「言葉は無粋!!押し通れ!!」
白泉社発行の隔週青年誌『ヤングアニマル』で連載されていた三浦建太郎氏のダークファンタジー漫画『ベルセルク』に登場する、
「
不死者」の異名を持つ人外の戦士。
スーパーマンの
ヴィランではない。
本作の主人公である
ガッツとは宿敵関係であり、幾度か剣を交えている。
声優はTVアニメ及びゲーム版では、『
北斗の拳』の
ラオウや『
ドラゴンボール』の
リクームで知られる
内海賢二
氏が、
2012年・2013年公開の劇場アニメ『ベルセルク黄金時代篇3部作』では、
『
ストリートファイターIV』の
ザンギエフのCVなどを務めている
三宅健太
氏が担当している。
その正体は、人智を超えた異形の存在である「使徒」と呼ばれる怪物。
その中でも群を抜いた力を持つ実力者であると同時に、何よりも戦いを渇望し強者との戦いに最上の喜びを見出すという
戦闘狂でもある。
闘争と殺戮の日々を繰り返し、彼が戦場であげた首は何百何千とも言われており
さらにゾッドが死んだと噂される度に他の戦場に姿を現す事から「
不死のゾッド」と恐れられている。
戦場では伝説的な戦士として語り草にされている他、傭兵達の間では彼を
戦いの神として崇めている者も。
彼の武勇伝が知られている物だけで、百年以上も前から語り継がれている事も不死のゾッドと呼ばれる由来の一因である。
原作では素性が謎に包まれている登場人物が何人か存在するが、彼もその中の1人である。
同じく謎に満ちた人物であり、千年もの長きに亘り使徒と敵対している「髑髏の騎士」とは古くからの好敵手であり、
互いの過去についても幾らかの面識があるらしい。
作中で判明している数少ない事実とは、彼が人外の者である事、少なくとも300年以上に渡り生き続けている事、
果て無い闘争欲を満たすため100年の間にありとあらゆる戦場を渡り歩き
ひたすらに闘争と殺戮を繰り広げていた事が彼自身の口から語られている。
パワーメタル・バンド「ビースト・イン・ブラック」による、 ゾッドをイメージした楽曲「Zodd The Immortal」
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人間形態は一目見て分かる程に屈強な肉体を持つ巨漢である。
また、
斬馬刀や
戦斧といった大型の武器を好んで使用する。
体格は言わずもがな、戦闘能力においてもガッツを凌駕しており、
ガッツとの一度目の戦いでは、彼を完膚無きにまでに圧倒し絶体絶命の窮地にまで追い込んだ
(無論、その当時の彼が弱かったわけではなく既に卓越した戦闘技術を身に付けていた) 。
素手で人間を引き千切り、甲冑を身に付けた兵士をも容易く両断する程の膂力を持つ。
さらに並大抵の攻撃ならば物ともせず、まさしく人間離れした力の持ち主である。
その強さは、城攻めの際に送り込まれた
50人の切り込み隊や、
武勲を目当てにゾッドに奇襲をかけた
300人の傭兵団を事も無げに皆殺しにするなど、まさしく怪物そのもの。
また、戦闘狂であるがために戦いを邪魔する者には決して容赦せず、
ガッツとの決闘に横槍を入れられた事で激昂する一面も見せた。
使徒形態は人間の姿から一転、異形の怪物へと変貌する。
変身後の見た目は
雄牛の様な後肢と角、
獅子の頭部と前肢、
蝙蝠型の翼、大きく長い尾、
全身は獣毛に覆われた黒い巨獣という、まるで
キメラを思わせる姿である。
凄まじい膂力を誇り、鋭い爪で鋼鉄や岩盤をいとも簡単に切り裂く。
さらに、腕を切り落とされても即座に接合させる程の治癒能力と飛行能力も備えている。
原作では、ガッツの出生と過去を描いたエピソード「黄金時代篇」で初登場した。
ある戦争の攻城戦において鷹の団と交戦し、先遣部隊として送り込まれた50人の切り込み隊を一人残らず惨殺。
