撃判定を出す「鬼殺しの一喝」も強力で、発生が速く潰されにくい上、兵士・巨人・キャストを問わず効果が及ぶ。もちろん、これを喰らえばコンボでドローが決まってしまう。
--消費MPが低くDSの使用に影響を及ぼさない上、キャストキル時のゲージダメージまで上げる防御力強化スキル「金剛の位」、防御力アップ+MP回復速度上昇+ドローをドローでキャンセルできるようになる(=MPの続く限りドローを連打できる)WS「無我・悪鬼羅刹」と、とにかくキャストキルに関しては天下一品。&br()レーン戦が弱い点はあるものの、差し引いて余りある爆発力と粘り強さから現在強キャラの一角を占める。
---あまりに猛威を振るったことから一部のプレイヤーからは嫌われ、''「1.11-Cは強い闇吉備津を引いたチームが勝つ運ゲー」''と揶揄されたことも。

//冗長な表現を縮め、一部の間で呼ばれているという蔑称等を削除した表現に直しました。
//キャストのロール等はキャラ紹介の段階で記述されており、ここで改めて書くのは二重の記載となり、とても読みづらくなります。蔑称についても、「人によっては」「一部のプレイヤーには」などと記述されているものを、わざわざこの記事に書く必要はないと思います。観点が最初に文章を書いた人の主観に寄りすぎています。
//削られ過ぎれてわかりにくくなっていた部分を少し修正しました

#endregion

#region(現行の環境で目立つ強キャラ・弱キャラ)
//ツクヨミも強いらしいですが、実装直後のかぐやのようにまた下方かかるかもしれないので評価が定まるまでは保留します
-''吉備津彦''
--基本的には前バージョンと変わらないが、ファイター専用サポート「蓬莱の玉の枝」(詳細は後述)や、拠点攻撃力を強化する「恋に燃えし兵隊の軍服」、兵士からの攻撃のダメージを軽減する「武蔵坊の大薙刀」の追加もあって躍進。特に「裏取り」というテクニックが強力。
---裏取りは「対面のキャストを無視して後ろにある拠点に張り付き、兵士を減らしつつ拠点を攻撃する」というもの。「対面のキャストの攻撃を避けながらどうやって拠点に近づくかが求められる」「裏を取った後も、敵兵士の攻撃を避けつつ戦わないと兵士の攻撃でデスする危険性がある」という高難度・ハイリスクな面を持つものの、一度完成してしまうと相手は''「裏取り中のキャストを攻撃しようとすれば敵兵士の進軍を許し、敵兵士を食い止めようとすれば拠点攻撃を止められない」''という、どう動いても不利な状況に追い込まれる。
--相手をガン無視して拠点を叩くスタイルから、新たに''「卑怯侍」''なる不名誉なアダ名で呼ばれてしまうことに。「吉備津同キャラのミラーマッチになると互いに相手をシカトして''どちらが先に拠点を折れるかの裏取りタイムアタックが始まった''」という光景が目撃されたことも。
--開発も流石に問題視したか「吉備津の拠点攻撃力を下げる」という調整を行ったものの、依然として強力な戦術であり根絶するには至らなかった。

-''美猴''
-''大聖''
--微調整はあったものの、前バージョンと変わらない高評価を保つ。

-''ピーター・ザ・キッド''
--前バージョンからある程度プレイヤーからの評価は高く、「月下」でもサポーターの中では使用率高め。サポーターの本領である味方の補佐は勿論、「エアーウォーク」による相手への急接近or離脱、「スカイフォール」による闇討ち・巨人撃破の支援、「バレットダンス」による兵士列の処理と汎用性が高い。

-''リトル・アリス''
--「月下」移行当初は専用アシスト「不思議な少女のリボン」によって爆風を発生させるSSを使った兵士処理能力がアタッカー最高クラスになったことに加え、「かくれんぼ!」を適宜使うことで帰城で隙が生まれることをある程度防ぐことができ、かつ「MPを使わないSSで兵士を処理できる」「『かくれんぼ!』でMPを回復できる」ことからスキルを潤沢に使うことができた。
--これらの理由により1.5x時代は高い評価を受けていたのだが、「アタッカーが高い兵士処理能力を持つこと」を危惧されたのか、1.60移行で全キャスト共通の修正でSSの爆風ダメージを大きく下方修正され、加えて「ボムバルーン!」のスリップダメージが「割合」から「全キャスト固定」に変更されてしまった。問題はこれが''「月下」移行時にドローを下方修正されたことと重なった''ことで、これによって''尖った強みを潰され、一気に立場が急落した。''
--1.60-Bにおいてのアリスは「かくれんぼ!」こそ健在なものの兵士処理、対キャスト能力どちらにおいても他のアタッカーに遅れを取っているのが現状で、これに関してはプレイヤーからも''「確かに前バージョンの兵士処理能力は(アタッカーとしては)異常だったが、ここまで下げる必要があったのか」''と苦言を呈されている。&s(){セガは加減を知らんのか。}

