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The Sexy Brutale - (2022/01/05 (水) 18:57:26) のソース

*The Sexy Brutale
【ざ せくしー ぶるている】
|ジャンル|AADV|#image(https://steamcdn-a.akamaihd.net/steam/apps/552590/header.jpg?t=1503321834)|
|対応機種|Windows(Steam)&br;Nintendo Switch&br;PlayStation 4|~|
|開発元|Cavalier Game Studios, Tequila Works|~|
|発売元|Tequila Works|~|
|発売日|Steam, Origin: 2017年4月11日|~|
|定価|1,980円&br;2,160円(Switch,PS4)|~|
|参考|Unityゲームエンジン使用|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|いわゆるループもの&br;日本語対応|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-クォータービューのステルスAADV。
--本作の原案を出したCavalier Game Studiosのスタッフは『[[moon]]』に影響を受けたと語っている。
--一方のTequila Worksは半年後に『RiME』をリリースするなど、AADVばかり制作している。

-カジノ "The Sexy Brutale" に招かれたゲストは12時間以内に次々と死ぬ。
--主人公はこの世のものではない感じの女性から力を得て、これらの死を未然に防がなければならない。

--ゲーム内の「パンフレット」によれば、カジノの熱狂や興奮を"Sexy"と例えただけとのこと。本作の内容に全くエロ要素はない。
***ストーリー
>カジノ「The Sexy Brutale」を経営する''公爵''は毎年、The Sexy Brutaleでゲストを招いて仮面舞踏会を行っている。~
しかし今年は恐ろしく奇妙で、使用人たちはゲストを楽しませていない。どころか…。

-ストーリーのジャンルはオカルトサスペンスといったところか。
--見えない力が働いているからPCが開けないドア、というものがある。&br;そういうご都合主義についていけない人には向いていないゲームである。
--推理モノではなく、例えば 3人目の犠牲者は巨大毒蜘蛛に殺される。&br;4人目は自殺。
---ただし、どう防ぐかはプレイヤーがいろいろ推理する必要がある。&br;残念ながら、死なせない方法は1通りずつしか用意されていない。

**システム
-主人公はこの世のものではない感じの女性からもらった懐中時計により、限られた時間をループする。
--懐中時計自体は、ゲストの中の1人(人間)が作ったもの。
---そのゲストを死から救うと、ループする時間帯が伸びる。
--NPCは時間の経過に応じて、毎回同じ行動を取る。
---NPCに同じ行動を取らせなければ、誰かを救えることとなる。

**評価点
-便利なMap機能
--これまでPCが情報収集した結果に基づいたNPCの位置情報がMAP上に表示される。
---MAPに時間のスライダーが付いており、このスライダーをいじることで、現在だけでなくすべての時間において、NPCの動きが確認できる。
--パスコードのナンバーも、監視カメラの制御コードもMapに自動で書き込まれて、プレイヤーが覚える必要はない。
--1ミッション目では「狭っ!隠れる所ない!」と感じるが、2ミッション目に開放されるエリアは案外広く、MAPがないと把握するのが難しい。
---その時点で到達可能な部屋は薄っすらと輪郭が表示されているのもありがたい。

-PCの行動の縛りが強いことで、良い難易度を保っている。
--PCは敵である使用人らだけでなく、これから死ぬ被害者、および、前のミッションで助けたNPCにも、''姿を見られてはならない''。
--ただし、謎の女性がくれた仮面の効果で、トータルで十秒程度は姿を見られても無かったことにしてくれる。
---なお、助けたゲストの何名かに「おぉ、ラフカディオ・ブーンか!」と一発で見破られているので、仮面の効能がイマイチ不明である。
--ドアの鍵穴から隣の部屋を覗き見したり、タンスに潜んで身を隠して様子を窺うことで、NPCの行動を盗み見してヒントを集める。
---そのスリルに酔える。

-やりこみ要素
--やりこみ要素としてトランプの収集がある。52枚ものトランプを探し出さなければならない。
---1箇所に数枚あることは全く無く、1枚1枚が別のところにある。それが52枚もあるのである。
---時間経過で使用人に燃やされてしまうものがあり、戦略を練る必要があるものも存在する。
---すべてのトランプを集めて、とある所に持っていくと、真相棚上げの偽ハッピーエンドとなる。
--パンフレットの収集もやりこみ要素である。
---「ここはかつて劇場の一部であった」「公爵がこのグッピーを買ったときに妻は彼を馬鹿にしたが、妻がグッピーを見るときの笑顔を見て、公爵はそれは高い買い物ではなかったと思った」など、想像以上のストーリーが詰め込まれており、その熱量に惹き込まれる。
**問題点
-一度助けたゲストは、その後もくり返し死ぬが、一度助けたからもう助けなくても良いという世界観が少し、意味不明。
---上の行の説明を読んでも意味不明なのは重々承知だが、実際にプレイしていても、なかなかその奇妙な世界観に慣れることができない。
--ちゃんとした説明&br; 本作はいくつかのチャプター的なものに分割されており、そのチャプターで救済すべきゲストはシステム的に決められている。&br; 前のチャプターでゲストを救済した手順を次の章で行っても、そのゲストは再度救われるということはない。むしろ、謎の女性に「もう必要ない」と叱られることもある。&br; このため、既に救ったハズのゲストの死を何度も繰り返し見る羽目となる。
---ある程度プレイすると、銃声や鐘の音が時報に感じられる場合も(※ あくまで個人の感想です)。
**総評
世界観は少し奇妙で猟奇的であるものの、それらを脇において、パズル感覚の謎解きAADVとしては上質である。~
くり返し同じ行動をするNPCらの秘密を知るというプレイ感覚は、まさに『moon』でパン屋や王様の謎を探ったあの感覚。~
ステルスによるNPCのスニーキングに興味のある方は是非。
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**その後の展開
-2017年6月8日には早くも日本一ソフトウェアによって、PS4の日本語版が発売されている。
-2017年12月21日には、同じく日本一ソフトウェアによって、NintendoSwitchの日本語版が発売されている。
--懐中時計を使ったループものADVで、主人公がNPCに直接干渉できないといえば、その日本一ソフトウェアの『[[ディスガイア インフィニット]]』を彷彿とさせるが、関連性は不明。