ハン・ジュリ


       

「目を使うまでもなかったな
       ヘボい相手だぜ」

ストリートファイター』シリーズに登場するキャラクター。
漢字表記は「韓 蛛蜊」、アルファベット表記は「Juri Han」。
『スパIV』以降の『ストリートファイターIV』シリーズ、『V』(DLC)、『6』、
及びクロスオーバータイトル『ストリートファイター X 鉄拳』にプレイアブルとして参戦している。
同シリーズにおける初の韓国出身キャラクターというわけではない
主に下の名前の「ジュリ」で呼ばれるが、『ギャラクシーファイト』の女盗賊とは無関係。
アルファベットの綴りの所為か、シャドルー親衛隊Juliに間違われる事も多々。


キャラクター設定

S.I.N構成員でセスの部下。コードネームは「スパイダー」。
15歳にして韓国テコンドー界のトップに君臨するほど天賦の才を持って生まれたが、
シャドルーを調査していた検事であった父親諸共シャドルーに拉致され暴行を受け、左眼を失った。
それ以来ベガを殺すためにセスに接近、彼の立場を利用する目論みでS.I.Nに服従している。
つまり裏切る気満々で入ってきており、本心ではセスとベガの共倒れを狙っているのだが、一方でセスもそれに気づいている上で利用している。
両親と左眼を奪われた恨みを忘れておらず、ベガやかつて所属していたキャミィを含む親衛隊に対して激しい憎悪を抱いている。

性格は極めて残忍で享楽的。戦う事、そして倒した相手を徹底的に破壊する事を何よりの楽しみとする。
相手の命を奪う事にためらいを持たず、その性格から結果的には殺し屋として優秀な働きをしている。
快楽主義にして嗜虐性を隠そうともしない悪女で、くねくねとした魅惑的でしなやかな動き、いかにもドSな悪役口調、
そして時折相手を挑発するかのようなモーションが癖になる、
濃い口の面子が揃う『ストリートファイター』のキャラクターの中でも、ちゃんとキャラが立った味のあるキャラクターである。
外見は、捻れて尖ったお団子ならぬクロワッサン頭、「スパイダー」の異名通りに蜘蛛をモチーフにした、上半身のスリムさが際立つアクティブな服装が特徴。

戦闘では左眼に埋め込まれた風水エンジンと呼ばれる特殊な義眼によって得た超常的な能力で戦う。
+ 風水エンジン
セスに埋め込まれた丹田(たんでん)エンジンの応用で視神経を介して脳に繋がっており、この装置を用いて脳を刺激して自身の敏捷性を増強したり、
周囲の樹木や生物から発せられる「気」を無理矢理絡め取り、それを練り上げる事によって「気」を使えるようにしている。
ただし使用すると生命力を消費するらしい。

特に、「ほぉんと蹴られるのが好きだなぁ……お前(パーソナルアクション)」といったサディスティックな言い回しと、
「惚れちゃったぁ?(春麗ライバルデモ)」といった艶のある豊富な声のバリエーションのお陰で、
実装直後からドMなあんちゃんたちがこぞって下僕になりたがっている
一方で、コンティニュー時の所作やられボイスに萌える、鼻っ柱折りたい系のドSユーザーも少なからず居るとか
一挙両得とはこの事か。

声を当てている喜多村女史にとってはこのキャラクターが初の悪役という事だが……うっウソだろっ!?