部隊の仲間を殺された事で業を煮やしたガッツは城に乗り込み、単身でゾッドに戦いを挑むも圧倒的な力で窮地に立たされてしまう
(ちなみに、ゾッドによれば自身の剣戟を相手が持ちこたえたのは50年ぶりらしい)。
機転を利かして何とか一撃を打ち込むガッツだったが、久方ぶりの強敵に狂喜したゾッドは魔獣の姿へと変貌。
満身創痍のガッツに止めを刺そうとした時、リーダーのグリフィス率いる鷹の団によって阻まれる。
ところが、決闘を汚された事で激昂したゾッドにより兵士達が次々と蹴散らされていく中で、
その隙を突いてグリフィスがガッツを救出するも、ゾッドに追い詰められてしまう。
この時、2人が咄嗟に見せた連携で片腕を斬り落とされるも両者を圧倒するが、 グリフィスが所持していた
「
真紅のベヘリット」
*1を目にすると、謎めいた予言を言い放ちその場を飛び去ってしまう。
その後は、様々な事情と経緯を経て鷹の団は逆賊として王国軍に追われる身となってしまう。
逃走の日々を続けるも、国王により追っ手を命じられた罪人のみで構成された部隊「黒犬騎士団」の追撃を受けてしまい乱戦となる。
黒犬騎士団の頭目であり、ゾッドと同じく人ならざる存在の使徒であるワイアルドはグリフィスを殺そうとするが、
その矢先に再び姿を表したゾッドの手に掛かり逆に殺されてしまう。
そして城攻めの時と同様に、意味深な言葉を残して立ち去るのだが…。
この数日後に本作、いや漫画史上に残るであろう最悪のエピソード「蝕」が巻き起こる。
+
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黄金時代篇以降では |
その後の数年間もこれまでと同様に強者を求めて各地の戦場を放浪していたらしく
戦いに明け暮れ、その度に死体の山を築き上げていたが、ある戦場で光の鷹(グリフィス)と出会う
(蝕によってグリフィスは、使徒を統べる 魔王「ゴッド・ハンド」の一人へと転生した)。
強者を欲していたゾッドは、グリフィスに戦いを挑むが敗北する。
この戦いでゾッドは一瞬で身体を真っ二つにされたのだが、そこは夢と現実の狭間の空間であったらしく、
戦いの後に目を覚ました時、彼の身体は健在であった。しかし、その際に切り落とされた左の角は消失してしまい
それ以来は右の角が肥大化して巨大な一本角となる(ページトップの画像を見ると角の太さの違いがお分かり頂けるだろう)。
敗北したゾッドはグリフィスの忠実な部下となり、彼が現世へと再臨した際には逸早くその場へと駆け付けた。
その後は受肉したグリフィスと共にガッツの前に現れ、憎悪を燃やすガッツと再び死闘を繰り広げた。
この時のガッツは「ドラゴン殺し」を手に入れ、さらには数々の使徒との闘いを経て、
一度目の戦いとは比較にならない程の実力を身に付けており、ゾッドを相手にして互角以上の戦いぶりを見せている。
だが、グリフィスの命令により戦いを静止されたために、またしても決着が付く事は無かった。
この戦いの最中にガッツ達の拠り所であった鉱洞が破壊され、彼が新たな旅路を歩むためのきっかけともなっている。
現在ではグリフィスが世界中のほぼ全ての使徒達を集結させて結成した「新生鷹の団」を率いて、
自身の野望を果たそうとする傍らで、敵対者を殲滅すべく活動している。
飛行能力を活用し、その背にグリフィスを乗せ 乗騎となる事も多い。
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使徒の中でも有数の猛者であり、なおかつ古参の存在と思われるが、その思考や行動原理は他者と比べて独特である。
前述の黄金時代篇では、敵将との戦いで窮地に陥ったガッツに己の大剣を投げ与え命を救った。
また「蝕」によって開かれた異空間で使徒達が狂宴に興じる一方で、門番の役割を務めていたゾッドは蝕に対してまるで興味を示しておらず、
