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八神庵

登録日:2009/10/07 Wed 21:41:58
更新日:2026/07/17 Fri 23:09:49
所要時間:約 35 分で読めます






「すぐ楽にしてやる……」



八神(やがみ) (いおり)はSNK及び後継のSNK PLAYMORE(現SNK)の格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』シリーズに登場する男性キャラクターである。




プロフィール


  • 格闘スタイル:八神流古武術+本能
  • 出身地:日本
  • 誕生日:3月25日
  • 年齢:20歳(年齢表記が撤廃されるまで)
  • 身長:182cm
  • 体重
    • 79kg(『'95』)
    • 76kg(『'96』以降)
  • 血液型:O型
  • 趣味:バンド活動
  • 好きな食べ物:肉
  • 大切なもの
    • 彼女(名前不明)、クロムハーツの指輪、ポール・スミスの時計(『'95』)
    • ガボールのチェーン(『'96』)
    • リッケンバッカーのベース(『'97』)
    • デイトナのエキゾチックス(『'98』)
    • 新しい彼女(名前不明)(『'99』〜『2000』、『CvS』、『NBC』)
    • 無し(『2001』以降)
  • 嫌いなもの:暴力
  • 得意スポーツ:全部
  • キャッチコピー
    • 「復讐の蒼き炎」(『'96』)
    • 「暴走する蒼き炎」(『'98』)
    • 「孤高の紫炎」(『MI』)
    • 「終焉の炎」(『MI2』)
    • 「解き放たれし本能」(『XII』以降)
    • 「消えぬ血の宿縁」(『NBC』)
    • 「復讐の紫炎」(『CVS』)
  • 担当声優
    • 安井 邦彦(『XIII』までの各種ゲーム等)
    • 星野 貴紀(『XIV』以降の各種ゲーム等)
    • 須藤 翔(実写映画版日本語吹き替え)



【概要】


『KOF'95』にて初登場。
同シリーズの主人公、草薙京ライバルとして描かれている。蒼炎の使い手……とされるが実際には炎の色は青紫色に近い*1
そのため、キャッチコピーの変遷からも分かる通りシリーズが進むにつれて「紫炎」という表現をされることも多くなった。
非常に人気のあるキャラクターであり、某ゲーメ○トのキャラクター人気投票ではあのSNKの誇る悪のカリスマ、ギース・ハワード様と常にトップを争うほど。

ちなみに、『'97 オフィシャルコレクション』(18頁)のスタッフインタビューによると、「八神」という姓には「ヤマタノオロチを神とする」という意味が込められているとのこと。
また、ネオジオポケットで発売された『KOF バトルDEパラダイス』では、おまけ要素の「シークレットデータ」で庵の命名の由来に触れられている*2
そのコメントによると、名前の由来は「赤毛のアン(庵)」。……ダジャレじゃねぇか!

ファンには「いおりん」と呼ばれてるとか呼ばれてないとか。

きっとこの項目を見ている方々も、ゲーセンで彼の三段笑いを聞いたことはあるはず。
(この三段笑いは『るろ剣』の包帯だらけの人にパクられてる。『るろ剣』の作者はSNKに非常に友好的なのである。)
暴力的で印象に残る台詞も多く、人気の要因の一つとなっている。 

彼の祖先は草薙から分家した八尺瓊(やさかに)一族であり、草薙と同様に紅蓮の炎を宿す一族であった。
草薙剣(くさなぎのつるぎ)」を司る「祓う者」草薙、「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」を司る「封ずる者」八尺瓊、「八咫鏡(やたのかがみ)」を司る「護りし者」八咫の三つの家系は、「三種の神器」として共にオロチ一族と闘う使命を担ってきたが、八尺瓊一族は力を欲する余りオロチ一族の闇に魅せられ、660年前に草薙一族と決別し八尺瓊の名を捨て、前述のように「ヤマタノオロチを神とする」という意味を込めた「八神」へと姓を改めた。
オロチとの「血の契約」の証である蒼い炎は彼ら八神一族を蝕み寿命を削っており、「血の暴走」を起こすほどに濃いその血を受け継いだ庵は八神家の660年の罪を背負い、人とオロチの狭間で苦しんでいる。
ただしオロチ信仰は八神家の祖先の話であり、庵にとってオロチはただの邪魔者(自分を暴走させる存在なので迷惑している)やおまけ程度の扱いに過ぎない。

なお660年前の話はあずま京太郎氏が描く『THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源―』で詳しく語られているので興味がある人は是非読んでいただきたい。



【人物】


性格はクールで他人には無関心でつるんだり邪魔さえしなければそこまでの害はないのだが、草薙京に対しては常に殺すことを考えてる危ない輩である。
それもただ単純に気にいらないから。まあ他にも複雑な理由があるとか。

