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STORY1
「僕は......一体どうすれば......」
軍の会議室で、僕は難題に頭を抱えていた。
徹夜で考えを巡らせ続けて、酷く疲れている。
徹夜で考えを巡らせ続けて、酷く疲れている。
それは、遠い故郷の家族に送る電報の文面が、
一文字も思いつかないという難題だった......
一文字も思いつかないという難題だった......
先の戦争で隊の皆を無事に帰還させ、数日が経つ。
たまには親孝行をと、電報を隊員から勧められたが、
僕は入隊後8年間も、家族に連絡をとっていない。
僕は入隊後8年間も、家族に連絡をとっていない。
「今更、送ることなんて......」
僕は、家族との記憶を思い出しながら、
送らずに済ませる言い訳を考え始めていた。
送らずに済ませる言い訳を考え始めていた。
STORY2
相も変わらず、拠点で騒ぐ隊員たち。
彼らは家族とどんな電報をやり取りしているのだろう。
足がかりを得ようと、僕は話を聞き回ることにした。
彼らは家族とどんな電報をやり取りしているのだろう。
足がかりを得ようと、僕は話を聞き回ることにした。
ある隊員は、隊長に昇進したと、
出まかせの出世を電報で伝えたらしい。
息子の活躍を知らせ、両親を安心させるのだという。
出まかせの出世を電報で伝えたらしい。
息子の活躍を知らせ、両親を安心させるのだという。
ある隊員は、両親との思い出を伝えたらしい。
昔、ボール遊びをよくしていたと話し、
息子不在の寂しさを紛らわせてあげるのだという。
昔、ボール遊びをよくしていたと話し、
息子不在の寂しさを紛らわせてあげるのだという。
皆、家族との電報に込めた想いを楽しそうに語る。
数々の戦争で、命を預けあってきた隊員たち。
数々の戦争で、命を預けあってきた隊員たち。
なのに、今は感じられずにはいられない。
僕と彼らの育った世界の距離を......
僕と彼らの育った世界の距離を......
STORY3
僕の両親は。反戦争を唱える活動家だった。
祖国は軍事国家。両親の活動のせいで、
僕は幼い頃から奇異の目で見られながら育つ。
街で聞く陰口は、全部両親へのものだと思えた。
祖国は軍事国家。両親の活動のせいで、
僕は幼い頃から奇異の目で見られながら育つ。
街で聞く陰口は、全部両親へのものだと思えた。
ある日、父親が軍に射殺された。
反戦の理想を掲げ、熱心に演説をし続けた父は、
何も成し遂げずに死んだのだ。
反戦の理想を掲げ、熱心に演説をし続けた父は、
何も成し遂げずに死んだのだ。
僕は勝手に、父から無駄な生を生きるなと学んだ。
僕は入隊を望み、軍でのし上がると息巻く。
その志を愚行だと言う母親を蔑み、
嫌気がさした僕は、強引に家を出ることにした。
その時、母親が向けた虚ろな目を忘れはしない......
その志を愚行だと言う母親を蔑み、
嫌気がさした僕は、強引に家を出ることにした。
その時、母親が向けた虚ろな目を忘れはしない......
記憶の奥底に封じた、家族と過ごした日々。
思えば、あの頃に豪語していた出世もできていない。
思えば、あの頃に豪語していた出世もできていない。
散々悩んだ挙句、僕が母親に宛てた電報の内容は、
たどたどしい8年分の謝罪だった......
たどたどしい8年分の謝罪だった......
STORY4
僕が電報を送るために悩んだ時間とは裏腹に、
故郷にいる母親からの返信はすぐに届いた。
勘当されて当然の僕に、母親がぶつけた想いは......
故郷にいる母親からの返信はすぐに届いた。
勘当されて当然の僕に、母親がぶつけた想いは......
「あなたが生きていていれば十分」
僕は何も分かっていなかった。
分かろうともせずに生きてきた。
分かろうともせずに生きてきた。
父親の反軍の活動の真意も、
入隊を否定し続けた母親の真意も......
入隊を否定し続けた母親の真意も......
過去の過ちが消えることは、決してない。
目の前に並ぶ大切な仲間たちと、
彼らの家族に想いを馳せる。
彼らの家族に想いを馳せる。
この光景をこの目で見られたことが、
僕が最も誇れる、命をかけて成し遂げたことだ。
僕が最も誇れる、命をかけて成し遂げたことだ。
僕は彼らに敬礼する。
込み上げるこの 想い は、伝わらないだろうけど。
込み上げるこの 想い は、伝わらないだろうけど。