この村もと原村に作る。本郡に同名あるに因り寛永7年(1630年)南の字を加ふという。
また、田中・関屋・大門・花河原とて4区に住せり。
元禄中(1688年~1704年)宇都宮街道を開きし時ここに移す。
府城の南に当り行程3里。
家数28軒、東西47間・南北3町35間。
東は山に倚り、南は
香塩村に続き、西北は
田圃なり。
村中に一里塚あり。
山川
二重平山
村より丑寅(北東)の方11町余にあり。
北を吉沢山といい、共に雑樹多く衆山に秀つ。
東北は面川沢村の山に連なる。
狐岩
村より亥(北北西)の方2町にあり。
高1丈5尺・周5間。
鶴沼川
村西4町にあり。
香塩村の境内より来り、北に流るること6町計、
上雨屋村の界に入る。
水利
堤
村北8町にあり。
周1町47間。
天和中(1681年~1684年)に築く。
神社
八幡宮
祭神 |
八幡宮? |
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相殿 |
山神 4座 |
2座 本村より 1座 上雨屋より 1座 宮内村より |
稲荷神 2座 |
2座 本村より |
幸神 |
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金鑄神 |
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別府神 |
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伊勢宮 |
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富士神 |
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聖神 |
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鎮座 |
不明 |
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村西2町余にあり。
鳥居あり。府下
蚕養宮村佐瀬大隅が司なり。
寺院
正念寺
村西にあり。
山號を臨終山といい府下
徒町願成就寺の末山なり。
もとこの村に阿弥陀堂あり。慶長11年(1606年)真言の僧侶東岳その地に当寺を草創す。
慶安4年(1651年)願成就寺の法弟岳雲という僧住してより浄土宗となる。
本尊弥陀客殿に安ず。
地蔵堂
客殿の前にあり。
墳墓
光明壇
村西3町にあり。
高7尺・周12間。
何の頃にか光明坊という僧を葬りし所という。
また、村より亥(北北西)の方5町計に1堆の小塚あり。
土人経塚といい、彼の僧経文を埋めし所なりという。
余談。
NTT東日本の
収容局毎のカバーエリアにある福島の一覧を見ると上三寄(南原の北東・南東に位置)に「狐岩甲」という地名が載っていました。
最終更新:2024年03月28日 16:38