第4次スーパーロボット大戦

登録日:2009/05/29(金) 13:23:43
更新日:2025/10/21 Tue 13:59:46
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熱い魂を燃やせ、この宇宙(ほし)の果てまで



第4次スーパーロボット大戦』は1995年3月17日にバンプレストから発売されたスーパーファミコン用ソフト。
第2次スーパーロボット大戦』から続く初代シリーズ最終作。
前作は『第3次スーパーロボット大戦』ではなく、『スーパーロボット大戦EX』なので注意。
後にセガサターンで発売される『スーパーロボット大戦F』及び『F完結編』は、本作のリメイクである。

最終作だけあり、これまでのシリーズとは比べものにならないほどの進化を遂げており、
今作で現在に至るスパロボの基本は完成したと言える。

その豪華さからスパロボの知名度を(ユーザー年齢層も同時に)一気に引き上げることに成功した。

最終作なためか、「DC戦争」や「インスペクター事件」と言った通り名が付いていない(強いて言えば、LOE第2章冒頭で使われた「第4次大戦」)。


【参戦作品一覧(★が新規参戦)】


マジンガーZ
グレートマジンガー
ゲッターロボ
☆ゲッターロボG
真・ゲッターロボ(原作漫画版)※1
機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
機動戦士Ζガンダム
ガンダム・センチネル ※2
機動戦士ガンダムΖΖ
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
機動戦士ガンダムF91
UFOロボ グレンダイザー
超電磁ロボ コン・バトラーV
無敵鋼人ダイターン3
無敵超人ザンボット3
勇者ライディーン
戦国魔神ゴーショーグン
聖戦士ダンバイン
★New Story of Aura Battler DUNBINE(『聖戦士ダンバインOVA』名義)※2
重戦機エルガイム
闘将ダイモス
超獣機神ダンクーガ
☆魔装機神 THE LOAD OF ELEMENTAL ※1
★バンプレストオリジナル ※1

※1.ゲーム中での表記は「オリジナル」。
※2.隠し要素。

第2次からEXまでに参戦していたすべての作品が集結している。

今作から始めてサイバスター以外のオリジナル主人公が登場。
男女どちらかの4パターンの性格の中から選択でき、名前の変更、誕生日の設定まで可能。
後継機の色も変えられる。
また、スーパーロボット系・リアルロボット系のルート選択も可能。
主人公はシナリオには深く関わらず、プレイヤーの分身という意味合いが強い。 

隠し要素として、『ガンダム・センチネル』『New story of aura battler DUNBINE』から
SガンダムEx-Sガンダム、サーバイン、ズワウス、シルキー=マウなど、機体と妖精のみ参加している*1
当時の真・ゲッターロボは漫画版『ゲッターロボ號』*2終盤に出たのみで、真ゲッター2の脚部と3の全身画がなかったために石川賢が書き下ろしたという逸話がある。
真・ゲッターロボに昭和アニメ版のゲッターチームが乗り込むというのは今では当然のようだが、当時はかなりのサプライズだった。
このゲッターチームの為の最強のゲッターロボの参戦が、後の甲児の為の最強のマジンガー「マジンカイザー」の誕生を促した。

オリジナル敵勢力はゲスト(ゾヴォーク)
長らくOGシリーズへの登場に期待が寄せられていたが、『第2次OG』にて遂に参戦を果たした。


追加システム

  • 強化パーツの概念が復活。初代と同じくそのへんに落ちている。広大なマップに埋もれているため、それを探すための精神コマンド「探索」なるものが追加された。
  • パイロットにニュータイプ底力などの特殊技能が持たされた。
  • キャラクター事典、ロボット図鑑が初出。
    しかし当時はレンタルDVDやネット配信等がなく、各原作の視聴手段が限られていた上に資料も乏しかったため、ミスや誤記も多い。
    なお、図鑑に限らず『闘将ダイモス』は、原作中で宇宙で必殺技を使用していたのにゲームでは不可、和泉ナナが怒ったときの犬の鳴きまねが「犬語・猫語を話せる」と解釈された等、資料不足のしわ寄せが顕著となっている。
    誤植以外にも、スタッフの単純な感想程度の項目も多く、しかもその文章が『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』まで使い回される。
  • さらにカラオケモード搭載されたことにより、スパロボにおけるBGMの重要性が一気に上昇。豪華なイメージに拍車をかけた。現在のスパロボには大人の事情や諸々によりカラオケモードは搭載されていないが、その需要は未だ高い。
    • ちなみにこのカラオケモードにより「熱風!疾風!サイバスター!」の歌詞が初めて明らかになった。