-''スカーレット''
--1.60移行時に「HP・MPの向上と引き換えにスピード低下」「ストレートショットが単発・ダウン属性に」「『ステルスフード』が『ステルス性能は落ちたが効果時間延長』『被ダメージ以外の条件で解除されなくなった』」「『デッドリーギフト』の威力低下」など、大幅な調整を受けた。結果1.60以前の瞬間火力こそ失ったものの、それ以外の弱点が補完され強キャラに躍進することに。
--基本的な性質は変わらないものの、SSの単発化により素早くダメージを確定させられるようになったこと、「デッドリーギフト」のロック範囲拡大で起き攻めが強化されたこと、「ステルスフード」の「兵士に見つからない」という特性から兵士処理能力を得たことなど瞬間火力を失ったこと以上に得たものが多く、「SS・DSで寝かせてからの起き攻めが強いので、''実質デッドリーの火力低下のデメリットはない''」という声も。
--これにより、以前の戦術に加えて「乱戦時に空いた敵レーンを『ステルスフード』を使って奇襲、安全にレーンを上げる」「相手をダウンさせた後、『デッドリーギフト』の起き攻めで反撃する間を与えずにキル」などの幅広い立ち回りが可能になり、以前より安定性が増した。
--この上方修正で、近距離への対応手段が少ない〜皆無なキャスト(シレネッタやかぐや等)にとってはこれまで以上に厄介な存在になってしまった。一度ダウンさせられたが最後、SSや「デッドリーギフト」で反撃もできずにキルされることも多い。その相性の悪さは''「最大の対策はシレネッタやかぐやを使わないこと」''と皮肉られるほど。

-''かぐや''
--「月下」移行時に''前バージョンで尖っていた部分をほとんど潰された。''具体的には「ストレートの威力低下」「『月影の矢』の発生速度が鈍化」の2点で、特に「月影」の弱体化が深刻。スキル全体の隙が増えた上に、スキル発動からビーム射出まで約1.5秒という発生の遅さにより''キャストへの直撃は事実上不可能になった''。前バージョンの「竹光→月影」のコンボは健在だが、コンボ成立の猶予はかなりシビアになりこちらも気軽に狙えなくなった。
--またストレートの威力低下により兵士処理と対キャスト攻撃力も低下、前バージョンからさらに短所が目立つように。このせいで稼働直後は''「正直かぐやは使ってほしくない」「地雷」''など、前バージョンの高評価がウソのような低評価を受けてしまった。&s(){セガは人の心がわからない…}
--その後はバージョンを経て「『望月の加護』の強化」「ドローの強化」「『月影の矢』のダメージ強化」などの上方修正を受け、稼働直後の悲惨さからは脱出したが、未だサポーターロールの中では評価は低め。

-''デス・フック''
--スキル「蜂ノ巣トナルガイイ…」が強力。「蜂の巣」はアイアン・フックの「蜂の巣になりな!」の調整版で、「フリックした方向に弾丸を連射する」という性質に変化はないものの、「Lv2で解禁」「フックの『蜂の巣』と比べて左右の死角が狭くなった」「硬直が改善」「対キャスト・巨人への攻撃力増加、逆に兵士攻撃力はダウン」という別物のスキルにリメイクされている。
--真価を発揮するのは対キャストに使用した時。攻撃範囲の大きさから命中率が高く、フックの「蜂の巣」同様連続ヒットも見込める。命中した相手を目前に引き寄せる「獲物ハ逃サヌ…」と併用して至近距離から浴びせると強力。
--「蜂の巣」ヒット中、近くに味方キャストがいる状況ならリンクコンボも狙える。「蜂の巣→『びっくりさせちゃえ!』」といった夢の即死コンボを狙うことも可能。
--問題はキャラクター解説でも述べた、自軍兵士を犠牲に攻撃力を上げHPを回復する特殊スキル「我ガ血肉トナレ…」との相乗効果。程度にもよるが、「血肉」の効果が乗っている状態で「蜂の巣」を浴びせるとほとんどのキャストを瀕死~即死に追い込むことができる。&br()他キャストでもアリスの「びっくりさせちゃえ!」やスカーレットの「デッドリーギフト」など瀕死~即死を狙えるスキルはあるが、前者は「兵士を貫通せずMP消費も重め」、後者は「接近しないと狙えない」などハイリスクであり、おいそれと狙えない。それらに比べ「蜂の巣」と「獲物」のコンボは、『MP消費こそ多いが長時間兵士処理能力も向上する上、敵兵士列の後ろのキャストも「獲物」で狙える』ため、あまりにもお手軽すぎる。
--非貫通だが、着弾すると爆風を広範囲に広げる上に直撃すれば大ダメージを与える砲弾を放つ「骨モ残サヌ…」も強力。アリスの「びっくり」に似た感覚で使える。
--ただ、「蜂の巣」やフック譲りのドローがあるとはいえ本職のファイターと比べると兵士処理効率は悪めで、要の「我ガ血肉トナレ…」も「拠点攻撃の要になる自軍の兵士を犠牲にしないと発動できない」という性質上気軽に使えるものではなく、下手に使えば自身の不利を招いてしまう。&br()他のアタッカーに比べて一歩抜けていることは事実だが、解禁当初のかぐやのような「使えば何も考え無しに勝てる」クソキャラでは決してない。