さらには異空間から脱出してきた「髑髏の騎士」と半死半生のガッツらを見逃すなど、明らかに他の使徒と比べても異質な一面を持ち合わせている。
また、あるエピソードでは、ガッツ一行と新生鷹の団の双方にとって共通の敵である強大な力を持つ使徒に対抗するために、
一時的にガッツと共闘し見事に退けた。まあ、共闘の最中にも互いに本気で殺し合おうとしてたわけだが
常に強者を求め続けているが、もはや大抵の人間では相手にならないために、
自身の同族とも言える使徒達を相手に戦いを挑んだ事も幾度かあったが、
欲求は満たされるどころか、ただ空虚感だけが残ってしまうらしい。
そんな中でも、髑髏の騎士とガッツは己の欲望を満たすにふさわしい数少ない敵であり、
彼ら相手には嬉々として戦いに臨み、特に髑髏の騎士は終生の宿敵としても認めている。
(以上、Wikipedeaより一部転載、改変)
また、ゲーム版である『ベルセルク-喪失花の章-』(DC)と『ベルセルク-聖魔戦記の章-』(PS2)の両作品にもしっかり登場している。
前者では中ボス、後者では何と
ラスボスとして登場し、ガッツ達の前に立ちはだかった。
MUGENにおけるゾッド
長らくの間、
マスコットのゾップルライバルである
ガッツの強力な
ストライカーとして活躍していたが
この度、
GN先行者や
クラリックなどで知られるmaruhen氏の手で正式にMUGEN入りを果たした。
同氏製作のキャラ達と同様に、
3Dモデリングを用いて製作されている。
ボイスは内海賢二氏…ではなく、何と
ライオンや
虎といった野生動物の音声を加工したものを使用。
さらにキャラのモチーフとなっているのも、maruhen氏が色々な海外の土地を訪れた折に、
アラスカで実際に見かけたという
グリズリーから着想を得たとの事である。
・・・・すごい製作者だ。
本体の現行版はver. 1.0で、氏のサイトで修正パッチ(ver. 1.2)と共に公開中である。
こちらの解説動画にてサイト先へのリンクも表示されている。なお、改変や再利用なども自由。
SFFファイルの容量が約80MBと若干重いが、一挙一動が非常に滑らかで
ぬるぬる動きまくる
(ちなみに、maruhen氏製作のキャラの中では最もファイル容量が大きかったりする)。
上記の画像を一目見れば分かるが、所謂
巨大キャラである。
高い攻撃力と広域のリーチを備え、さらに一部の必殺技には
ハイパーアーマーが付加される。
アーマー中に攻撃されると被ダメージが1.2倍になる反面攻撃力が上乗せされる、肉を切らせて骨を絶つ仕様。
巨体で重く、地上では地面との摩擦が強く働く(=ヒットバックが小さくなる)ために、
小技の連打などが標準的なキャラより多く当たってしまう。
逆に空中での連続技は、独自処理(敵のHitDefに設定されたyaccelを受け付けない)により、
北斗系のキャラらが持つようなステートを奪うもの以外の普通の浮かせ技は、
喰らっても大抵その場でダウンしてしまうのでかなり入りにくい。
また、原作同様巨体に似合わぬスピードを誇る。
MUGENにおいても原作さながらに、豪快に暴れ回る姿を見る事ができるだろう。
+
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各種技解説 |
ダッシュ |
→→ |
バックステップ |
←← |
空中受身 |
X+A (足払いも受身可能) |
空中方向転換 |
(前方ジャンプ中) ←← |
引っかき |
X |
引っかき(連携) |
X、X、X(Y) |
弾き上げる |
← + X |
弾き上げる(追撃) |
X(Y) |
抜き手 |
←、→ + X |
殴る |
Y(アーマー付加) |
殴る(連携) |
Y、Y、Y |
殴る(追撃) |
X,X(Y) |
水平に殴る |
→ + Y (アーマー付加) |
打ち上げる(中段) |
