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*鬼神降臨伝ONI 【きじんこうりんでんおに】 |ジャンル|RPG| |対応機種|スーパーファミコン| |メディア|12MbitROMカートリッジ| |発売元|バンプレスト| |開発元|パンドラボックス| |発売日|1994年8月4日| |定価|10,290円| |判定|なし| |>|CENTER:''[[ONIシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 SFC版ONIシリーズの第1作目。~ GBからプラットフォームが変わったことにより、表現力が強化され、迫力あるバトルが展開。~ 歴史的にも人気がある鎌倉時代を舞台にしており、人間と妖怪達の物語が繰り広げられる。 **ストーリー > 由比ヶ浜で拾われた赤ん坊・北斗丸はある日、頼朝の息子・頼遠に呼び出された。~ 彼らを呼びだしたのは時の権力者である源 頼朝。彼は2人に妖怪達を討てと命じられる。~ 旅をしていく中で自らの身体の秘密や天下五剣と呼ばれる刀、仲間達と出会う。~ そして、彼らは人間と妖怪達の争いの中で源 義経が黒幕であることを知る……。 **登場人物 #region(クリックで開閉) 北斗丸(ほくとまる)/聖魔童子(せいまどうじ)~ 本編の主人公。由比ヶ浜で拾われ、源家に育てられた少年。~ 神道系の神降ろしを使う。主人公だけあって習得する神降ろしはどれも強力。~ バランス良く育てるもよし、物理攻撃タイプや神降ろし(魔法)タイプに偏らせるも良し~ ゲーム開始からエンディングまで常にパーティにいるおかげで、プレイヤーの方針次第でオールマイティーに育てられるキャラ。 源 頼遠(みなもとの よりとお)/荒牙武漢(こうがぶかん)~ 北斗丸の兄貴的存在。素早さが低いパワーファイター。~ 密・仏教系の神降ろしを使う。全ての属性を扱えるのでどんな状況でも対応出来る。~ 北斗丸と同じくオールマイティーに育てられる素質を持っている…はずなのだが~ 本作の成長システムが頼遠にとって凄まじく不利なモノとなっている為、パーティの中で最も煽りを受けてしまっている(理由は後述の短所の項目参照)。 法輪(ほうりん)/巨頼法師(きょらいほうし)~ 飲んだくれ坊主。パーティの生命線。~ 頼遠と同じ密・仏教系を扱うがこちらは全て回復・補助。~ 術での蘇生が出来るのも法輪だけ。 阿古耶(あこや)/双角麗姫(そうかくれいき)~ 子供達の為にスリを働いていた少女。最初から素早さが高いので敵より先に行動出来る。~ 召喚系の神降ろしを使い、全員の体力を200固定回復する鳳凰が便利。~ 様々な特性を持った装備品が多いので物理攻撃、神降ろしを問わずに活躍出来る。 火鷹(ひだか)/苛嶺翼士(かりょうよくし)~ 天下五剣を求めて旅をする剣士。プレイヤーからはたまに「飛」鷹に間違われる。~ 魔力が0なので神降ろしは使えず、イベント時以外では常に転身していることが多い。 選択できる攻撃手段が物理攻撃のみである都合上、グングン腕力の格が伸びていく。 #endregion ---- **特徴 -ゲームには具体的な「キャラのレベル」が存在せず、『腕力』『耐久力』『素早さ』『信仰心』といったステータスにそれぞれ格(レベル)が割り振られており~ 戦闘中に選択した行動によって各能力に経験値がより多く入り、該当する能力が上昇し易くなるというシステムになっている。~ 『攻撃』を選択すれば腕力により多く経験値が入り与ダメージがアップしたり、『逃走』を選択して成功すれば瞬発力に経験値が入り早く行動出来るようになるなど。~ これによって物理重視、神降ろし重視など、キャラ毎に自分好みの性能に育てていく事ができる。 --戦闘で入手出来る経験値を内部的に見ると『敵の基本経験値』+『選択した行動に+αの経験値』となっている為、全体的な強さを底上げしたいなら、弱い敵を相手にひたすら戦闘を重ねるよりもさっさと次の地域の敵と戦った方が効率は遥かに良い。 -火鷹以外は神降ろしと呼ばれる術(魔法)を使用可能。 大半の神降ろしは初期状態では使えず、各地にいる神や仏と出会い、力を貸してもらう必要がある。 -天下五剣による転身で主人公達は隠忍(おに)へと転身することが可能。~ 隠忍は圧倒的な攻撃力を持ち、人間状態による攻撃が効かない敵に大ダメージを与える力を持つ。~ だが、逆に神降ろしと呼ばれる術が使えなくなるので誰を転身させて、誰に術を使わせるかという分担が必要になる。 -道中では「仲間」と呼ばれるNPCが存在。~ 戦闘中に手助けしてくれる仲間もいれば、マップでの移動速度を上げてくれる仲間もいる。~ 仲間にする方法は単純に話しかけるだけで仲間になるNPCがいれば、指定するアイテムをあげたり、イベントで一時的に加入など様々。 -明確に時代の背景が設定されたためか、実在の人物や実在の人物をモデルにしたキャラも多数登場するようになった。 ---- **評価点 -キャラの移動速度や戦闘のテンポなどはかなり速いので、ストレスを感じさせない造りになっている。 -SFCに移行したことで画面が色鮮やかになり、敵も味方もアニメーションする戦闘画面は見もの。 --武器にはそれぞれの種類により固有のモーションが用意されており、一定確率で発生する『連続攻撃』が発動すると小気味良いSEと共に、中々に凝ったアクションを見せてくれる(刀なら流れるような三連斬り、槍ならダイナミックに得物を回してから大振りで叩き切るなど)。 -神降ろし使用時の派手さは従来のGBと比べると迫力満点。 --魔力回復アイテムも安価で購入でき、大ボス直前のダンジョンには回復ポイントもあるため、雑魚戦でも積極的に神降ろしを使っていける。 -NPC含めた個性豊かな仲間達や史実の人物達との掛け合い、徐々に明かされていく真相などストーリーは良く練られている。 -フィールドなどでSELECTボタンを押せば仲間と相談する事が可能なので、今からどこに行けばわからなくなった場合も安心。 -サブイベントが非常に豊富。 --特に神降ろしは基本的にサブイベントをこなして収集していく。神社に訪れるだけで習得できるものから特定のアイテムや神降ろしを持った状態で話しかける、時にはボス戦を経て習得するなど、実に様々。 ---裏ボスと戦う条件の一つには、全ての神降ろしを集めるというものがある。 **問題点 -レベルに相当する「格」が無くなった為、具体的な強さを体感し難い。 --一つダンジョンを越える毎に敵の強さが大幅に上がるため、その場所の雑魚戦で苦戦しなくなる程度までのレベリングが都度求められる。 --逆に時間さえかければ格段に強くなれるのでバランスが取れていると言えば取れている。 -行動を選択して成長が早まるシステムのため、素早さの遅いキャラの成長が遅れることがある。 --この影響をモロに受けるのがパーティの中で素早さが最も遅い頼遠である。あえて変な育て方でもしない限りパーティの行動順は火鷹→阿古耶→法輪→北斗丸→頼遠の順番で完全固定される。阿古耶と北斗丸が全体攻撃の神降ろしを覚えたら、雑魚戦では頼遠に順番が回る前に戦闘終了してしまう。~ 結果として頼遠のステータスはロクに成長せず、物理攻撃面では火鷹に劣り、神降ろしは北斗丸と阿古耶に劣るという悪循環を最後まで繰り返すハメになる。パーティの中で唯一、全属性の神降ろしを習得出来るなどポテンシャルで言えば主人公の北斗丸よりも強くなれるはずなのだが、素早さが遅いというただ一つの欠点が常に足を引っ張り、弱キャラになってしまっているのである。 ---あえて頼遠まで順番を回して頼遠の行動で敵を倒す事で多少は改善されるが、テンポが大きく削がれるなど問題点も多い。 -習得できる神降ろしによっては隠忍にはならない方が良いキャラクターがいる。 --法輪と阿古耶は全体回復や蘇生の神降ろしを持っている為、攻撃が激しくなる終盤では転身させていると解除に時間を食い、被害が広がってしまう恐れがある。 -ラスボスに挑める状態になると鎌倉の街から出られなくなってしまう為、サブイベントを起こす事が出来なくなる。