-''ツクヨミ''
--「発射後は一発の弾丸だが途中で2方向に拡散するSS」「発生がかぐやから落ちた代わりに攻撃範囲が拡大・ダウン属性となったドロー」など、かぐやをベースによりファイター的な攻撃的な性能になっている。本家かぐや同様「ライン上げが不得手」「接近されると対抗手段が限られる」などの弱点もあるが、対キャスト性能が全体的に向上している。
--注目すべきはドローショットで、攻撃範囲の拡大により「一般的なドローと違い、貫通に伴う威力減衰がない」「相手の硬直に合わせて撃った際に回避しにくい」という長所がより明確になっている。特に鈍足のキャストにとっては脅威で、しかもダウン属性になったので命中させることでライン上げの余裕が生まれ、ツクヨミ自身の安全を確保することにも繋がる。&br()加えてレベル4解禁の強化スキル「月輪の加護」により、このドローをさらに強化することもでき、強化内容も「ドローの攻撃範囲拡大+ドローの弾速向上」という強烈なもの。
--他にも、かぐやになかった貫通攻撃スキル「朧月の幻惑」、発生強化でより近距離における切り返し技として信頼できるようになった「竹光の足枷」など、死に技が少ない。特に「朧月の幻惑」は「命中した相手のMP減少・MP回復速度低下、自身はMP回復」とレベル2解禁ながら破格のリターンで、大聖の「流転の理」発動を遅らせるなど特定のキャストに対するメタとしても機能する。
--近距離系キャストに対する弱さや他ファイターに比べると兵士処理の効率に劣るなど明確な欠点もあるが、ハマればかぐや以上の制圧力を発揮する。前述したように鈍足のキャストや「流転の理」ありきの大聖に対しては強烈なメタとなることもあって、使用率は高め。



#endregion

-アシストカードのバランス
--''サポートカード関連''
--この手のゲームの宿命とはいえ、やはり高レア度のカードが低レア度のカードの上位互換になっていることが多く、上位になるほど一部のレアなサポートカードを中心に選択肢が限られてくるのが実情。しかし現在では「月下の舞闘曲」に至るまでに幾度も行われた調整(後述)とカードプールの拡張により、稼働初期と比べると装備の選択肢はかなり広がっている。&br()だが例外として、発動レベルが高いサポートは「産廃」などと言われがちで、特に最大レベルであるLv7で発動するサポートは見向きもされない。
--擁護すればLv5~Lv7帯のサポートは強力な効果を持っているのだが、Lvがそこまで上がり切る時間帯といえばゲーム後半~終盤。勝負の流れが決まってしまっていることも多く、そんな時に基本ステータスが上がってもあまり逆転には結びつかない。加えて戦況によってはチームがLv7に到達する前にゲームセットしてしまう可能性もあり、仮に上がったとしても酷いワンサイドゲームにでもならない限り、残り時間はせいぜい1分前後で、試合をひっくり返すにはあまりにも時間がなさすぎる。「終盤まで無強化で過ごすより、多少のデメリットを呑んでも序盤~中盤から強化が得られるサポートのほうが有用」というのが大方の意見である。
--またLv5~Lv7帯のサポートでも「メリットとデメリットを併せ持つ」という原則に変わりはなく、強化効果はでかいが同時にデメリットもでかい。その点も装備をためらわせる。
--稼働初期~1.11ではカードプールの少なさもあってカスタマイズの幅は狭かったが、前述のように「月下」の調整とカードプールの拡張で、現在も所謂「テンプレ装備」的な組み合わせこそあるもののビルドの幅はかなり広がった。現バージョンまでに目立ったサポートカードの解説は後述。
--''ソウル・巨人関連''
--基本的にビルドにおける優先度の傾向はソウルも同じで、基本的にLv1~Lv3帯のソウルが優先されやすい。&br()しかし、サポートと違いソウルには基本的にメリットしかない上、「全体を見れば一線級のソウルには劣るが、特定のキャストと組むと長所が最大限発揮されるソウル」などもあるため選択の幅は広く、サポートのような目立った死にカードはない。
--ソウルは「立ち止まっているとHP自動回復 or MP回復速度上昇」という効果を持つものが多いが、効果発動までに要する停止時間は5秒と長め。大方のキャストは5秒も足を止めるような局面が無いため、それらのカードもまた優先度が低くなりやすい。&br()ただし、5秒も動きを止めることを強いるだけあって回復効果は強烈であり、「足が止まってさえいれば、攻撃やスキル使用は回復効果を妨げない」ため、足を止めて砲台のように戦うフックや、「パッションストリ〜ム☆」「ソウルストリーム」で足を止める機会が生まれやすいシレネッタ・メロウ、アリスの「かくれんぼ!」とは相性抜群なので、一概に死にカードとも言えないのが難しいところ。
--…が、何故か「月下」でこの立ち止まっている時の回復効果が「これまで通り『5秒以上立ち止まっていると』回復」と「3秒間待機状態で回復」に細分化。後者の「待機状態で回復」は、攻撃もスキルも使わず''文字通り何もせず3秒以上を経過させる必要がある''。はっきり言って現在の環境では攻撃もスキルも撃たずに棒立ちになるような暇はなく、立ち止まり回復が「待機状態」に変更されてしまったソウルはもれなく産廃認定される羽目になってしまった。&br()特に、アップデート前からその存在を疑問視されていた「ティンカーベル」はこの修正のおかげでますますネタにされることに。
--巨人に関してはアップデートごとに強さが大きく変動し、その度に評価も変わっている。1.11-Cでは人によって優劣の評価は分かれるが、「爆裂弾」「貫通岩」「貫通光」など、飛び道具を飛ばすタイプの巨人の評価が高め。これらの巨人は「兵士よりキャストを優先して攻撃する」というロジックで動くため、相手の動き次第で「目の前にいる兵士列をガン無視してキャストを狙ってしまう」という事態も起こりうるものの、兵士処理能力・対キャスト能力のバランスが取れており、適切な場所に召喚されればまず大きな脅威となる。
--逆にハズレと言われやすいのが、耐久力は高く「進軍=拠点一個破壊」とリターンは大きいものの、一切攻撃を行わないため処理されやすく、拠点に到達しないかぎり一切効果を発揮しないため試合終盤の時間帯では無駄打ちになる可能性もある「猛突進」、次点で強烈なホーミングによる対キャスト性能は高いが、攻撃効率が悪く兵士処理能力に不安がある「投擲岩」。ただし猛突進・投擲岩系ソウルにはパラメータ補正が優秀なカードも多く有用な選択肢もあり「巨人の性能は我慢して、パラメータ補正だけを目当てに装備」というプレイヤーも多い。
--「月下」では新たに「直接的な攻撃はしないが、キャストや兵士を支援して進軍をサポートする巨人」として「強化陣」「強化唱」「回復陣」「回復唱」の4種が追加されたものの、総じて使いにくく評価は低め。
---猛突進と同じく「一切攻撃をしない」のもネックだが、猛突進と比較すると「拠点到達時に必ず拠点を壊す」などの大きなリターンに乏しく、兵士を強化すると言っても、兵士はキャストの攻撃で簡単に撃破、あるいは転倒して攻撃に参加できなくなってしまうため、キャスト込みの戦闘では恩恵は薄め。&br()キャストの性能強化という特性はハマれば強いものの、攻撃系巨人と比べて有用か、と聞かれるとどうしても疑問符がつく。