嫌いなものは暴力である。
これは初登場作の『'95』から一貫しておりかつ初登場時からツッコまれまくった設定である。
なぜなら初登場時からゲーム中のボイスや性格、ファイトスタイルもほとんど変わっていないためである。
大きな違いといえば、『'95』では現在ではおなじみとなった「八稚女」が決まったときの「泣けッ! 叫べぇッ! そして死ねェッ!」のボイスがなかったくらいか。
これは本人曰く「弱者をいたぶる趣味はない」とのこと。
ゲーム中の台詞を見るといかにもそこらの一般人を快楽的に殺害してそうな感じだったが、シリーズが続き掘り下げが進むにつれ、協調的な性格ではないことは確かだが無意味な暴力も振るわないことが明確に描写されていった。
血の暴走で自我を失っていない限り暴力的な言葉やファイトスタイルも明確に闘う意思や行動を示した者にだけにしか振るわれていない。
一方で「闘い=命の奪い合い」であり、ドラマCDでもギース様の配下をぶち殺している。
あと、クローン京軍団を手榴弾でまとめて爆殺したことがある。
闘い=死合い的なスタンスの彼だが、勝利台詞などを見ると闘いで倒した相手全員をとどめを刺して殺害するわけでもないようだ。

一見、彼は無情でコミュニケーションの図りようもない人物とも思われがちだが、口は悪いが話が通じないわけではない。
『2000』では京の彼女を助けており、『XI』の前日談では墓参りしていたり、『XIII』の前日談は警備員隊をボコして神楽ちづるの見舞いに行っていたりと彼にもそれなりの人情はある模様。
ん? 最後の方はおかしくないかって?
気にするな。

ちなみに『KOFMIA』の付属アニメ『KING OF FIGHTERS Another Day』では年端も行かない女の子を突き飛ばし、物議を醸したことがあった。
もっともユキを助けたのもちづるの見舞いに行ったのも、自分の感情を優先(ユキに絡んだチンピラが目障りだった・ちづるの力を奪い自分を狙っているアッシュのことを知ろうとしたなど)しただけかもしれないが。
また、常に京の命を狙っているものの、利害が一致すれば共闘することもある。
基本的にちづるの仲裁が必要になるし、二人が曲がりなりにも自主的に共闘したのは『XI』くらいだが。
しかし、一度共闘すると決めたら目的を果たすまでは京と休戦してくれる辺り、意外と義理堅いのかもしれない。
ちょくちょくたま~に暴走して意図せず京をフルボッコにしてしまうこともあるが。

隙あらば京を殺しに行きそうな人物だが当然ながら京は生存しており、ADV『ザ・キング・オブ・ファイターズ 京』では
エンカウントしてしまうと問答無用で戦闘になるが命はとられない」
という扱いとなっており、4コマやアンソロ本のギャグ寄りのエピソードでは庵が連戦連敗と解釈されている。

本当は草薙に闘いよりも救いの手を差し出して欲しいのではないだろうか?
……なんて本人に指摘すると間違いなく泣けッ! 叫べぇッ! そして死ねェッ!されるので黙っておこう。
実際、『八神庵の異世界無双』の回想シーンでは三種の神器チームのエンディングのラストで京にオロチ諸共祓われたことに対し、どこか安堵を覚えたのも束の間、(どう見ても暴走していたけど)必死に暴走を抑えながら自分の手で邪魔なオロチを倒そうとしていたことを思い出したのですぐにブチギレた。


◆彼女に関するよまやま話

『'95』の時点で大切なものに挙げられていた彼女だが、『'96』で大切なものから外れたことについては『'96 ファンブック』(41頁〜42頁)のコメントで「色々な事情があり、その彼女はもうこの世にはいない」と明かされていた。
更に、『オロチ完結編』(110頁)では「彼女は庵に殺された」と明言している。
そのため「血の暴走」の果てに物理的に喰ってしまった殺害してしまったのではと言われることもあるが、真相は闇の中。
一応、『ネオジオフリーク』のQ&Aコーナー(1996年11月号119頁)では「超必殺技で食べてしまった……なんてことはありませんのでご安心を(SNK広報)」とコメントされている。

『'99』以降の「新しい彼女」も、一見すると同一人物のように見えなくもないが、『2000 キャラクターブック』 (156頁)では「『新しい』彼女なのだから去年とは別の女性と付き合っているのでは?」という意味合いのコメントをしており、少なくとも『'99』と『2000』の「新しい彼女」は別人のようである。



【その他の設定】


『'96 ファンブック』(41頁〜42頁)によると1人暮らしをしているが家族は健在で、両親との4人家族である。
ただし、『ネオジオフリーク』(1998年3月号115頁)に掲載されたSNK広報宣伝部のコメントでは「父親については全てが謎で、生死も分からない」とされている。
父親は当然草薙柴舟の宿敵だったようで、お互いに顔を知っている。
ちなみに、妹もかなり強いらしい。

京のライバルなので勘違いされがちだが、彼は一応ちゃんと高校は卒業している一番意外な点かも?
職業「なし」だが、ダブりではないし、改造学ランでもない。
……『MI2』のおまけアニメではアメリカ在住人に「赤毛の学ラン」呼ばわりされたけど。