(正確にはその前のダンジョンに入った時点でアウト) --ラスボスは3パーツに分かれており、パーツそれぞれが一つ前の大ボスと同等のHPを持つ。それまで1,2回行動がせいぜいだった所にいきなり3回行動の猛攻を仕掛けてくる上、パーツ毎に有効な攻撃手段も異なるため、それまでのボスとは段違いに強い。 ---レベル上げと道具の購入は可能なので完全な詰みにはならないが、神降ろしの習得なども不可能となる為、回復系の神降ろしを入手し忘れているとかなりキツイ。特に阿古耶の『鳳凰』は本作で&bold(){唯一の全体回復手段}なので(一応、法輪がパーティ全体をまとめて蘇生する神降ろしを覚えられる)、これを入手し忘れているとラスボス戦はほぼ無理ゲーと化す。 --とあるイベント時に、戦闘中手助けをしてくれるNPCが全員外れてしまうが、鎌倉の街から出られなくなると、それらNPCを仲間にすることが出来なくなってしまう。 -雑魚敵に関する煩わしい要素。 --マップの移動速度の速さから来る体感的なものもあるが、エンカウント率が非常に高い。 ---エンカウント率抑制の道具や神降ろしはあるものの、北斗丸の格が出現する敵の格よりも上回っているという条件があるため、基本的に現行のダンジョンでは殆ど役に立たない。また、効果が切れてもアナウンスも無いというのも不親切。~ 逃走コマンドも一人一人が逃走を試行するものであり、全員が一括で逃走するには市販品の煙玉が必要となる。 --術の属性に対して弱点と耐性が設定されているが、弱点をついた時は1.5倍ほどなのに対し、耐性に引っかかった場合は&bold(){1/32}に激減される。誰がどの耐性を持っているかは実際に術を撃った時のダメージで判断するしかない。 ---北斗丸、頼遠が強力な無属性の神降ろしを使えるのが救いだが、逆に言えば敵毎の弱点と耐性を把握しない限りはそれ一辺倒になってしまう。 --雑魚敵であろうと状態異常を付随する攻撃を持つ敵が多い。 ---状態異常の効果はその戦闘限りであり、回復アイテムも安価で揃えられるが、麻痺や眠りは行動不能だけでなく被ダメージ倍化もあり、毒ですら単なるスリップダメージだけでなく通常攻撃の威力が激減する効果も持つなど、どれも強烈。 ---瞬発力の低い頼遠まで手番を回す事にリスクがあるのも、この状態異常の存在が大きい。 -神降ろしのエフェクトと属性が一致してない術が複数あったり、装備の特性が間違っているなどミスが少なくない。~ --例を挙げれば阿古耶が初期から所持している『ふるいおまもり』は「連続攻撃が出やすい」とアイテム欄で解説されているが、TAS動画の解析によると「&bold(){一切何の効果もない}」とのこと。 --神降ろしでは「おもいのかね」の「とうけつしょう(凍結衝)」が水属性かと思わせて地属性だったり、「じょうかえん(浄火炎)」が火属性と思わせて水属性だったりするのでややこしい((とうけつしょうは「敵を凍らせる」、じょうかえんは「敵を炎で包む」と説明されているので猶更。))。 ---- **総評 SFCに於いて革新を試みた意欲的な作品。~ だが、SFCでは本作と『[[幕末降臨伝>幕末降臨伝ONI]]』のみであり、GB版程の発展性が無かったのが悔やまれる。 ---- **余談 -主人公の北斗丸が持つ初期装備の『ぼくとう』を終盤まで売らずにある所に持って行くと最強の武器である『ふうりんかざん』に変化させる事が出来るのだが、この作品のせいで他のゲームでも「初期装備を持っておけば何かあるかも知れない」という強迫観念に囚われたプレイヤーは結構多い。 --後の『[[ONI5 隠忍を継ぐもの]]』にも受け継がれている。~ ONI5では初期装備の『たけみつ』が中盤でパワーアップするものの最強武器ではないため、油断したプレイヤーが他のキャラの初期装備を売ると実はそれが別のキャラの最強装備入手の条件であったので悔しがるプレイヤーがそれなりにいたようだ。 -よく間違えられるがタイトルの読み方は『きしんこうりんでん』ではなく『き&bold(){じ}んこうりんでん』である。実際にこの記事も間違っていた。
