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JumpingFlash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻 - (2017/04/23 (日) 23:45:30) のソース

*JumpingFlash! アロハ男爵ファンキー大作戦の巻
【じゃんぴんぐふらっしゅ あろはだんしゃくふぁんきーだいせくせんのまき】

|ジャンル|アクションシューティング|&amazon(B000069SPN)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|開発元|エグザクト&br()ムームー|~|
|発売日|1995年4月28日|~|
|定価|5,800円|~|
|配信|ゲームアーカイブス:2006年11月22日/600円 |~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-「元祖とびゲー」を称する一人称視点のACT&STG。
-とびゲーを自称する通り、ジャンプが特徴のゲーム。
-全体的にコメディチックな世界観。ステージの作りにもその雰囲気がよく出ている。

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**ストーリー
宇宙に浮かぶとある美しい惑星があった。ある日、その惑星の名所が無残に切り取られて、どこかへ持ち去られてしまう。悪の科学者「アロハ男爵」の仕業である。その目的は、お気に入りの別荘を作るため。惑星住人からの苦情を受けた、宇宙市役所「惑星相談課」は直ちに対応。名所を取り戻すため、万能型害虫駆除マシーン「ロビット」を向かわせるのだった。

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**特徴
-概要の通り、一人称のATC&STG。
--移動は基本的なものだけ。ダッシュはできない。平行移動も空中でだけできる。
--連射力の高い二連装の通常弾を撃つことができる。射程はかなり長い。停止した状態なら、上下に狙いをつける事ができる。さらに特殊兵器を三つまでストック可能。
---特殊武器はストックが満タンの場合、新しいものを取ると、一番古いものが捨てられる。
--ジャンプが三段階までできる。一段目のジャンプは水平視線で飛ぶが、二段目以降は真下を見る。三段目は二段目の頂点付近でしかできない。
---落下すれば相手を踏みつぶせる。高い所からの踏みつけほど、ダメージも高い。一発で倒せなかった場合は跳ね返る。その跳ね返りでも、二段ジャンプまで可能。
--ダメージ制と残機制の併用。

-アイテムには前述の特殊武器の他、回復、無敵などがある。
--手に入れるには、ステージに配置されているものを取るか、敵を倒して落としたものを取る。

-6つのワールドに3つのステージ。
--1つのワールドには3つのステージがあり、1番目と2番目は通常のステージ。ステージ内にあるジェットポッドを四つ集め、EXITと書かれたジャンプ台にたどり着けばクリア。
---1番目のステージだけボーナスステージへの入り口がある。ボーナスステージでは、時間内に配置されている風船を全て破裂させれば1UP。
--最後のステージはボスとの戦い。相手の体力を0にすればクリア。
--ワールド6だけは違い、通常ステージは最初だけで、後はボスとの連戦になる。
--ステージ全体は空中に浮いており、限界を超え落下すると体力に関わらず一発ミス。

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**評価点
-ジャンプの浮遊感と落下による高さを堪能できる。
--二段目以降のジャンプは下を向くため、飛んだ高さが実感できるものとなっている。三段目までジャンプするとかなりの高さ。
--空中に浮いている足場が多く、落下とジャンプを繰り返すゲーム性。高低差の大きいステージが多いので、落下の臨場感はかなりのもの。
---高い程ほど吹き付ける風の音が大きく、これもまた高さを印象づける。
--メインの攻撃は踏みつけなので、これまたジャンプへの意識が強くなる。
--特定の条件を満たすとエクストラモードをプレイ可能になり、このモードでは''六段ジャンプと高速移動が可能になる。''高所恐怖症の人はご注意を。

-特殊兵器も使いよう。
--三つまでストック特殊兵器は、どれも癖があり使いどころを選ぶ。効果も特徴的なので、使うだけでもなかなか楽しい。さらに手に入りやすいので、構成は自分次第。