たまにバンドの活動に参加しては小金を稼いでいる(ただしライブハウスでの庵の人気は凄まじいらしく、小金で済むかは怪しい)ようだが普段の生活感は絶無。
『KOF 京』での彼のテーマソングはかなり名曲(腹筋崩壊的な意味で)なので是非一度聴いてみてほしい。

『'95』では予選でアメリカ代表を倒したという設定であり、ライバルチームのホームステージもアメリカであるため、普段はアメリカ在住である可能性も考えられるが、後述のようにプライベートをあえて隠す方針だったこともありよく分からない。
京を殺せる機会があればどこへでも飛んでいくだろうということだけは容易に想像できるが。

飽き性なのか『2001』まで毎年大切なものが変わっているが、ほとんど全てがクッソ高いブランドの高級品。
後述のように服もブランド品で固めているようだが、格闘家兼フリーのベーシストがどこからその費用を捻出しているのかは本当に謎である。

後述の『八神庵の異世界無双』でゴブリンという言葉を聞いた感想が「妹がそんなの出てくるゲームやっていたな」だったので、少なくともTVゲーム等にはほとんど無縁のようだ。

なお、特定のキャラクターに焦点を当ててミニドラマやBGMを詰め合わせたCDシリーズ『Snk Characters Sounds Collection』の『Vol.11 八神庵』では、リーフレットに「 ”全てが謎”であることを彼の魅力とし、それを守っていきたかったため、極力公表しませんでした」という開発者のコメントが綴られているため、今後もプライベートが掘り下げられることは余りなさそうである。



【バリエーションキャラ】


◆ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ

オロチの血の暴走によって理性を無くし、本能のままに殺戮を始めた状態の庵。通称「暴走庵」*3
白目を剥いたような鬼の形相をしており、雄叫びをあげながら手当たり次第に周囲の者へ襲いかかる。
ちなみに、イラストによっては白目を剥いているというより瞳全体が金色(黄色)に発光しているような描かれ方をしており、660年前の因縁を描いた外伝コミック『―炎の起源―』でも「血の暴走」を起こした人物の目を「金色の目」と表現している。
ニュートラルポーズは両腕がだらりと垂れ下がった前傾姿勢で、口からはなぜか蒸気か白煙のような白いものが噴き出している。

プレイアブルキャラクターとしては『'97』で初登場(ストーリー上では『'96』の八神チームEDで登場している)。
暴走だの咆哮だの、当時流行していた新世紀エヴァンゲリオンの影響をモロに受けている、というかほぼまんま当時のEVA初号機である。
尚、本編で暴走庵にマジで襲われたら、良くて重傷(出場停止)、悪ければ死亡する。
普段は突っ掛かりさえしなければそこまで害はないが、この状態になってしまうと話は変わる。

しかし、理性を失ってもなお京への執着心だけは残っているようだ。
京逃げてー! その京からはあっさり暴走した情けなさを割と見下されてるのは秘密だ。
これの暴走をモロに喰らって、次の「KOF」には出場できなくても背景で元気いっぱいにしてる真吾ってなんなんだろうか。

プレイヤーキャラとしては、全体的に動作が早くなり、攻撃力も上がって、上級者が使えばほとんど完封できるほどの強さになる。
防御力やジャンプ力が低いという弱点こそあるものの、それを補って余りあるほど強力。
そのため、対戦では暴走庵禁止のローカルルールができたり、彼を見ただけでひきつけを起こすプレイヤーもいたとか……。
それとは別にビジュアル的にもひきつけ起こしそうなくらい怖い。『'97』とか特に。

『2003』でオロチの封印が再び解かれたことにより『XI』でまたも暴走を起こし、その隙を突かれてアッシュ・クリムゾンに能力を奪われてしまった。
そのため『XII』及び『XIII』では炎を使わず爪を主体として戦い、一説では「三種の神器」から離反する前の八尺瓊の拳技と言われる。
ちなみにこの状態だとオロチ関連の血の業や草薙との因縁が解決されるようで、ちづるはもちろんマチュアとバイスですら「能力が戻れば血の呪いも草薙との宿怨も元通りに戻ってしまう」と警告していた。
もっとも庵本人はどんな状況であろうと草薙の血筋では無く京本人が気に入らないだけなのであまり関係はないのかもしれない。
ちなみに一新された衣装と相まって『餓狼MOW』のフリーマンと呼ばれることも。


◆ミスX

『SNKギャルズファイターズ』で初登場。「クイーン・オブ・ファイターズ(QOF)」の主催者にしてラスボス
スカートの丈が長い紫紺のセーラー服と口元を覆う覆面を身に着けた、古のスケバンを思わせる人物だが、前髪や口調がよく似ており、八神庵と面識のあるキャラクターが「ヤガ…?」などと言いかける。
八神の名前は知らないはずのユキまで言いかける。一方付き合いが長いユリからは普通に名前間違えられたので怒った。
……ちなみにセーラー服の背中にはでかでかと「月輪の紋」が刻まれている。隠す気ないだろおい。

