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Rabi-Ribi - (2021/11/17 (水) 02:17:43) のソース

*Rabi-Ribi
【らびりび】
|ジャンル|横スクロールアクションゲーム|&amazon(B075DG6FCG)|
|対応機種|Windows(Steam)&br;プレイステーション4&br;Nintendo Switch|~|
|発売元|【Steam】CreSpirit&br;【PS4/Switch】メディアスケープ|~|
|開発元|CreSpirit|~|
|発売日|【Steam】2016年1月29日&br;【PS4】2018年6月21日&br;【Switch】2019年10月17日|~|
|定価|【Steam】2,100円&br;【PS4/Switch】2,700円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO: B (12才以上対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作'' |~|
|ポイント|可愛いドット絵とポップな楽曲 &brメトロイドヴァニア形式の横スクロールアクションゲーム &br ポップなキャラがSTG顔負けの弾幕攻撃を展開  &br やり込み要素も豊富|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
台湾発の探索型横スクロールアクションゲーム。~
ドットで表現される可愛いキャラや明るい背景などが初見時では目を引くが、ゲーム自体はアクション要素が強く非常に歯ごたえのある内容。~
ゲームの特徴として、&bold(){ボスがSTGの様な弾幕攻撃を放ってくる}点にあり、一時期各所で話題になった。

Steam版とコンシューマ版で値段に違いがあるが、コンシューマ版はアートブックを除く全てのDLCシリーズが入った内容であり、同じくSteamで発売されているDLC全部入りの「UPRPRC((ゲーム内に登場する組織の略称である。正式名称はUsagi PeRo PeRo Club)) Edition」(税込2,800円)とほぼ同じ内容である。
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**特徴

&bold(){探索}
-所謂メトロイドヴァニアと呼ばれる探索型のアクションゲームである。
--各地にはキャラのアクションや基本ステータスを増やすアイテムが散らばっており、取得することで探索できる場所が広がっていく。
--ストーリーの進行によってある程度攻略の順番は決まっているものの、基本的にはどこをいっても自由。
--フィールド上にはセーブポイント・ワープポイント、難易度によっては回復地点などが設置されている。

&bold(){戦闘}
-近接攻撃を行うエリナとショット攻撃を行うリボンの二人で戦っていく。
--エリナ(人間になった兎):ハンマーによるコンボ攻撃を行うことが出来る。ただしスタミナが存在するため一方的に殴り続けることは出来ない。
---キャロットボムと呼ばれる爆弾を自分の足元に落とすことも可能で、地形や状況によって使い分けることが出来る。
---各アクションにはレベルが存在し、使い続けることで新たなコンボを獲得することが出来る。
--リボン(妖精):ショットを使い遠距離攻撃を担当。エリナ同様ゲージが存在するが、通常のショットでは減少せず、チャージショットを放つことで減少する特徴がある。
---最初はストレートに飛んでいく青色の弾幕攻撃しかできないが、探索を続けていくうちにクセの違う攻撃を取得していく。
---ある程度ストーリーを進めるとブーストゲージが表示されるようになる。ショットを当てるごとに蓄積し50%以上でブースト攻撃を放つことが可能。

-また、ゲームの大きな特徴の一つに、ボス・雑魚共通してSTGのような弾幕攻撃を展開してくる点がある。
--序盤は簡単なものだが、中盤以降ボス戦は画面を埋め尽くすような攻撃が増えてくる。また、道中の雑魚敵もそれなりの密度で弾幕を展開してくる。

&bold(){判定}
-通常時は確認できないが、ボス戦開始時にエリナの首元あたりに判定を確認することが出来る。見た目と比べて当たり判定は極端に小さく、足元を通過する攻撃や耳あたりを通過する攻撃は動かずに回避可能。

&bold(){ダメージボーナス}
-戦闘中に攻撃を当て続けるとランクゲージが増加し、それに応じてダメージボーナスが発生する。ランクはEからA,S,SS,SSS,MAXまでの9段階存在する。
--一定時間ダメージを与えなかった場合ランクゲージは緩やかに減少していき、被弾してしまった場合はランクゲージが急激に減少してしまう。

&bold(){お守り}
-STGでいうところのボム。一定時間無敵になり、エリナのSPゲージが半分回復、さらに画面内の敵にダメージと硬直を与える。
--敵の攻撃回避に利用することは勿論、コンボの終わり際に使うことで硬直した相手にさらにもう一回コンボを加える攻撃的な利用も可能である。
--使用するとゲージを一回分消費するが、時間経過でお守りゲージは回復していく。最初は連続して最大2回しか使用できないが、ストーリーを進めることで4回連続で使用することが出来るようになる。

&bold(){バッジ}
-各地に散らばる装備アイテム。攻撃力アップなどの特殊効果を上乗せすることが可能。
--PPと呼ばれるコスト制限が存在するため多少の取捨選択が必要。ただし、バッジアップと呼ばれるアイテムを拾得するとPPの上限がアップする。

