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デジモンストーリーサイバースルゥース ハッカーズメモリー - (2018/04/11 (水) 00:29:29) のソース

*デジモンストーリーサイバースルゥース ハッカーズメモリー
【でじもんすとーりーさいばーするぅーす はっかーずめもりー】
|ジャンル|育成RPG|&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81UjYd1aUJL._SL160_.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B074N6WM1Q/)|
|対応機種|プレイステーション4&br;プレイステーション・ヴィータ|~|
|発売元|バンダイナムコエンターテインメント|~|
|開発元|メディア・ビジョン|~|
|発売日|2017年12月14日|~|
|定価|【PS4】6,800円+税&br;【PSV】5,700円+税|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:C (15歳以上対象)|~|
|備考|『デジモンストーリー サイバースルゥース』の別視点&br;前作全編収録 |~|
|判定|なし|~|
|ポイント|「英雄」ではない人々の物語&br;前作より大幅に増えたデジモンと更なるやりこみ要素&br;前作から改善された点も多いが、新規要素に難あり|~|
|>|>|CENTER:''[[デジタルモンスターシリーズリンク>デジタルモンスターシリーズ]]''|

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#contents(fromhere)
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**概要
「大人になった世代の為のデジモン」として制作された、『デジモンストーリーサイバースルゥース』(以下サイスル)の「裏面」とも称される後続作品。『サイスル』で起きた事件の裏側やその後、或いは発端と、同じ世界で生きる「ハッカー」達、「物語の傍役」「裏方」達の生き様を描く。
難解ながら綿密に編み込まれたストーリーと設定、人間達とデジモン達それぞれの思惑が絡み合う、電脳と現実が入り交じる世界が高く評価された前作。その世界観や物語を別の視点から追っていくという触れ込みで、本作は発売された。

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**ストーリー
近未来の日本。電脳空間が人々の間で、もう一つの日常世界となっていた。

しかし人々の生活に密着するにつれ、そこで起こる犯罪も多くなってきていた。

中でも特殊なウイルスプログラムを利用し甚大な被害をもたらすハッカーたち。

ハッカーたちはその特殊なウイルスプログラムを「デジタルモンスター」と呼んでいた。

(公式から抜粋)

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**キャラクター(ハッカーズメモリー追加分)
-主人公(性別は男性で固定。デフォルト名は「ケイスケ」)(CV浅利遼太)
--電脳世界でのアカウント(この世界では身分証明に等しい)をハッカーによって失い、それを取り戻すためにハッカーチーム「フーディエ」に新入りとして参加した高校生。ハッカーであると濡れ衣を着せられ、学校での居場所をなくしている。

-御島エリカ(CV小倉唯)
--ハッカーチーム「フーディエ」のメンバー。過去にあった事故で不治の病に侵されているが、その代わりに卓越した頭脳とハッキング能力を手に入れた。

-御島龍司(CV中村悠一)
--「フーディエ」のリーダーであり、エリカの実兄。主人公を拾った張本人。また伝説のハッカーチーム「ジュード」の元No.2でもあり、能力を駆使してエリカの治療費を稼いでいる。

-今井千歳(CV小野友樹)
--「フーディエ」の渉外を担当するムードメーカー。龍司とは「ジュード」時代からの付き合い。マルウェアを用いての情報収集に秀で、情報戦及びサポートを担当する。

-乃木優(CV三瓶由布子)
--主人公の幼馴染であり親友。女性のような見た目でいじめられた過去があり、救ってくれた主人公に強い憧れを抱いている。独自にアカウントを取り戻そうとする彼を常に気にかけている。

-K
--アカウントを失った主人公に「協力」を申し出てきた謎の人物。意図や目的、正体すらも全て不明。

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**ゲームシステム
-戦闘
--前作同様のタイムライン制を採用したプレスターンバトルを中心に、今作では幾つかの特殊な形式のバトルが導入されている。
複数対複数で、将棋やチェスの盤面のように区切られた空間で点数などの争奪戦を行う「ドミネーションバトル」
ハッカーチームの陣営に乗り込み、付加効果のあるエンブレムの奪い合いを交える「テリトリー争奪戦」
両者ともに任意のゲストキャラを連れて行き、バトルへの参加を筆頭に様々な役目を担わせられる。

