*JumpingFlash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻 【じゃんぴんぐふらっしゅ あろはだんしゃくふぁんきーだいせくせんのまき】 |ジャンル|アクションシューティング|&amazon(B000069SPN)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |開発元|エグザクト|~| |発売日|1995年4月28日|~| |定価|5,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -「元祖とびゲー」を称する一人称視点のACT&STG。 -とびゲーを自称する通り、ジャンプが特徴のゲーム。 -全体的にコメディチックな世界観。ステージの作りにもその雰囲気がよく出ている。 ---- **ストーリー 宇宙に浮かぶとある美しい惑星があった。ある日、その惑星の名所が無残に切り取られて、どこかへ持ち去られてしまう。悪の科学者「アロハ男爵」の仕業である。その目的は、お気に入りの別荘を作るため。惑星住人からの苦情を受けた、宇宙市役所「惑星相談課」は直ちに対応。名所を取り戻すため、万能型害虫駆除マシーン「ロビット」を向かわせるのだった。 ---- **特徴 -概要の通り、一人称のATC&STG。 --移動は基本的なものだけ。ダッシュはできない。平行移動も空中でだけできる。 --連射力の高い二連装の通常弾を撃つことができる。射程はかなり長い。停止した状態なら、上下に狙いを定め事ができる。さらに特殊兵器を三つまでストック可能。 ---特殊武器はストックが満タンの場合、新しいものを取ると、一番古いものが捨てられる。 --ジャンプが三段階までできる。一段目のジャンプは水平視線で飛ぶが、二段目以降は真下を見る。三段目は二段目の頂点付近でしかできない。 ---落下すれば相手を踏みつぶせる。高い所からの踏みつけほど、ダメージも高い。一発で倒せなかった場合は跳ね返る。その跳ね返りでも、二段ジャンプまで可能。 --ダメージ制と残機制の併用。 -アイテムには前述の特殊武器の他、回復、無敵などがある。 --手に入れるには、ステージに配置されているものを取るか、敵を倒して落としたものを取る。 -6つのワールドに3つのステージ。 --1つのワールドには3つのステージがあり、1番目と2番目は通常のステージ。ステージ内にあるジェットポッドを四つ集め、EXITと書かれたジャンプ台にたどり着けばクリア。 ---1番目のステージだけボーナスステージへの入り口がある。ボーナスステージでは、時間内に配置されている風船を全て破裂させれば1UP。 --最後のステージはボスとの戦い。相手の体力を0にすればクリア。 --ワールド6だけは違い、通常ステージは最初だけで、後はボスとの連戦になる。 --ステージ全体は空中に浮いており、限界を超え落下すると体力に関わらず一発ミス。 ---- **評価点 -ジャンプと落下による高さを堪能できる。 --二段目以降のジャンプは下を向くため、飛んだ高さが実感できるものとなっている。三段目までジャンプするとかなりの高さ。 --空中に浮いている足場が多く、落下とジャンプを繰り返すゲーム性。高低差の大きいステージが多いので、落下の臨場感はかなりのもの。 ---高い程ほど吹き付ける風の音が大きく、これもまた高さを印象づける。 --メインの攻撃は踏みつけなので、これまたジャンプへの意識が強くなる。 -特殊兵器も使いよう。 --三つまでストック特殊兵器は、どれも癖があり使いどころを選ぶ。効果も特徴的なので、使うだけでもなかなか楽しい。さらに手に入りやすいので、構成は自分次第。 -テーマパークのような数々のステージ。 --各ワールドは名所というだけの事はあり特徴がよく出ている。眺めているだけでも楽しい。難易度も低いので、時間一杯ステージを堪能するのも悪くない。 ---ワールド1:牧場っぽい草原と火山地帯。火山の上では、何故か目玉焼きを焼いている。 ---ワールド2:遺跡。ピラミッドやらモアイ像があったりと、遺跡自体には一貫性がない。ただ雰囲気はよく出ている。ステージ2はピラミッド内迷路。近距離戦闘になりがちで、少々やりづらい。 ---ワールド3:遊園地。遊園地らしくお城や観覧車などがある。しかもただオブジェとしてあるだけでない。上空まで浮かす扇風機や、跳ね上げるトランポリンなど、ちゃんと使えるギミックもある。ジェットコースターなどは、乗ることもできる。 ---ワールド4:極地。地面が凍っており、滑りやすい。おかげで、足場を踏み外しやすい。ステージ2は洞窟迷路。 ---ワールド5:ビジネス街。ステージ1は夕焼けに染まった新興開発地帯。ステージ2は夜の繁華街。 ---ワールド6:宇宙。足場に乏しく、落下による一発ミスになりやすい。トランポリンのようなギミックがあるのも特徴的。 --BGMも各ステージによく合っている。 -あなどれないボス。 --難易度低めのゲームだが、ボスだけは違う。前半こそほどほどの強さだが、後半はロビットを自在に操れないと苦戦する。 -和み加減十分なキャラクター達。 --悪人の作り上げたロボットとは思えないコミカルなデザイン。 ---攻撃されるとかわいい悲鳴を上げるキーウィ。嘴から爆弾を投下するペリカン。ブタ姿の大砲。注射器姿の蚊など。その仕草というか攻撃方法も、ほのぼの感がある。 --ワールドをクリアするとデモが挿入される。このデモがちょっとした子芝居。ボスロボットを操っていたアロハ男爵の部下、ムームー星人達が場末の飲み屋で管を巻いているというもの。 ---ムームー星人のデザインも、かわいらしいもの。本作のマスコットだけの事はある。 --ロビットにもクマゴローというAIが搭載されており、ダメージを受けたりアイテムを取る度に声を上げる。こちらもコミカル。 ---- **問題点 -操作に慣れが必要。 --地上で平行移動ができないため、相手を視界に捉えるのに少々コツが必要。特にボス戦では勝敗に響くほど。 --二段ジャンプ頂点付近でしかできない三段ジャンプが、必須テクニック。 -ステージ自体は難易度が低く、単純にクリアだけを目指すプレイをすると物足らない。 ---- **総評 「元祖とびゲー」を自称しただけの事はある、ジャンプを十分に味わえるゲーム。世界観も親しみやすく、ステージを動き回っているだけでも楽しい。一方で、ボスはなかなか手ごわく簡単にクリアできるという訳ではない。そう複雑ではないゲーム性ながらも、独特のプレイ感のあるゲーム。