○○足らない病(TCG)

登録日:2011/10/06(木) 01:31:04
更新日:2024/07/13 Sat 10:13:23
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○○足らない病とは、主にTCGプレイヤーに多い精神疾患である。
次から次へと欲しいカードが増え、「これは集まった、次はあれが足らないから集めよう、その次は…」

…このように際限なく繰り返し、購入を止められなくなってしまう精神状態の事を指す。

所謂カードジャンキーである。





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-おい、そのカードどうした?-

-カードは拾った-

























       *   *
     *   + うそです
      n ∧_∧ n
    + (ヨ(*´∀`)E)
 というか…





       *   *
     *   +

嘘じゃないけどそういうことじゃないです
      n ∧_∧ n
    + (ヨ(*´∀`)E)
      Y   Y  *


上記の例も嘘と言うわけではないが、微妙に違う。



「※ハーピィの羽根帚足らねぇ!」
「なぁ、ハーピィの羽根帚余ってない?」
「余ってるわけねーだろ、俺も足りねーよ」
「だよなぁ……誰か羽根帚余ってないかなぁ……」

※ハーピィの羽根帚は、遊戯王OCGにおける超強力カードである。
 長らく禁止カードであったが、2015年に突如使用可能になり界隈を騒然とさせた。
 だが、禁止カード故に再販されず、実に10年以上の間入手手段が無かったため値段が高騰。
 数百円もあれば買えたカードが数千円にまで値上がってしまった。
 緩和直後に発売されたパックに収録されたが、
 1箱(4500円分)に1~2枚前後(0枚もあり得る)という封入率から入手難度は高いままであった。
 当時の仲間内では、プロキシや「ハーピィの大嵐*1」で妥協満足していた者も多いとか……。
 2020年の現状では5年の歳月を経たため多数の再販やストラクチャーデッキでの採用などで値段は落ち着いた。


○○足らない病とは
必須カードが足らなくなる事である。



TCGを始めて、そこそこカードプールも充実してきて、さて新しいデッキでも作るか……と思いパーツを集めた。





「必 須 カ ー ド 足 り ね ぇ !」


最初のうちはいい、必須カードを使いまわしていればいいし、元あったデッキを崩して、パーツを流用すればいい、のだが…

それもつかの間、だんだん入れ替えが面倒になってくるし、
せっかく作ったデッキを崩してしまうのも勿体無く感じてしまうようになる。

デッキが増えるにつれて必須カードの量も比例して増えていくのだ。

それに必須カードと呼ばれるようなカードはよく再録されていたりして、レアリティ自体は低いものも多い。
プロキシを使う程のカードでもないし、そもそもそんなカードをプロキシで使うのは流石に格好悪い。

だがどんなデッキを組むにしろ、そのカードがないとどうしようもなく弱い。
そんなジレンマに苛まれて、足りない足りない呟いてしまう、それが○○足らない病である。

ちなみに、所謂「妖怪いちたりない」的な意味でこの言葉を用いている者も稀にだが存在する模様。

なぁ、知ってるか?
カードゲームが子供向けと思われてるの日本だけなんだぜ



遊戯王OCG
遊戯王OCG
遊戯王ではTCGの中でも特に○○足らない病に罹りやすい。
と、言うのも高頻度の制限改訂で環境が変化しやすく、それに伴う汎用カードの選択肢も多岐に渡るからである。
需要が増えたカードが何らかの理由で再録の機会が少なかった場合、高レアはおろか銀文字のレアやノーマルカードであっても高騰するなんてのは日常茶飯事。

「制限復帰した魔法罠足らねぇ!」
死者蘇生ハーピィの羽根帚などが該当。
長らく禁止だったこれらが制限復帰した際には、
押し入れに眠っていた古い初期のカードの山から必死になってお目当ての1枚を探す決闘者が続出した。
特に魔法罠全体除去の羽根帚/大嵐/ハリケーンの3枚は環境に応じて禁止/制限を行ったり来たりしておりそのたびに決闘者達が振り回されている。
羽根帚  :禁止禁止禁止⇒制限⇒制限
大嵐   :制限⇒禁止⇒制限⇒禁止⇒制限
ハリケーン:制限⇒制限⇒禁止禁止禁止

「伏せ除去足らねぇ!」
かつてほとんどのデッキで複数積んでも腐りにくいカードであったサイクロン
制限解除された当時はサイクロン足らない病を患い、泣く泣く2枚で妥協する決闘者もちらほらいた。
現在はツインツイスター/コズミック・サイクロン/ナイト・ショットなど
サイクロンにない強みを持つ後発カードを環境に合せてやりくりしている。

「ドロソや出張パーツ足らねぇ!」
壺シリーズに代表されるドローソースや、多くのデッキに入る出張パーツも手持ちのデッキが増えるほど足りなくなってくる。
尤も、この手の汎用カードは制限強化あるいは緩和の頻度が高いため『買い足した(売った)翌日に制限強化(緩和)が決まった』なんていう悲劇もザラなのだが……。