-依頼
--物語を進める為に必要な「重要依頼」と、期限のないその他に大別出来る。寄り道をすることでサイドストーリーを味わいながら自陣を強くするもよし、物語を追うのを優先していくもよし。周回プレイが可能なのでどちらのスタンスでも問題は無い。

-好感度
--前述のバトルに連れて行けるゲストキャラには「好感度」が存在し、連れて行くことで上昇し、一定値に達するとミニイベントが挟まる。イベントで適切な返答を選ぶことで大きく上昇し、プレゼントを貰える。
また最大まで上げることで、そのキャラクターにちなんだ特別な道具を貰える。

-育成
--前作を踏襲し、「デジラボ」という施設を利用してデジモンの育成を行う。
今回はパラメータの強化に関わる「才能」の値上限が「200」までに伸びている。それに伴い、一部の追加デジモンの進化に必要な才能の値が伸びている。
簡単なものでは前作と同じ20だが、40、80、中には100へ到達することを条件とするものも。
能力にプラスの加算が起きる「個性」や、デジモン達とのふれあいが出来る「デジファーム」なども健在。

-二周目
--クリア後のデータを引き継ぎ、強い状態からシナリオを初めから行える。また『サイスル』の方も合わせてクリアすることで、両方の間でデジモンのやり取りを行えるようになる。

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**前作からの変更点(ハッカーズメモリー限定分含む)
-『ハッカーズメモリー』専用の主人公。名前は変更可能だが、性別は男性で固定。
-もう一つの物語に合わせた完全新規のシナリオ・イベントの追加。
-特殊なバトル「ドミネーションバトル」「テリトリー争奪戦」の追加。
-エンカウント上昇・下降の効果が視認できるようになった。
--また即座にエンカウントするハッキングスキルを使う時も、アクションなしで即エンカウントに入るので、時間が短縮された。
-状態異常攻撃の命中率が一律70%になった。
-移動速度を上昇させるハッキングスキルの追加。
--他にも新しいギミックを解いたりする為のハッキングスキルが増えた。
-デジモンを購入できる「デジマーケット」
--本物のハッカーとして活動する主人公は、デジモンを闇売買する場所で購入が可能。これについては後述。
-新規にデジモンが多数追加された。
-一部デジモンが特別な依頼をこなさずに進化できるようになった。
--代わりにこちらのシナリオをクリアする必要があるデジモンも加わった。

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**評価点
-難解さを噛み砕き、若年層やSF初心者にも優しくなった設定及び世界観の説明
--主人公があくまで「元一般人」であることを押し出した結果か、物語の設定や根幹がストーリーを追いながら分かりやすく味わえるようになっている。
--説明が難しくなる点では主人公が疑問を呈したり、分からないと訴えたりして、周囲の人物が補足を入れる場面を作ってくれる。ある程度物語のスピード感を犠牲にしているが、前作で置いてきぼりになりやすかった部分もきちんと分かるようになっている。
そして世界観を踏襲した上で、前作の要素も無駄にせずきっちりエンディングまで駆け抜けている。

-しっかりとした物語及びキャラクター達の補完
--ハッカーという存在に焦点を当てた分、そちら側に属する「真田アラタ」や「フェイ」などの活躍や、ハッカーの間での評判、彼らの主義主張やハッカーとしての動向、過去が描かれ、よりキャラクターが独立した。
--特に前述の一人は、『サイスル』では強烈な個性だけが先走っていた印象が多いが、今回で見直した、好きになったという好意的な意見が多数。寧ろ目立つ要素を抜けば作中でも屈指の常識人なのでは、との声も。
--彼らの他にも「又吉刑事」、「伊達真希子」といった警察サイド、様々なハッカー達、黒幕サイド、果てにはオカルト研究部の面子も活躍する。彼らにまつわるイベントなども盛り込まれたことで掘り下げられ、より印象を強めたり人間性を強くしたりしている。
--また、『サイスル』本編に出てこない間に彼らが何をしていたか、本編でも謎だった部分なども解明される。よってシナリオとしての完成度が両者とも必然的に高くなった。中には、あの『劇物』にまつわる裏話なども…
--単独でも楽しめるだけの分量を持ち、そこかしこに前作も合わせネタを仕込んでくる。前作をプレイしていれば楽しさが倍増する。

