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---- #contents() ---- *NUGA-CEL! 【ぬがせる】 |ジャンル|>|SRPG|CENTER:&amazon(B0027A9W0K)|CENTER:&amazon(B0027A9VYM)| |対応機種|>|プレイステーション2|~|~| |発売元|>|アイディアファクトリー|~|~| |開発元|>|ルピナス|~|~| |発売日|>|2009年7月30日|~|~| |定価(税別)|通常版|6,800円|~|~| |~|限定版|8,800円|~|~| |レーティング|>|CERO:C(15歳以上対象)|~|~| |判定|>|なし|~|~| |ポイント|>|薄すぎるシナリオ&br;2周目から先はほぼ作業ゲー&br;大してエロくはない|~|~| ---- **概要 -数々の迷作を送り出してきたアイディアファクトリーがPS2末期に送り出したSRPG。 -ボーカロイド「初音ミク」のキャラクターデザインで知られるKEI氏をキャラクターデザインに起用している。 -タイトルは「Nurture Garment Celebration」の略ということだが、読みの通り服を「脱がせる」ことをポイントとした戦闘システムを持つ。 ---- **ストーリー ここは「トーキョー23」と呼ばれる大陸。 23の地区に分断されたこの大陸は、世界統一の為、各地域の代表が我こそはと日夜戦っている。 政治、治安、衣食住がカオスとなっているこの世界… 主人公である零也(プレイヤー♂の仮名)は23区のひとつ、 ミナトエリア:レッドランス軍の代表(王)であり、平和の為、世界統一を目指す!! (公式サイトより引用) ---- **ゲームシステム -ゲームは1日単位で進行する。他の区への侵攻、自分の区への投資や建物の建築や支配力の回復、占領した区にある迷宮の探索、仲間の募集、イベントの発生を行うと1日が経過し、領地からの収入が入って翌日になる。 --隣接する他の区へ侵攻し勝利するとその区の支配力を減少させることが出来、支配力を0にすることで完全に占領することになる。一度の侵攻で一気に0にはできないので、複数回攻める必要がある。 --自分の区に投資することで、1日ごとの収入額をアップさせることができる。建物を建築するとその種類によって「追加収入」「アイテムの獲得」「味方キャラの回復」といった恩恵を得られる。敵の攻撃で支配力が減少している場合は、お金を投じることで回復させることが可能。 --占領した区に「迷宮」がある場合はそこを探索することが可能。迷宮内はすごろくのようなマップになっており、白マス(何もなし)・赤マス(敵出現)・緑マス(アイテム獲得)・?マス(罠発動か迷宮のボスと戦闘)といったマスを進んでいく。 --仲間を募集するとモブの兵士を加えることが可能。基礎能力はメインキャラクターに劣るので主に数合わせ目的。イベントはストーリーを進行させるものと、各メインキャラクターとの個別イベントに分かれる。 -キャラクターの強化について --このゲームではレベルの概念はあるが、レベルアップで上昇するのはHPのみである。キャラクターのステータスはそれぞれの基礎ステータスに装備しているコスチュームのステータスを合計したものになる。 --コスチュームにはメイド服やセーラー服、ボンテージやキグルミなどがあり、それぞれ特徴が異なる。 --コスチュームの強化には専用のアイテムを用意して、コスチュームに合成することが必要。コスチュームごとに強化限界が異なるので目的に合わせたものを用意して強化をしていくことが望ましい。 -戦闘システム --3×3マスの中に3人の戦闘メンバーを配置する。同じ横のラインには1人までしか配置できない。 --各キャラクターには近・中・遠の3つの射程がある。近は自分の1つ前の縦列のみ、中は自分の前の2列を、遠はどこにでも攻撃可能。 --ダメージ計算は単純に「攻撃側の攻撃力-防御側の防御力」であり、命中率は攻撃側と防御側の素早さの差で上下する。 --今作の特徴としてHPへのダメージ以外にコスチュームへのダメージも存在する。たとえHPが残っていてもコスチュームの耐久力が0になると、コスチュームが破壊されてしまいステータスが大幅にダウンしてしまう。敵も同様であるため、コスチュームを脱がせて無力化させることも戦術になる。 --メインキャラクターには各自「必殺技」が用意されている。戦闘中に条件を満たすと発動可能になるが、技はそのとき着ていたコスチュームを自ら破壊するカットインとともに行われるため、使用後は無防備同然というデメリットもある。 ---- **評価点 -キャラボイス --実績のある声優の起用で安定して聞いていられるボイスのクオリティになっている。 -装備しているコスチュームが反映される --キャラの会話シーンでは立ち絵は装備しているコスチュームをしっかり反映する。 --戦闘中にコスチュームが脱げてしまったまま戦闘が終わるとその後の会話シーンでも脱げたまま。一部の敵キャラも戦闘中に脱がせれば同様に戦闘後の会話シーンも脱げたまま。 -合成素材が最終的にショップで購入可能になる --合成システムを持つゲームにありがちな、合成のための素材集めに手間がかかるという事態は起こらないので合成に専念できる。 ---- **問題点 -シナリオが薄い --メインストーリーは3つ揃うと世界を制すると噂される「欠落たる異聞書」をめぐる内容が展開されるが、内容自体が薄い上に異聞書に関してもかなり断片的にしか触れられないためプレイヤーの印象に残らない。 --それ以外にも伏線になりそうな設定やセリフがあるのだが、大抵は回収はされずその場限りのものでしかない。 --メインキャラクターの個別イベントは各キャラ4回しかなく、内容も悪く言えば陳腐なものでありプレイヤーを満足させられるようなものではない。 --23の地区が登場するがメインストーリーに関わるのは6つだけ。その他の区は「(区の名前)区長」が支配しているモブの区でしかない。シナリオ進行上通過点として制圧しなければいけない4つの区を含めても半数がただ存在しているだけという状態。 -大してエロくない脱がせ要素 --女性キャラは脱がせても全裸になるわけではなくなぜか「水着姿」になる。しかもカットインのイラスト1枚のみ。 --戦闘中のキャラ表示は出来はいいもののドット絵なのでやはりエロさは大したことがない。タイトルやパッケージの煽り文に期待していると肩透かしを食らう。 -活用できているとは言いがたい「脱がせる」システム --敵のコスチューム破壊を狙う必要が薄い。それを狙うぐらいであれば自軍のコスチュームそのものをしっかり強化してHPを削りきるほうがシンプルでやりやすい。 --HPの多いボス敵はコスチュームの耐久力のほうが先に限界を迎えるので、脱がせることを意識しなくてもほぼ自動的に脱げてしまう。 --結局のところ、意識して「脱がせる」戦術を取る必要があるのは隠しボスのいる迷宮での戦いぐらいになってしまっている。 -CGイラストが少ない --1枚絵が極端に少ない。ほとんど味方や敵のボスの必殺技発動時のカットインが占めている。 --一度見たものを閲覧するギャラリー機能では1つの技で使われる2つのカットインを分けて表示する水増し状態になっている。 -戦国状態とは程遠い戦い --ストーリーを読むと乱立した区が互いに凌ぎを削っている中、戦略を立てて進めていくゲームのように思えるがそうではない。 --プレイヤー側が侵攻を仕掛けない限り他の区は絶対に攻撃してこない上に、プレイヤー以外の区同士での争いは発生しない。 --結局ゲームの進行が、「絶対に敵が攻めてこない安全な状態で十分に戦力を整えて、1区ごとに各個撃破」の繰り返しになってしまう。 -2周目から先ですることがほぼない --クリアデータをセーブすることでコスチュームの強さやアイテム・所持金などを引き継いで周回することができるが、解禁される要素が少ない。 --コスチュームごとの強化上限が一律99に引き上げられること、条件を満たす((1周目でも理論上満たすことは可能。しかし、条件を満たした後のセリフから製作側の想定は2周目以降であることが窺える。))ことである迷宮の最深部に隠しボスが追加されるだけ。 --1周目の最強装備の段階で一部のパラメータは強化限界が90越えをしているため、強化上限の引き上げの恩恵は極僅かでしかない。 -システムデータがない --システムデータがないため、ギャラリーで見ることのできるCGをコンプリートするには8種類のエンディングを同一データを使って何度も周回して見る必要がある。 --前述のように2周目から先がほぼ作業ゲーになるので、相当な気力がないとコンプリートする前に飽きてしまうだろう。 -ユーザーインターフェースの悪さ --コスチュームの強化などのためにアイテム合成を繰り返すのだが、アイテムの所持数を直接確認できる画面がない。合成するアイテムにカーソルをあわせることで該当する合成材料の数が表示される仕様。 --アイテムのまとめ買い・まとめ売りができないため、いちいち数えながら売買しなければいけない。 -バグの存在 --一部のスキルはステータス画面で名前や効果は表示されるが絶対に発動しない。 --雇ったモブ兵士が固有で持っている、戦闘中に自動発動するスキルも絶対に発動しない。 --一部のアイテムが売却できない。周回を繰り返すうちに無駄にアイテム所持数を圧迫する。 ---- **総評 ざっくり言ってしまえばIFらしい無難につまらないゲームである。~ ゲームプレイそのものの致命的破綻はないが、ボリュームの薄さ・コンプリートのための作業・特にエロくもなくいまいち活用できていない脱がせ要素と残念な点が多い。~ プレイするにしてもPS2版ではなく下記のPSP版を購入してやることを勧める。 ---- *もっと NUGA-CEL! 【もっと ぬがせる】 |ジャンル|>|SRPG|CENTER:&amazon(B0036DD2HQ)|CENTER:&amazon(B0036DD2HG)| |対応機種|>|プレイステーション・ポータブル|~|~| |発売元|>|アイディアファクトリー|~|~| |開発元|>|ルピナス|~|~| |発売日|>|2010年5月20日|~|~| |定価(税別)|通常版|4,800円|~|~| |~|限定版|6,800円|~|~| |レーティング|>|CERO:C(15歳以上対象)|~|~| |判定|>|なし|~|~| |ポイント|>|シナリオが増強されてある程度マシに&br;PS2版の不便なところはそれなりに改善&br;ハードモードの仕様に問題あり|~|~| ---- **概要(PSP) -上記のPS2版から1年経たずに発売されたPSP移植版。ベタ移植ではなく、変更・追加された箇所がそれなりにある。 ---- **PS2版からの変更点 -メインシナリオの敵キャラクター追加 --「ブルーム四姉妹(ルカ/レナ/リオ/ロア)」「魔璃亜」が登場し、シナリオボリュームが増加。 --これに伴ってイベントCGも増加し、ギャラリーでの閲覧要素もボリュームアップした。 -ゲームシステムの修正 --PS2版に存在したバグが修正された。 --アイテムを購入する際にまとめ買いが可能になった。 -ゲームシステムの追加要素 --ハードモードの追加。敵のパラメータが1~2割上げられている。 --コスチュームの耐久度を回復する消費アイテム「補修糸」「補修テープ」が追加された。 --メインキャラクターは個別イベントを発生させると微量ながら基礎ステータスがアップするようになった。 --2周目以降、メインキャラクターの初期コスチュームを購入可能になった((PS2版は最強装備を作る際に消滅してしまい再入手不可能だった。))。 --システムデータが用意され、PS2版のように同一データでの周回をしなくともコンプリートできるようになった。 --ギャラリーに「ドットキャラ」や「外伝シナリオ」が追加された。 -ゲームバランスの調整 --一部の敵のステータスの変更。主に防御力が上方修正された。 --メインキャラクター個別の最強コスチュームの強化上限が弱体化された((PS2版では通常のコスチュームを圧倒する性能であり、これさえ用意できればいいという強さであったためか。))。 --攻撃スキル「Dロール」の威力が下方修正された((範囲攻撃の上に威力も他の範囲攻撃技より頭一つ抜けていたことが原因と思われる。))。 --個別イベントを起こすまでの条件が緩くなった((PS2版では個別イベントの発生が2周目以降のシナリオ進行速度に追いつかない状態が頻発したことへの対策と考えられる。))。 ---- **評価点(PSP) -PS2版での問題の多くが改善されたこと --シナリオは薄すぎたPS2版に比べればいくらかはマシになった。 --システムデータの追加など、痒いところに手が届かない事態が改善された。 --ややヌルゲーに近かったPS2版に対してハードモードが用意されたことで歯ごたえのあるプレイを求める層にも好評を得た。 -PSP版の追加キャラクター --ユーザーからの人気という面ではブルーム4姉妹は本来のメインキャラクターを凌駕するほどのものである。 ---- **問題点(PSP) -ハードモードの仕様 --2周目以降のプレイでは、ハードモードで開始したデータも強制的にノーマルモードの難易度で固定されてしまう。 --ハードモードの状態で2周目以降を楽しめず、ハードモード仕様の隠しボスに合うことが非常に難しくなってしまった。 ---- **総評(PSP) PS2版からの改善箇所が多く、追加シナリオなど含めて考えても「完全版」とでも言うべき立ち位置である。~ 良作とまではいかないが、PS2版に比べて良くなっており、もしプレイするのであればPSP版を推奨したい。~ ただし、根本はアイディアファクトリー製のゲームであるため過度な期待は禁物である。
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(公式サイトより引用) ---- **ゲームシステム -ゲームは1日単位で進行する。他の区への侵攻、自分の区への投資や建物の建築や支配力の回復、占領した区にある迷宮の探索、仲間の募集、イベントの発生を行うと1日が経過し、領地からの収入が入って翌日になる。 --隣接する他の区へ侵攻し勝利するとその区の支配力を減少させることが出来、支配力を0にすることで完全に占領することになる。一度の侵攻で一気に0にはできないので、複数回攻める必要がある。 --自分の区に投資することで、1日ごとの収入額をアップさせることができる。建物を建築するとその種類によって「追加収入」「アイテムの獲得」「味方キャラの回復」といった恩恵を得られる。敵の攻撃で支配力が減少している場合は、お金を投じることで回復させることが可能。 --占領した区に「迷宮」がある場合はそこを探索することが可能。迷宮内はすごろくのようなマップになっており、白マス(何もなし)・赤マス(敵出現)・緑マス(アイテム獲得)・?マス(罠発動か迷宮のボスと戦闘)といったマスを進んでいく。 --仲間を募集するとモブの兵士を加えることが可能。基礎能力はメインキャラクターに劣るので主に数合わせ目的。イベントはストーリーを進行させるものと、各メインキャラクターとの個別イベントに分かれる。 -キャラクターの強化について --このゲームではレベルの概念はあるが、レベルアップで上昇するのはHPのみである。キャラクターのステータスはそれぞれの基礎ステータスに装備しているコスチュームのステータスを合計したものになる。 --コスチュームにはメイド服やセーラー服、ボンテージやキグルミなどがあり、それぞれ特徴が異なる。 --コスチュームの強化には専用のアイテムを用意して、コスチュームに合成することが必要。コスチュームごとに強化限界が異なるので目的に合わせたものを用意して強化をしていくことが望ましい。 -戦闘システム --3×3マスの中に3人の戦闘メンバーを配置する。同じ横のラインには1人までしか配置できない。 --各キャラクターには近・中・遠の3つの射程がある。近は自分の1つ前の縦列のみ、中は自分の前の2列を、遠はどこにでも攻撃可能。 --ダメージ計算は単純に「攻撃側の攻撃力-防御側の防御力」であり、命中率は攻撃側と防御側の素早さの差で上下する。 --今作の特徴としてHPへのダメージ以外にコスチュームへのダメージも存在する。たとえHPが残っていてもコスチュームの耐久力が0になると、コスチュームが破壊されてしまいステータスが大幅にダウンしてしまう。敵も同様であるため、コスチュームを脱がせて無力化させることも戦術になる。 --メインキャラクターには各自「必殺技」が用意されている。戦闘中に条件を満たすと発動可能になるが、技はそのとき着ていたコスチュームを自ら破壊するカットインとともに行われるため、使用後は無防備同然というデメリットもある。 ---- **評価点 -キャラボイス --実績のある声優の起用で安定して聞いていられるボイスのクオリティになっている。 -装備しているコスチュームが反映される --キャラの会話シーンでは立ち絵は装備しているコスチュームをしっかり反映する。 --戦闘中にコスチュームが脱げてしまったまま戦闘が終わるとその後の会話シーンでも脱げたまま。一部の敵キャラも戦闘中に脱がせれば同様に戦闘後の会話シーンも脱げたまま。 -合成素材が最終的にショップで購入可能になる --合成システムを持つゲームにありがちな、合成のための素材集めに手間がかかるという事態は起こらないので合成に専念できる。 ---- **問題点 -シナリオが薄い --メインストーリーは3つ揃うと世界を制すると噂される「欠落たる異聞書」をめぐる内容が展開されるが、内容自体が薄い上に異聞書に関してもかなり断片的にしか触れられないためプレイヤーの印象に残らない。 --それ以外にも伏線になりそうな設定やセリフがあるのだが、大抵は回収はされずその場限りのものでしかない。 --メインキャラクターの個別イベントは各キャラ4回しかなく、内容も悪く言えば陳腐なものでありプレイヤーを満足させられるようなものではない。 --23の地区が登場するがメインストーリーに関わるのは6つだけ。その他の区は「(区の名前)区長」が支配しているモブの区でしかない。シナリオ進行上通過点として制圧しなければいけない4つの区を含めても半数がただ存在しているだけという状態。 -大してエロくない脱がせ要素 --女性キャラは脱がせても全裸になるわけではなくなぜか「水着姿」になる。しかもカットインのイラスト1枚のみ。 --戦闘中のキャラ表示は出来はいいもののドット絵なのでやはりエロさは大したことがない。タイトルやパッケージの煽り文に期待していると肩透かしを食らう。 -活用できているとは言いがたい「脱がせる」システム --敵のコスチューム破壊を狙う必要が薄い。それを狙うぐらいであれば自軍のコスチュームそのものをしっかり強化してHPを削りきるほうがシンプルでやりやすい。 --HPの多いボス敵はコスチュームの耐久力のほうが先に限界を迎えるので、脱がせることを意識しなくてもほぼ自動的に脱げてしまう。 --結局のところ、意識して「脱がせる」戦術を取る必要があるのは隠しボスのいる迷宮での戦いぐらいになってしまっている。 -CGイラストが少ない --1枚絵が極端に少ない。ほとんど味方や敵のボスの必殺技発動時のカットインが占めている。 --一度見たものを閲覧するギャラリー機能では1つの技で使われる2つのカットインを分けて表示する水増し状態になっている。 -戦国状態とは程遠い戦い --ストーリーを読むと乱立した区が互いにしのぎを削っている中、戦略を立てて進めていくゲームのように思えるがそうではない。 --プレイヤー側が侵攻を仕掛けない限り他の区は絶対に攻撃してこない上に、プレイヤー以外の区同士での争いは発生しない。 --結局ゲームの進行が、「絶対に敵が攻めてこない安全な状態で十分に戦力を整えて、1区ごとに各個撃破」の繰り返しになってしまう。 -2周目から先ですることがほぼない --クリアデータをセーブすることでコスチュームの強さやアイテム・所持金などを引き継いで周回することができるが、解禁される要素が少ない。 --コスチュームごとの強化上限が一律99に引き上げられること、条件を満たす((1周目でも理論上満たすことは可能。しかし、条件を満たした後のセリフから製作側の想定は2周目以降であることが窺える。))ことである迷宮の最深部に隠しボスが追加されるだけ。 --1周目の最強装備の段階で一部のパラメータは強化限界が90越えをしているため、強化上限の引き上げの恩恵は極僅かでしかない。 -システムデータがない --システムデータがないため、ギャラリーで見ることのできるCGをコンプリートするには8種類のエンディングを同一データを使って何度も周回して見る必要がある。 --前述のように2周目から先がほぼ作業ゲーになるので、相当な気力がないとコンプリートする前に飽きてしまうだろう。 -ユーザーインターフェースの悪さ --コスチュームの強化などのためにアイテム合成を繰り返すのだが、アイテムの所持数を直接確認できる画面がない。合成するアイテムにカーソルをあわせることで該当する合成材料の数が表示される仕様。 --アイテムのまとめ買い・まとめ売りができないため、いちいち数えながら売買しなければいけない。 -バグの存在 --一部のスキルはステータス画面で名前や効果は表示されるが絶対に発動しない。 --雇ったモブ兵士が固有で持っている、戦闘中に自動発動するスキルも絶対に発動しない。 --一部のアイテムが売却できない。周回を繰り返すうちに無駄にアイテム所持数を圧迫する。 ---- **総評 ざっくり言ってしまえばIFらしい無難につまらないゲームである。