&bold(){難易度}
-CASUAL/NOVICE/NORMAL/HARD/HELL/Bunny Extinctionの六つの難易度が用意されている。
--NORMAL以下の難易度ではボス戦で死亡した際に強力なバフを得た状態でスタートするかを選択できるため、どうしても難しいボスがいた場合は利用すると楽になる。
--弾幕攻撃の物量はNORMAL以上で大きな違いはなく、難しさはダメージ量などで調整されている。代わりにCASUALとNOVICEは分かりやすく弾幕攻撃に違いが出る。
--また、アイテムを取得するごとにボスのレベルが上がっていくスタンダードモード、ストーリーの進行によってボスのレベルが上がるオルタナティブモードの二つのゲームモードが存在する。((条件を満たすと隠しモードとして、BunnyHeaven ModeとBunyyHELL Modeが出現する。))
---言い換えると、スタンダードモードはアクション偏重、オルタナティブモードは探索偏重のゲームバランスになっている。

&bold(){ラビラビタウン}
-このゲームの拠点となる街。
--一度倒した名前付きのボスキャラはこの街に移住して味方になり、話しかけてお金を払うことで、一定時間有効なバフを買うことが出来る。
--アイテム強化や回復アイテムの補充などを行えるショップも存在する。

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**評価点

&bold(){アクション}
-ポップな見た目とは裏腹に、アクション要素は非常に歯ごたえがあり好評を博している。特にボス戦は苛烈な弾幕を矢継ぎ早に繰り出してくるため白熱した戦いになること請け合い。
--攻撃のパターンはキャラの特徴をいかしたユニークなものが多数用意されており、ボス戦が非常に多いゲームではあるものの、マンネリ感は少ない。
--避け方も単純に移動やジャンプでかわすものから、両方を組み合わせて安置を目指していくなど様々な動きを要求される。
---一見して絶望を感じるような攻撃にも明確な回避方法は用意されており、理不尽と呼べるような弾幕は少ない。場合によっては一切動かず立ち止まることが正解の弾幕もある。フィールドに残存するオブジェクトを設置する攻撃は次の行動によって厳しくなる場合もあるが数は少ない。((なお、シシニズハロウィンというDLCでは無茶ぶりとも思える攻撃を放ってくるボスもいるが、ネット上には恐ろしいことにノーダメージクリアの動画がアップロードされている。))
--難しい配置はお守りを使用することで回避するのも手だが、システムの点でも紹介した通りお守りを使いコンボを複数回繋げる利用法もあるため多少は考える必要がある。
---再挑戦するたびにプレイヤーによって「この攻撃はお守りを温存して次のコンボで利用しよう」といった戦略性も生まれてくるところも評価点の一つだろう。
--また、ショットを効率よく当てていくことで増えていくダメージボーナスも緊張感ある戦闘の実現に一役買っている。
---特徴の項で紹介した通り、ランクが上昇するとダメージが増加していくシステムだが、これを意識せず敵の攻撃を躱すことに必死になると時間経過によってゲージが減少=与えるダメージも減少し長期戦になってしまう。
---逆に言えば攻撃を当て続けることが早期決着及び攻略への近道でもあり、プレイヤーは必然的に敵の攻撃を見切る⇔コンボ攻撃を決める両方を忙しく切り替えながら戦うようになる。

&bold(){ボリューム}
-ボス戦はDLC部分を除いたメインシナリオ上で30戦程度存在し(再戦含む)、非常に多い。
--やり込み要素として各ボス戦のダメージボーナスによるランク・ノーダメージ攻略などが用意されており、メニュー画面に記録として残るようになっている。
---ポストゲームをクリアすると今までのボスと再戦できるようになるため実績などを回収したいプレイヤーも安心。
-Item0%攻略のような縛りプレイも、公式で「ある地点をアイテム取得なしで通過すると各地にジャンプ台が出現し詰みがなくなる」ように設計されており、クリア後の楽しみも豊富である。

&bold(){ドット絵}
-キャラ・背景ともにドットでデザインされ、見た目は明るめ。クオリティも高い。
--特にキャラクターは目が大きめの萌え系で非常によく動く。ボス戦ではキャラによって色々な表情やポーズが用意されているため余裕があれば見てほしい。

&bold(){BGM}
-「Adventure Starts Here」や「Rabi Rabi Town」の様な懐かしさ満点の曲、激しいシンセやピアノアレンジを加えた攻撃的なボス戦BGMなど、いずれの楽曲もプレイヤーの評価は高い。
--海外産音ゲーなどにも多数楽曲を提供している3R2氏やTriodust氏などがサウンドチームとして参加しており、一部には音ゲー楽曲さながらの展開を見せるBGMも存在する。あえて古風な楽曲で統一されがちな2Dアクションという分野においては非常に新鮮。

