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ぎゃる☆がん - (2021/01/28 (木) 21:54:33) のソース

*ぎゃる☆がん
【ぎゃるがん】
|ジャンル|3D・眼シューティング|CENTER:&amazon(B004AHKV5I)|CENTER:&amazon(B0079GABXY)|
|対応機種|Xbox360&br;プレイステーション3|~|~|
|発売元|アルケミスト|~|~|
|開発元|インティ・クリエイツ|~|~|
|発売日|【360】2011年1月27日&br;【PS3】2012年2月23日|~|~|
|定価|【360/PS3通常版】6,800円&br()【PS3限定版】8,800円|~|~|
|価格|【PS3】BEST:2013年6月6日/3,800円|~|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|~|
|ポイント|''女の子たちのハートを眼(ガン)で撃ち抜け!''&br;美少女×FPSなバカゲーレールシューター|~|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
美少女×一人称シューティングという異色のジャンルが目を引く一作。~
開発が『[[ロックマン ゼロ]]』など高難易度アクションゲームで知られるインティ・クリエイツであることも話題となった。~
PS3版はPS Moveによるモーションコントロールにも対応している。

**あらすじ
平凡な男子高校生・茂手杉天造(テンゾウ)はある日、見習い天使・ぱたこが間違って撃ったキューピッドの矢に刺さって、学園中の女の子から求愛を受ける超モテ男となってしまう。~
しかしぱたこによればこのモテ効果は一日限りであり、その後は反動で永遠に彼女ができない日々になってしまうという。~
それを回避するためには、今日中に意中の女の子に告白しなければならない。~
果たしてテンゾウは押し寄せる女子たちをかわし、本命のヒロインと結ばれることができるのか!?

**システム
-基本的にはFPS(一人称シューティング)だが、プレイヤーは自動で移動するレールシューティングである。

-特徴的なのは、敵として登場するのが皆''美少女''であること。
--女の子たちは主人公に近づいて攻撃(抱きついたり愛の言葉を投げつけたり)してくるので、ダメージを受ける前に照準を合わせて''眼力(フェロモンショット)''で撃ち抜いて「昇天」させる……という設定になっている。

-「敵」として出てくる「一般女子」は総勢68名にも及ぶ。
--それぞれモデリングが異なるのはもちろん、名前や性格など一人ひとりに設定が付けられている。

-エクスタシーショット
--一般女子にはそれぞれ「弱点」(顔・胸・腰・脚のいずれか)が設定されており、その場所を一発で撃ち抜くと一撃で昇天させることができる。

-ドキドキモード
--女の子を撃つと溜まるハートゲージを消費して発動可能。異空間で色んな角度から女の子を眺め、敏感な場所を撃つことでドキドキ度を高める%%&color(gray){視姦};%%モード。
--ドキドキ度がマックスになると「ドキドキボム」が発動し、周囲を巻き込む広範囲攻撃が発動する。またその女の子のプロフィールが明らかになるという特典もある。

-妄想モード
--女の子のプロフィールをすべて埋めるとプレイ可能になるモード。女の子のモデルを自由に鑑賞できる。

-4人のヒロイン
--本作のメインヒロインは、''野々宮 かなめ''、''火吹 晶''、''桜咲 薫子''、''兎野 葵''の4人。どの子のルートに入るかは序盤の選択肢で決まり、その後のストーリーやステージが変化する。


**評価点
-美少女×シューティング×お色気という独自のコンセプト
--「敵が美少女のFPS」というコンセプトからしてバカゲーなノリだが、実際に''大量の女の子たちが群がってくるのを片っ端から眼(ガン)で撃ち抜き、女の子が眼をハートにして悶絶しながら倒れる''……という光景はなんともシュールであり、おバカなノリに%%&color(gray){呆れ};%%笑いながらプレイできる。
--ギャルゲーとして見ても、一般女子を含めた女の子のモデリングの質も悪くない出来。
---一般女子の攻撃でゲームオーバーになった際は、「''その女子と結ばれる''」という形でのバッドエンドとなる。ある意味、80人近いキャラクターを全員攻略できる贅沢なギャルゲーである。
--お色気面でも「''総数423種類ものパンツデザインを収録''」とアピールされており抜かりがない。
---「''見えない部分こそ徹底的に作り込む、開発 インティ・クリエイツの職人魂を感じて下さい!''」とある……&color(gray){が実際はプレイ中にパンツはしょっちゅう見える};。

