会津郡松川組音金村

陸奥国 会津郡 松川組 音金(おとかね)
大日本地誌大系第31巻 91コマ目

府城の南に当り、行程12里。
家数14軒、東西50間・南北30間。
南は山に倚り、三方田圃(たんぼ)なり。

東1里南倉沢村の界に至る。その村は寅(東北東)に当り1里18町。
西19町落合村の界に至る。その村は戌亥(北西)に当り1里10町。
南3里18町下野国那須郡三斗小屋村の山に界ふ。
北21町杉沢村の界に至る。その村まで31町。

端村

赤高原(あかうはら)

本村の西5町にあり。
家数27軒、東西1町20間・南北18間。
東北に田圃開け、西南は山林を擁す。

沖原(おきのはら)

赤高原の西4町にあり。
家数21軒、東西1町・南北20面。
西南に山林を擁し、東北は田圃なり。

山川

すりか沢山

村西1里にあり。
登ること12町計、西の方田島組栗生沢村の山に続く。

三倉山(みつくらやま)

村より巳(南南東)の方2里にあり。
頂まで16町計。

大峠(おほとうげ)

村より(南東)の方2里にあり。
ここを(こえ)三斗小屋(さんとごや)村に通ず。
頂まで12町。

三本鑓山(さんほんやりやま)(三本槍岳)

村より巳(南南東)の方2里余にあり。
頂まで15町計。
東の方白川領岩瀬郡黒川村と峯を界ふ。

加藤谷川(かとうたにかわ)

村北8町にあり。
源は三倉山より出て西に流るること2里計、落合村の界に入る。
広5間。

原野

十文字原(しふもんじはら)

村北7町にあり。
東西10町・南北3町。
原中の経路相交わりて十字に似たり、故にこの名あり。
舊事雑考に或記を引きて、貞治6年(1367年)石堂殿十文字に下向し合戦ありしといふはこの地の事なるべしと伝えり。

神社

大明神社

祭神 大明神?
相殿 山神
鎮座 不明
村より丑寅(北東)の方6町にあり。
鳥居あり。村民の持なり。


最終更新:2020年03月25日 17:05