*鬼神降臨伝ONI 【きじんこうりんでんおに】 |ジャンル|RPG| |対応機種|スーパーファミコン| |メディア|12MbitROMカートリッジ| |発売元|バンプレスト| |開発元|パンドラボックス| |発売日|1994年8月4日| |定価|10,290円| |判定|なし| |>|CENTER:''[[ONIシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 SFC版ONIシリーズの第1作目。~ GBからプラットフォームが変わったことにより、表現力が強化され、迫力あるバトルが展開。~ 歴史的にも人気がある鎌倉時代を舞台にしており、人間と妖怪達の物語が繰り広げられる。 **ストーリー > 由比ヶ浜で拾われた赤ん坊・北斗丸はある日、頼朝の息子・頼遠に呼び出された。~ 彼らを呼びだしたのは時の権力者である源 頼朝。彼は2人に妖怪達を討てと命じられる。~ 旅をしていく中で自らの身体の秘密や天下五剣と呼ばれる刀、仲間達と出会う。~ そして、彼らは人間と妖怪達の争いの中で源 義経が黒幕であることを知る……。 **登場人物 #region(クリックで開閉) 北斗丸(ほくとまる)/聖魔童子(せいまどうじ)~ 本編の主人公。由比ヶ浜で拾われ、源家に育てられた少年。~ 神道系の神降ろしを使う。主人公だけあって習得する神降ろしはどれも強力。~ バランス良く育てるもよし、物理攻撃タイプや神降ろし(魔法)タイプに偏らせるも良し~ ゲーム開始からエンディングまで常にパーティにいるおかげで、プレイヤーの方針次第でオールマイティーに育てられるキャラ。 源 頼遠(みなもとの よりとお)/荒牙武漢(こうがぶかん)~ 北斗丸の兄貴的存在。素早さが低いパワーファイター。~ 密・仏教系の神降ろしを使う。全ての属性を扱えるのでどんな状況でも対応出来る。~ 北斗丸と同じくオールマイティーに育てられる素質を持っている…はずなのだが~ 本作の成長システムが頼遠にとって凄まじく不利なモノとなっている為、パーティの中で最も煽りを受けてしまっている(理由は後述の短所の項目参照)。 法輪(ほうりん)/巨頼法師(きょらいほうし)~ 飲んだくれ坊主。パーティの生命線。~ 頼遠と同じ密・仏教系を扱うがこちらは全て回復・補助。~ 術での蘇生が出来るのも法輪だけ。 阿古耶(あこや)/双角麗姫(そうかくれいき)~ 子供達の為にスリを働いていた少女。最初から素早さが高いので敵より先に行動出来る。~ 召喚系の神降ろしを使い、全員の体力を200固定回復する鳳凰が便利。~ 様々な特性を持った装備品が多いので物理攻撃、神降ろしを問わずに活躍出来る。 火鷹(ひだか)/苛嶺翼士(かりょうよくし)~ 天下五剣を求めて旅をする剣士。プレイヤーからはたまに「飛」鷹に間違われる。~ 魔力が0なので神降ろしは使えず、イベント時以外では常に転身していることが多い。 選択できる攻撃手段が物理攻撃のみである都合上、グングン腕力の格が伸びていく。 #endregion ---- **特徴 -ゲームには具体的な「キャラのレベル」が存在せず、『腕力』『耐久力』『素早さ』『信仰心』といったステータスにそれぞれ格(レベル)が割り振られており~ 戦闘中に選択した行動によって各能力に経験値がより多く入り、該当する能力が上昇し易くなるというシステムになっている。~ 『攻撃』を選択すれば腕力により多く経験値が入り与ダメージがアップしたり、『逃走』を選択して成功すれば瞬発力に経験値が入り早く行動出来るようになるなど。~ これによって物理重視、神降ろし重視など、キャラ毎に自分好みの性能に育てていく事ができる。 --戦闘で入手出来る経験値を内部的に見ると『敵の基本経験値』+『選択した行動に+αの経験値』となっている為、全体的な強さを底上げしたいなら、弱い敵を相手にひたすら戦闘を重ねるよりもさっさと次の地域の敵と戦った方が効率は遥かに良い。 -火鷹以外は神降ろしと呼ばれる術(魔法)を使用可能。 大半の神降ろしは初期状態では使えず、各地にいる神や仏と出会い、力を貸してもらう必要がある。 -天下五剣による転身で主人公達は隠忍(おに)へと転身することが可能。~ 隠忍は圧倒的な攻撃力を持ち、人間状態による攻撃が効かない敵に大ダメージを与える力を持つ。~ だが、逆に神降ろしと呼ばれる術が使えなくなるので誰を転身させて、誰に術を使わせるかという分担が必要になる。 -道中では「仲間」と呼ばれるNPCが存在。~ 戦闘中に手助けしてくれる仲間もいれば、マップでの移動速度を上げてくれる仲間もいる。~ 仲間にする方法は単純に話しかけるだけで仲間になるNPCがいれば、指定するアイテムをあげたり、イベントで一時的に加入など様々。 -明確に時代の背景が設定されたためか、実在の人物や実在の人物をモデルにしたキャラも多数登場するようになった。 ---- **評価点 -キャラの移動速度や戦闘のテンポなどはかなり速いので、ストレスを感じさせない造りになっている。 -SFCに移行したことで画面が色鮮やかになり、敵も味方もアニメーションする戦闘画面は見もの。 --武器にはそれぞれの種類により固有のモーションが用意されており、一定確率で発生する『連続攻撃』が発動すると小気味良いSEと共に、中々に凝ったアクションを見せてくれる(刀なら流れるような三連斬り、槍ならダイナミックに得物を回してから大振りで叩き切るなど)。 -神降ろし使用時の派手さは従来のGBと比べると迫力満点。 --魔力回復アイテムも安価で購入でき、大ボス直前のダンジョンには回復ポイントもあるため、雑魚戦でも積極的に神降ろしを使っていける。 -NPC含めた個性豊かな仲間達や史実の人物達との掛け合い、徐々に明かされていく真相などストーリーは良く練られている。 -フィールドなどでSELECTボタンを押せば仲間と相談する事が可能なので、今からどこに行けばわからなくなった場合も安心。 -サブイベントが非常に豊富。 --特に神降ろしは基本的にサブイベントをこなして収集していく。神社に訪れるだけで習得できるものから特定のアイテムや神降ろしを持った状態で話しかける、時にはボス戦を経て習得するなど、実に様々。 ---裏ボスと戦う条件の一つには、全ての神降ろしを集めるというものがある。 **問題点 -レベルに相当する「格」が無くなった為、具体的な強さを体感し難い。 --一つダンジョンを越える毎に敵の強さが大幅に上がるため、その場所の雑魚戦で苦戦しなくなる程度までのレベリングが都度求められる。 --逆に時間さえかければ格段に強くなれるのでバランスが取れていると言えば取れている。 -行動を選択して成長が早まるシステムのため、素早さの遅いキャラの成長が遅れることがある。 --この影響をモロに受けるのがパーティの中で素早さが最も遅い頼遠である。はやてのたまを使うなどして極端なテコ入れをしない限りパーティの素早さは阿古耶>火鷹>北斗丸≒法輪>頼遠となるため、基本的に頼遠の順番は最後になる。阿古耶と北斗丸が全体攻撃の神降ろしを覚えたら、雑魚戦では頼遠に順番が回る前に戦闘終了してしまう。~ 結果として頼遠のステータスはロクに成長せず、物理攻撃面では火鷹に劣り、神降ろしは北斗丸と阿古耶に劣るという悪循環を最後まで繰り返すハメになる。パーティの中で唯一、全属性の神降ろしを習得出来るなどポテンシャルで言えば主人公の北斗丸よりも強くなれるはずなのだが、素早さが遅いというただ一つの欠点が常に足を引っ張り、弱キャラになってしまっているのである。 ---あえて頼遠まで順番を回して頼遠の行動で敵を倒す事で多少は改善されるが、テンポが大きく削がれるなど問題点も多い。 -習得できる神降ろしによっては隠忍にはならない方が良いキャラクターがいる。 --法輪と阿古耶は全体回復や蘇生の神降ろしを持っている為、攻撃が激しくなる終盤では転身させていると解除に時間を食い、被害が広がってしまう恐れがある。 -ラスボスに挑める状態になると鎌倉の街から出られなくなってしまう為、サブイベントを起こす事が出来なくなる。(正確にはその前のダンジョンに入った時点でアウト) --ラスボスは3パーツに分かれており、パーツそれぞれが一つ前の大ボスと同等のHPを持つ。