ゲームの特徴

  • シリーズ最終作であり、今まで出演した作品が全部出ているという豪華絢爛さだが、それ故にSFCのメモリ容量が限界だったようで、話が進むと強制的にユニットを破棄したり、選択次第でダンクーガかコン・バトラーV(合体ユニットであり、その分ユニット枠を占領していた)を手放す事になったり、シュウを仲間にするとヤンロン達が離脱するなど切ない別れを強いられる。
    • 初参戦であるダンクーガだが、グラフィックではブースターが付いてるのに空が飛べない、コンバトラーに比べると最大火力が低いなどで大体エゥーゴ送りになる…。
  • 本作から母艦が複数味方に加わるようになったのだが、2機目は「ゴラオン(エレ・ハンム)」か「グラン・ガラン(シーラ・ラパーナ)」のどちらかしか仲間に加えられない*3。どちらを選ぶかで、ストーリー展開が少し変化する。
  • 他にもゲームハードの限界として、機体の能力値の一つとして存在していた「限界反応」が255でカンストするため、どれだけ機体の運動性(本作で初めて導入された能力値)を上げても、それ以上に数値の高いパイロットの命中や回避と合算するため、早くて中盤には上限に達してしまう。
  • ライディーンの最強武器である「ゴッドボイス」は、最終面までに10回使うと、パイロットが体調不良でダウンして最終面に出られないという罠が仕込まれている。
    が、ゴッドボイスが追加された時点で実質残り数話しかない上に燃費が悪いため、ゴッドボイスを10回も使う方が難しい気もする
  • ある面で味方が援軍で来る前に敵を全滅させるとアムロ、主人公がひとりずつ増えるバグがある。
  • マサキが自軍入りするシナリオでマサキ登場前にクリアすると、マサキが仲間にならない*4
  • 隠し要素が圧倒的にリアル系優遇であり、ギャブレーとアシュラテンプル、SガンダムとEx-Sガンダム、GP-02のアトミックバズーカ、サラ・ザビアロフとガブスレイ、クェス・エアとヤクト・ドーガ、プル姉妹とキュベレイMk-IIを手に入れられるリアル系に対し、スーパー系独自は正拳突き改と明らかに釣り合いが取れていない。
    • シナリオ面も同様で、僅かな資金しか得られないスーパー系第10話「勇者ライディーン」に対し、リアル系第10話「老兵の挽歌」は大量の資金・上記のサラ・高性能な強パーツを得られる。リアル系第29話「マーズ・コネクション」も同様で、スーパー系の「天才科学者アイザムの挑戦 / リヒテルとアイザム」より多くの資金を得られ、クェスとヤクトドーガも付いてくる。
  • 敵がストーリーの進行に応じて機体を改造してくるようになった。
    これにより序盤から出てくる雑魚敵も終盤はフル改造済みであり、終盤の部隊分割で禄に改造していない1.5軍を前面に出すと思わぬ打撃で落ちることも。
  • プリンス・シャーキン等一部の敵キャラが戦死せずにフェードアウトしてしまい、決着がついたのかよく分からないまま話が終わる。
    それに対して、原作で死ぬことのなかったギャブレット・ギャブレーが戦死してしまう(フラグを立てないと生存させられない)。
  • シリーズ最終作ということもありところどころ難易度が高い。後半から出現するゲスト軍のゲイオス=グルードライグ=ゲイオスの脅威さはよく語られる。
    その他、「あしゅら男爵の最期」「栄光の落日」「アクシズに散る」「オルドナ=ポセイダル(ギャブレーが仲間にならないルート)」の4シナリオは今でも話題になるほどである。
    キリマンジャロの嵐」も別の意味で話題になることがある
    • 「あしゅら男爵の最期」は初見殺し要素が強く、「オルドナ=ポセイダル」も提示される勝利条件が間違っているのが原因なために対策可能だが、他の2つに関してはフォロー不可な事が多い。
      またゲームオーバーにはならないがザンボット3のとあるキャラを救うのも高難易度である。


オリジナルキャラクター(主人公)一覧

◎真面目で優しい熱血漢
  • レナンジェス=スターロード
CV:難波圭一
イメージソング:男なら青春を炎と燃やせ

まじめでやさしい熱血漢タイプの男性主人公。
人情家の正義漢だがちょっと融通が利かない部分がある。

  • パトリシア=ハックマン
CV:林原めぐみ
イメージソング:戦う私!