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**賛否両論点

&bold(){ストーリー}
-2Dアクションではあるが会話イベントなどがところどころに挟まっており、ストーリー要素もそれなりに存在するゲームである。
--ある時を境に一頭を残し全てのウサギが消えた島という設定・ストーリーは独特な味があり、評価するプレイヤーもそれなりにいる。
-しかし、少ない会話の中で断片的な情報しか出てこないため一周目で話の大筋を理解するのは難しい。
--冒頭ではエリナ(兎)が人間になったシーンが描かれるがその理由はラスト、一部の情報はDLCのラストまで持ち越され、まずはいなくなったキャラを探す旅に向かうことになる。
--その際に使用するワープストーンの存在やワープ先、その後の展開については唐突すぎてついていけないプレイヤーも少なくないだろう。
--その他も謎を多く残す展開が存在するため、序盤~中盤はストーリーを追いかけるのに苦しむ可能性が高い。

&bold(){キャラクター}
-うさ耳、猫耳、妖精、魔女っ娘、空気っ娘、植物娘…etcと多種多様な女性キャラがボス・味方として登場し、&bold(){萌え・性癖の闇鍋}ともいうべきキャラクター陣は人気が高い。
--ボスキャラ同士の絡みも多少なり存在し、その分野が好きなプレイヤーは非常に楽しめるだろう。アイテムの一つにユリバッジという素敵な名前のバッジも登場する。
-ただし、安易な萌えネタやキャラいじりが多く存在するため苦手な人は苦手なノリであることは確かである。
--キャラクターのデザインも影響元が分かりやすく、一部のプレイヤーは違和感を抱く可能性も。

&bold(){後半のステージ設計}
-ポストゲームと呼ばれるチャプターからDLCにかけてはスパイクや高ダメージのトラップが配置される場面が多くなり、人によってはボス戦並みに苦労する。
--一応スパイクダメージを軽減するアイテムが存在するが、それを取得していない場合は地獄を見る可能性が高い。
--セーブポイント以外にもリトライ地点が設置されるなど多少の配慮はなされているものの、HPが少ない状態でリトライ地点を通過すると当然瀕死の状態から再開することになるため、進退窮まり最悪ロードを行う状態に陥ってしまう。
-ゲームを通してのマンネリ感を払拭するための配慮として一概に悪い点とも言い切れないが、ボス戦に比べると雑な作りになっている箇所が多く、熾烈なボス戦を期待しているプレイヤーにとっては退屈に感じる可能性もあるだろう。

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**問題点

&bold(){雑魚敵}
-中盤以降はボス同様に弾幕攻撃を展開してくる雑魚敵がちらほら現れる。
--そして出現するものによっては的が小さく素早いため攻撃を当てにくい。よりによって複数体出現する箇所も存在し、結果ボスの攻撃よりも激しくなることがままある。
---基本的に一体ずつ対処していけば脅威になることは少ないものの、ゲームの性質上何度も同じエリアを通るため2回目以降は多少面倒。
--エリアが複数繋がった大きなエリアでは、プレイヤーの視界外から執拗に弾幕をはなってくる敵も存在するため、なおさら敵を丁寧に倒していくことが重要になる。
--また、エリナは被弾時のノックバックが大きいため「画面隅で敵に対処していたら攻撃を喰らってエリア移動してしまい、また一からやり直し」という状況に陥る事もある。
-一応小まめにセーブポイントなどが設置されているため、ボス戦以上にリトライを要求するという区間はほとんどないのが幸いである。

&bold(){その他}
-画面上部に消え弾幕攻撃を展開した後エリナの真上から落下してくるボスが存在し、初見では面喰らう。当然接触ダメージは存在するのでぶつかると痛手になる。
-エリナの挙動が弾幕を避けられるよう細かく調整されている弊害として、崖端からのジャンプがシビアである点が存在する。これによって真上に天井が存在する区間ではそれに頭をぶつけて下のエリアに落ちてしまうというミスが頻発する。
-進行を妨げるブロックの破壊方法がいささか分かりづらい。ボムで破壊するブロックが基本ではあるが、実はハンマーで壊せるブロックや、あるアイテムで溶かして進む氷のブロックなども存在している。プレイヤーによっては破壊できるのに後回しにしたまま別の地点へ行ってしまう可能性もある。

&bold(){PC版の問題点}
-ディスプレイの設定によってゲームスピードが速くなってしまう。対処方法は確立しているのが幸い。

&bold(){PS4版の問題点}
-チュートリアルの文章で本来ボタンを示す部分が*7などの記数字になってしまっている。
--PC⇔PS4での文字の表示方法による問題とのことで、対応するという話は出ている。そうでなくとも、メニューから確認できるコマンド表ではきちんとしたものが見られるので影響は薄い。

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**総評
ポップなドット絵・キャラクターから放たれる予想外に激しい弾幕攻撃が話題を呼んだ作品。~
アクション部分はしっかとり練られており、見た目は激しいボスの攻撃にもきちんとした対処法が存在するため何回か挑戦することで乗り越えられる、歯ごたえ充分なゲームバランスに仕上がっている。~
ボリュームについても一周するだけで値段相応かそれ以上は遊べる作品で、やり込みまでやるというプレイヤーには破格な値段設定であろう。~
基本避けゲーであること・あからさまな萌え要素が存在するということに抵抗がないゲーマーには是非プレイして欲しい作品である。