NieR Re[in]carnation ストーリー資料館

記録:血盟の汀

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nier_rein

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キャラクター  ゼロ



第1話

砂浜を引きずるように進む、傷だらけの女と竜。

女の名はゼロ。
歪な『花』に右目を侵された、最強の剣士。

竜の名はミハイル。
言葉を話す、白く幼い竜。

二人は今まさに、死にかけていました。


傷口からはおびただしい血が流れ、
海岸には蛇のような赤い道が残っています。

その跡を追って現れるのは、大勢の兵士たち。
彼らは、裏切り者を殺せ、と息を荒らげ迫ってきます。


限界だ。もう逃げられない。

女は剣を強く握り、覚悟を決めます。
剣士に応えるように、竜は血まみれの咆哮を上げます。

まだ終われない。死ぬわけにはいかないと。


第2話

波のように押し寄せてくる兵士たち。
傷口から血風をなびかせながら、応戦する剣士。

そんな中、
剣士の赤く染まる視界の端。そこに映るのは、倒れゆく竜。

白い体躯に刺さる無数の刃。
竜は地に伏せたまま、か細い声を上げます。


女の髪が怒りで浮き上がり、目の前の兵士を一瞬で両断。
砂を蹴り上げ、竜の元へ駆け寄ります。

「キミを死なせない」

女は竜を庇うように前に立ち、振り返ります。


トン。

気づくと、その胸に深々と矢が刺さっていました。
その矢を取ろうとする手にも、次の矢が。
憎々しげに敵を睨みつける為、上げた顔。
その目を狙いすましたかのように、三の矢が撃ち抜きます。


血まみれの指から、ゆっくりと剣が落ちていきました。


第3話

緩やかに動いていた女の心臓が、完全に止まりました。

兵士たちから歓声があがります。
裏切り者は討たれたと。

兵士たちが、残された竜を殺そうとした瞬間、
女の『死体』が、叫び声を上げました。


その絶叫に呼応するように、
右目に生えた『花』が紅に光ります。

そして一瞬にして、
人間の身体を超える大きさまで膨れ上がり......


その『花』の中央から、血塗れの人間が『生え』てきます。
それは、生まれ変わった剣士。
『花』の力を持つ、悪魔。


「終われない。まだ......オワレナイ......」

蘇った女は剣も持たずに兵士に襲いかかり、
純粋な暴力だけで兵士を次々と潰していきます。

しかし、それでも多勢に無勢。
女は全身を剣で貫かれてしまいました。


すると再度響く、女の叫び声。
巨大化した『花』の中央からまた、女が蘇ります。

手足をもがれても、矢が頭を貫いても、
女は何度も蘇り、兵士たちに襲いかかりました。
それはまるで、無限の悪夢のように。


第4話

女は砂浜に腰を落としました。
鋭く息を吐く音が、緩やかに落ち着きを取り戻します。

戦いは終わりを告げ、
波の音だけが赤黒く染まった海岸を包んでいました。


しばらくして、回復した竜が目を覚まします。
全滅した兵士たちを目にし、女に向けて感謝を伝えました。

「守ってくれてありがとう。ゼロ」
巨躯に似つかわしくない、無邪気な子どものような声。

当たり前のことをしただけだ、と竜に返す女。
絶対にキミだけは守らなくては、と女は思っていたのです。



女の右目に咲く『花』。
これは呪われた力。世界を滅ぼす忌まわしき力。

この『花』を滅ぼせるのは、竜の種族のみ。

キミが成長して強くなったら......
それはいつか伝えねばならない、最後の願い。

でもその時が来るまでは、
キミは私が守る、この命が何度尽きようとも。
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