-しっかり作られているシューター要素
--単なるお色気バカゲーかと思いきや、シューティング部分もしっかり作られており十分楽しめる出来。

**賛否両論点
-シューティングとしての難易度は低い
--普通のFPSのように残弾数やリロードの概念はなく、主人公のHPもかなり余裕があるため、普通にクリアするだけなら難易度は低い。
--この手のジャンルの初心者でもとっつきやすい反面、慣れているプレイヤーにとっては歯ごたえが薄い。
--ただしスコアアタックをしようとすると、女の子ごとの弱点部位を暗記し、すばやく見極めてエイムする必要が生まれてくるため、しっかりテクニックは要求される。

**問題点
-一般女子のモーションのパターンが少ない
--使い回しのキャラクターが多く、どのキャラも同じ反応に見えてしまう。

-ドキドキモードが冗長
--本編と違って決まった場所を撃ち続けるだけなので緊張感が薄く飽きやすい。
--プロフィールを埋めるには、一人の女子を一周の間に3回ドキドキモードで昇天させなければならないので、更に作業感が強い。

-Xbox360特有の問題点として、後日タイトルアップデートにより妄想モード及びドキドキモードで際どいアングルが使えなくなってしまった。
--これは完全にマイクロソフト側からの要請による修正らしく、メーカー公式ですらこっそりと&bold(){非推奨パッチ}とまでコメントしてしまう位に不本意だったようである。
---この修正の際の公式アナウンスでは特定ヒロインとのエンドを出現させる事が条件の「&bold(){バグ}」と表記されていた。当然ながらユーザーから「&bold(){そんなバグがあるか!}」と盛大なツッコミを受ける事に。
--アップデートによる際どいアングルの撤廃に変わる追加要素として水中コースが選択出来るようになっただけで、オンラインリーダーボード等にも対応していないので、アップデートをしない場合のデメリットは殆ど無い模様。
---そう言った経緯なのか、マイクロソフト系列のコンシューマー機初出のタイトルでありながら、続編は他機種のみで発売され続けている。
--ちなみに後発のPS3版は当初からアップデート前の状態でのアングルが使用可能で、今に至るまで修正等はされていない。

-追加DLC「水中モード」の仕様
--追加ダウンロードコンテンツとして配信開始された「水中モード」は、ステージ全体が水中になり、ヒロインのルートを順番に通しで攻略していくのだが、''クリアに平均5時間かかるにも関わらず、途中セーブ機能が存在しない''。そのため、一度始めるとクリアするかゲームオーバーにならないと終了できない。
--クリアしない限り獲得した称号やコスチュームなどの取得状況がセーブされない仕様も相まって、プレイヤーからは不満が続出した。

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**総評
FPSと言えば「実銃による戦争シミュレーター」「荒廃した世界でゾンビを撃ち殺す」といった殺伐とした世界観の作品が多い中、「敵が美少女のお色気シューティングゲーム」をコンセプトとした異彩を放つ作品。~
設定やノリは至っておバカな軽い作風だが、システムや操作は簡略化されているのでFPSに慣れていない層でもプレイしやすく、一方でやりこみを目指すとある程度のテクニックも要求される。~
決してコアなシューティングゲーマーに向けた重厚な作品ではないが、気軽におバカなノリのシューティング、もしくはギャルゲーをやりたい人にはマッチした作品と言えるだろう。

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**続編
-2015年8月6日に続編の『ぎゃる☆がん だぶるぴーす』(PS4、Vita。Windows版は2016年9月28日Steam等でのDL配信)が発売された。
--その後、販売元のアルケミストの倒産を受け、英語版テキストなどが追加された『ぎゃる☆がん だぶるぴーす ばいりんぎゃる』は開発元のインティ・クリエイツ自身がパブリッシャーとなって発売することとなった。
--これ以降、国内のパブリッシャーはインティ・クリエイツ自身が担当し、海外はイギリスのPQubeがパブリッシャーを担当している((ただし、Windows版はSteam等での全世界配信のためPQubeがパブリッシャー。))。現在では『ガンヴォルトシリーズ』と同様にインティ・クリエイツの自社IP扱いとなっている。

