昔この村に酒を醸するに宜き清水湧出しに、近村に泉村ある故今泉村と名けしという。後に文字を改めき。
府城の西に当り行程1里14町。
家数25軒、東西1町30間・南北1町54間。
四方田圃なり。
東6町・西2町27間
鷺林村の界に至る。その村まで4町。
南8町本郡橋爪組
西麻生村の界に至る。その村まで9町10間余。
北5町9間
下荒井村の界に至る。その村まで9町。
また辰(東南東)の方8町
東麻生村の界に至る。その村まで10町。
未(南南西)の方20間
寺堀村の界に至る。その村まで3町。
山川
清水
村より4町戌(西北西)の方にあり。
広6間計。
1町30間余西に流れ
鷺林村の界に入り
蓼川となる。
神社
白山神社
祭神 |
富士神? |
相殿 |
若宮八幡 |
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戸隠神 |
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稲荷神 |
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婆神 |
鎮座 |
不明 |
村中にあり。
鳥居あり。下荒井村坂内備前これを司る。
寺院
長泉寺
村中にあり。
山號を高雄山という。真言宗下荒井村蓮華寺の末寺なり。
天正19年(1591年)天台の僧豪圓という僧草創し、慶長5年(1600年)宥俊という僧住して長泉寺と名けしという。
本尊地蔵客殿に安ず。
古蹟
館跡
村北2町40間にあり。
東西30間余・南北10間余。
昔関山出雲守某という者住せし所という。字を屋敷と称し井の跡あり。
北の方に五輪壇と称する小壇あり。もとはここに五輪ありしという。
南の方の田に柳館屋敷前等の字あり。
ここより1町計隔て北の方に出雲河原という処あり。
旧家
惣左衛門
関山出雲守が末葉にての後に農民となり享保の頃(1716年~1736年)まで出雲守が館跡に住せしという。
家に槍1筋を伝ふ。
頭無清水
この地区の北西(鷺林地区の北東)に頭無清水という所があります。
案内看板の記述を引用
イトヨ(頭無清水)
イトヨ(通称とげちょ)はトゲウオ科に属する淡水魚で、学名とガステロステウス、アクレアーツスという。陸封型と降海堅に分類されるが、当地に生息するイトヨは陸封型である、水温が12度から18度くらいの綺麗な清水の沼や川などに棲むので、生息地はごく限られている。
イトヨは大きいもので4㎝から7㎝くらい。背筋に3本、両腹に2本づつの鋭いトゲを持ち、鱗は鎧のような形状をなしている。春になると体は青緑色を帯びてきて、産卵期になると嘴で砂や礫を掘って巣を作り雌を導いて卵を生ませて育てる。ほかの魚には見られない特異な習性をもっている。
昭和六十三年五月七日
会津若松市教育委員会
gooの地図で見ると蓼川向という地名があるようです。
この地名の東に堰があるのですが、これが旧・蓼川でしょうか?
最終更新:2020年03月07日 12:04