【しん・さんごくむそうつー】
ジャンル | タクティカルアクション | ![]() |
対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | コーエー | |
開発元 | コーエー(オメガフォース) | |
発売日 | 2001年9月20日 | |
定価 | 6,800円(税別) | |
プレイ人数 | 1~2人 | |
セーブデータ | 200KB以上の空きが必要 | |
レーティング | CERO:12歳以上対象(*1) | |
コンテンツアイコン | セクシャル・暴力 | |
廉価版 |
MEGA HITS!:2003年3月6日/3,980円 コーエー定番シリーズ:2005年8月11日/1,980円 |
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配信 | PS2アーカイブス:2013年1月16日/1,429円 | |
備考 | 独自追加要素があるアレンジ移植のXb版あり | |
判定 | 良作 | |
無双シリーズ |
三国志を題材としたアクションゲーム『三國無双』シリーズの3作目(PSの対戦型格闘ゲーム『三國無双』を初代としている。海外でのタイトルは『Dynasty Warriors 3』となっている)。
今ではすっかりお馴染みとなった「無双(系)アクションゲーム」の普及の契機となった名作である。
前作『真・三國無双』は発売当初知名度は低かったが、口コミで徐々に人気が広まってコアゲーマー間における"マイナーな良作"の仲間入りを果たしていた。
今作は大まかな内容こそ前作と同じだが、大小様々な仕様において改善と拡張を行っており、大幅にボリュームを増した大作となった。
本格的にユーザーの注目が集まるようになり、前作以上の口コミ効果によって、約1年をかけ国内だけで販売本数100万本を達成。シリーズがコーエーの柱を担うことを決定づけた。
プレイヤーは一人の武将となり、数百人規模の軍同士の戦いが繰り広げられるステージにおいて、戦況を見極めながら自軍の勝利を目指して戦い、最終的に敵大将の撃破を目指す。
逆に自軍の総大将が倒されたり、制限時間を過ぎてしまったり、プレイヤー自身が戦死すると敗北となり、ゲームオーバーになる。また、特殊な勝利(敗北)条件が存在するステージもある。
戦闘に参加している武将はそれぞれの軍団に所属し、軍団同士の戦闘では主に士気によって優劣が決まる。
士気が低い軍団はやがて敗走して消滅し、撃破した軍団は士気が高まるので劣勢に陥るとそのまま敗北に繋がりやすいが
プレイヤーが敵将を倒す、50人単位の兵を倒すなどの活躍により、近くの軍団の士気を高めることが出来る。
味方の士気が十分に高ければ敵の侵攻を阻んでくれたり、場合によってはやっかいな敵をそのまま撃破してくれるといった活躍を見せてくれるため、味方との共闘も大事となる。
戦場ではステージ(主に対応する三国志のエピソード)に応じたイベントが発生する事はあるものの、比較的自由に戦う事が出来るため、苦戦している味方軍団を救い士気を引き上げながら共闘する、苦戦を覚悟で一切を無視して総大将の首を狙うといった戦術をとることが出来る。
また、戦場にはマップ外への道に通じる進入拠点が点在し、近くの軍団が健在ならばそこから兵が補充されるため、拠点兵長を倒して出入り口を封鎖し、敵兵の補充を封じる事も出来る。
操作体系が全キャラ共通で簡単なものに統一されており、基本的な難易度もやや控えめといえる範疇にあるため、
リアルタイムシミュレーション・アクションを融合させたものでありながら双方が苦手なプレイヤーでもしっかりとゲームを進められる…そんなゲーム性の根幹は前作から変わらない。
注意点として、本作の時点では一般兵と敵武将の戦力差が現行作よりも小さく、初期状態の攻略では味方の軍勢と足並みを揃えて共闘することが重要になっている。
一般兵の実装が大きく変わった『5』以降を境にゲームバランスは大きく変化しており、「タクティカルアクション」というジャンルから本作などPS2版三國無双シリーズの方向性を評価する古参のプレイヤーもいる。
今後、無双シリーズは大量に発売されていくが、基本的なシステムはほぼ今作で完成されている。
もちろん今作に難がなかったわけではなく、それも含めシリーズを通して改善(時には改悪)を経ていくので、一概に今作が最高傑作とは言えない面もある。
今作が名作である理由は端的に言うとシステムやゲームの路線を確立したこと、実際に高い売上を残して息の長いシリーズに昇華させたこと、その2つの功績にあるだろう。
2人同時プレイに対応
装備武器、装備アイテムの追加
無双ゲージの独立化
中断機能の搭載
チャレンジモードの搭載
VSモードの搭載
事典の搭載
イベント演出の強化
登場武将の大幅増加
アクションの増加
無双モード、シナリオの強化
フリーモード
グラフィックが進化
サウンド面の強化
護衛兵の自由度強化
各種UIの改良
各要素の強化により前作からは比べ物にならないほど爽快感が向上し、完成度も高まった
諏訪原寛幸氏によって前作より濃い個性付けがなされたキャラクター
