ミノマダム/ガーメイル

登録日:2014/02/06 Thu 00:32:24
更新日:2025/07/24 Thu 20:33:25
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ミノマダム及びガーメイルとはポケットモンスターシリーズにダイヤモンド・パールから登場するポケモン達。

■目次

■ミノマダム



ミノムッチから 進化したときミノが 体の 一部になった。一生 ミノを 脱ぐことはない。

■データ


全国図鑑No.0413/シンオウ図鑑No.046
英語名:Wormadam
分類:みのむしポケモン
高さ:0.5m
重さ:6.5kg
タマゴグループ:むし
性別比率:♂0♀100


特性:きけんよち(相手が効果抜群や一撃必殺の技を持っていると身震いする)
隠れ特性:ぼうじん(砂嵐や霰のダメージ、粉系の技や特性「ほうし」の効果を受けない)

  • くさきのミノ(むし/くさ)
HP:60
攻撃:59
防御:85
特攻:79
特防:105
素早さ:36
合計:424

  • すなちのミノ(むし/じめん)
HP:60
攻撃:79
防御:105
特攻:59
特防:85
素早さ:36
合計:424

  • ゴミのミノ(むし/はがね)
HP:60
攻撃:69
防御:95
特攻:69
特防:95
素早さ:36
合計:424

努力値:特防+2

■概要


♀のミノムッチの進化形。

ミノマダムに進化すると蓑と一体化になり、一生脱ぐことはなくなる。
ゲーム中には反映されていないが、気温が低い日に進化すると通常より蓑が分厚くなるらしい。

ちなみに現実のミノムシとはミノガ類の幼虫であり、葉や枝などを糸で繋いで蓑を作る。♀は成虫になってもイモムシ状で、フェロモンを出しながら蓑の中にこもり続けるのである。

■ゲームでのミノマダム


♀のミノムッチがLv20に達すると進化する。
進化する前にミノムッチが最後に戦った場所によって姿が変わり、進化するとその時点でのミノがそのままミノマダムのミノになる。

ミノムッチのうちは草むらや海上でなら「くさきのミノ」、砂漠や洞窟でなら「すなちのミノ」、町や建物内でなら「ゴミのミノ」にフォルムチェンジするが、一度進化するとフォルムチェンジすることはなくなる。

基本的にはミノマダムそのものは野生で出ず、ミノムッチからの進化で入手できる。
しかし種族値が低く、みねうちを覚えず秘伝技も使えないため、終盤からはお役御免になりがち。

■対戦でのミノマダム


低火力で鈍足。防御/特防はやや高いもののHPが低く、簡単に沈みやすい。
耐久型として運用しようにも積み技も少なく、回復手段もくさきのミノ以外は皆無に等しい。
加えて彼らを用いるくらいなら他に使えるポケモンが多いため、不遇ポケの一匹として見なされることが多い。

特性は「きけんよち」と「ぼうじん」。
前者は相手が効果ばつぐんの技や一撃必殺を持っている時にアナウンスし、後者は砂嵐のダメージと粉技を無効化する。
耐久なら情報を得られる「きけんよち」タスキなら天候ダメージに強い「ぼうじん」と型によって使い分けるといいだろう。

SMからは「ふいうち」が自力技になって復活。「がむしゃら」で削った相手にトドメをさせるようになった。
また何気に覚えなかった「ちょうのまい」と「むしのさざめき」も習得した。

次世代でも強化が待たれるが、剣盾SVと本編に出られていない現状、それどころではなさそうである。

■くさきのミノ


特殊寄りの種族値を持つ。
他のむし/くさタイプのポケモンにはパラセクトハハコモリが存在し、どちらもマイナーだがミノマダムより個性を確立している。
タイプ的にも弱点6つもある上にそのうち2つが4倍弱点、一致技も4タイプには双方半減と劣悪。

技に関しては「ねむりごな」や「やどりぎのタネ」などのくさタイプらしい搦め手を全くと言っていいほど覚えない。
とはいえ飾りというわけでもなく、追加効果が優秀な一致「ギガドレイン」や再生回復の「こうごうせい」を使えるのはくさタイプ由来の強みである。

しかし採用するとなると他の「ちょうのまい」を覚えるくさタイプの存在が気になるところ。
特にキレイハナは能力傾向が近い上に概ね上回っており、しかも4倍弱点もなくくさタイプらしい搦め手にも優れる。
またくさ単と比較することで、じめんタイプがサブとして持っていがちないわが抜群になってしまっているというミノマダムの欠点も見えてくる。