まじめでやさしい熱血漢タイプの女主人公。
紛ったことが大嫌いで、自分が正しいと思ったことなら上官が相手でも引き下がらない芯の強さを持つ。


◎理論家だけど異性好き
CV:堀内賢雄
イメージソング:エゴイストの夜

理論家だけど異性好きタイプの男主人公。
口も達者で手も達者な快楽主義者。
マオと並んで後のOGシリーズに登場する事となる。

  • グレース=ウリジン
CV:宮村優子
イメージソング:Love Story

理論家だけど異性好きタイプの女主人公。
インテリだが頭の回転が速すぎて他人と合わせるのが苦手なタイプ。頭はいいが惚れっぽいのが玉に瑕。


◎ちょっと変な性格
  • ヘクトール=マディソン
CV:石野竜三
イメージソング:BREAK OUT!

ちょっと変な性格タイプの男主人公。
知的だが常識に欠けるのがネック。落語好きなマイペースな人物。

  • ミーナ=ライクリング
CV:日髙のり子
イメージソング:未来的中!

ちょっとヘンな性格タイプの主人公
しっかり屋に見えて無自覚なおっちょこちょいなタイプ。ミステリーマニア。


◎クールでニヒル
  • アーウィン=ドースティン
CV:関俊彦
イメージソング:軌道

クールでニヒルタイプの男主人公
大局的な考えを常に心がける自信家。極度の女性不信を拗らせている。


CV:緒方恵美
イメージソング:勇気の時代

クールでニヒルタイプの女主人公。
徹底的な男嫌いの負けず嫌いのツンデレキャラ。



以上の4パターン×男女*5の計8名から1人を選択。
熱血漢⇔変な性格もしくは異性好き⇔クールのうち主人公にした性格の逆側の異性が主人公のパートナーとして登場する。
この8名はリメイク作品である『スーパーロボット大戦F』でもCV付きで続投するが、第4次の方は設定ミスだったのかグレースとミーナのグラフィックが逆になっている。

デフォルト設定はないが、後のαシリーズと、αからの続投でOGにイルムとリンが参加している。
反面、他の主人公たちはハブられているため現在では知らない子も多い。
専用BGMは神曲「TIME TO COME」。
主人公用パーソナルトルーパーとして『ヒーロー戦記』からゲシュペンストが登場。
リアル系ならヒュッケバイン、スーパー系ならグルンガストが後継機として中盤に乗り換える。

ゲシュペンスト本来のパイロットのギリアム・イェーガーもゲスト出演。
仲間にはならずNPCとしてパープルカラーのゲシュペンストMk-Ⅱで暴れまわる(何故かBGMは熱風!疾風!サイバスター)。
※第4次Sでは主人公と同じ
「ヒーロー戦記もよろしく!!」
という迷言も生み出した。 


第4次スーパーロボット大戦S

SFC版発売から翌年、一部のキャラにボイスが付き、MAP追加、多数のキャラ及びユニット性能バランスの上方修正*6がされた移植版(SはスクランブルのS)が発売される。
殆どの主役級キャラクターに声がついたが、グレンダイザーのデューク・フリードとザンボット3の神勝平には声がつかなかった
(デュークは担当声優の富山敬氏が急逝したため。勝平は公式には明かされてないが、担当声優である大山のぶ代氏がドラえもん以外の声を当てない方針を取っていたためと言われている)。
また『ポケットの中の戦争』の2人にも声は無し。主人公はあくまでもアルということだろうか彼は出番無いけど
他にもエルガイムのヒロイン2人やプルとプルツー、クェス等意外なキャラにも声がついている。

さらに後にパラレル設定の『スーパーロボット大戦F』としてリメイクされることになる。
ハードがPSになりメモリ容量が増加した為、SFC版であった強制廃棄や、コンバトラーとダンクーガの二者択一、ヤンロン達の離脱がなくなった。
センチネル関係で問題が起きたのでは?と度々言われているが、2011/7/6にこの第4次Sがゲームアーカイブス入りを果たして以降、2024年にほかのゲームアーカイブス版スパロボとともにラインナップから削除されるまで問題なく購入可能だった。





アトミックバズーカの威力に魅せられた方、縮退砲で返り討ちにされた方、「オルドナ=ポセイダル」の難易度がトラウマになった方、追記・修正お願いします。

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最終更新:2025年10月21日 13:59

*1 ただしセンチネルは後に発生した権利問題の争いが影響したという噂があり、真相は不明だがリメイク作であるF及びF完結編ではセンチネルの機体が登場しない。

*2 アニメ版と漫画版が同時に展開されていたため、漫画版が原作というわけではない。

*3 後者は条件を満たす必要あり

*4 シナリオ上では仲間になった扱い

*5 各性格の上が男性、下が女性。

*6 地形適応、攻撃力など