「汎用エクストラ足らねぇ!」
近年の決闘者の代表的な職業病その1
魔法罠で対処していた上記の戦術をエクストラデッキのモンスターで担うようになり、
制約が緩くリターンも大きいカードは当然多くのデッキに採用される。
古くはシンクロ時代のスタダブラロなどから始まり、8~9期のランク4エクシーズ
新マスタールール施行後の出しやすいリンク12に縛りなしの高リンクフィニッシャーなどが候補として増えていき、現在も候補が更新され続けている。
それらに伴い、エクストラデッキの15枠の選択肢で決闘者達を悩ませると同時に、高レアが多く高騰しやすいエクストラデッキのカードを使いまわす必要性にも駆られる事になる。

「手札誘発足らねぇ!」
近年の決闘者の代表的な職業病その2
相手の大量展開を手札からのカウンターで阻止する/逆に迎え撃つという流れが現代遊戯王の基本になっている都合上、手札誘発はいくら持っていても足りなくなる。
代表的なインフラカードである灰流うらら増殖するGは勿論、それらのメタカードとなる速攻魔法の指名者シリーズや条件付きで手札から使える罠カード
うらら以外の妖怪少女シリーズ、効果無効手札誘発の草分け的存在であるエフェクト・ヴェーラー、大量展開メタのニビル、その他ドロールDDクロウ・アトラクター・倶利伽羅のようなデッキや環境を選ぶカードなど枚挙に暇がない。


代表的なカードを挙げただけでもこれだけの数があり、大抵のデッキに枠が空いた&極端に相性が悪くなければ入れたいor戦う時に意識したいものだったりする。



「ライフ足らねぇ!」
つまりフェアリー・ライフ
緑2コスの安定ブースト、緑が入るデッキなら問題なく4積みできる。
こいつが無くなるとどうやって緑抜きのデッキを作るかを考え始める。
霞み妖精ジャスミンの登場で若干治りつつある病だが、人によっては「ジャスミン足らねぇ!」病を併発する。

「ライト足らねぇ!」
つまりエナジー・ライト。
同じく最も基本的なドロソ。青が入ってスペースが余ってたらとりあえず突っ込んでも問題無し。
最近コアクアンのおつかいとかいう輩が現れてお株を奪われがち。

「シノビ足らねぇ!」
2大シノビクリーチャーである威牙の幻ハンゾウと光牙忍ハヤブサマルが足らなくなる状態。
どんなデッキにも入るのでよくプレイヤーを困らせる。
どちらも殿堂入りなので1枚ずつあれば良いのが救い。

「S・トリガー足らねぇ!」
デュエマにとって最大の逆転手段S・トリガーカード。(デーモン・ハンドやアクア・サーファー等々)

期待値の計算上8枚以上いれるのが最適だが、
デッキを沢山作れば作るほど必須カードが足りなくなってしまい、やむを得ず焼け石に水なカードを入れる人も多い。
しかしDMR-02において、収録されているカードの大半がS・トリガー付きカードだったりする。
しかも沢山購入しても無駄にならないくらい有用なカードばかりである。

バトルスピリッツ
ガイアスラ「コア足らねぇ!」
もはやカードではない。
コアはすばしっこいのでよく紛失していつの間にか足らなくなっているぞ。
基本的に構築済みデッキ等にしか入っておらず、無くすとすごくめんどくさい。
そのなくしやすさは、アニメ『覇王』第一話でネタにされたほど。
大会にはおはじきなどを持って行こう。

真面目な話すると「絶甲氷盾足らねぇ!」「双翼乱舞足らねぇ!」


MtG
「土地足らねぇ!」
マナを生み出す基本リソース。MtGが土地ゲーとも言われる所以。
ゼロックス*2でない限りデッキの中に24枚程必要である。
土地は通常、1ターンに手札から1枚しか出せない為、ある程度安定して手元に来てくれないと手札事故や行動の遅れにつながってしまうのだ。

そのため複数のデッキを持つと土地だけで100枚近く必要になる
もちろん(だいたい)安価な基本土地だけで済むなら容易いが、多色デッキになると2色以上のマナが出る特殊地形(大抵レア)が必要になり、
古いカードの使える環境だと1枚10000円超は当たり前デュアルランド(超基本パーツ)を4枚…なんてことも。
基本土地も一部のものはイラスト人気や単純な供給量の少なさでべらぼうに高く、「基本土地はすべてフルアートにする」などといったこだわりプレイヤーの頭を日々悩ませている。

なおマジック初期は基本土地の供給手段が確立していなかった為、よりこれが酷かったという。
具体的に言うとたまに本来のカード位置からすり替わって入っている基本土地か*3、スターターパック封入の基本土地か、レア枠のデュアルランドのみ。
その為基本土地数枚とパワー9の1枚(特にMox)が交換されていたという話もあるそうな。