-ハードで波瀾万丈、しかし固くなりすぎない「脇役」達の物語
--物語は新規登場人物を中心に据えつつ、『サイスル』本編では脇役だった人物達、及びあまり語られなかった存在に焦点を当て、それぞれの人間模様や生き方を克明に形にする。
--当然『サイスル』の物語に合わせ段々と過酷さが増していくのだが、その中で紡がれていく人間ドラマや、分裂していた人々が一致団結していく姿、時に混じるコミカルなネタの評価が高い。
--主人公を筆頭に、表である『サイスル』で華々しく活躍する存在では無い、そうあれない裏方達が、如何に電脳と現実の錯綜する世界を生きているか、その中で苦悩しながら戦っているかを清濁併せ持って描いている。
---とは言え、それだけ克明に人間の姿を描くが為の厄介な点はどうしても存在する(後述)。
表のキャラクター達にも負けない新規キャラクターの動き、彼らの望み、そして背負っていくものは一見の価値あり。

-とことんやりこめる育成と追加デジモン
--前作日本語版では封印されてしまった「ケルビモン(悪)」「ベルゼブモン ブラストモード」など、今作で追加されたデジモンは70体以上。「アグニモン」などアニメの主人公格、「アーマゲモン」といった映画の主役から、古参向けに「グリフォモン」、はたまた「グランドラクモン」などのデジモンストーリーの過去プレイヤー歓喜ものも。「才能」などの上限が上がったのも加わり、育てるのが楽しい人には嬉しい話。
--現在も「アポカリモン」などがアップデートで追加されている。
---また今回はエンディング後に特殊なエンドコンテンツ系ダンジョンが解放される。強い敵が出てきたり、仲間の好感度を上げたり、コンプリートの為の隙間を埋めるのに役立つ。

-アニメ派も嬉しいイベント、ゲストキャラ
--一部のイベントをクリアすることで、デジモンのゲストキャラが解放される。そして彼らも少なからずアニメのデジモンと関わりのある存在で、古参のデジモンファンには特に嬉しい編成。
--また彼らとは別に、アニメのやり取りや要素を感じさせるネタが仕込まれている。これに気付いた時のニヤリ感は格別。

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**賛否両論点
-エンディング
--多く取り上げられることの多い点。詳細は伏せるが、主にここでのとある人物の選択と顛末に様々な意見が存在する。
--「こんな選択あんまりだ」「結局こいつが不幸なだけ」という意見もあれば、「このキャラクターの幸せ」「一つの選択」という好意的な意見も。中には「バッドでもハッピーでもないが、人によってはサッド」という感想も。
--なんにせよ人によって捉え方が全く異とされる最たる部分。公式の回答に納得する者、しない者が非常に分かれる。

-今作主人公の立ち位置
--前述のエンディングも含め、主人公の立場に納得いかないという声もある。主要人物達を大いに助けるのは確かだが、彼の動きで大きな救済が与えられる場面はごく少ない。
--寧ろ別の中心人物が主人公みたいで、本来の主人公がただのおつかいをしているだけ、との意見もある。基本が人の依頼などをこなし進める所謂「おつかいゲー」でもあるのがそれを助長している。
--だが『ハッカーズメモリー』自体のコンセプトを見れば、彼は立派な主人公でもある。世界を救える「英雄」ではない存在として、決して動くのを止めない彼は確かな中心核を担っている。
--元々「英雄」ではない「脇役」達に焦点を当てた物語でもあるので、仕方がない面とも言える。