~ ゲームプレイそのものの致命的破綻はないが、ボリュームの薄さ・コンプリートのための作業・特にエロくもなくいまいち活用できていない脱がせ要素と残念な点が多い。~ プレイするにしてもPS2版ではなく下記のPSP版を購入してやることを勧める。 ---- *もっと NUGA-CEL! 【もっと ぬがせる】 |ジャンル|>|SRPG|CENTER:&amazon(B0036DD2HQ)|CENTER:&amazon(B0036DD2HG)| |対応機種|>|プレイステーション・ポータブル|~|~| |発売元|>|アイディアファクトリー|~|~| |開発元|>|ルピナス|~|~| |発売日|>|2010年5月20日|~|~| |定価(税別)|通常版|4,800円|~|~| |~|限定版|6,800円|~|~| |レーティング|>|CERO:C(15歳以上対象)|~|~| |判定|>|なし|~|~| |ポイント|>|シナリオが増強されてある程度マシに&br;PS2版の不便なところはそれなりに改善&br;ハードモードの仕様に問題あり|~|~| ---- **概要(PSP) -上記のPS2版から1年経たずに発売されたPSP移植版。ベタ移植ではなく、変更・追加された箇所がそれなりにある。 ---- **PS2版からの変更点 -メインシナリオの敵キャラクター追加 --「ブルーム四姉妹(ルカ/レナ/リオ/ロア)」「魔璃亜」が登場し、シナリオボリュームが増加。 --これに伴ってイベントCGも増加し、ギャラリーでの閲覧要素もボリュームアップした。 -ゲームシステムの修正 --PS2版に存在したバグが修正された。 --アイテムを購入する際にまとめ買いが可能になった。 -ゲームシステムの追加要素 --ハードモードの追加。敵のパラメータが1~2割上げられている。 --コスチュームの耐久度を回復する消費アイテム「補修糸」「補修テープ」が追加された。 --メインキャラクターは個別イベントを発生させると微量ながら基礎ステータスがアップするようになった。 --2周目以降、メインキャラクターの初期コスチュームを購入可能になった((PS2版は最強装備を作る際に消滅してしまい再入手不可能だった。))。 --システムデータが用意され、PS2版のように同一データでの周回をしなくともコンプリートできるようになった。 --ギャラリーに「ドットキャラ」や「外伝シナリオ」が追加された。 -ゲームバランスの調整 --一部の敵のステータスの変更。主に防御力が上方修正された。 --メインキャラクター個別の最強コスチュームの強化上限が弱体化された((PS2版では通常のコスチュームを圧倒する性能であり、これさえ用意できればいいという強さであったためか。))。 --攻撃スキル「Dロール」の威力が下方修正された((範囲攻撃の上に威力も他の範囲攻撃技より頭一つ抜けていたことが原因と思われる。))。 --個別イベントを起こすまでの条件が緩くなった((PS2版では個別イベントの発生が2周目以降のシナリオ進行速度に追いつかない状態が頻発したことへの対策と考えられる。))。 ---- **評価点(PSP) -PS2版での問題の多くが改善されたこと --シナリオは薄すぎたPS2版に比べればいくらかはマシになった。 --システムデータの追加など、痒いところに手が届かない事態が改善された。 --ややヌルゲーに近かったPS2版に対してハードモードが用意されたことで歯ごたえのあるプレイを求める層にも好評を得た。 -PSP版の追加キャラクター --ユーザーからの人気という面ではブルーム4姉妹は本来のメインキャラクターを凌駕するほどのものである。 ---- **問題点(PSP) -ハードモードの仕様 --2周目以降のプレイでは、ハードモードで開始したデータも強制的にノーマルモードの難易度で固定されてしまう。 --ハードモードの状態で2周目以降を楽しめず、ハードモード仕様の隠しボスに合うことが非常に難しくなってしまった。 ---- **総評(PSP) PS2版からの改善箇所が多く、追加シナリオなど含めて考えても「完全版」とでも言うべき立ち位置である。~ 良作とまではいかないが、PS2版に比べて良くなっており、もしプレイするのであればPSP版を推奨したい。~ ただし、根本はアイディアファクトリー製のゲームであるため過度な期待は禁物である。

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