韓国プレイヤーの「今まで韓国出身のキャラがいない!」という要望を受けて誕生したキャラクターでもある
(前述の通りいないわけではなかったのだが、あまりにもマイナーすぎて実質いないも同然だった事は否めない)。

開発当初は「テコンドー」「韓国勢」「女性」の3エッセンスのみで進められた為、デザインがまとまらなかった。
が、「悪役」という要素が決定してからは、現在の要望した韓国プレーヤーの皆さまが抗議に来るような、強烈なキャラクター」に仕上がったという。
当初は「こんな韓国人がいるか」という批判もあったものの、「火を噴いて手足が伸びるインド人がいますか?」と切り返したとか。
+ その人気の程は……
キャラ使用率も一時期は5位まで昇ったので、日本ではそこそこ受け入れられているのだが、
『スト鉄』について語る小野プロデューサーのツイッターによる発言によれば……
肝心の韓国で、全く彼女の人気がでなくって、おまけに韓国の新聞には、叩かれるっていう悲劇のキャラなので、
ちょっと躊躇しちゃいます・・・(涙)
※『スト鉄』にジュリを希望した人への返信。 ソース

海外の記事をざっと調べてみると、
「せっかくの韓国キャラなのに悪役かよ」「テコンドーの女キャラなんだからもっと清純派だろ!」
「こんなえっちぃ服ちょとシャレならんしょ、もっと素朴な格好にすべき!そうするべき!」
……と、わざわざ自作のジュリ像を描いた画像付きで抗議する意見もあった。興味のある人はググってみるべし。
まとめると「ジュリ好き。これでいい。だけど韓国は関係ないだろ!いい加減にしろ!訴訟も辞さない」ということらしい。
……確かに、もし『スト』シリーズの日本出身キャラが何故かエドモンド本田だけだったらと仮定すると、分かるような気もするが。
「人気が出る」という問題も、昨今では中々複雑な要素が絡み合っているようだ。
まあ、韓国人が作る日本人のキャラクターもかなり可笑しい事になっているので(ry

そんな彼女も2013年ごろにカプコンから発表された『ストリートファイター』シリーズ人気投票では
全体ランキング、日本ランキング、欧米ランキングすべてでベスト8以内に入るという安定感を記録。
更に韓国人ユーザーによるファンアートがよく描かれるなど、
後発の新規キャラとしてはユーザー達から無事に受け入れられているようである。

余談だが、悪役としての指針が決定した後も迷走は続いたようで、
年齢レーティングに抵触するようなモーションが没案にありました(笑)」と公式ブログで語られる位、
開発時にはハジけていたキャラクターだった模様。
もしかするとスタイリッシュ痴女になるやも……というところだったらしい。それはそれでニコニコ的には美味しかったかもしれない
『スパIV』の画集に沢山のジュリ没案が載っているので、興味のある方は購入して確かみてはどうだろうか。
実はコスチュームの没案に本当にベヨネッタそっくりな服を着たジュリがいる。

+ 外部出演での扱い
『プロジェクトクロスゾーン』には、セスと共に出演。S.I.Nの工作員として自軍と敵対するが、
中盤においてセスに始末されそうになった所で、ソロユニットとして全味方キャラ中一番最後に自軍に合流する。
最後のユニットだけあり、敵を激しく上下に動かす部分があって(クロスヒットさせてても動く)かなり癖が強い。
代わりにスキルは有用で、ソロアタック+1、反撃キャンセル、SPD2倍ととても優秀。

戦闘前会話ではほとんどの自軍キャラに暴言を吐く口の悪さで、
あのT-elosよりも口が悪い(まぁこの作品でのT-elosはかなり性格が丸いのだが)。
トラウマ持ちの面々の心を抉るのが掛け合いでの役割となっている。
まぁ、『サクラ大戦』シリーズから出演のエリカには随分と調子を崩されてはいるが。
シナリオ中では、仲間になった後はさほど出番は無いが、特技である「道を忘れない」がちょっとだけ役に立つシーンがある。
意外な事に流派には拘りがあるようで功夫が足りないと言われた時に「テコンドーだけで十分」と返したり
(よく指摘されているがジュリ(とアキラ)の返しはおかしいが)、
アキラから「(脚から綿飴みたいなのがでるから)テコンドーの使い手…なんだよな?」と疑われてキレたりしている。

ちなみにシナリオでは半ば春麗に脅される形で嫌々加入するのだが
初期設定の「好きなもの:巨乳」や春麗のライバルデモを知ってる人からは、
「嫌がってるように見えて実は内心めちゃくちゃ喜んでるだろ」と言われる事も。実際加入してからはなんだかんだで楽しそうである。