-良くも悪くも弱さと脆さと癖のあるキャラクター達
--前作でも濃いキャラクターや彼らの言動に賛否が集まったが、今回も健在。更に追い詰められた状況で人(キャラクター)が己の弱さに屈する場面を盛り込んでいることも多く、それまでの明るい面との対比がかなりのもの。この点によって賛否が大きく分かれるキャラクターもいる。
--また、『サイスル』に負けない個性的で、かつ人間味に溢れた面子が揃っている。それだけに人によってどのキャラクターが好き・嫌いか、どの程度感情移入出来るかが全く違ってくる。
--筆頭に挙げられやすいのが主人公の親友であり幼馴染みである「乃木優」。彼の言動やストーリー中の動きには好みの差が大きく出る。
#region(ネタバレ含む)
彼は主人公に複雑な感情を抱いているのだが…
&br;その発露の一つが、人によっては暴走気味。というか、穿った見方をしなくとも「同性愛なのでは」と思わせるシーンが多い。故に苦手とする人々に拒絶反応を取られることも。
&br;また、彼が実は主人公がハッカーとなったことに関わっている。それにも複雑な感情や理由がある。
#endregion

--彼の見せる在り方もこの物語の象徴であり、執着や別の理由に囚われてしまったせいもあるので、単純に善し悪しで割り切れるものではない。
--その他のキャラクターも性格やそれぞれの抱えた事情などが合わさり、劇中の言動は単純に好意的に受け止められる姿ばかりではない。それだけ現実味と人間くささを備えているとも言える。

-今回も存在するトラウマ級イベント
--前作もとあるイベントがそら恐ろしいと話題になったが、今回はそれと趣を変えた背筋を寒くさせるイベントが。
#region(ネタバレとショッキングな内容注意)
「カンニング大作戦」と銘打たれたイベントで、とある学校の教師から生徒の集団カンニングについての捜査を依頼されるのだが…
&br;そのイベント内で、スプラッタ表現が苦手な人にはかなりきついシーンがある。グラフィックでは多少ぼかされているが、それでも何が起きているのか理解するには十分。
&br;一応現実の出来事ではないと証明されるが、事件の発端も合わせると…笑える話ではないのは確か。
#endregion

 電脳の発達した世界ならではであり、ハッカーという裏方の依頼として、外せない所ではあるかも知れない。

-デジマーケットの存在意義
--デジモンを購入できるデジマーケットについて、懐疑的な意見もある。と言うのも、世界観やハッカー達の活動などについての補填としては割合重要な役割を持つのだが、プレイヤーから見ると利用価値が低い。
--売られているデジモンの才能が特別高い訳でもなく、それ程貴重なデジモンが扱われている訳でもない。そこを踏まえると、進化させることを考えれば有用かについては疑問符がつく。
--手間がかかっても才能が高い状態で自前で用意する方が良い、正直使っていない、という意見も少なくない。『サイスル』ではデジモンとの絆が押し出されていたのもあり、尚更存在感が薄い。
--しかし世界観からすれば、自前で好きにデジモンを入手可能な主人公の方が異端なのであり、本来はこうしたマーケットを通じてデジモンを手に入れるのもハッカー達の一つの慣例。このマーケットで生活の糧を得ている者もいる。
--プレイヤーとしての感覚と、ゲームの中での決まり事がずれてしまうのも致し方ないことではある。これに関するイベントも用意されている為、考え方はイベントにある通りそれぞれだろう。

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**難点
-相変わらずの貫通頼りなボス戦
--前作よりはNPCとの戦いも歯ごたえのある難易度設定のものが多くなった。しかし、その調整がやはり体力と防御力依存の面が否めない。NPCは敵味方共に賢さは上がっているものの、戦略的になったかと言われれば微妙。
--故に並の必殺技程度ではあまり削れず、防御を貫通する一部必殺技がどうしても欲しくなる。前作より貫通持ちのデジモンがどの属性にも追加されたのも貫通ゲーを強めていく。
--また敵NPCの中に複数の能力をアップさせるスキルを使う者もいる。連打されることは流石に無いのだが、重ねがけが可能な仕様も前作と同じ為、累積していくと非常につらい。前作と同じく、解除する技を持っていないとジリ貧に。
--結果として短期決戦を挑むことになり、また貫通が頼りになる、という面も…