彼女(?)自身のエンディングでは京まで登場し、主催者である彼女(?)の偽者と京とミスXに何らかの関係があることを言いかける。
SVC』で暴走庵がミッドナイトブリスされると彼女(?)そっくりになる。
『SNKヒロインズ』では、テリー達のようにブリス化(女体化)または女装させられた「何者か」であることが明かされ、ボイス及び3Dモデルが女体化バージョン(担当声優:堀井千砂)と女装バージョン(担当声優:星野貴紀)で別々に存在するという無駄に豪華な仕様。
八神庵本人であることは否定しているが、技が同じことは隠せないためムイムイには「八神庵の妹」と名乗る。公式設定で実在するはずの本物の八神妹に詫びるが良い。
余談だが、『'95』で京のライバルを登場させるにあたって、「真面目そうな道着キャラ」「風紀委員風の氷使い」「キングオブハートの称号を持つ天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ人」などの没案の中にスケバンもあったとか。



【デザイン】


バンドマンを彷彿させる服装と、長い前髪が前方に突き出しているようにも見えるスネ夫ヘアー真っ赤な髪が特徴。
『2002』ではご多分に漏れず、ノナテイスト全開なヤバいくらいのリーゼントになっている。
なお、この髪の色は前述した外伝『―炎の起源―』の描写を踏まえると染めているのではなく、八尺瓊(八神)家がオロチと「血の契約」を行ったことで代々受け継ぐようになった地毛
……つまり、似た境遇のレオナがオロチの血を覚醒させた際に髪が赤く変色する現象が、庵の場合は常時起きているのだと思われる。
三日月*4をモチーフとした「月輪の紋」が八神(八尺瓊)流の象徴であり、草薙流の「日輪の紋」とは対になっている。

概要でも述べた通り、エキセントリックな言動と美形でありながら強烈なインパクトを残すそのデザインにより、旧SNK時代のキャラクターの中ではトップクラスの人気を誇っていた。

+ 今の時世だと出した瞬間に厨二・邪気眼呼ばわりで爆笑の渦を巻き起こし別の意味で人気を博したかもしれないが。
これについては因果関係が若干逆転しているというか、このキャラこそ日本における邪気眼ブームの仕掛け人のひとりにして雛形

そもそも邪気眼という言葉には2つの要素があり、八神庵やクロロ・ルシルフル、クラウドやセフィロスをはじめとした「そっち系」のキャラと、それに憧れることを冷笑する文化(ネットミーム「邪気眼コピペ」やそれを下地に敷く「シュタインズ・ゲート」「中二病でも恋がしたい!」など)がある。
八神庵が仕掛けたのはもちろん前者。ゼロ年代におけるそっち系要素のスタンダードを網羅している。
あまりなじみのない人が見たら邪気眼フルコースで笑ってしまうだろうが、こういうのが先駆的でかっこよかった時代は確かにあったのだ。

エロ同人とか腐向け作品でも作るようなディープなオタク(当時はpixivで「R-18 スマブラの背景に出られなかった女」と調べれば画像が腐るほど出てくるような時代と異なり、オタクの世界はそれそのものがまだまだディープでアングラだった)でもない限り、そこまで創作物に入れ込むということはなかったため、そもそもSNKが発売しているキャラグッズを買う時点で冷笑されるような時代だった。
そして以前のオタクのスタンダード像は「太って眼鏡をかけてチェック模様のジャケットを着てリュックを背負った悪臭を漂わせる変な言動の男」、つまり不審者扱いの時代。
「ときメモ」グッズなんて買ってたらカツアゲされても文句は言えないという文化だった。
ゆえに彼らは周囲の迫害に対抗するためにも変人であり続けなければならず、この辺は「パワプロクンポケット」シリーズの末期作品でも触れられている(シリーズが進むごとに「コテコテなオタクキャラ」が時代を感じる描写になっていったことを逆手にとったもの)。

つまり20代以上で創作物にのめりこんでいるオタク(=当時としては迫害対象のマイノリティ)なら爆笑していたかもしれないが、大多数にとっては「かっけー!」「また強烈なのが来たな」というものであり、こういう強烈なキャラの後追いとして様々なそっち系のキャラが出てきて人気を博していったという、いわば仕掛け人のひとりだったのだ(『るろ剣』などは当時からとても有名な模倣フォロワーである)。
つまりこの「今の時世だと」という認識はいうなれば釈迦やイエスに対して「すごいこと言ってるな、宗教の世界で偉人になれそう」と言ってるようなもん。
なってるどころか仕掛け人だよ。こいつらいなかったら達磨もザビエルも単なる変なおじさんだからな。

ただし濃い口の味付けは飽きやすい。
ある時期からはすっかり手垢がついて陳腐となり、時代も流れて古臭くなっていき、オタクたちはいわゆる「デビュー当時のSMAPの写真や当時のアイドルの映像、あるいは昔のカービィの『ひげ』みたいな模様のついた美少女キャラが男に意味もなく暴力を振るうアニメーションを見て胸が苦しくなるようなあの感覚」を抱くようになっていく。
まだ名前の付いていなかったそういう感覚を名付けたのが、伊集院光がラジオ番組で提唱した「中二病*5」と、2ちゃんねるのコピペで登場した言葉を借用した「邪気眼」、さらにそこから転じて生じた「厨二病」である。
これらも元々は「黒歴史」を揶揄した言葉だったが、さらにそこから転じて八神庵のような黒歴史を作り出しやすいキャラを「中二病」「邪気眼」と評するようになっていった、というわけ。
現在の「なにかと冷笑をしたがるオタク文化」「なろう系*6」の原点も辿ればこの辺にいきつくだろう。
そしてSNK自体がそれらのブームに乗っかって八神庵を面白キャラにしており、因果がどんどん複雑になっている。

