耶麻郡小田付組下台村

陸奥国 耶麻郡 小田付組 下台(しもたい)
大日本地誌大系第32巻 88コマ目

府城の北に当り行程5里3町余。
家数27軒、東西1町51間・南北1町45間。
四方田圃(たんぼ)なり。

東1町9間稲村の界に至る。その村は丑寅(北東)に当り4町20間余。
西1町34間小田付村の界に至る。その村まで8町40間余。
南7町27間熊倉組上高額村の界に至る。その村は未(南南西)に当り18町40間余。
北2町16間上田村の界に至る。その村まで8町40間余。

もと巳(南南東)の方7町余に新田という小名あり。今はなし。

小名

西屋敷(にしやしき)

本村の西1町余にあり。
家数4軒、東西36間・南北30間。
四方田圃なり。

新屋敷(しんやしき)

本村の未申(南西)の方3町余にあり。
家数5軒、東西36間・南北1町3間。
散居す。
四方田畠なり。

遠下(とほした)

新屋敷の南2町40間余にあり。
家居1軒。
四方田畠なり。

水利

下台堰

稲田村の方より来り田地の養水となり上高額村の方に注ぐ。
この堰永禄9年(1566年)入田付村の境内にて田付川を引き、中田付村の境内を通して数村の養水とす。その時この村より堰酒と称して入田付・中田付両村の酒肴を贈しとて、今もその事あるは古き例なり。

村南6町50間余にあり。
周1町余。
寛文10年(1670年)に築く。

神社

天満宮

祭神 天満宮?
相殿 稲荷神
   熊野宮
   伊豆神
鎮座 不明
村より申(西南西)の方3町10間余にあり。
鳥居拝殿あり。熊倉村山口美濃が司なり。

寺院

青龍寺

村中にあり。
白雲山と號す。熱塩村示現寺の末山曹洞宗なり。
縁起に、慶長中(1596年~1615年)示現寺15世齢岩開基せり。齢岩幼より関東の諸刹を経歴し、後示現寺に住し佛恵高照禅師といえる勅號を賜わりしという。
本尊地蔵客殿に安ず。



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最終更新:2020年07月30日 19:57