-売りになっていた特殊バトルのダルさ
--ドミネーションバトル、テリトリー争奪戦はハッカー同士のバトルとしてクローズアップされ、作中で繰り返し行われる。仲間の好感度も関わるので、積極的にこなしたい所だが…
--特にドミネーションバトルが面倒な上に旨味が少ないと不評。
--このバトルは点取りの為にターン制で動き、邪魔をしたり点を奪い取ったりする為にバトルするのだが、そのバトルでなんと経験値が入らなかった。
---現在はアップデートで経験値が得られるようになっている。
--体力等の消費はそのまま持ち越し。なので挟み撃ちにされると目も当てられない結果になる場合も。元からそれを想定した設計だろうが…
--更に大きな点を保守し続ける敵、妨害工作に徹する敵など、パターンはあるが敵の行動がとにかく鬱陶しい。おまけに大きな点を奪取する相手がやたら固いこともザラ。これが配置で固定されているので、攻略がマンネリ化する。
--そして何ターンの間に攻略せよ、などの攻略条件つき。敵にかまけていたら条件に失敗して負けた、という事例も。
--また参戦するゲストキャラには運用が限定されるタイプがある。端的に言うと、回復力や持久力は随一だが攻撃はからきし。つまり居座って点数を確保しておくタイプ。運用を間違えなければ心強いことこの上ないが、お荷物にしてしまうプレイヤーも少なくなかった。
--テリトリー争奪戦はここまでの不満要素は無いものの、やはり新規要素に引っかかる人がいる。エンブレムの影響がこちらに及ぶ状態で通常でもエンカウントすると、その影響が襲いかかってくるのだが、問題は影響の中身。
--ステータス関係ならさほどの脅威ではないのだが、睡眠や麻痺といった厄介な状態異常を付加するテリトリーがある。敵にかかるようになれば楽だが、それまでは自分のターンが封じられ戦闘が間延びする。通常でこの有様なのでボス戦では尚更無視できず、状態異常を防ぐ装備が無ければエンブレムをスルーしての直行も面倒。
--なのでスキルを使用して通常エンカウントを防ぎ、エンブレムを早急に奪うのが上策。その後は煮るなり焼くなり自由でもある。

-疑問の残る一部デジモンの扱い
--中盤以降、アニメなどでも大きな役目を果たしたとあるデジモンが出現する。しかし、その出所や処遇に微妙な点がある。
--封じられていたと思わしき場所は納得できなくもないが、何故そこにいたのか、誰が何の為に封印したのか、或いはどのようにして生まれたのか、全くの不明。劇中でしっかりとした説明も無く、物語を引っかき回す役割と化す。
#region(ネタバレ注意)
そしてそのまま主人公達と何度も戦い、最後には討伐される。それも何らかの思想に基づいたものではなく、単純な悪影響の及ぼし合いによる暴走。
&br;現実的な被害が甚大である分、確かな理念や強い意志の元に動きがあって欲しかったと思う人も多い。
&br;物語終盤の事件のきっかけにはなっていても、事実上無関係になってしまう点も、このデジモンの存在や強さを鑑みると惜しくなる。
#endregion

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**総評
完成度の高かった前作の世界と物語の補完として十分な役目を果たし、一つのゲームとしても成立した一作。しかし追加要素の荒削りや調整不足、説明不足など、問題点もその分内包した。
&br;前作と同じ不満点が緩和に留まっていたり、改善の姿勢は窺えるが色々と惜しさが残る。だが前作の持っていた旨味を消さずに持ち越せた所もしっかりある。
&br;細かな調整は今でも行われており、デジモンファンへのサービスも充実。前作をプレイした人ほど思い入れが強くなるだろう。


//システムなどの記述などにまだ加筆修正可能なデータが多いと思うので、気付いた方はお願い致します。