NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

魔女の断章

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nier_rein

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一章 例の

「 のテスト、自信の程はどうだい?」
魔法実 室への移動 中、親 の彼が私の隣に来た。
その は相変わらず元気よく、ツンツンと外を向いている。

「あら、あなたがそれを聞くの?
 この前のテスト、私に負けたくせに」
「 で 回するさ」
「せいぜい  って。また返り討ちにしてあげるわ」
こんな軽口を き合うのも、いったい何度目だろうか。

――魔法使いの素 を持つ子供たちを集めた『学 』。
そこの生徒である私と彼は、学期ごとに成績を い合っていた。

予習復習を欠かさない私はともかく、
遊んでばかりの彼まで学年トップなのは、ちょっと だ。

戦績は今のところ五勝五 。
今学期の成績発表まであと少し、
できればここらで大きく引き しておきたい。

  合なことに、 のテストは私の得意な教科。
つまり、ここ一番の勝負時だ。


実 室に くと、
すでにクラスメイトたちが実技  の用意をしていた。

内 は、物質を のものに変化させる変換魔法。
魔力の強さだけではなく、 細な調整技術も必 とされる。
他の生徒が 物や 物を出している中、
私は変換の しい を  していた。

これが成 すれば、きっと彼に勝てるはず……

さっそく の上に を 定して、魔法の  を始める。
 の先から光が れ出し、 の体を んだ。
変換先の姿――今回は ――を強く思い かべながら、
多すぎず、少なすぎない量の魔力を注いでいく。

「……!」

ところが、 中から私の意志に反し、
魔力の量が急に増加し始めた。
ぶるぶると える 。力が 走していく。

「 を放しなさい!」
 変に気づいた先生が私の元へ駆け寄ってきた。
 う私に、先生は「いいから!」と叫んだ。

 を っているのも限界になり、私は思い切って手を放す。
教室中に生徒たちの 鳴が響いた。

私の手を れた は、
空中でくるくると回転しながら、 に魔力を注ぎ ける。

「げぇ、なんだあれ」
過 な魔力を受け、 は大きなスイカのように らんだ。
それはやがて私の身長と同じくらいまで大きくなり……

「うわ、やばい!」
ひどく い音を立てて…… 発する。

あたりには飛び った肉が り付いていた。


これが、3日前までに きた話。

実技  は 々な結果に終わった。
成績勝負も間違いなく負けだ。
だが、今となってはそんな事どうでもいい。

「なんで……魔法が使えないの……」
あの 業以来、私の魔力は不安定なままだ。
そのせいで、以前のように魔法を使うことができないでいた。

うなだれて自分の部屋へと帰る 中、
 段の にいる生徒たちの声が聞こえてくる。

「聞いた?  大 発事件。」
 実 室の掃除、大変だったらしいよ。もうぐっちゃぐちゃで」
「あれやらかしちゃったの、――なんでしょ?」
自分の名前が聞こえた気がして、思わず身を隠した。

「ねえ、もしかして例の
 『魔法が使えなくなる前 』なんじゃない?」
「ああ、先 が言ってた……」
その言葉を聞いて、ふと思い出す。
 分と前に聞いたくだらない 。

――10歳を えた魔法使いは、最も魔力が揺らぎやすい。
もし力が不安定なまま 月の夜を えると、
二度と魔法が使えなくなってしまう……

初めて聞いたときは一笑に付した。
でも、今は笑うような気分になれない。

「どうしよう……」

私はこの前10歳になったばかり。

そして、 の 月の夜まで、
あと一 間しかないのだ……

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