それまで1,2回行動がせいぜいだった所にいきなり3回行動の猛攻を仕掛けてくる上、パーツ毎に有効な攻撃手段も異なるため、それまでのボスとは段違いに強い。 ---レベル上げと道具の購入は可能なので完全な詰みにはならないが、神降ろしの習得なども不可能となる為、回復系の神降ろしを入手し忘れているとかなりキツイ。特に阿古耶の『鳳凰』は本作で&bold(){唯一の全体回復手段}なので(一応、法輪がパーティ全体をまとめて蘇生する神降ろしを覚えられる)、これを入手し忘れているとラスボス戦はほぼ無理ゲーと化す。 --とあるイベント時に、戦闘中手助けをしてくれるNPCが全員外れてしまうが、鎌倉の街から出られなくなると、それらNPCを仲間にすることが出来なくなってしまう。 -雑魚敵に関する煩わしい要素。 --マップの移動速度の速さから来る体感的なものもあるが、エンカウント率が非常に高い。 ---エンカウント率抑制の道具や神降ろしはあるものの、北斗丸の格が出現する敵の格よりも上回っているという条件があるため、基本的に現行のダンジョンでは殆ど役に立たない。また、効果が切れてもアナウンスも無いというのも不親切。~ 逃走コマンドも一人一人が逃走を試行するものであり、全員が一括で逃走するには市販品の煙玉が必要となる。 --術の属性に対して弱点と耐性が設定されているが、弱点をついた時は1.5倍ほどなのに対し、耐性に引っかかった場合は&bold(){1/32}に激減される。誰がどの耐性を持っているかは実際に術を撃った時のダメージで判断するしかない。 ---北斗丸、頼遠が強力な無属性の神降ろしを使えるのが救いだが、逆に言えば敵毎の弱点と耐性を把握しない限りはそれ一辺倒になってしまう。 --雑魚敵であろうと状態異常を付随する攻撃を持つ敵が多い。 ---状態異常の効果はその戦闘限りであり、回復アイテムも安価で揃えられるが、麻痺や眠りは行動不能だけでなく被ダメージ倍化もあり、毒ですら単なるスリップダメージだけでなく通常攻撃の威力が激減する効果も持つなど、どれも強烈。 ---瞬発力の低い頼遠まで手番を回す事にリスクがあるのも、この状態異常の存在が大きい。 -神降ろしのエフェクトと属性が一致してない術が複数あったり、装備の特性が間違っているなどミスが少なくない。~ --例を挙げれば阿古耶が初期から所持している『ふるいおまもり』は「連続攻撃が出やすい」とアイテム欄で解説されているが、TAS動画の解析によると「&bold(){一切何の効果もない}」とのこと。 --神降ろしでは「おもいのかね」の「とうけつしょう(凍結衝)」が水属性かと思わせて地属性だったり、「じょうかえん(浄火炎)」が火属性と思わせて水属性だったりするのでややこしい((とうけつしょうは「敵を凍らせる」、じょうかえんは「敵を炎で包む」と説明されているので猶更。))。 ---- **総評 SFCに於いて革新を試みた意欲的な作品。~ だが、SFCでは本作と『[[幕末降臨伝>幕末降臨伝ONI]]』のみであり、GB版程の発展性が無かったのが悔やまれる。 ---- **余談 -主人公の北斗丸が持つ初期装備の『ぼくとう』を終盤まで売らずにある所に持って行くと最強の武器である『ふうりんかざん』に変化させる事が出来るのだが、この作品のせいで他のゲームでも「初期装備を持っておけば何かあるかも知れない」という強迫観念に囚われたプレイヤーは結構多い。 --後の『[[ONI5 隠忍を継ぐもの]]』にも受け継がれている。~ ONI5では初期装備の『たけみつ』が中盤でパワーアップするものの最強武器ではないため、油断したプレイヤーが他のキャラの初期装備を売ると実はそれが別のキャラの最強装備入手の条件であったので悔しがるプレイヤーがそれなりにいたようだ。 -よく間違えられるがタイトルの読み方は『きしんこうりんでん』ではなく『き&bold(){じ}んこうりんでん』である。実際にこの記事も間違っていた。

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