-2017年8月に、VR専用ソフトとして『ぎゃる☆がんVR』(Steam VR、DMM GAME PLAYER、VIRTUAL GATE((PSVRには非対応。)))が発売された。

-2018年3月15日にシリーズ第4作として『ぎゃる☆がん2』(PS4、Switch、Windows)が発売された。
--また同年11月にWindows版のVRモードがDLCとして配信されている。

-本作のHDリマスター版『ぎゃる☆がん りたーんず』が2021年1月28日にNintendo Switchにて発売。Windows版も2月12日にSteamにて配信が開始された。
--グラフィック周りのリマスターがメインで、「一部を除いたDLCは全て適用済み((特定企業とのコラボ衣装のDLCは権利上の問題により収録されていない。))」、「Windows版は4K・60fps対応((但し、会話パートやアクションイベントでは強制的に30fps固定))」、「4人のヒロインの内、野々宮 かなめの声優が変更されたため、彼女のボイスだけが新規録音されている」と言った変更点がある。
--Switch版と同時にXbox One版もリリース予定だったが2020年12月25日にインティ・クリエイツは「マイクロソフトとの協議の結果、一貫したプレイ体験が確保できないため発売を中止する」旨を公式に発表した。

**余談
-2014年にインティ・クリエイツがDL配信した『マイティガンヴォルト』、及びその移植版『ぎゃるガンヴォルト』では、本作に登場した天使・えころがプレイヤーキャラの1人として登場している。

-同じく美少女×シューティングというコンセプトの作品としては『[[バレットガールズ]]』があり、『だぶるぴーす』のDLCではコラボ衣装も配信されている。

-『だぶるぴーす』の有料DLCとして、女の子の服が透けて見える効果がある「フェロモンZ」というアイテムが配信されたが、その価格はなんと''1万円''であり話題を呼んだ。
--DLCとしては破格の高価格であるが、それでも購入したプレイヤーは一定数存在した模様。
--尚、余談ではあるがWindows版の同DLCは稀に各販売サイトのセールにて半額近くになったケースが見られる。


-本作発売と同時にアーケードで稼働したタイトーの音楽ゲーム『ミュージックガンガン!2』ではガンシュー繋がりとして本作から「ときめき☆メリーゴーランド」が収録された。
--ちなみに、同曲は現時点では音ゲーで遊べる唯一のインティ・クリエイツ製ゲーム出身楽曲でもある。

-企業問題に関する話題となるので簡潔に説明するが、この作品が2011年のゲームショーでブースを出展した際には悪い意味で話題を呼んだ。
--行ったイベントは''「女性コンパニオンを水鉄砲で撃って服を透けさせる」''というもの。
--ゲームの内容に沿った展示ではあるが、問題があると判断されて事務局から注意されたのだがアルケミストのスタッフはTwitterでは注意されたことを愚痴っており、結局最終日まで続けている。((公式は中止したと説明している))
--ちなみに2017年の『ぎゃる☆がん2』の展示でも''「スカートを着用した女性コンパニオンをうちわであおいでスカートをめくりあがらせる」''というショーを行ったのだが、こちらはすぐに中止されてじゃんけん大会になっている。

-マイクロソフト側に規制された挙句、ソニーや任天堂のハードでシリーズが展開され続けている当作品だが、近年になってソニーも国内において
CERO以上の独自規制を始めつつあるので、今後PS系列のハードでのシリーズ展開を不安視しているファンは多い((実際、先述のVRモードがPSVRでは見送られている))。もっとも現時点で発売済の作品がアップデートで修正されたケースは国内では今のところないようだが、前述の通り『ぎゃるがん りたーんず』は現在のところPSハードでの発売予定は無い上にXbox版も中止となった。
//海外だとメアリスケルター2が中国でアップデート規制されている