#region(現バージョンまでに目立ったサポート・ソウル)
-''サポートカード''

-''「火ねずみの皮衣」(Lv1)「鬼神の指輪」(Lv5)''
--無印時代に多くのキャストで採用された安定の選択肢。「火ねずみの皮衣」は「Lv1から発動しMPは下がるもののHPを中強化、Lvアップ時に一定時間HPが継続回復する追加効果」、「鬼神の指輪」はLv5アシストで発動は遅くHPの最大値が落ちるデメリットこそあるものの、速度アップと「回避の移動距離がアップする」という追加効果が有用で、足回りが不安なキャストが採用する例が多く見られた。
--特に「火ねずみ」はキャンペーンで全てのプレイヤーに無料配布されたこともあり、無印時代にも幾度か弱体化を受けたものの、一部のプレイヤーからは''「枠が空いたらとりあえず装備しとけ」''と言われるほどのテンプレ装備だった。無論他にもHPを強化するサポートは存在したのだが、多くは「強化値が低い」「対価のデメリットが重い」などの理由であまり採用されることはなかった((一応、他には「デメリットがなくLv3から発動可能でHP継続回復の追加効果」という強化内容の「餅食らいの袈裟衣」が有用なHP強化の選択肢として存在したのだが、採用率の高さから下方修正を受け、現在は「選択肢の1つ」に落ち着いている。))。
--しかし装備のテンプレ化を危惧してか、「月下」で「火ねずみ」は大幅弱体化。現在はテンプレ装備時代ほどの人気はなくなり、一部のプレイヤーからは「時代遅れ」とまで言われるほどに。逆に「鬼神の指輪」は「月下」の調整でレベル上昇が早くなり、無印に比べて恩恵を受けられる時間帯が増えたため人気は落ちていない。

-''「泡沫の姫の短剣」(Lv3)''
--通称「泡剣」「短剣」。ストレートの威力を上げてHPを下げるという強化効果はありふれたものだが、「Lvアップ時に一定時間ストレート攻撃力が上がる」という追加効果がミソ。特にアリス、アシェンプテル、かぐやなど、ストレートを主力とするキャストにとっては必須装備に近い扱いを受けていた時期もあった。
--これも装備のテンプレ化を危惧してか「月下」で修正が入り、同じSS強化系のサポートと比べると強化値が劣るという形で差別化が図られた。現在は「ストレートを主力とするキャストが、爆発力を重視する場合の選択肢の1つ」という形で落ち着いている。

-''「蓬莱の玉の枝」(Lv1)''
--ドロー強化と引き換えにMP最大値が下がるファイター専用アシスト。問題はファイター装備時の追加効果「兵士から得られる経験値の量が増加する」。
--ドローを主力とするファイターにとって有用な効果であることは言わずもがな、さらにレベルアップはチーム全体で同時に行われるため、これを装備するだけでチームへの貢献度が上がる。これを装備したキャストがチーム内に複数いた場合、相手チームと大きく経験値差をつけることも可能。
--MP削減のデメリットもあるものの、レベルの上昇はチーム全体の戦闘能力向上に直結するため現在採用率は非常に高い。一度は下方修正を受けたものの、下方されてなお上位プレイヤーの採用率がほとんど下がっていないことからもその重要度が伺える。

-''「ヒト想いな鬼の金棒」(Lv3)''
--HPを低下させるが、ストレート・ドロー両方を伸ばしてくれる稀有なアシスト。
--効果もさることながら、''リーフさえ払えばリーフショップで必ず入手できる''という他のサポートにないメリットが魅力。

-''「白き女王のショール」(Lv3)''
--防具カテゴリながら「スキル攻撃力を強化」という稀有な特殊効果を持つ。特殊効果を除けばHPを中程度上げる代わりにスピードダウンというありふれた効果だが、この特殊効果によりキル重視のキャストに重宝されている。スキルによるワンチャン火力が欲しく、かつHPを補強したいミクサ・スカーレット、特殊効果込みで「月影の矢」で兵士を1発で全滅させられるようになるかぐやが装備するケースが多い。

-''「冷徹な悪魔の鏡」(Lv3)「毒りんご」(Lv1)''
--前者はHPを削ってMP最大値を強化する。後者は最大MPを上げる代わりに「レベルアップ時に一定時間MP回復速度をアップさせるが、レベルアップするごとにポイズン(毒)状態を付与」という特殊なサポート。MPを盛りたいビルドにおいて、多くの場合候補に上がってくる。
--「月下」で「キャストにポイズン耐性を付与」というソウルが追加されたことも毒りんごに対して追い風になっている。「月下」以前の毒りんごは状態異常を能動的に解除できるシレネッタの専用装備のように見られていたのだが、これらポイズン耐性ソウルの登場によりどのキャストにも採用する余地が出てきた。