つまり八神庵がいない世界では、これらの概念とそこから派生した文化がもう少し変わっていたかもしれない。
それくらいエポックメイキングなキャラだった。
他にも「格ゲーの女キャラはいくらお色気があってもいい」という概念を打ち立てた不知火舞といい、当時の格闘ゲームは創作の壁をどんどん打ち破って、新しい定番を作り上げていったのである。

ちなみにスマブラのディレクターを務める桜井政博(1995年当時25歳)は「当時このキャラクターが出てきたとき、この格好とその言動で『これ作った人天才じゃないかな』と思いました」と言ってギャラリーを笑わせている(【スマブラSP】テリーのつかいかた)。
まぁその……あくまでも「中二」、つまりミドルティーンの多感な頃に憧れるキャラなので、すでにその時期を過ぎた25歳の桜井にはキョーレツだったってこと……なんだろうけど、逆に桜井が影響を受けて「メタナイトの逆襲」「亜空の使者」みたいなシナリオを組み立てたのかもしれない。

  • オロチ編〜アッシュ編中盤(『'95』〜『XI』)
丈の長い白のドレスシャツに黒いショートジャケット、両膝の間がベルトで繋がれた赤いボンテージパンツの組み合わせ。
作品によっては、ゲーム中(デフォルトカラー)のジャケットの色が青みがかった黒(紺色)として表現されていることもある。
首には首輪のようにも見える黒い革のチョーカーを着けており、左手中指にはシルバーリングを嵌めている。
ジャケットの背中には八神流の象徴である白い「月輪の紋」が刻まれ、「日輪の紋」を背負う京と対になっている。

『ネオジオフリーク』(1997年1月号73頁)では「徹底図解!! これが八神庵だ!」と題したミニコーナーが設けられたことがあり、この衣装について「ジャケットはヴィヴィアンウエストウッド風」「シャツはマルコムマクラレン」「ボンテージパンツはワールドエンド風」「シルバーリングはクロムハーツで8万円クラスのもの」と、どれもブランド品やそれに類する高級品であることが語られている。

一番長期間採用され、プレイヤーの目に触れる機会が多かった衣装であり、外部作品とのコラボでも基本的にこの衣装で登場する。
『MI』シリーズでもこの衣装で登場するが、アナザーモデルではボタンを留めず羽織っただけのシャツに革手袋というシェン・ウーっぽい姿に変化し、髪も短髪になる。


  • アッシュ編終盤(『XII』〜『XIII』)
上半身はいずれも丈の短い赤いワイシャツと黒いジャケットの組み合わせで、ボトムは白く両膝の間のベルトがないシンプルなもの。
チョーカーと左手中指の指輪はオロチ編同様で、首元にはチョーカーの他に黒い革紐の首飾りを着けている。
バンドマンらしさを崩さずアレンジされた衣装ではあったが、一部では「若干ホストっぽい」とも。


  • 『XIV』
新章突入に合わせ、再びイメチェン。
蔦の透かし模様が入った暗い紫色のインナーの上から、白いワイシャツと首元に黒のファーが付いた赤いレザーのロングコートを重ねている。
ボトムは黒のレザーパンツで、膝の間のベルトはないが裾にベルトの装飾がある。
首元には長さの異なる2つのペンダントを重ねて着けており、ペンダントトップは短いものが三日月型、長いものがピックをモチーフとした逆三角形。

  • 『XV』
蔦の透かし模様が入ったワインレッドのワイシャツと、黒いレザーのロングコートの組み合わせ。
コートは裏地が深紅に蔦模様が入った派手なものになっており、襟の折り返し部分で裏地を見せるデザイン。
また、背中には裏地と同じ素材で「月輪の紋」が刻まれている。
ボトムは赤だが膝のベルトはないシンプルなもの。
首元には黒いチョーカーと三日月型のペンダントを着けている。



【作中での活躍】


  • 『KOF'95』
初登場。京のライバルとして如月 影二、ビリー・カーンと利害関係の一致でライバルチームを組む。
この時点では設定が固まっていなかったからか、エンディングでは用済みだからと二人を素の状態で殺しに掛かり、なんとか生き延びた二人からは当然恨まれることに。
ただしこのチームは「KOF」に参加するためでしかなく、更に他二人も用済みになり次第襲い掛かってくるような人物。
こんな感じに『XV』から遡って見ても最も険悪なチームの一つなので誰が口火を切ってもおかしくなかったという事情も一応ある。
このエンディングのイメージで超やべー奴という印象が強いのだが、その後は庵側が裏切るということはほとんどなくなる。
暴走という大問題はあるが。