-テーマパークのような数々のステージ。
--各ワールドは名所というだけの事はあり特徴がよく出ている。眺めているだけでも楽しい。難易度も低いので、時間一杯ステージを堪能するのも悪くない。
---ワールド1:牧場っぽい草原と火山地帯。火山の上では、何故か目玉焼きを焼いている。
---ワールド2:遺跡。ピラミッドやらモアイ像があったりと、遺跡自体には一貫性がない。ただ雰囲気はよく出ている。ステージ2はピラミッド内迷路。近距離戦闘になりがちで、少々やりづらい。
---ワールド3:遊園地。遊園地らしくお城や観覧車などがある。しかもただオブジェとしてあるだけでない。上空まで浮かす扇風機や、跳ね上げるトランポリンなど、ちゃんと使えるギミックもある。ジェットコースターなどは、乗ることもできる。
---ワールド4:極地。地面が凍っており、滑りやすい。おかげで、足場を踏み外しやすい。ステージ2は洞窟迷路。
---ワールド5:ビジネス街。ステージ1は夕焼けに染まった新興開発地帯。ステージ2は夜の繁華街。
---ワールド6:宇宙。足場に乏しく、落下による一発ミスになりやすい。トランポリンのようなギミックがあるのも特徴的。
--BGMも各ステージによく合っている。

-あなどれないボス。
--難易度低めのゲームだが、ボスだけは違う。前半こそほどほどの強さだが、後半はロビットを自在に操れないと苦戦する。

-和み加減十分なキャラクター達。
--悪人の作り上げたロボットとは思えないコミカルなデザイン。
---攻撃されるとかわいい悲鳴を上げるキーウィ。嘴から爆弾を投下するペリカン。ブタ姿の大砲。注射器姿の蚊など。その仕草というか攻撃方法も、ほのぼの感がある。
--ワールドをクリアするとデモが挿入される。このデモがちょっとした子芝居。ボスロボットを操っていたアロハ男爵の部下、ムームー星人達が場末の飲み屋で管を巻いているというもの。
---ムームー星人のデザインも、かわいらしいもの。本作のマスコットだけの事はある。
--ロビットにもクマゴローというAIが搭載されており、ダメージを受けたりアイテムを取る度に声を上げる。こちらもコミカル。

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**問題点
-操作に慣れが必要。
--地上で平行移動ができないため、相手を視界に捉えるのに少々コツが必要。特にボス戦では勝敗に響くほど。
--二段ジャンプ頂点付近でしかできない三段ジャンプが、必須テクニック。

-ステージ自体は難易度が低く、単純にクリアだけを目指すプレイをすると物足らない。
--全18面で、ステージ自体も然程長くないのもこれに拍車をかけている。ただし、タイムアタックを意識して制作されているので、短めなのは意図的。

-タイトル画面からしかセーブできず、プレイ途中でタイトルに戻る方法がクリアするかゲームオーバーになる事しかないため少々不便。

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**総評
「元祖とびゲー」を自称しただけの事はある、ジャンプを十分に味わえるゲーム。世界観も親しみやすく、ステージを動き回っているだけでも楽しい。一方で、ボスはなかなか手ごわく簡単にクリアできるという訳ではない。そう複雑ではないゲーム性ながらも、独特のプレイ感のあるゲームである。

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**その後の展開
-その後もPocketStation対応のミニゲーム集『[[ポケットムームー]]』、ストーリー性を増した『ロビット・モン・ジャ』と言った関連作も発売されている。
-また、『[[がんばれ森川君2号]]』にはキーウィなどの本作のザコキャラが一部登場する。また、PVは本作のデモ同様にムームー星人が飲み屋で語っていた所、同作に登場するDr.Yに映像を見せられると言う形になっている。
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*Jumping Flash!2 アロハ男爵大弱りの巻
【じゃんぴんぐふらっしゅ あろはだんしゃくおおよわりのまき】

|ジャンル|ACT/STG|&amazon(B00005OVME)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|開発元|エグザクト|~|
|発売日|1996年4月26日|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|定価|5,800円|~|

**特徴と前作との違い
-システムは前作と全くと同じ。
-1ワールド内に3ステージ。1、2ステージは通常で、3ステージはボス戦という構成も同じ。ワールド数も前作と同じ全6ワールド。ステージ全体が、宙に浮いている点ももちろん同じ。ステージ1にボーナスステージがあるのも同じ。
--ワールド6が通常ステージ1つにボスステージ2つという点も同じ。
-ステージクリア条件は、捕らわれたムームー星人を全員助け出しジャンプ台に向かうというものになった。
-全ワールドをクリアすると、副題が「アロハ男爵恩知らずの巻」に変わり、エクストラワールドがプレイできる。

