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ギャラクシアン3 - (2015/05/22 (金) 01:49:59) のソース

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*ギャラクシアン3
【ぎゃらくしあんすりー】
|ジャンル|擬似3Dシューティング|&amazon(B000069S9C)|
|対応機種|アーケード(大型施設)&br;プレイステーション|~|
|発売・開発元|ナムコ|~|
|稼働開始日|1990年|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|ナムコの技術が集結した超巨大アーケードゲーム|~|
|>|>|CENTER:''[[UGSFシリーズリンク>UGSFシリーズ]]''|

**概要
-かねてからアミューズメント施設と言う物に興味を抱いていたナムコが企画・製造した大型ゲーム。
--1990年に大阪市で行なわれた「国際花と緑の博覧会(花博)」にあわせて制作された。企画名はプロジェクトドラグーン。
---当初ギャラクシアンでも何でもなかったが、社長の「なんだか良くわからないからダメ。ギャラクシアンなら良いよ」という発言によってギャラクシアンの3作目になった。

**特徴
-それまでも大画面による映像アトラクションは世に多かったが、インタラクティブなゲームと呼べる物は存在しなかった。そこで「30人くらいが同時にプレイできるゲームを作ろう」という発想から作られたのが本作である。
--ムービーにポリゴンを重ねて表示し、プレイヤーの操作によってそれをリアルタイムで処理して破壊する表示をしている。
--実プレイヤー数28人。プロジェクターを使い360度モニターを実現。スクリーン32枚、必要基板数100枚程度。油圧機構により座席は揺動する。

-プレイヤーたちは重戦闘艇「ドラグーン」のガンナーとなり、コンパネに据え付けられた機銃型のコントローラーを動かして敵を攻撃する。~
コントローラーには両手の親指・人差し指で押す4つのトリガーボタンがあるが機能はすべて同じ。ひたすら撃ちまくるだけであり特殊武装などはない。押しっぱなしでも連射されるが手で連射したほうが速い。~
ドラグーンには耐久力があり、被弾を繰り返すと撃墜されてゲームオーバーとなる(ただし標準難易度では滅多に撃墜されることはない)。また最後のターゲットを時間内に破壊できないとバッドエンドとなる。ゲーム終了後はプレイヤーの得点順位が顕彰される。

-本作は28人版・16人版・6人版・PS移植版が存在するが、移植版を除く全てが巨大である。
--28人版
---1990年に「国際花と緑の博覧会」で展示され、1992年にナムコが経営していた東京都世田谷区の大型アミューズメント施設「ワンダーエッグ」に移設された(2000年に閉園のため廃棄)。また2号機が1993年に横浜市の大型ゲームセンター「ブラボ鶴見店」に設置された(1997年に改装のため廃棄)。個々の座席が個別に油圧駆動する。
--16人版
---2人単位の席が電動駆動する。1991年より全国数カ所のアミューズメント施設やショッピングセンターなどに設置された。台北(中華民国)でも確認されている((ただし、台北市では現在パチンコ店とゲームセンターが条例により非合法となったので現存はしないと思われる。))
--6人版「シアター6」
---後述の『スターブレード』リリース後に、本作を『ギャラクシアン3 シアター6』として6人版に作り直したバージョン。1993年3月発売。2つの出入口を備えた小部屋の一面の壁がプロジェクタースクリーンとなっており、6人のプレイヤーが横一列に並んで座りプレイする。シートの駆動はしない。~
史上最大のアーケードゲーム((ゲームセンターに設置される、構造物がひと繋がりになった単一のゲーム筐体としては史上最大という意味。))ではあるが、それでもなんとか一般店舗に設置可能なサイズ。しかし約1,200万円という価格と極端な重量のため、やはり簡単に導入できるものではなかった。最盛期には国内各地にとどまらず海外にも販売されたようだが、やはり現存数は少ない。
---シアター6版には、映像とゲーム内容を別物に入れ替えた『アタック・オブ・ゾルギア』という別バージョンが存在する。機械的な要塞を破壊する一作目に対して、こちらは巨大生物兵器を体内から破壊するという内容である。
---ちなみに、シアター6の筐体流用で『リッジレーサー フルスケール』というゲームもあった。ゲーム内容は通常の『リッジレーサー』とほぼ同じだが、座席の代わりに実車のユーノス・ロードスターを使用するという破格のゲームである。シアター6と同じ面積を占有するにもかかわらず1人用であるゆえにプレイ料金も高額であった。
--PS版
---シアター6版の移植である「PROJECT DRAGOON」と、新作シナリオ「THE RISING OF GOURB」の2つからゲーム内容を選択できる。また射撃性能を「高攻撃力」「高連射力」「広域判定」の3タイプから選ぶことができる。通常は2人同時プレイ、マルチタップを用いると最大4人同時プレイが可能。