  • 『KOF'96』
ルガールの秘書だったマチュア、バイスとで八神チーム結成。
当初は利害関係の一致程度みたいな感じだったはずだが、二人は徐々に庵に惹かれていった模様。
しかしエンディングでオロチの血が解放されて暴走してしまい、意図せず二人を手に掛ける。
京、ちづるとの三種の神器チームエンディングでは一時的に八尺瓊の力が表面化した赤い炎で京と共にゲーニッツを倒した。


  • 『KOF'97』
エディット専用キャラクターで参戦。
チームによって暴走庵が裏オロチチームの前に乱入してくる。
乱入前のデモで「オロチの血に支配されたりなどせん!(キリッ)」から秒で暴走する情けなさは黒歴史。オロチが本領発揮していたからね。仕方ないね。
ちなみに通常庵と通常レオナのエディットチームで出てくる暴走庵は庵が吐血後に見た幻覚であるのだが庵以外のチームメイトがどうやって庵の見た幻覚と戦えたのだろうか
主人公チームでは京でオロチを倒すとオロチ戦後のEDの途中でさらに通常庵が乱入。京一人で戦うことになる(勝っても負けてもEDは続く)。
それにしても京の目の前で上記の醜態晒しておきながらよく何事もなかったかのように顔出せたものである。
三種の神器チームでは、オロチによってオロチの血を解放されて京とちづるを殺すよう仕組まれるが、庵はそれに抗いオロチに襲い掛かり拘束。
そして……。

設定上は三種の神器チームエンディングが公式ルート扱いなのでオロチの血に支配されたあの黒歴史が公式じゃなくてよかったな、庵*7


  • 『KOF'99』
『'97』以降行方不明になっていたが、異世界に行ったりネスツに捕らわれた京を探していたと判明。
京を付け狙っていたらハイデルンでも見つけられなかったネスツのアジトを見つけるという謎の探知機能まで習得していた。
京は京でもクローンの京には一切興味が無く、逆切れしながら大量のクローン京を虐殺していた。

本作では京共々隠しボス兼隠しキャラクターとして参戦。
ネスツから逃亡した京の行方を追い続けており、条件を満たすとラスボス戦後に乱入してくる。
京がチームにいない状態で庵をチームに加えておくと中ボス前で京に反応したり、専用エンディングが発生する。
キャラクター選択画面に思わせぶりな日輪と月輪のアイコンが存在する*8ため、情報が公開される前から存在を察していたプレイヤーも多いだろう。


  • 『KOF2000』
京と同じくエディット専用キャラクター。
クーラがチームにいない状態で京、庵をチームに加えると専用エンディングあり。


  • 『KOF2001』
リング機関のセスからネスツに対抗するために接触を受け、邪魔になれば殺すという条件でセス、ヴァネッサ、ラモンと久々にチーム結成。
まあチームを組むことになった決定打がセスの京がチームを組んでエントリーしているという情報を餌にまんまと掛かった、という庵らしいものだけど。
エンディングではセス達から重要案件として拘束されそうになるが…


  • 『KOF2003』
「遥けし彼の地より出づる者」の一人・牡丹によって洗脳されたちづるによって京と共に三種の神器チームを公式結成。
エンディングではオロチの封の前でちづるの鏡の力を奪ったアッシュに襲い掛かるが逃げられてしまった。
ついでにアッシュの三種の神器狩りの次のターゲットにされてしまうことに。


ちづるに頼まれた真吾を何度も殺しかけながらも、京と真吾で「京&庵チーム」結成。
エンディングではオロチが解放されかけたため暴走して京を不意打ちで倒し、京を庇った真吾もボコボコにしてしまうが、アッシュによって勾玉の力を奪われた。


封印の解けかけたオロチから這い出てきたマチュア、バイスと再びチーム結成。
炎を出せなくなってしまったが、爪を使った八尺瓊の本来の武術で闘う。
エンディングでは、勾玉の力は既にオロチの血から離れられなくなっており、それを取り戻せば再び血や因縁で苦しむことになるとマチュアとバイスに忠告される*9も、かまわず勾玉の力を吸収した。
家庭用以降では炎を取り戻した庵が参戦している。


  • 『KOF XIV』
とある要因により復活したマチュア、バイスとチーム結成。
エンディングで二人を見送り、某所にて不完全な復活を果たそうとしていたオロチを京、ちづると共に封印した。
漫画版では一回戦でいきなり京との因縁対決を行うが、マチュアとバイスの策略により空の謎のヒビからオロチの力が流し込まれて暴走庵に変貌。
圧倒的な力に加えて観客をも巻き込む容赦のなさで京を追い込むが、紅丸達やナコルル、京の喝で正気に戻った。


