上記の経緯のため、次回作の『 ウルトラマンレオ』では他の兄弟達が何らかの形で登場しているのに対し、
タロウのみが出ていない(漫画版では何度か登場している)。
1984年の映画『ウルトラマン物語』では主役を務める。
新撮パートではタロウの幼少期の姿(通称: ショタロウコタロウ)が登場し、一人前のウルトラ戦士となるために特訓に励む。
善良な怪獣との出会いやウルトラの父の教えを通じて成長したタロウは、
かつて父が封印した宇宙の帝王ジュダが作り出した超合体怪獣 グランドキングとの戦いに挑むのだった。
本作では流用映像による各ウルトラ戦士の戦いがタロウの成長中に発生した設定で、本編シリーズとはパラレル設定である。
そのためレオや80がタロウの先輩戦士という扱いになっており、
映像を見て研究していたタロウが彼らの光線のポーズを真似るという非常にレアなシーンが存在する。
ただし完全に無かった事になったわけでもなく、ウルトラ5兄弟と合体しスーパーウルトラマンとなったタロウの必殺技「コスモミラクル光線」が、
メビウスインフィニティやギンガなど、後の作品のウルトラマンに派生技として受け継がれている。
そして『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』では、実際にタロウが六兄弟で合体しコスモミラクル光線そのものでグア兄弟を倒している。
この際にはこの光線は既知のものとして扱われており、どうやら本編世界でもかつてこの光線を使う機会があったようである。
『ウルトラマンメビウス』では宇宙警備隊の筆頭教官を務めるとされているが、
これに関しては、『レオ』『80』の更に後に起きたUキラーザウルス戦の結果、
初代・セブン・ジャック・エースは地球に留まらざるを得なくなり、彼らの代わりに光の国に帰還したという設定が作られている。
本当はコメットさんのために帰ったんだけどね
設定上は今でもタロウと光太郎は一心同体とされているが、2008年の映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』は、
企画初期ではタロウを主人公とし、タロウと光太郎の再会などが描かれる予定だった。
なお、余談であるがタロウの一の教え子とされるメビウスは、
上記のダイナマイトやキック以外にも変身ポーズや基本の構え等にタロウの影響が強く見られる。
タロウの方もメビウスは可愛い教え子のようで、 エンペラ星人の陰謀が明らかになる前の段階で、
地球で何かが起きようとしている事を感じて真っ先に救援に向かおうとしていた。
上記のUキラーザウルス戦とそれに関わる戦いを描いた2006年の映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』では、
パワーアップしたUキラーザウルスネオにより苦戦するウルトラ兄弟達を救援するために、
ゾフィーとともに登場、2人で兄弟達にエネルギーを分け与えて7人で共闘する。
しかし、登場が終盤で7人で共闘するためタロウ個人の見せ場も殆ど無く、
タロウとメビウスが直接会話をするシーンも無いなど、TV版に比べるとメビウスとの師弟の絆を表すシーンは少ない
(一応、ラストでミライ=メビウスの乗る戦闘機に光の国へ帰るタロウが敬礼する、というシーンはある)。
2009年の映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、『メビウス』から数百年後の時代でも教官の仕事を続けている設定らしく、
映画冒頭にタロウが新人ウルトラ戦士達の訓練を視察するシーンがある。
戦闘シーンでは脱獄した ウルトラマンベリアルを迎え撃つものの力及ばず敗れてしまうが、
両親のピンチに駆け付けてベリアルの攻撃からウルトラの母を庇ったり、ベリアルにプラズマスパークを奪われた光の国が凍り付く中、
最後に残った僅かな光をウルトラダイナマイトの応用で守ったりと、 噛ませの中ではそれなりに見せ場があった。
『ウルトラ銀河伝説』の前日談に当たる『ゴーストリバース』では、エンペラ星人復活を目論む暗黒四天王に人質に取られたりしている。
……映画での扱いが微妙によろしくないように見えるのは気のせいだろうか。
『 ウルトラマンギンガ』においてはレギュラー出演。
本作ではダークルギエルの過去の大戦で怪獣やウルトラマンは皆「スパークドールズ」という人形に変えられていたが、
彼だけは人形にされながらもなんとか自我を保ち、スパークドールズを元の姿に戻せるアイテム・ギンガスパークに選ばれし者を探していた。
主人公達のナビゲーター役 兼ギャグ要員として物語に関わってゆく。
そして最終決戦ではダークルギエルにギンガが倒され、人々も倒れていく状況で何もできない事に絶望しかけるも、
両親の言葉と希望を捨てなかった人々の様子で希望を取り戻し、大量のギンガライトスパークの力で復活
(しかもこの時新バンクに加えて主題歌の「ウルトラマンタロウ」が原曲で流れるファン感涙の演出付き)。
そしてそのまま肉弾戦でダークルギエルを圧倒、ストリウム光線とダークスパークの光線の撃ち合いになるが、
ギンガを助ける事を優先しタロウバリヤーに切り替え、タロウバリヤーを破られて光線をくらいながらも自らの光をギンガに与え続け、
「未来への希望」である主人公ヒカルとギンガを復活させ「ヒカル!未来を掴め!」と言葉を残して人形へと戻された。
戦闘時間は僅かだったものの、ダークスパークが無ければルギエルをそのまま倒してしまいそうな強さを見せ、
希望を繋ぎ退場と極めて印象的な活躍を見せた。
「ルギエル!お前が何を壊そうが、何を奪おうが、人間は立ち上がる!何度も、何度でも!