**評価点
-ビデオゲームの歴史上、おそらく最大の筐体とスクリーン
--28人版と16人版は、施設の内壁全体がスクリーンであり視界の全てがゲーム画面となる。これによる臨場感と没入感は筆舌に尽くしがたい。
--シアター6版も、ゲームセンターに設置されるゲームとしては史上最大のスクリーンサイズであり圧倒的な臨場感を味わえる。音や光が外部と隔離されていることも臨場感を高めており、音響効果も抜群である。
-当時の水準をはるかに超える迫力の映像
--大型施設ゲームにふさわしく、ゲーム基板も当時の水準を超える性能であり、美麗で迫力あるゲーム映像を実現している。
--敵機や背景の緻密さ・美しさだけでなく、ストーリーの流れやカメラワークも秀逸である。
--なお、花博で稼働した際はすべてのゲーム映像をリアルタイム表示していたが、ワンダーエッグに移設される際に、背景や大型敵はレーザーディスクにムービー収録、小型の敵機や敵弾などはリアルタイム表示で両者を重ねるという形に変更された。16人版やシアター6版もこの形式である。
-係員による出撃前のブリーフィング
--花博やワンダーエッグでの稼働の際は、順番待ちで並んだり、施設内に入って着席するという流れを「戦闘準備」として演出しており、係員はUGSF軍の制服を着用、プレイヤーへの指示や安全注意も「出撃前の戦士に対するブリーフィング」という体裁で行っていた。これによりゲームが始まる前から気分を十分に盛り上げてくれ、順番待ちもさほど苦にならなかった。

**問題点
-座った席によりスコアの取りやすさが大幅に左右される(28人版・16人版)
--28人版と16人版は「重戦闘艇ドラグーンの全方位に円周状に配置された銃座の一つに座って射撃する」というゲーム内容である。したがってプレイヤーが見る映像も担当する射撃エリアも席によって全く異なっている。座る席が違えば違う映像を味わえる点は長所と言えるのだが、スコアの取りやすさにも大きな差が生じており、平等なスコア争いが成立していない。
---大事な場面で高得点の敵が正面に位置するシート(28人版では26番前後のシート)が最も点を取りやすいとされ、この席を狙って入場並びを調節しようとする客も多かった。~
稼働後期は着席後にドラグーンの進行方向がランダム化されるようになり席順調整が無意味となったが、担当する射撃エリアを選べないことに不満もあがった。
-ゲーム展開が毎回まったく同じ(シアター6版)
--シアター6版は、スクリーンに映し出される映像や出現する敵の配置は毎回同じであり、それを暗記して照準をすばやく正確に合わせることがプレイヤーに要求される技量となる。大掛かりなゲームである割に奥の深さはさほどでもない。映像や雰囲気は最高なのだが、繰り返し遊んでいるとあまりにシンプルすぎるゲーム内容に飽きや物足りなさを感じやすい。

**総評
『[[ギャラクシーフォース]]』もビックリの超大型アーケード筐体。と言うかアミューズメント施設。大型筐体と呼ぶのも憚られる威圧感である。唯一動態保存されている6人版は有志私有であり、期間限定で一般公開される時にしかプレイできず、16人版は現存こそすれど稼働はしておらず、28人版に至っては全て解体され現存していない。28人版・16人版をプレイできる機会は、おそらく今後は無いだろう。~
ゲームとして面白いかどうかについてはやや疑問が残る。と言うのも、その性質上繰り返しプレイを前提としておらず、擬似3Dシューティングとして完成度が高いステージ構成とは言えない。複数人で同時プレイする事で真価を発揮するゲームなので、前途の通り、プレイ方法の少なさでその「面白さ」を損なってしまっているのが現状である。

**その他
このゲームのコンセプトとアイデアを引き継いで、1人プレイ用の体感ゲームとして新規に開発されたのが『スターブレード』である。