  • 『KOF XV』
オロチ四天王の復活とオロチの封印に干渉する何者かを突き止めるべく、ちづるに誘われて三種の神器チームを結成。
珍しく素直に三神器としての使命に従っているが、これは使命を果たしたならその後に控える京との戦いを邪魔しないという条件付き。
ちなみに京の方も同じ条件でちづるの誘いに乗っていた。ほんとこいつらは…
エンディングでは無事使命を果たし、心おきなく京との戦いに挑む。
特殊エディットチームはシュンエイ、レオナとの暴走注意、クローネン、牙刀との唯我独尊、京、オロチクリスとの因縁の炎、マチュア、バイスとの『'96』八神チームこと「変動する未来」が存在し、この組み合わせでゲームクリアすると一枚絵と声付き会話が流れる。



【ゲーム上の性能


大体の作品で強キャラだが、ネスツシリーズでは強みが削られてやや弱くなってしまっている。
作品によっては『KOF』シリーズ特有の壊れた行動も御手の物。開発者にもプレイヤーにも愛される八神庵である。
基本的に技の出が京に比べて遅く設定されている。
元は同門ということもあり、京とは一部同じ技を使っているので、見比べてみるのも一興。

京が『'96』以降は「荒咬み」と「毒咬み」を中心とした初心者向けとは言い難い性能へと進化していったのに対し、庵は初登場の『'95』からほぼ一貫して「闇払い」、「鬼焼き」、「葵花」、「屑風」を中心とした、ほぼ変わらないファイトスタイルである。
唯一、炎の力を失った『XIII』では爪を使った体術でがらりとファイトスタイルを変えている。まぁ家庭用ではいつもの炎庵も復活したのだが。

シリーズを通して立ち回り方が大きく変わらないことに定評があるため、古参のおじプレイヤーはとりあえず庵をチームに入れるところから新作を始める。


◆各作品での扱い(一部抜粋)

  • 『'95』
安定して性能に恵まれている庵だが、小足→「葵花」二段目キャンセル→「鬼焼き」のコンボがお手軽かつ高火力と至れり尽くせりだったのでこの作品では京やラスボスのオメガ・ルガールと並んで使用率の高いキャラクターとして環境トップに君臨した。
一方で性能ではなく演出の都合による恩恵を受けているというネタ的意味でも語り草となっている。
というのも、本作のステージの一つである地中海ステージでは、ラウンド1限定の戦闘開始演出として「キャラクターが桟橋からジャンプして浅瀬に降りる」という動作が挟まるのだが、この動作が通常ジャンプを流用しているため、一番着地までの時間が長い鎮元斎だけは庵の「葵花」からのフルコンボに対して回避が不可能という理不尽な仕様、実質的な10:0の組み合わせとなっていた。
ステージとキャラクターの組み合わせが限定されているため実用的なものではないのだが、一方的にコンボを叩き込む老人虐待にしか見えないその絵面のインパクトは強烈。

  • 『'96』
鎮と並ぶ2強の片割れ。
小足→「葵花」が相変わらず強力な他、追撃可能なコマ投げ「屑風」、隙の少ない対空技の弱版「鬼焼き」、他キャラが飛び道具の飛距離がガタ落ちしたり没収されたりする中で端から端まで届く地を這う飛び道具「闇払い」と強いものが揃っている。
中でも「闇払い」は寝ている鎮に対する強力な対抗策となっているので使用率は非常に高かった。

  • 『'97』
最上位クラスに匹敵するポテンシャルを持っている。
連続技として優秀な「葵花」、強力な追撃可能なコマ投げ「屑風」、なぜか対空として使えてしまう「八稚女」と優秀な技が揃っているのだが彼には唯一にて最大の欠点があった。
それは今作ぶっちぎりの最強キャラである暴走庵がほぼ上位互換である上に、通常庵と暴走庵が同チーム内に共存できないこと
そのせいでキャラランクの割には使用率が非常に低い不遇なキャラとなってしまった。
ちなみに、暴走キャラなし、永久コンボなし、超必殺技の対空用途使用なしのルールだと庵が文句なしの最強キャラとなる。

  • 『'98』/『'98UM』
またしても上位キャラ。暴走庵がいなくなったので再び使用率が伸びた。
一言でいえば飛び道具、無敵対空、そこそこ火力のでるノーゲージ連続技、などなど何でもそろうスタンダードな万能キャラ。
迷ったらコイツ使っとけくらいには優秀。
調整版の『UM』でも総合的に強化されたので、クラウザーと並ぶ上位キャラとして君臨。



【技解説】


草薙流・八神(八尺瓊)流の技の特徴として、ほとんどの技に「○○式」と名が付き、これは技の格付けを表している。
○○には基本的に漢数字による通し番号が振られるが、数字が付かない外式(げしき)も存在する。
また、「百八式・闇払い」に対応する「裏百八式・八酒杯」のように、既存の技を強力な秘奥義として昇華させたものには「裏○○式」と名が付き、『'97 オフィシャルコレクション』(63頁)のスタッフコメントではこの格付けを「表の式、裏の式、外式」と表現している。
九拾九(99)以下の通し番号が振られているものは概ね通常技だが、庵の技が京の技に存在しない「参式」と「四式」から始まっていたりと、一部は草薙流と八神(八尺瓊)流で通し番号を共有していることが窺える。