差別化を図るなら、「ふいうち」や「がむしゃら」を活かしたいところ。
弱点の多さも「きあいのタスキ」を持たせる前提であればもむしろ「がむしゃら」のためにHPを1に近づけやすいという強みになる。
素早さも「きあいのタスキ」→「がむしゃら」では後攻で「がむしゃら」を叩き込む必要があるため気になりにくく、鈍足ポケモンへ先手での行動も狙える。
また基本は耐久を狙い、こちらが倒されそうなら「がむしゃら」で手痛い置き土産を残すという立ち回りも良いだろう。

とはいえ総合すると、全体的に不遇なミノムッチの進化系でもかなり厳しい立場にあると言える。

■すなちのミノ


物理寄りの種族値を持つ。
他のむし/じめんタイプのポケモンはツチニンしか存在せず、最終進化では唯一。
タイプ的にはかくとう、じめんを半減にできる悪くないタイプだが、じめん/ひこうには見劣りする。

技に関しては威力80を超える技が「じしん」のみ、むし技は「むしくい」のみでいわ技は「ロックブラスト」か「がんせきふうじ」の2択と貧相。
とはいえ「ステルスロック」や「じわれ」を覚えるので相手にかけるプレッシャーは大きく、過度な期待はできないが流し性能もゼロではない。

しかし採用するとなるとやはり耐性のより良いじめん/ひこうの存在が気になるところ。
よりにもよって該当するグライオンランドロスは環境入りするレベルの強力なポケモンであり、単純な能力比較ではミノマダムでは足下にも及ばない。
加えて耐性もむしの弱点を足しいわを引いて4つになったこちらに対し、あちらはでんきをじめんで無効化し、こおりを4倍弱点にすることで弱点たった2つを実現している。

差別化を図るなら、微妙な耐性の差を活かしたいところ。
一見するとほのおが弱点というのは弱みであるが、4倍弱点とはしていないため、半減実で等倍にすることができる。
これによって有利に見せかけて実際は不利な相手おびき出してタイプ一致の「じしん」で倒すという立ち回りが可能。
また「スキルスワップ」と「じわれ」を両立するため、ややロマン戦法気味だがダブルバトルで「ノーガード」を受け取り必中「じわれ」もできる。

総合すると、全体的に不遇なミノムッチの進化系では比較的目立った立場にあると言える。

■ゴミのミノ


別に「ゴミ」ってそういう意味で付けたんじゃないと思うよ?多分……。
物理特殊バランスの良い種族値を持つ。
他のむし/はがねタイプのポケモンはハッサムアイアントなど強力な性能を持つものが多く、いずれも単純な能力比較ではミノマダムと一線を画している。
タイプ的にはほのお4倍以外には弱点がなく、耐性が9つもあってかなり優秀。

技に関しては変化技のレパートリーがやや乏しいくらいで、他のミノと比べると困っている印象はない。
覚えないはがねタイプも多い「ジャイロボール」もしっかり覚え「ステルスロック」での起点作りや「メタルバースト」での攻撃反射も可能である。

しかし採用するとなるとやはり他の同タイプの存在が気になるところ。
「ジャイロボール」や「ステルスロック」はフォレトスが比較対象となり、「メタルバースト」もミノマダムが不在の剣盾シュバルゴが獲得。
「がむしゃら」もミノマダムと同じ教え技という形でアイアントが習得可能と「ちょうのまい」と「ふいうち」以外はほとんど同タイプが覚えるという状態である。

差別化を図るなら、小技と特殊面の種族値を活かしたいところ。
ミノマダムの特殊耐久は同タイプではシュバルゴに次いで高く「ステルスロック」の習得者に絞れば最も高い。
そのため特殊耐久が必要なパーティであれば優秀なタイプであるむし/はがねのうちからミノマダムを採用する理由も出てくる。
他のミノと同様に消耗してきたら「がむしゃら」を狙うという立ち回りも可能であり、アイアントとは使い方が異なるため差別化点にもなる。

