開かずの庭からの脱出

【あかずのにわからのだっしゅつ】

ジャンル 脱出ゲーム
対応機種 Nintendo Switch
発売元 レジスタ
開発元 なんかいいね
発売日 2021年8月5日
定価 990円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
セーブデータ 1個
判定 なし
ポイント 脱出ゲームの中では難易度が低め

概要

主人公を1人称視点で操作し、周囲を白く大きな塀で閉ざされた開かずの庭からの脱出を目指すゲームである。 きりもみ落下する機内で死を覚悟したのも束の間、「開かずの庭」で目を覚ました、というところからストーリーが始まる。

システム

  • 操作体形
    • 1人称視点。エリアチェンジの要領で調査する場面を切り替えることが可能。左スティックなどで歩き回る必要は無い。
    • カーソルを左スティックで動かして、視野にうつる怪しい箇所にカーソルを乗せ、Aボタンで調べて回ることになる。
    • 扉や画面の端の三角形を触ると視野が一括で切り替わる。また怪しい場所をカーソルで調べるとズームインして詳しく観察も可能。ズームインから元の画面に戻るにはBボタンを押す。
      • 主人公が怪しい物体に対して、何かしらのコメントを述べることもあり、これが攻略のヒントにもなっている。
  • 謎解き
    • 大方のパターンとして、植わっている植物や、壁の何気ない模様からヒントを見出す必要がある。
    • 次に、どこかに対応したパズルが設置されているのを見つけて、植物や模様から得た情報を頭の中でうまく変換し、そのパズルにアウトプットすることで先に進む道が開けたりアイテムが入手できたりする。
  • アイテム
    • 手に入れたアイテムは一覧表に掲載される。
    • 所持しているアイテムは一覧表からひとつ選んだ状態で、どこか適切な場所を調べることで行使可能。
    • 原則、アイテムはその役目を終えると持ち物リストから消える。
    • 選んだ状態のアイテムをさらに選ぼうとすると、そのアイテムの詳細を見ることが可能。

評価点

  • 人がいないどこか空虚なデザインである。噴水、展望台、植物園などが設置されており、庭自体の狭さを感じさせるものではない。
    • BGMもどことない空虚な雰囲気をつくりだしている。
  • ヒント・回答がみやすい
    • もとはスマホゲーだったがSwitchへの移植に伴い、広告を見ずにヒント・回答を閲覧可能となった。ヒント・回答もボタンひとつで即時的に表示されテンポが良い。
    • ヒント・回答はひとつの謎ごとに対して閲覧可能。ヒント自体も丁寧なので、脱出ゲームが苦手でも詰む心配はほぼない。
  • 進捗状況が逐一セーブされる。ちょっとの暇を見つけてプレイも可能なゲームデザインである。

問題点

  • 全体的に難しくない
    • 仕掛けが隠されている範囲とそうでない範囲の判別が容易。何も無い緑地に何か隠されているケースはほぼなく、どこを調べればいいかがわかりやすい。
      • 最序盤はどの謎からとりかかるべきかパズルも頭を使うような場面は少なく、どこかで見たことがある模様や番号をメモしておいてインプットしていけば解錠可能。ヒントも色がついた手袋の置き方だったり、花の位置だったりと露骨な傾向。
    • 謎の数自体は少なくないかもしれないが、ひとつひとつがそれなりに簡単に解けてしまうため、体感的なボリュームも少なめ。
      • 日時計を回転させて今の時刻にあわせる謎があるが、選択肢が少ないのであてずっぽうが多少可能となっている。
  • 操作感
    • 移植前のスマホ版はタップで操作できる一方で、Switch版はなぜかタップ操作が不可能となっている。
    • 何かを調べたときに主人公が感想を述べるときがあるが、この感想をBボタンで解除できない。主人公の感想文のテキストのところにカーソルをあわせてAボタンを押さないと解除されない。
  • ボリュームがない
    • 難易度が低いこともあいまって、効率よくプレイすればせいぜい1時間程度のプレイ時間である。990円の定価は割高に感じられる。

総評

脱出のための解法は比較的シンプルな部類であり、進捗があるごとに自動でセーブシステムされるシステムもあることから、暇な時に手を出せる簡単な脱出ゲームとなっている。豪華ながらもどこか空虚な庭が舞台となっており雰囲気づくりは及第点といえる。

最終更新:2021年12月28日 20:40