名曲揃いのBGM
一部の武将のキャラ付け
声優の演技
チャージドライブ
弓兵が強すぎる
「難しい」モードと高難易度のステージについて
成長要素に対する理不尽補正
セリフパターンの少なさ
一部のレアアイテムの使い勝手
ステルス・処理落ちの増加
ユニーク武器と属性の格差
キャラ性能格差
バグ
前作ほどではないにしろ、CPU武将の回復が早く厳しい
第四武器(ユニーク武器)・レアアイテムについて
カメラワーク
前作のあらゆる要素を強化した正統続編。追加されたやりこみ要素に関するバランスの粗がかなり多いことだけが惜しまれるが、爽快感・完成度ともに飛躍的に上昇。
他のゲームにも少なからず影響を与えた一騎当千タクティカルアクション・無双系ゲームの普及の契機となった作品として、本作は十分にその名声を上げてくれたといえる。
本作にまつわる空耳ネタ
アグレッシブな一般兵達
自重(じちょう)とは
その他余談
【しん・さんごくむそうつー もうしょうでん】
対応機種 | プレイステーション2 | ![]() ![]() |
![]() ![]() |
メディア | DVD-ROM 1枚 | ||
発売日 | 2002年8月29日 | ||
定価 |
通常版:3,980円 プレミアムパック:9,800円 |
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プレイ人数 | 1~2人 | ||
セーブデータ | 262KB以上の空きが必要 | ||
レーティング | CERO:12歳以上対象(*28) | ||
コンテンツアイコン | セクシャル・暴力 | ||
廉価版 |
コーエーメガパック(*29) 2003年2月6日/7,200円 コーエー定番シリーズ 2005年8月11日/1,480円 |
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判定 | 良作 |
無印の好評を受けて、発売された追加ディスク。
新たなアイテム、第五武器、他勢力のシナリオなどの新要素をひっさげて帰ってきた。
他勢力の無双モードの追加
チャレンジモードの差し替え
難易度「最強」「初心者」の追加
第五武器と新アイテムとコスチュームの追加
護衛兵システムの変更
MIXJOY
バグの修正
第五武器の追加による選択肢の増加
他勢力シナリオの作り込み
全てのプレイアブルキャラクターが最初から選択可能
さらに難解になり、それに見合わないユニーク武器
難易度「最強」の最凶バランス
一部のシナリオの難易度
猛将伝のシナリオ
蛇足気味な追加アイテム
新たに発生したバグ
レアアイテムや第4武器入手に無印ディスクが必須
これまでは「パワーアップキット」と言う名前で知られていたコーエーおなじみの廉価拡張版であり、後のシリーズでは批判の声が挙がるようにもなる存在だが、
今作に限れば…登場直後「新風ゲー」的な扱いをされていたからか、はたまたそもそもコーエー的にも今作にはここまでの売り上げを見込んでおらず、基本的に「善意の所業」「やりこみプレイヤー向け」として発売されたからか、厳しい批判がなされることは余りなかった。
元々のタイトル(無印『2』)の完成度が高く、純粋にファンの望む要素を追加した形での発売となったのがユーザーに受け入れられた理由であろう。
*1 廉価版で付与されたレーティングを記載。
*2 前作の段階では戦場となるステージで大まかな概要を読むことができたぐらいで、武将ひとりひとりに対しての記述と呼べるものはほぼ存在していなかった
*3 同社の『三國志シリーズ』に搭載されている武将列伝に近い内容である
*4 まるで桃園の誓いを忘れたかのように「愚かな弟…私自らの手で引導を渡してくれよう」とのたまう。張飛の場合は「一度本気でやってみたかったのよ、どっちが強ええのか」なので違和感がない
*5 趙雲と似た声色で「曹操様に受けた恩を仇で返すつもりか!」と台詞を喋る
*6 前作プレイ時の特典要素もあり、同メモリーカード内に前作のセーブデータが作成されていればさらに6人の武将が先行解禁される。
*7 敵を上空に打ち上げてチャージボタンでの追撃
*8 通常、無双モードのエンディングにおいて死亡した武将が月にうつる演出があるが、生存させるとその代わりに宴に参加している武将を見る事が出来るようになる。
*9 そもそも夷陵の戦いが関羽の弔い合戦である。一応は関羽の屈辱を晴らすためという設定になっているが。
*10 呂布を虎牢関の戦い・董卓軍で使用するとBGMが終始「呂布のテーマ」になるなど、専用の演出が用意されている場合もある。
*11 『真・三國無双7』のIFストーリーで「ARENA -DW 7th MIX-」としてアレンジを施されて使用されたのをきっかけに、『無双☆スターズ』(「ARENA -Starlet Mix-」・「ARENA -Stars Mix-」・「ARENA -Stars Mix GT-」)、『無双OROCHI3』(「ARENA -TRINITY MIX-」)でも使用されている。余談になるが、2018年3月17日に開催された「ω-Force20周年記念ライブ」においても演奏され、演奏前に曲目が発表された時に他の曲目以上に大きな反響があったことからも、未だ人気は衰えていないと言えるだろう。