**ストーリー
ロビットにしてやられたアロハ男爵。手下のムームー星人の故郷、ムームー星で次なる悪事を考えていた。そんなある日、突如巨大生物「カピタン・スズーキ」に襲われる。惑星以上のサイズを誇るカピタン・スズーキの趣味は、惑星コレクション。ムームー星はムームー星人ごと、アチコチをむしり取られ瓶詰に。途方に暮れたアロハ男爵は、宇宙市役所に助けを求める。昨日の敵は今日の友とばかりに、ロビットはムームー星救出に向かうのであった。

**評価点
-システムは変わらないが、プレイしやすさは上がっている。
--前作では二段目ジャンプ頂点付近でしかできなかった三段目ジャンプが、いつでもできるようになった。

-全体的なボリュームアップ。
--ステージ数は変わらないのだが、各ステージは広くなっている。宙に浮いた足場も増え、高さも増し、ジャンプと落下の臨場感が上がった。
--すっ飛ばすカタパルトや大砲などギミックも増えている。それぞれなかなか面白味がある。また水の中に入れるようになった。水中では視界が歪んだり、動きが重くなったりと、水が見事に表現されている。
--テーマパーク的な作りはもちろん継承している。
---ワールド1:南国リゾート。ステージ1は海岸を、ステージ2はホテル街やゴルフ場をイメージしている。ステージ1にはプール、ステージ2にはカタパルトが多数配置されている。
---ワールド2:日本の城下町。ステージ1は城外。宙に浮いた足場が多く、落下ミスしやすい。ステージ2は城内。
---ワールド3:遺跡。ステージ1は塔、ステージ2はアンコールワットをモチーフにしている。ステージ2は水が豊富だが、流れにまかせているとまっ逆さまに落ちてしまう。
---ワールド4:工業地帯。ステージ1は港湾。縦横に伸びたパイプが特徴。ステージ2は工場内。ベルトコンベアがある。水中には巨大な撹拌機があり、渦に巻き込まれると思うように動けない。
---ワールド5:アミューズメント施設。ステージ1は遊園地。前作よりもパワーアップ。ジェットコース―ターは長くなり、他にも遊べるギミックが豊富。ステージ2はサーカス。ギミックも多いが、不安定な宙に浮いた足場も多くミスが起こりやすい。
---ワールド6:宇宙。前作以上に広い足場に乏しい。
--エクストラワールドも全6ワールド。前作はただ6段ジャンプと高速移動ができるだけで、ステージ自体は変わらなかったが、本作ではステージ内容が部分的に変わり、アイテムの位置も変わっている。難易度も少々上がっている。
--敵の種類も増加。前作も敵もいる上、新規の敵もかなり多い。コミカルさも相変わらず。

-それなりにプレイし甲斐のある難易度。
--前作のステージは難易度が低すぎる面があったが、宙に浮いた足場が増えた事で難易度が上がっている。ちょっとした操作ミスや距離の読みそこないが、ミスに繋がる。
--ただ難易度は上がったが、それでも普通になったという程度。
--ボスは前作同様なかなか強いが、かといって強すぎるものではなく程よいもの。

-やり込み要素の増加。
--クリアすると様々な条件により勲章がもらえる。条件としてはショットを一発も撃たずにクリアしたり、特殊兵器を三つ同じものを揃えるなどがある。
--前作ではクマゴローのみだったAIも、数が増えている。それぞれ口調が違う。ただし初期状態ではクマゴロー2のみ。

-デモもパワーアップ。
--前作より映像がよくなり、キャラクター達もよく動く。さらにエクストラワールドでは、別のデモムービーが用意されている。

**問題点
-新鮮味に欠ける。
--システムは全く同じ。大幅にギミックが増えたり、特殊な敵が出る訳でもないため、前作とプレイ感がそう変わらない。

**総評
前作の楽しさを継承し、ボリュームを増量。ステージは広がり、ギミックも増えた。また、やり込み要素も加わった。もちろんテーマパーク的な楽しさも、前作同様。一方で、ゲーム性自体はほぼ前作と同じなので、新たな面白味というと限られる。前作の面白さを、素直に昇華したゲームだ。

**余談
-本作には前作のヨーロッパ版が付属しており、日本版よりも難易度が上昇しているため歯応えがある。