-''各キャスト専用アシスト''
--基本的に「該当キャストの長所を伸ばす効果」が得られるため、必然的に装備の優先度が高くなりがち。特に、ドルミールの「睡魔の花咲く髪飾り」、リンの「聖火灯す令嬢の小帽子」、アシェンプテルの「冷徹な裁きの双剣」、シャドウアリスの「小悪魔の鈴飾り」などは非常に採用率が高い。共通してレア度が「R」なので比較的入手・強化もしやすく、それも採用率を後押ししている感がある。
--しかし、通常のサポートに加えてパラメータ面での強化は弱いため、対戦時のチーム編成やビルドの方針によっては外れることもある。また、効果は強力なのだが他に優先すべきサポートが多いため採用候補に上がりにくいかぐやの「輝夜の御鏡」など、全ての専用アシストが必須〜半必須クラスの扱いを受けているわけではない。

-''ソウルカード''

-''「タイガーリリー」(Lv1)''
--「Lv1発動」「ストレート・ドローを両方強化」「常時MP回復速度が上がる」と、序盤からかなりのアドバンテージを得られるソウル。実装時にイベント配布されたのだが、その性能から瞬く間に流行。巨人が性能の高い「貫通光」であることも相まって多くのキャストで採用された。このため、リリーの巨人召喚時のセリフ''「私の舞で、巨人呼ぶ!ウーララー!」''が耳に残ったプレイヤーが続出した。
--その後は案の定弱体化されてストレート・ドローの強化値が落ち以前ほど圧倒的な性能ではなくなったが、それでも序盤から相手に有利を取れるメリットは大きく、依然として採用率は高め。戦場で前述の「ウーララー!」を聞く機会は未だに多い。

#endregion

-その後はver1.10AでLv5~Lv7帯の一部のサポートカードのメリットが上方修正され、バランスを取る形でレベル1発動のサポート・ソウルのメリットが下方修正。さらに「月下」ではアシストカードのパラメータ調整が行われ、「レベル上昇に必要な経験値の低下」「兵士撃破時の取得経験値を増加させるサポート『蓬莱の玉の枝』の登場」「Lv7サポート・ソウルのデメリット緩和・消滅」などの措置が取られ、Lv7アシストカードの弱さをなんとか修正しようという動きは見られる。
--度重なるアップデートにより「Lv7に到達せずに試合が終わる」状況は少なくなったものの、依然として「Lv7でいられる時間は試合終盤の極わずかな時間帯で、強化の恩恵を受けられる時間が少ない」という根本的な問題は解決できていない。後述する劣勢の挽回が難しいゲームバランスも相まって、相変わらずLv7アシストの立場は厳しい。''「Lv5アシストの有用性を上げただけの調整」''という厳しい声も。&br()「月下」で鳴り物入りで登場したLv7ソウル「女戦士ヒッポリュテ」も、ネタにしかされていないのが現状。
--しかしソウルに関してはLv1発動ソウルの弱体化+高レベルで発動するソウルの強化が行われたため、以前のような「低レベル発動ソウル最優先の環境」はある程度是正され、選択肢はかなり広い。

-実質的な勝敗が決まりやすいゲームシステム
--前述の通り本作では、兵士を供給し、攻撃・破壊できれば相手のチームゲージを大幅に減らせる「砦」の存在が重要になる。砦の破壊には「相手の兵士の総数を減らす」「相手のチームゲージを大幅に減らす」という2つの大きなメリットがある。
--逆に言えば砦を破壊された側はたとえ一箇所の破壊であっても大きな損害をこうむることになる。一箇所ならまだしも、二箇所・三箇所と破壊されれば兵士の総数に顕著に差ができ、レーン戦においても砦が少ない側は決して少なくない不利を背負うことになる。&br()そのため、ある程度やりこんだプレイヤーからは''「砦の残数にある程度差がついてしまうと、その時点で実質的な勝敗が見えてしまう」''という意見も多い。
--キャストの砦への攻撃力の調整でバックドアによる安易な逆転が難しくなったこともあり、特に試合序盤~中盤に一気に砦を破壊されてしまうと、破壊された側にもある程度非があるとはいえ''明らかに負けが見えている試合を最後まで続けなければならない。''&br()これにはモチベーションを保てないプレイヤーも多く、ジョークも含まれているが「『降参』のコマンドが欲しい」というプレイヤーも。
--劣勢チームの逆転要素としては先述したように『巨人』が存在するのだが、その巨人も「各巨人の強さは均一ではない」「巨人は参加プレイヤーのソウルカードの中からランダムに選出される」「出現レーンはランダム」というシステム上どうしても強さに差が出る上、見当違いのレーンに出現してしまい全く機能しないまま処理or放置されることもあれば、出現時の時間によっては相手の砦や主戦場に辿り着く前にゲームセットしてしまうことも多い。なので、逆転要素としてはイマイチ機能していない、というのが実情。
//--RTSというジャンルは運の要素が少ない方が好まれるが、その分プレイヤーの力量がゲームに反映されやすく、初心者には立ち入り難いジャンルでもある。
//--本作では巨人など、敢えて逆転要素が多めに設定されている為、初心者へのハードルが高くなり過ぎることを防いでいるが、反面マップと巨人の出現位置によってはほぼ無条件で砦を一つ持っていかれるなど、上級者層からは否寄りの意見が多い。
//巨人に関しては研究でちょっと見解が変わってきたと思うので記述を変更