ウルトラマンが人間を救うのではない!人間と力を合わせ、戦ってきたのだ!」
続編の『ウルトラマンギンガS』では、自ら強化アイテム・ストリウムブレスに変身。
歴代のウルトラ兄弟の技を使えるギンガストリウムへの変身能力をギンガに与えた。
なおウルトラ兄弟の技を使う時は石丸博也氏による技名の呼称があるのだが、ストリウム光線に限り篠田三郎氏の声になっている。
『ウルトラギャラクシーファイト』シリーズでは光の国の重鎮として行動を取っているシーンが多い。
第1作『ニュージェネレーションヒーローズ』では ウルトラマンロッソ&ウルトラマンブルを 本人の意思確認なしに召集する。
妹・グリージョがさらわれたことを知るや否や飛び出していった彼らを見てかつての自分や息子と重ね合わせていた。
最終決戦ではギンガ達の元に駆けつけ、久方振りのギンガストリウムに変身させる。
第2作『大いなる陰謀』ではゾフィーと共に全Chapterに登場。
Chapter1では ウルトラマンマックスを救出しようとするリブットにK76星へ向かわせ、 グレート・ パワードから特訓を受けさせた。
マックス救出を達成したリブット達が帰還した後、彼に宇宙中からエリートの集まる「ギャラクシーレスキューフォース」への出向を命じる。
過去が時代設定となるChapter2中盤ではアーリートレギアとの交流が描かれた。
時系列を現代に戻った終盤ではかつてギンガとビクトリー、エックスに倒されたはずのジュダ・スペクターとモルド・スペクターのグア兄弟を見て驚愕する。
ジュダを倒したメンバーに光の国の人はいなかったが情報はいつ入手したのだろうか
先述のコスモミラクル光線はこの戦いで披露した。
Chapter3では久しぶりに光の国に帰ってきたタイガがウルトラの父・母に対して、
公の場では相応しくない呼び方をした際に注意をする も「まぁ良い、タロウ」と言われてしまう。
その後、80とユリアンの救援要請を受け、父から救援部隊を向かわせるよう指示を受ける。
指示を出すよう依頼すべきは同じ場所にいた宇宙警備隊隊長のゾフィーでは…
第3作『運命の衝突』プロローグではゾフィーと共にウルトラマンキングへ謁見する。
余談だが、『メビウス』で再登場したウルトラ兄弟は、元々人間体の無かった ゾフィーと アストラを除くと、
変身者は全て当時演じていた役者の方々なのだが、タロウに関しては例外的に東光太郎自体が登場していなかった。
そのため、『メビウス』放送当時は「篠田氏はタロウを嫌いなのか」「氏と円谷との間でゴタゴタがあったのでは」といった憶測、風聞があった。
ただし実際には篠田氏にも出演のオファーはあったが、舞台公演によりスケジュールが確保できなかっただけであり、別にタロウを嫌っているのではない。
むしろ篠田氏本人はタロウに出演した事を誇りに思っており、前述の最終回を踏まえた上で
「光太郎として出る事がむしろファンを裏切る事になるんじゃないか」と発言するなど現在でも深い思い入れを持っている事を公言している。
円谷側もそれを汲んでか、後発の作品でも『大いなる陰謀』までタロウは引き続き石丸氏が演じる形を取っている。
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