総合すると、全体的に不遇なミノムッチの進化系ではややマシな立場にあると言える。

なお、種族値はよくはがねタイプのレジ系、レジスチルに例えられる。
まあ中途半端とも言うが。ただでさえ不遇なのにこれ以上不遇にしてどうするんだ。

■ちなみに


実はミノマダム界隈では「ゴミのミノとすなちのミノ、どちらが強いか」という論争がたびたび勃発している。目糞鼻糞というか、大月秩父戦争というか……。
意見の傾向としては、ゴミのミノが強いという人は「すなちのミノなんて一発ネタにすぎないし弱点も多い。たとえフォレトスやハッサムの劣化だったとしてもタイプが強くてちゃんと運用に役割が持てる。ミノマダムの中では一番使いやすいことに変わりはない」という意見が、
すなちのミノが強いという人は「ゴミのミノが強いと言っても差別化ができていないのだから同タイプのポケモンを使った方がいい。その点タイプがそもそも個性的で「じわれ」などで差別化が容易に図れるミノマダムは一芸に秀でているので使う意味がある」という意見が多い。
まあ、この辺は単にプレイヤーの好みであろう。

■ガーメイル



夜中 活発に 飛び回り 眠っている ミツハニーの 巣から ミツを 奪って 逃げる。

■データ


全国図鑑No.0414/シンオウ図鑑No.047
分類:ミノガポケモン
高さ:0.9m
重さ:23.3kg
タマゴグループ:むし
性別比率:♂100♀0

タイプ:むし/ひこう

特性:むしのしらせ(HPが1/3以下の時、虫技の威力が1.5倍になる。野生ポケモンとの遭遇率が上がる)
隠れ特性:いろめがね(効果がいまひとつの時、技の威力が2倍になる)

種族値

HP:70
攻撃:94
防御:50
特攻:94
特防:50
素早さ:66
合計:424

努力値:攻撃+1、特攻+1

■概要


♂のミノムッチの進化形。

ガーメイルは決まった住処を持たず、好物の花の蜜を探して飛び回っている。
…が、大半はミツハニーの蜜を奪ってばかりだという。

ちなみに現実のミノムシとはミノガ類の幼虫であり、葉や枝などを糸で繋いで蓑を作る。♂は成虫になるとガの姿に変態し、フェロモンを頼りに♀の元へ向かうのである。

■ゲームでのガーメイル


♂のミノムッチがLv20に達すると進化する。
進化する前はミノムッチが最後に戦った場所によって姿が変わるが、進化するとミノに関係なく同じガーメイルになる。

ミノムッチからの進化がイメージしにくく、初出の第四世代でも使用するモブトレーナーが少ないため影が薄い。

基本的にはガーメイルそのものは野生で出ず、ミノムッチからの進化で入手できる。
しかし種族値が低く、みねうちを覚えず秘伝技も「きりばらい」程度のため、終盤からはお役御免になりがち。

■対戦でのガーメイル


低耐久で鈍足。しかも両刀配分のため種族値の無駄が多い。
当然ながらきあいのタスキでも巻いてやらない限り瞬殺されて終わる。
加えて彼を用いるくらいなら他に使えるポケモンが多いため、不遇ポケの一匹として見なされることが多い。

他のむし/ひこうタイプのポケモンはメガヤンマビビヨンなど多数存在し、ガーメイルより強力な性能を持つポケモンも少なくない。
タイプ的にも複合タイプ同士の耐性が被ることで無駄に弱点を増やしており劣悪。

特性は「むしのしらせ」と「いろめがね」
前者はむし技の威力を1.5倍にを伸ばし、後者は効果がいまひとつの場合に威力を2倍にする。
どちらにも強みはあるが、いまひとつにされやすいむし技を主力に戦うポケモンなので「いろめがね」が主流。

技に関しては有用な物理技が「とびかかる」や「アクロバット」といったタイプ一致のもの以外になく、両刀配分を活かしにくい状態となっている。
特殊技も「むしのしらせ」の90が最大威力で範囲も微妙だが「ちょうのまい」のおかげで特殊アタッカーとしての運用はなんとか成立するレベルとなっている。

しかし採用するとなるとやはり他の「ちょうのまい」を覚えるポケモンの存在が気になるところ。
特に高速両刀配分のフェローチェは積まなくても準速で最速積みガーメイルより高い素早さと特化のおかげで遜色ない火力を実現する強力なポケモン。
フェローチェは耐久が低すぎるのでと味方のサポートの元で2積みを狙おうにも「ふくがん」が一般的とはいえ「いろめがね」でより高い素早さと特防を持つバタフリーも立ちはだかる。

