ゆきずりの唇

  • 分類:長編小説
  • 初出:「読売新聞」夕刊 2000年1月24日~9月2日
  • 連載時挿絵:蓬田やすひろ
  • 初刊:2000年/中央公論新社
  • 刊行回数:2回
  • 入手:古書のみ(電子書籍あり)

あらすじ

 晶子は視線をひいて、口紅を塗り終えたばかりの顔を眺めてみた。
 化粧のノリは悪くなかったし、いつもより明るめに作った顔を、晶子は優しく見守った。
 そのはずだった。

ある日ふっと夫に嫌気がさし、家出を考えていた四十八歳の晶子の元に、娘・陽子の婚約者で夫の部下の村瀬から電話が掛かってくる。陽子に愛人がいるらしいというのだが――。

登場人物

  • 藍沢晶子
    • 48歳の主婦。旧姓吉野。
  • 藍沢紳之
    • 晶子の夫。
  • 藍沢陽子
    • 晶子の娘。
  • 村瀬一史
    • 紳之の部下。陽子の婚約者。
  • 広田祐三
    • 晶子が新幹線で乗り合わせた男。翻訳家。
  • 桂木
    • 晶子の友禅染の師。
  • 谷川
    • 元小学校教師の老婆。

解題

読売新聞夕刊に連載された恋愛長編。連城三紀彦にとってはこれが最後の恋愛・大衆小説路線の長編となった。
章題には虹の七色が含まれており、こちらが『虹の八番目の色』というタイトルであるべきだったのではという説もある。

書籍は品切れだが、中公文庫版が電子書籍で入手可能。

刊行履歴

初刊:中央公論新社/2000年10月25日発行


だから、私から誘惑する……
藍沢晶子は、夫の優秀な部下であり娘の婚約者でもある青年を、愛してしまう――。
(単行本オビより)

単行本/310ページ/定価1500円+税/絶版
装丁/蓬田やすひろ DTP/ハンズ・ミケ

文庫化:中公文庫/2003年10月25日発行


四八歳の藍沢晶子には、陶磁器メーカーに勤める二歳上の夫・紳之と二三歳の娘・陽子がいる。二五年間の結婚生活を過ごした晶子は、ある冬の日、家を出る決意をした。その時、紳之の部下であり陽子の婚約者でもある村瀬からの電話が鳴った。自分より二〇も年下のこの青年を、晶子は奪いたくなる――。
(文庫裏表紙より)

文庫/381ページ/定価686円+税/品切れ/電子書籍あり
解説なし
カバー画/蓬田やすひろ デザイン/安彦勝博

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最終更新:2017年10月17日 02:54