-猛烈な課金ゲー
--アーケードの対戦ゲームを語る上で避けては通れない問題であるが、本作は特に課金が占める要素が強い。
--500円で4試合なのだから1試合当たりの単価は最も安くて125円であるが、これは追加でチケットを買わない場合の話。実際は3~4試合に1枚程度でSRやWRといったレア度の高いカードが出現する為、出現したカードが目当てのものだった場合は100~200円ずつ追加課金していく形となる。
--課金するか否かの選択がプレイヤーに委ねられているので良心的にも見えるが、やはり対戦ゲームである以上相手より少しでも強くなりたいと思うのが当然。そしてレア度の高いカードは基本的に強いのである。
--キャストを成長させるオーバードライブカード、カード重複による強化など、強くするにはお金がかかる。特に何人ものキャストを使用する場合は各キャラ毎にオーバードライブさせ、キャラ固有のスキルカードを重複させて強化する必要がある為、多くの課金が必要となる。
---逆に言えば使用するキャストが1人~2人程度ならばそこまで大量の追加課金をする必要性は低い。オーバードライブは1キャストに絞れば中級者になる頃にはステータスへ影響する12まで上がる範囲ではあり、スキルやアシストカードも必要な種類が減るので課金額はかなり抑えられる。((カード総種類の関係上、提示されるカードの殆どは他キャストのスキルか、使うアテのないアシストカードになるので追加してまで引く必要性があまりない。))
--カードの引きには運が絡んでくるので「特定のキャストを強化したいけどスキルカードが出ないのでスキルを重複強化できない」「キャストと相性のいいソウルが欲しいけど出てくれない」という事態(いわゆる「物欲センサー」)は当然起こりうる。
--そもそもキャスト解放自体にも結構な金額が必要になる。リーフショップで手に入る連中は例外にしても、ランク上昇で手に入る最後のキャラであるアイアン・フックを使いたい場合、開放するためにはランクD1((プレイ評価やカード入手にもよるが10000円程度必要))に到達する必要がある。
---ver.1.10-Aからは条件が緩和され、ランクE1までにアイアン・フックを含む全てのランク解放キャストを使用可能となった。E1到達は2000~3000円で可能なので、格段に初心者に優しくなったと言える。
--新キャストが追加された際には期間限定で解禁イベントが実施されるが、最低でも10~20回は他のキャストでプレイしないと解禁できず、さらに即戦力にしようとするとリーフショップで販売されているオーバードライブカードSRを大量に購入しなければならない。修練場で新キャストを練習できる場があるとはいえ、全国対戦で使えるようになるまでの敷居は高い。
--要するにお金を払った分だけプレイヤーの力量とは無関係にキャストの性能を底上げする為、上級者初心者関係なくある程度の課金は必要となってくるのである。
--とは言え本作の料金設定は、他のセガアケゲーに比べると良心的な部類に入る。他社のゲームに比べるとかなり割高ではあるが…。
---現在はアシストカードの無料配布イベントや、「舞闘会」「禁書討伐」などのイベント報酬などアシストカードの入手機会は増えており、ある程度リアルマネー関連の問題は緩和されているが、依然問題の根幹は残ったまま。アーケードゲームである以上、仕方ない面もあるのだが…。

-ページによるランク上昇
--上記の課金ゲーにも関わってくるが、本作でプレイヤーランクを上昇させる為には「ページ」を集めなければならない。
--ページ獲得数は試合リザルトや獲得したNice(詳細は後述)の数によるが、勝っても負けてもある程度のページは貰えるようになっている。
--よって本作のプレイヤーランクは、基本的に試合の勝利数ではなく、どれだけ試合をしたかによって決まる。つまり理論上どれだけ下手でも数をこなせばそれなりにランクは上がっていくので、ランクが形骸化している。どちらかと言えば個人の力量ではなく、強いチームに入れるか否かという運要素の方が大きい。
--一応D1からC5への昇格時とB1からA5への昇格時に昇格試験((獲得ページ数に補正がかかる上に敗北した時のページ減少ペナルティが同ランク帯より厳しい状態で一定ページ数獲得する。))は存在し、突破する為にはある程度勝ち続ける事が必要なので、昇格試験はそれなりに難しい。
--さらに上位ランクは敗北した時のページ減少ペナルティが昇格試験以上に厳しく、AA帯以降にもなると勝率5割ではページが増えにくいバランスにはなっている。もっともそこまで辿り着くには、相当なページ数を必要とするが。
---1.5より敗北時の減少ページ数が全体的に緩和された((例として旧査定AA5=新査定AA2))一方で、昇格の必要ページ数が多く、よほど勝率が低い場合を除けば、数さえやればある程度上位に上がれることから「マラソン」とも言われるようになってしまった。