差別化を図るなら、とても厳しいが攻撃を活かしたいところ。
ガーメイルには「いろめがね」持ちとしてガーメイルが不在のSVエクスレッグが登場するまでは攻撃1位を維持してきた経歴がある。
そのため他の同タイプではできない「いろめがね」での物理技を活かしつつ蛾モチーフらしい小技を採用すれば独自の構成が可能。
とはいえそれで実用性を持たせるのも難しいため、もしガーメイルを育てる機会があれば、1匹目は素直に蝶舞アタッカーとして育てることを推奨する。

やはり総合すると、全体的に不遇なミノムッチの進化系でも相当危うい立場にあると言える。

SMではミノマダムに大きな強化があった一方、ガーメイルは「きりばらい」を再習得した程度だった。

次世代こそ強化が待たれるが、剣盾SVと本編に出られていない現状、それどころではなさそうである。

■ミノムッチ



戦いで ミノが 壊れてしまうと 近くにある 材料で ミノを すぐに 作り直す。

■データ


全国図鑑No.0412/シンオウ図鑑No.045
英語名:Burmy
分類:みのむしポケモン
高さ:0.2m
重さ:3.4kg
タマゴグループ:むし
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし
特性:だっぴ(毎ターン30%の確率で状態異常が回復する)
隠れ特性:ぼうじん(砂嵐や霰のダメージ、粉系の技や特性「ほうし」の効果を受けない)

種族値

HP:40
攻撃:29
防御:45
特攻:29
特防:45
素早さ:36
合計:224

努力値:特防+1


■概要


ミノマダムとガーメイルの進化前。
技マシンが一切使えず、タマゴ技も存在しないいわゆる幼虫ポケモン。
当然めざパ判定も進化させてから…かと思いきや、めざめるパワーは自力で覚える。

ちなみにミノムッチの隠れ特性は永らく第5世代のPDW限定であり、サービスが終了した第6世代以降はGTSなどで他人から貰うしかなく、実質入手が不可能だった。

…が、第8世代では『BDSP』のバトルタワーで入手できる「とくせいパッチ」によって入手が可能となった。
ただし、とくせいパッチはBP200で交換という苦行の末に手に入れることになる希少なアイテムなため、それをわざわざこの系列のために使うかどうかは使用者の愛が試される。

■アニメでのミノムッチ系


ハクタイのもりで出会ったモミ絡みのポケモンとして登場。「おそろしくあまいミツ」を求めているモミは、それを見つけられる能力を持つガーメイルを探している最中にサトシ一行と出会う。
ミノムッチ♂およびそこから進化したガーメイルはそれなりに見せ場があるが、ミノマダム3種類は顔見せだけで終わる。


■ポケモンカードでのミノムッチ系


進化条件が時代によって違うポケモン。DP時代のミノマダムは対応するたねポケモンからしか進化できないが、XY以降はミノムッチからなら何でも進化できるようになった。……まぁXY以降はミノムッチもミノマダムもガーメイルも1種類ずつしかいないんだけど。
そういったルール的にちょっと面倒な変遷があったというだけで、基本的にどの時代にも目立った活躍はあまりなかった。

しかし2022年に登場した3種のミノマダムは無色エネルギー2個で自分のトラッシュのポケモンの枚数だけダメージが増える「マダムのいかり」という技を共通して持っており、ミノマダムを使い分ける戦法を取りやすい。
トラッシュの1進化ポケモンに変身する特性「げんえいへんげ」を持つゾロアークとこのミノマダムを組み合わせることで、変幻自在に相手の弱点を突くというデッキコンセプトを確立しており、大型大会でもしばしば見ることがある有名なデッキになっている。

■余談


第三世代以降、ゲーム中でバグを引き起こす元となる「ダメタマゴ」が出現するが、草木のミノムッチ以外から進化したガーメイルを『ポケモンバトルレボリューション』で使用するポケモンとして登録しようとしてもこのダメタマゴになってしまう。
ガーメイルを使いたいという人は注意して欲しい。

ミノムッチ、ミノマダム共に3つのフォルムを持つポケモンではあるが、図鑑説明がフォルムで変わるようになった第7世代以降本編では一度も地方別図鑑に載っていない。
一応『LEGENDSアルセウス』にはフォルム毎の図鑑説明が載っている。

ミノマダムの持つタイプのうち元々くさには粉技耐性があり、じめんとはがねには砂嵐耐性がある。
そのため霰がダメージのない雪に変わった第9世代以降は「ぼうじん」の効果の片方がどのフォルムでも腐るようになってしまった。
もっとも当のミノマダムはSVには内定していないが…。

追記・修正は4つ全ての進化先をポケモン図鑑に登録してからお願いします。

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最終更新:2025年07月24日 20:33