*ロックマンX サイバーミッション 【ろっくまんえっくす さいばーみっしょん】 |ジャンル|アクション|[[&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/51RT7ZmK9eL.SL160.jpg)>http://www.amazon.co.jp/dp/B000069TEN/]]&amazon(B00OT5V2MC)| |対応機種|ゲームボーイカラー(全GB共通)|~| |メディア|8MbitROMカートリッジ|~| |発売元|カプコン|~| |開発元|カプコン&br()ミッチェル (プログラム)|~| |発売日|2000年10月20日|~| |定価|3,980円(税抜)|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【3DS】2013年12月4日/600円|~| |判定|なし|~| |ポイント|Xシリーズ初の携帯機作品&br() 原作に忠実なステージ|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズリンク>ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『ロックマンX』シリーズ初の番外編的存在で、ロックマンシリーズ久々のゲームボーイ作品。~ 「『[[ロックマンワールド]]』のX版」とでもいうべき存在で、『[[X1>ロックマンX]]』と『[[X2>ロックマンX2]]』からボスが4体ずつ出演している。 **特徴 -ストーリーの時系列は『X2』と『[[X3>ロックマンX3]]』の間に当たり、『[[X4>ロックマンX4]]』から登場しなくなったDr.ケインがチョイ役で出演している。 --時系列的には2と3の間となっているが、エックスやゼロのドット絵は当時最新作だった4に準拠している。((ステージ開始時・終了時のエックスのモーションや、ゼロスクランブルのゼロの技など)) -プレイヤーキャラはエックスのみ。ゼロは特殊武器「ゼロスクランブル」によって呼び出せるお助けキャラという扱い。 --ゼロスクランブルは強化パーツ扱いで、片方のモードの強化パーツのあったカプセルから入手する事になる。 -原作の隠し要素の波動拳と昇竜拳も登場。 --ただ、コマンド入力が難しいハードに合わせてか、コマンドが変更されており、ボスに対しての威力はかなり低い。 -ゲームは、4大ボスを倒して最終面に挑む「ノーマルモード」から始まり、これをクリアすると残りの4ボスと戦う「ハードモード」が出現する。 --ハードモードはノーマルモードの後日談という扱いで、ノーマルモードのクリアデータを引き継ぐ事ができる。 ---2つともクリアすると、両モードのボス全てと戦える「エクストリーム」モードが出現するが、これにはクリアデータは引き継げず、イベントや会話デモも存在しない。 -本作は再開方式が原作のパスワード制からセーブ制に変更されている。その為メモは不要。 --またステージ中のリトライポイントでオートセーブをする事が出来、再開時にリトライポイントから始めることが可能。 -『X2』以降と同じくダッシュ能力はデフォルト装備となっている。 --このためフットパーツによる追加能力は「壁蹴りがダッシュ壁蹴りになる、壁蹴りで一部ブロックを壊せる」のみとなっている。 --この影響か、SFC版ではフットパーツ入手のついでに真っ先に倒される最弱ボスとして有名だったアイシー・ペンギーゴは性能が上方修正されている。 -『ワールド』シリーズ同様、本作にはオリジナルボスとして、「シャドウハンター」という2体のキャラが登場している。 --また本作オリジナルキャラクターとして「ミディ」「テクノ」が追加されている。無印シリーズではおなじみだったが、Xシリーズとしては唯一の音楽ネタからの命名である。 -ステージセレクト時のボスの名前が英語からカタカナに変更されている。 **評価点 -ストーリーの要所要所で一枚絵が表示され、かなり迫力がある。 -GBソフトでありながらBGMにサラウンドが効いており、3DS本体の擬似サラウンドスピーカーで聞くとかなり音の広がりを感じられる。 --スパーク・マンドリラーステージやシグマステージ1などの評価が高い。 --しかし、問題点もある(後述)。 **問題点 -『ワールド』シリーズに比べて、各ステージ構成はSFC版からさほどアレンジされていない。 --また、オープニングステージとシグマステージの最初のステージまでも『X1』そのもの。『ワールド』では、最終面は毎回新規だったのだが…。 --にも関わらず、各ステージは容量の都合上、一部のエリアがカットされ、ステージが短くなっている。~ 特にひどいのがアーマー・アルマージステージで2回目のトロッコのシーンは「どうしてこうなった」としか言いようが無い短さ。 ---一部の雑魚敵もカットされ、原作に思い入れのあるエリアほど違和感を感じやすい。 ---ゼロの自爆シーンは設定の都合上カットされ、代わりにシャドウハンターとの再戦が待ち受けている。 ---更に最終ボスたるシグマも、''変身前・変身後共に『X1』と同じ姿''。その上後日談の筈のハードモードでも、同じ姿で現れる。 --一方『X2』のステージは特殊チップを用いた演出がカット、簡略化されている。仕方がないとは言え続編『[[ソウルイレイザー>ロックマンX2 ソウルイレイザー]]』にも引き継がれてしまっている。 --唯一の新ステージは最終ステージのみとなっており、本作独自の仕様としてボスラッシュの人数がモードに応じて変化するようになっている。 -本作のBGMは原作のアレンジなのだが、フレイム・スタッガーステージやメタモル・モスミーノスステージ等のBGMのテンポが原曲と違う。 --前者は原曲から異様に遅くなり、後者は異常にテンポが速くなっている。どちらもステージの雰囲気に合ってない。 --ちなみにシグマステージ2(『X2』のカウンターハンターステージ3)のBGMはテンポが速くなり、ステージの雰囲気が台無しだが、後に『[[X6>ロックマンX6]]』のゲイト研究所ステージに何故かアレンジされ使用されている。 --ゲームオーバーやオプションの画面に使われている曲も異様に遅くなっており、かなり間抜けな印象を受ける。続編ではテンポが改善されている。 --ちなみに本項で述べたスタッガーをはじめとする一部ステージBGMには何故か新規のフレーズが追加されているが、わざわざ既存曲にフレーズを追加するなら原作のBGMの再現を優先しろと言わざるを得ないだろう。 -ダッシュがやりづらい。 --ボタンが少ない関係で、ダッシュの操作が本家のスライディングと同じく↓+A、または十字キーの横を2度押しとコマンド式になってしまったため。 ---↓+Aではなぜかダッシュジャンプができない。((同じGBの『ワールド』シリーズでは同じコマンドでスライディングジャンプが出来た。)) --ちなみにオプションのキーコンフィグでスタートボタンにダッシュを割り振ることが出来る「スピードタイプ」が存在するのだが、ボタン配置のせいでほぼ意味がなくなっている。 ---ダッシュの度にスタートボタンに親指を移動する人は果たしてどのくらいいるのか。 ---キーコンフィグは「ノーマルタイプ」と「スピードタイプ」を変更できるのだが、違いはスタートボタンの項目が「つかわない」か「ダッシュ」かの違いのみ。ノーマルタイプの存在は、プレイ中に間違ってスタートボタンを押してダッシュしてしまいたくない人への配慮だろうか。 ---このモードは続編で削除されている。 -ゲームスピードの悪化 --リトライポイントを通過する際に画面がホワイトアウトし「オートセーブ」と表示され一時停止するので、ゲームのテンポが悪化している。シリーズの売りであるハイスピードアクションを堪能できない。 ---ダッシュジャンプでリトライポイントを通過しても、オートセーブの表示の後真下の地面に立ち止まった状態で再開するため、いっそうテンポが悪い。 --続編ではGBC専用になった為、オートセーブ時の一時停止も改善された。 -シャドウハンターのキャラ --シャドウハンターのザインは、寡黙な性格という設定であり、悪役のテンプレ的なセリフしか喋らない為、キャラ立ちが弱い。 --その分相方のギーメルは''もう嫌ってほどキャラが立っている''のだが、おかげでザインは益々影が薄くなってしまった。 **総評 ファミコンソフトを下敷きにした『ワールド』とは違い、本作はスーパーファミコンソフトが下敷きなので、ゲームボーイに落とし込んだ事を考えれば無難な出来と言ったところだろう。 **余談 -ホイール・アリゲイツステージで、ある方法を使ってパーツカプセルに入ると、''「ライ」という文字をバスターとして発射するようになる''というバグがある。 --とはいえ、これは意図的に狙わなければ遭遇できないであろうが…。