-舞闘会関連
--アップデート前から「月下の舞闘曲」の目玉として宣伝されてきた舞闘会だが、これも賛否両論。
--前述の通り、舞闘会には4人のOD6以上のキャストが使えないと参加することもできない。プレイし始めたばかりの初心者や、メインキャラを1~2人に絞っているプレイヤーはかなり苦しい思いをすることになる。一応「他キャストのODを6まで適当に上げて、舞闘会では持ちキャラだけを使う」という方法も取れなくはないが、「チーム内でキャスト重複不可」というルールがネックになる。&br()使用キャラが少ない場合、''持ちキャラを他の味方に取られてしまったら、嫌でも他キャラで戦うしかない。''
--他、通常のマスターランクと舞闘会の「フロア」が個別なのも問題になっている。これを悪用し''「どうせページは減らないんだから、低ODのキャラを試しに使う」''という思考のプレイヤーが周囲のプレイヤーの事を考えずに低ODキャラを使う事例が一定数見られた。しかし「異なるキャストを何体か使用する演目達成のために止む得ず低ODキャストを使用する」という事例もある事も追記しておく。
---これらの問題もあってか第2幕以降はOD6以上のキャストはOD12として使用できるようになり低OD問題は解決された。
--他にもマッチング基準はフロアのみでマスターランクは全く考慮されず、舞闘会ではマスターランクも表示されない。極端な話''D5とS1のプレイヤーがマッチングされることもありうる。''実際、第一回舞闘会開催後は、各地で「高ランクと推定されるプレイヤーになすすべもなくやられた」というプレイヤーの悲鳴が各地で上がった。
--現在は舞闘会開催から日数が経過しある程度フロアによる実力の区分けは機能し始めたものの、フロアの区分けはマスターランクに比べると大味で、特に下位のPAWN帯はプレイヤーからも''「魔境」''と言われるほどの混沌っぷり。舞闘会未参加のプレイヤーは初参加時、注目度デフォルトの1000からスタートするのだが、この注目度1000は1~2度の敗北で容易にPAWN帯に落ちるギリギリのラインであり、このことからPAWNは「敗北続きの下位プレイヤー」から「舞闘会初参加or参加頻度の低いA~AA帯プレイヤー」までもが同時にマッチングされる可能性のある、''文字通りの魔境と化してしまっている''。
--一応、「試合前にカードをチェックして、ビルドの内容やカードのダブり具合から実力を推察する」という方法はあるが、確実な判別方法ではない。未だに「PAWNと思ったら中身がA~AAランクのプレイヤーでボコボコにされた」などの報告はぼちぼち聞かれる。
--余談だが、舞闘会肯定派・否定派からも''演出と音楽は高評価であり''、賛否両論の舞闘会の中では唯一手放しでほめられる要素となっている。

**問題点
-試合後のMVP選定と獲得Niceの評価システム
--本作では試合後に、自チームの中(自分以外の3人)から最も称賛・活躍した1人をMVPとして選ぶ事ができる。MVPに選ばれたプレイヤーは獲得Niceの項目の1つとして評価されボーナスページを獲得する。
--評価されるか否かは試合後リザルトの影響にかなり左右されるが、問題はこのリザルトの表示。リザルトでは「経験値獲得王」「キャスト撃破数1位」「拠点ダメージ1位」などの称号が各人に表示されるが、''この称号は獲得しやすい・し難いキャストがはっきりしている。''
--具体的には範囲攻撃で敵キャストにとどめを刺す役割のアタッカーが獲得し易く、ファイターやサポーターは獲得し難い。よってファイターやサポーターはしっかりと仕事をしているにもかかわらず、評価されないということが往々にしてあり、アタッカー人気、ファイター・サポーター不人気の現状の一因となっている。
--称号対象になるプレイが必ずしも自チームを優位にするプレイ、その場面で必要とされるプレイではない。そのため自分本位な行動をとってチームを窮地に陥らせても最多称号を得ることができてしまう。
---とはいえ、リザルトの称号に関係なく「窮地を救ってくれた」「残り数秒で拠点を破壊して逆転勝利に貢献した」「一緒に戦ってくれた」といった具合に試合展開に準じて自己判断でMVPを選ぶ事もできる。
--この問題を受けてかver1.10Aではファイターやサポーターが取りやすくなるリザルト称号が追加された。
//↑システム上はMVPと獲得Niceは別物なので表記を変更しました。

-痒いところに手が届かないチャット機能
--本作には他プレイヤーとの意思疎通・連繋の為にチャット機能が存在する。ただし定型文を送れる程度であり、自由な文章表現は出来ない。
--しかしこのチャットが曲者で、キャラ付けを重視し過ぎた面があり意図と異なる表現になってしまう事がある。
---例えばアシェンプテルの「ごめん」を選択すると「悪かった!(高圧的な声色)」と言う等、微妙に意図と異なる表現になっていることがある為、知らずに使って味方に不快感を与えてしまうことがある。
---他にもミクサの「お願い」((台詞は「私を置いて行かないで…」。意図が伝わらないどころか、どういう状況で使えば良いのかも分からないチャットである。))や「劣勢」((台詞は「寒くなってきたなあ…」。負け試合でこの台詞は煽っていると受け取られる可能性が高い。))リンの「ごめん」((台詞は「あらごめんあそばせ♪」。全く謝る気がないと思われても仕方がない。))などは逆の意図に受け取られてしまう可能性もある。
--意図が伝わるような代替チャットを探そうにも、それがない事がほとんど。プレイの阻害やトラブルの原因にもなりやすく、使用頻度の高い「ドンマイ」が実装されていないキャストがいるなど、チャット周りの仕様改善を希望する声も多い。
-このような格差から、プレイヤーの間では対兵士・対キャストなどの性能に混じって「チャット力」なる物がジョークとして使われるほど。((威勢がよく意図も伝わりやすい美猴やアイアン・フックなどが強く、バリエーションの少ないサンドリヨンやスカーレットは弱いとされている。))