← + Y,Y |
投げ |
A |
投げ(追撃) |
X(Y) |
上段返し投げ |
相手の上段攻撃に合わせて←+A |
上段返し投げ(追撃) |
X(Y) |
角返し |
地上ガード中にX+Y(要1ゲージ) |
- 抜き手
- 主に遠距離の相手への牽制に。また、相手と密着状態で繰り出すとめくりにも使える。
- 殴る(しゃがみ状態)
- 多段ヒットする打撃技だが、アーマー効果は無し。相手を遠ざけたい時などに有効。
- 水平に殴る
- 発生が遅く相手が低姿勢だと当てづらいが、単発攻撃では最大ダメージ。単独使用時は空中防御不可なので注意。
- 角返し
- 打撃属性によるガードからの切り返し技。唯一ゲージを必要とする技でもある。
-
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レベル制の
AIがデフォルトで搭載されており、10段階のレベル設定が可能。
初期設定のAIレベル(5)は
強ランク程だが、レベルが上昇するにつれ、
攻撃速度アップ、
コンボの増加や
投げからの追撃といった具合に戦法のバリエーションも強化される。
MAXのAIレベル(10)では上記の空中コンボ殺しも相まって、凶ランクに相当する強さになる。
逆にレベルを下げると、攻撃速度の鈍化・投げや
ゲージ技の不使用といった弱体化がなされ、
並キャラでも戦える程度の強さに抑える事が可能と、強さを細かく変更する事ができる。
また、カサイ氏による専用
ステージ「地下迷宮」も公開されている。
「どこへ行く?貴様の心臓はまだ動いているぞ。
戦え!!肢体がちぎれるまでこのオレと…!」
出場大会
+
|
一覧 |
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み
|
出演ストーリー
+
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ベヘリットについて |
人間の眼・鼻・口などのレリーフが乱雑に配置されている卵型の物体。
人の運命を司るという「神」によって生み出されたもので、「魔法の石」や「異界への喚び水」とも呼ばれる。
ただの物体ではなく、生きているらしく時々瞼や口を見開いたりする。
さらに使徒や死霊の引き起こした怪異に共鳴して小刻みに震えたり、表情を作ったりする事も。
普段は単なる石ころの様な物に過ぎないが、所有者が耐え難い渇望や絶望に襲われた時、彼らの慟哭に共鳴する。
共鳴すると、散らばったレリーフが正しい位置へと配置され、目と口を大きく開いて血涙を流す。
そして現世と異界の深層を繋ぐ扉を開く鍵となり、「ゴッド・ハンド」が召喚され「降魔の儀」が執り行なわれる。
この「降魔の儀」とは、ベヘリットの所有者が最も大切としている存在を生贄に捧げる事によって、
所有者を強大な力と異形の姿を持つ魔物、「使徒」へと転生させる儀式である。
因果律によって選ばれた者が様々な形で手に入れる事になり、たとえ手元から離れても然るべき時に然るべき者の手に必ず戻る。
逆に因果律に選ばれていない者が入手しても何事も起こらず、やがては手元を離れてゆく。
なお、ベヘリットの色は様々であり、本編でガッツが所持している物は青色である。
その中でも真紅のベヘリットは、別名「覇王の卵」とも呼ばれている。
ゴッド・ハンドに転生する資格がある者のみが手にする事ができ、その名の通り真っ赤な色のベヘリット。
216年に一度だけ現世に出現し、覇王の卵の呼応時には日蝕を伴う。
更に余談だが、 『銀魂』にはこのベヘリットに顔がそっくりな魔界の生物「パンデモニウムさん」が登場する。
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最終更新:2023年06月05日 21:26