「マナ足らねぇ!」
MtG究極のあるある。
唱えたい時に限ってマナが足りてない、もしくは出るマナの色が偏ってマルチカラーの呪文が唱えられない。
カウンター打ちたいのに(青)(青)が捻出出来ずに散っていくのは基本。
計算間違って苦し紛れに別の呪文を唱えたら、その呪文についてくるドローでマナソースを引いてコンボ完走…なんて強運を持つ人もいるけど。


ヴァンガード
「完ガ足らねぇ!」
手札一枚をコストに、相手のパワー関係無しに攻撃を止められる完全ガード
初心者向けでもない限り必須パーツであったにもかかわらず、一般ブースターではRRで収録、TD(トライアルデッキ)には未収録と、集めにくいにもほどがあった。
事故りやすくなるのを覚悟でG0を増やす者もいたとか…。
『ヴァンガードG』期になってようやくTDに収録され、ブースターでのレアリティも低いものが出てきた。*4

現環境であるカードファイト!!ヴァンガード(Vシリーズ)でもTDに完全ガードが4枚入っており、G1の完ガはレアリティが低い為これとは無縁になる…と思いきや
今度はG0のドロートリガー*5の完全ガード版が割と高いレアリティで登場してしまった。

新クラン(種族)が出た場合、ファイター達は真っ先に完ガを求める…。


ポケモンカードゲーム
「エネルギー足りねぇ!」
ポケモンでは技を使うのに「エネルギーカード」が必要であり、
主力となる御三家など二回進化ポケモンではエネルギーカードがだいたい三~四枚必要である。

他のポケモンの分も考えると約20~25枚はデッキに必要である。
最初期ではエネルギーカードはスターターパックのみにランダムに入っていたため、
主力ポケモン一匹のために5~6個のスターターパックが必要なこともあった。


Z/X
「百騎兵足りねぇ!」
基本ルールを無視して20枚まで入れられるうえ、登場時『百騎兵』のパワーを+2000できる『伝説の魔神 百騎兵』
一応一箱買えば4枚入っているが、ライフリカバリー以外の16枚これで埋めてもいいと言われるカードでは全然足りない。
フルホロとか考えたくもない。というかホロ百騎兵は1枚でも下手なSRより遥かに高い。

「ベイン足りねぇ!」
手札1枚で雑魚を一掃する『滅獄竜デスティニーベイン』
黒のデッキならよほどのことがない限り挿しておける汎用性とレアリティの高さから数を揃えにくい。
このたびイラストチェンジ版が構築済みデッキにまさかの4積みで登場。イベント限定販売でひとつ5000円とお高いがな!
可愛さ以外の要素でトップレアの一角に君臨する例外中の例外。

「IG足りねぇ!」
デッキにイグニッションアイコンを持つカードを20枚入れるという制約上、複数デッキを組むと陥る悩み。
スターターを使えば数は揃うが、種族デッキや一部のイベントなどは集めるのに苦労を強いられる。
とりあえず青のIGバニラ枠=抹消機械ヴォイド。いい加減他の種族も入れてくれませんかね?


WIXOSS
「サーバント足らねぇ!」
どんなデッキにも不可欠な防御カード。ver.違いとかでパックにも度々登場、スターターにも必ず入ってる、しかし、足らねぇ!

「噴流する知識足らねぇ!」
こちらも汎用ドローカード。0エナで使え、デッキは40枚で組むはずが実質最大36枚で組むのと同じになる。サーバントに比べれば全然足りるが。


●全TCG共通
スリーブ足らねえ!」
カードを守る為の袋状カバー。またの名をカードプロテクター。
60枚や50枚などの単位で販売している為、一枚なくすと大変なことになる。
TCGによっては中途半端に余って活用に困ったり、10枚ほど足りなくてもう一袋…と悩みの種にも。
おいそれと裏面デザインが違うのを混ぜる訳にもいかないし。

キャラスリだと再版された物では補完できない(理由は項目参照)のも痛い…


カウンター足らねえ!」
カードの上に置く目印のこと。
何らかの数を勘定する為の物なので個数が必要。
エーリアンや雲魔物などデッキによっては膨大な数になる。


「対戦相手足らねえ!」
デュエルスペースでひまそーにしてるやつに積極的に声を掛けよう!
もしくはWebカメラ+チャット系でネットワーク対戦しよう!
ビデオゲームでインターネット対戦してもいいぞ!









「追記・修正足らねぇ!」

ほぼ全ての項目に必須。
これが入ってない項目はただの紙束と呼ばれる事もある。

 「なぁ、『追記・修正』余ってない?」
 「余ってるわけねーだろ、俺も足りねーよ」
 「だよなぁ」

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最終更新:2024年07月13日 10:13

*1 大嵐をハーピィの羽根帚のプロキシとして代用する。

*2 土地を減らす代わりにドロー用カードを多数入れてカードの引きを補うという理論

*3 逆にレア枠が島という悲しみも生んだが。

*4 ガード能力+αのスキルを持つ上位版が登場しただけでもあり、TDに収録のものは追加効果が全くない旧来の完ガである

*5 非常に便利だがシールド値が低いことが弱点