キャラクター性能

テコンドーだけあって足技主体で戦う。
変わった技の多い中級者以上向けのキャラ。

特に「風破刃」の仕様が特徴的で、(キックだけど)所謂波動拳タイプの技なのだが、
コマンドを入力すると蹴り上げる攻撃をし、その後ボタンを離すと飛び道具が出る」というもの。
一見面倒そうだがボタンを押しっぱなしにする事で飛び道具を放たずに待機する事が可能であり、最大弱中強のボタン3発分を溜める事が出来る。
これを利用して何度も発射する事が出来るし、いつでも飛び道具を撃てるというプレッシャーを与える事も出来る。
また飛び道具はガードさせて有利で発生も速く、飛距離に限界がある事を除くと飛び道具自体の性能も高い。
最初の蹴り上げも飛び道具を打ち消す効果があり無駄な行動ではない。
これで中距離を制しつつコンボを決めるチャンスを狙うのが主。

ウルトラコンボは「風水エンジン」と「回旋断界落」の二つ。
彼女を象徴する前者は一定時間、地上通常技のチェーンコンボ・必殺技キャンセルを可能とする強化技。
中段から下段、下段から中段というラッシュも可能で、固め・崩し性能はなかなかの物。
後者はロック演出有りの打撃技。
「風水エンジン」よりも取っ付きやすく対空や突進狩りにも使えるが、攻撃時に高く飛ぶため、外した時の隙は全一。
フィニッシュ前の台詞がとってもドS。ありがとうございます。

弱点としては、
といったものがある。


MUGENにおけるハン・ジュリ

+ Werewood氏(Borewood氏)& Orbinaut氏製作
  • Werewood氏(Borewood氏)& Orbinaut氏製作
MUGEN1.0以降専用。
セスと同じく根性キャプチャーで作られたものだと思われるがぬるぬる動く。ただしその分サイズは大きめ。
なんとニュートラルポーズ100枚(同一の画像も含まれているためSFFに登録されている画像は50枚)もの画像が使われている。
ウルトラコンボはイントロ時に方向キーで選択する仕様。
他の原作の技やシステムは大体再現されている。AIは一見それっぽい記述はあるが搭載されていない。
余談だが勝利時に出る台詞の日本語版がカンフーマンのままなので……。

+ chuchoryu氏製作
  • chuchoryu氏製作
こちらは手描きドットで作られており、WinMUGENでも使用可能。
現在は海外サイト「The Mugen Multiverse」にて代理公開されている。
readmeによると『ストIV』、『CVS』、『ZERO』をベースとして製作されているようだ。
ただし、作者自身は『ストIV』をプレイした事が無いという(動画を見て参考にしている模様)。
キャラ本体のドットに加え、エフェクトカットイン演出など、気合いが入っている。ボイスも完備。
2017年4月1日更新の最新版ではデフォルトAIの追加に加え、通常投げも前後2種類がようやく実装された。

ホルン氏により外部AIが公開されており、上記最新版にも対応済み。
恒例のコンボ・立ち回り・反応・ガードレベルを設定可能。想定ランクは強との事。
紹介動画
プレイヤー操作

+ Prime SC氏製作
  • Prime SC氏製作
MUGEN1.0以降専用。
chuchoryu氏製ジュリのフレーム数、当たり判定ヒットスパークなどを調整し、新たな動きを追加したもの。
ボイスは日本語と英語の二つを選択できる。
AIは搭載されていない。
紹介動画(DLリンクあり)



「そうそう 人生なんて死ぬまでの退屈しのぎ

       ま、オマエのはここで終わるけどな

出場大会

更新停止中
削除済み
非表示

出演ストーリー

プレイヤー操作

水没&逆流withとっつき娘(mission130、chuchoryu氏製)


最終更新:2023年06月24日 01:38