-格差マッチング
--プレイヤー間では連勝数や勝率が関係していると見られているが、それでも本作ではランク格差のあるマッチが組まれることが多い。
--本当の力量はランクでは測れないとは言え、やはりランクが上のプレイヤーは踏んでいる場数が桁違いなので、基本的に強い。
--BBCC対CCDD程度ではまだ良い方でA~Bランク帯にDランクがマッチングされることすらあり、「ランクの平均値を取ることも出来ないのか」と運営への非難の声は大きい。
--同時にロール格差も生じることがあり、ファイター2アタッカー2対ファイター2サポーター2など、両チーム均一にできる状況でも偏りが生じる場合もある。
---現在はランク・ロール差はおおむね改善されたが、複数の同キャストが片方のチームのみに組まれることは少なくない。
--最も偏った編成でマッチングしてしまっても、立ち回り次第では勝利することは可能なので、あきらめず最後まで全力でチームを勝利に導くことが重要である。

-大雑把過ぎる運営
--キャストバランスの項でも述べたように、調整内容の妥当さに関しては疑問符がつくと言わざるをえないのが現状。他のセガゲー同様''「SSQ」(それがセガクオリティ)''と皮肉られることもしばしば。&br()性能を過剰に上げ下げしたり、強キャラ・弱キャラの性能を放置・微修正で済ませたりするなど、いまいちバランスを理解していない感がある。
--最たる例はサンドリヨンの弱体化と強化の流れ。サンドリヨンは最初期に強力な性能で猛威を振るい、早々に弱体化調整を食らってしまった。しかしその弱体化の具合がどう見ても度を超えており、サンドリヨンは一気に弱キャラとなってしまい、その後2回のアップデートを経て何とかバランスが良いとされる程度に強化された。
--また、勝率・使用率共に高かった美猴を稼働開始から長らく放置した点についても批判は多い。この時期はトップ環境の美猴使用率が非常に高く、一部では''「モンキーランドウォーズ」''と揶揄された。
--現在こそ美猴にも二度のアップデートで弱体化修正が入ったものの、最初の弱体化アップデートでは「吸命の術」自体は若干弱体化されてはいたが、それ以外の部分は何故か強化されており、結局美猴の天下は揺らがなかった、という事も起きた。このことから本作の運営は大雑把なだけでなく、微妙に実情とズレている点も問題とされる。
--1.10では全キャストに修正が入ったのだが、前述のように「調整を投げ捨てたかのようなかぐや、大聖の超性能」「弱キャラとされていたリンを過剰なまでに上方修正した一方で、同じ弱キャラ枠のアリス、シレネッタには微妙な上方修正のみ」「中堅~中堅下位レベルのスカーレットに何故か過剰レベルの上方修正」など、やはり調整に関しては大雑把かつ、環境と微妙にズレている。
--こうした事例はサンドリヨン・美猴・かぐやに限らず発生しており、全体的に調整が大雑把であることを示している。
--「月下」以降もSSQと皮肉られるような調整は散見され、アタッカーの中でも一歩抜けていながらほぼノータッチのデス・フック、調整不足感のあるツクヨミの強さなど、プレイヤーを悩ませる変化球な調整がなされることがしばしばある。
//--また「売り上げが良い」を「人気がある」と勘違いしている節もあり、不人気マップ「竜宮の園」を再配信することもあった。実際は「竜宮の園」が初回配信されていた時期はゴールデンウィークと被っていた為売り上げが伸びただけだと思われ、「竜宮の園」自体は巨人の運要素が強過ぎると不評であった。
//不人気としている理由がどこからの情報なのか不明瞭なのでCO
//個人の好みやメインで使ってるキャストに影響される部分が大きく、あえて記載するほど不評だったとは思えないのですがどうでしょうか?
--このような運営態度により、プレイヤーは自分が使っているキャストが弱体化調整を食らわないかと戦々恐々することとなった。

//-プレイヤー間のギスギス感。
//--本ゲームは顔も知らない他人と協力しなければならず、しかも誰が役立っていたのかが非常に見えづらい。この性質上、味方に文句を言いやすい土壌が出来上がってしまっている。
//--つまり試合に負けた際、「自分のせい」ではなく「あいつが足を引っ張ったから負けた」と思いやすいのである。
//--この為、掲示板などでは日夜他人に対する怒りの声や「自分は上手いのに味方が下手だから負けた」といった話が多数聞かれる。
//--悪質なプレイヤーの中にはSNSや掲示板などで下手(だとそのプレイヤーが思った)なプレイヤーを晒し上げるといった行為に及ぶ者もいる。
//--人間は「自分が悪い」と素直に認めることがなかなか出来ないもので、しかも客観的に判断する材料が少ない以上こうした気持ちになってしまうこと自体は分からないでもないが、当然ながら迷惑行為は絶対に行ってはならないし、このゲームでは実力さえあれば多少の戦力差は覆せるので、仮に味方が少し下手でも自分がカバーするぐらいの気持ちで臨みたい。
//どういう評価形式であれ複数人での対戦プレイである以上この手の話題はどのゲームにも存在するのでCO

**総評
日本では殆ど流行っていないMOBA系ゲームをいち早く取り入れ、国内向けに調整しつつもジャンルのスタイルを崩さなかった上で、一つのアーケードゲームとして完成させた点は賞賛に値する。~
諸々の不備は垣間見えるが、現状頻繁にアップデートされており、まだ最終的な評価を下すには早いといった所だろう。

先が気になる期待のタイトルではあるが、その一方で問題点も見え始めている。~
現在稼動して半年が経過したが、特に運営の過剰なゲームバランスへの介入とそれに伴う混乱は、最早アップデートの悪しき風物詩と化している。~
WlWの世界が大輪の花を咲かせるか、蕾のまま枯れるか…その明暗はまだ明らかではないが、今後の運営態度によって定まってくることは言うまでもない。