*12 無双シリーズ全体で言えば『戦国無双4』も勢力別に曲が変化するが、あちらは勢力でアレンジが異なる(=原曲は同じ)という仕様。
*13 プレイする勢力の置かれている状況をイメージした曲調になっているため、同じステージでも選んだ勢力によってプレイ時の印象が大きく違う、効果的な演出である。
*14 厳密に言えば前作のオープニングの一つで『真・三國無双』のテーマとして原曲となるものが存在していたが、呂布のテーマとして使用されたのは本作が初。その後、呂布のテーマは様々なアレンジを加えながら毎シリーズ必ず採用されている。
*15 このイベントにおける兵士の台詞「りょ、りょ、りょ、呂布だ~っ!!」が強烈な印象を残し、巷で使われる「りょ、呂布だー!」の元ネタとなった
*16 無双モードで三国統一という不文律のうえ、呉蜀の大決戦がこの夷陵の戦い以外になかったからだと思われる。
*17 陸遜に至ってはユニーク武器+神速符で赤兎馬以上の移動速度となる
*18 本作においては張飛や孫策、太史慈等。大ぶりな上に攻撃範囲が狭いため、集団との立ち回りが難しく、さらには張飛にはチャージ6のダメージが入らないバグまで存在する
*19 本作での無双増加量は〇ボタン押しっぱなしによる無双ゲージのチャージにも適用されるので非常に強力。次回作以降では攻撃を与えた時のみの増加と弱体化した
*20 本来は守備兵を倒すと衝車で門を破壊するのだが、友軍が全滅するとこのイベントが消滅。(おそらく)進行不能を防ぐために、友軍が全滅すると(なぜか)即時に門が開かれるのだが、その後守備兵を倒すと既に門が開いている状態が映され(カットシーン開始)、門の開く音がする
*21 敵を倒す順番、時間内にイベント発生など、レアアイテムの出現多彩に渡る。
*22 甘寧は一部ではこの空耳が原因で「茅ヶ崎」と言われていたりする。こちらは後のシリーズではかなりはっきりと正しく聞こえるようになっている。
*23 兵卒の乱舞は無敵ではなく、攻撃で崩すことが可能。ちなみにモーションは夏侯淵や呂蒙といった汎用モーションの無双武将と全く同じである
*24 一般兵同士であれば兵卒vs親衛隊であっても鍔迫り合いを行う。例外として護衛兵だけは何故か一般兵とは鍔迫り合いを行わず敵武将と鍔迫り合いを行い、必ず押される。
*25 フリーモードでは通常通り登場する。
*26 孫堅と孫策の比較でも登場順では孫堅の方が優先されるため、最終的な出番の増減という意味では似たようなことが孫策にも言えるが、こちらは孫堅が登場する設定となってからも登場するステージが残されているほか、配役の変更によって自身が登場するイベントの一部演出が変化するなど少なくとも顔見せはしており、孫権と比較すると不遇と呼ばれるほどの扱いには至っていないと考えられる。
*27 もっともこちらでは外見を含めたキャラクター設定等がほとんど全て刷新されているため、実質的に同シリーズオリジナルキャラとして移籍しているといえる。
*28 廉価版で付与されたレーティングを記載。
*29 プレミアムパックの価格改訂版。
*30 『2』発売時点ではゲーム内で関係性が描写される場面がほとんどなかった劉備・孫尚香夫婦が初めて共演を果たしたシナリオでもある。
*31 呂布の第五武器は赤兎鎧をつけなくても赤兎馬に騎乗してスタートできる、など
*32 デフォルトでは魏/呉/蜀護衛隊と近衛隊の4部隊が設定されている。
*33 無印までは護衛兵は全て「護衛兵」表記となっていた。ちなみに郭淮、月英(本作では「黄月英」)、蔡文姫など後の作品で無双武将となった武将の名前がデフォルト名に当てられている例もある。
*34 ステージが増えた事や史実とは関係のないステージが条件である武将が増えたため
*35 俗に「山田決死隊」として全戦場で考え得る限りの条件を試すある種のローラー作戦が展開されたことで知られる。似たようなものでは、後の『真・三國無双4』のレアアイテム「絶影鐙」に対しての「絶影決死隊」がある。なお、「張遼決死隊」ではなく山田となっている理由は余談を参照頂きたい。
*36 第四武器では「無双増加量」が大幅にプラスされ、全無双武将の中でも最強の威力を誇る乱舞を連発出来ていたが、第五武器では性能がほぼ同じで「無双増加量」が「肉まん回復」に差し替えられており、弱体化している
*37 武器の性能そのものは悪くないものの、C6で有用な『斬』消滅がそれ以上に影響している。
*38 ちなみにPS2版シリーズでは彼我のステータス差によってのけぞり耐性やガード崩しが発生することがある仕様。そのため、難易度「難しい」以上の後半ステージで初期ステータスの武将を使うと、(装備にもよるが)敵武将がスーパーアーマー&ガード崩しと化す
*39 一応、既存ボイスで喋る場合もあるが、違和感を感じるセリフになっている
*40 プレイヤーがダウン状態から起き上がった時、10秒間の間、防御力が低下するかわりに攻撃力が2倍になる効果を得られるようになる