庵の場合は一部の通常技にも「裏○○式」の名が付くが、そのほぼ全てが爪を使用して引き裂く攻撃。また、通し番号が「禁○○式」となっている技はオロチの力を使っている。
ただし、唯一の例外としてマグロみたいとネタにされたしゃがみ強キックの「裏九拾八式」だけは必殺技でも爪での攻撃でもないのに「裏」が冠されている。

ちなみに、京もそうだが技名の読み方については濁点の有無などの細かな表記揺れが頻発しており、『XIV』以降はフリガナが廃止された*10ため、当項目でもフリガナについてはそういった点を考慮する必要がある。


◆通常技


操作 立ち(近) 立ち(遠) 垂直J 前方J 後方J
弱P(A) 参式 四式 拾参式 拾六式
弱K(B) 弐拾九式 参拾壱式 参拾五式 四拾壱式
強P(C) 九式 裏九式 裏拾五式 弐拾式
強K(D) 六拾九式 九拾壱式 裏九拾八式 八拾壱式
攻撃避け (かすみ) -
カウンター攻撃 外式・霞焰刈(かすみえんがい)
ふっ飛ばし攻撃 鳳麟(ほうりん) 陰 "阿修羅" - 外式・鉄鉈(てつなた)
ダッシュ (こう)蛇避() -
バックステップ (おつ)後駆(こうく) -

通常技の技名が攻略本等に記載されていたのは『'96』まで。
特に『'96』についてはゲーメストムックなどの主要な攻略本には載っておらず、『ザ・キング・オブ・ファイターズ'96 公式ガイドブック for SATURN』という家庭用移植版対応の攻略本にしか載っていない。


◆通常投げ

  • 逆剥(さかは)
「邪魔だッ!」

相手の腹に爪を立て、手首を返して抉る技。痛そう。
技名の由来は、神道における罪の概念を示した「天津罪・国津罪」の一つである「逆剥」。


  • 逆逆剥(さかさかは)
「邪魔だッ!」

『'96』で追加された技で、名前からも分かる通り「逆剥ぎ」を背後から繰り出す技。
相手の背後に回り込み、腰に爪を立て、手首を返して抉る。
「逆剥ぎ」の由来が前述のものなので「逆の逆ってそれもうただの『剥ぎ』では?」という突っ込みはなしだ。


  • 神逐(かんやらい)
「せいッ!」

『XIV』で「逆逆剥ぎ」の代わりに追加された技。
片手で相手の首を掴んで吊るし上げ、もう片方の腕で薙ぎ払うようにして叩き伏せる。
技名の由来は、日本神話において神の追放(特にスサノオノミコトの高天原からの追放)を表す言葉である「神逐」。


  • 燧杵(ひきりぎね)
『SVC CHAOS』で暴走庵が「逆剥ぎ」の代わりに使う通常投げ。
後述の「八稚女」の最後の動作のように、相手の首元を両手で掴んで爆発させる。
技名の由来は、古代の人が火を熾すために使っていた道具の「燧杵」。


◆特殊技

  • 外式・鳳麟(ほうりん) 陰 "阿修羅"
いわゆるショルダータックル。
インストには載らないが、地上吹っ飛ばし攻撃がこれである。


  • 外式・夢弾(ゆめび)
「フンッ、ハァッ!」

引き裂き→裏拳を繰り出す特殊技。
近距離立ちCとBのあとに出して各種必殺技に繋いでいくのが定番だったが、『2001』を最後に一段目から必殺技に繋ぐことができなくなってしまった(超必殺技は可)。
二段目は必殺技、超必殺技共にキャンセル可能。


  • 外式・百合折(ゆりお)
相手を飛び越えて背後に蹴りを繰り出す特殊技。
しゃがみガードは可能だがガード方向が逆となるので、中ジャンプでこれを連打し前後中下段投げ(屑風)の択数を迫るのがシンプルに凶悪で庵のキモとなる技の一つ。
暴走庵になるともう人間には反応は不可能なレベル。
ヒットすると相手を引き寄せるので連続技に繋げる。
またバックダッシュ中に出すことにより猛烈な勢いで後方にカッ飛んでいくので距離を取るのにも使える。


  • 外式・轟斧(ごうふ) 陰 "死神"
蹴り上げてからかかと落としでしゃがみガードを崩す特殊技。
判定は3回出ているが、実戦では2~1hitになり3hitにはならない。
通常技キャンセルで出すと上段になるのがお約束。
連続技にも微妙だが発動系のシステムがある作品なら連続技の起点になる。


必殺技

  • 百式・鬼焼(おにや)
「ほおぉぉぉぅあっ!」

無敵対空技であり、庵の強さを支える守りの要。 
弱は発生が早く追撃に便利、強は無敵が長く対空にし易いが発生が少し遅め。
弱・強のどちらを軸に使うべきかは作品によりけり。
ヒットストップが長くスーパーキャンセルのお供にし易い。

EX版は京とは仕様が異なり、弱・弱・強の順で前進しながら「鬼焼き」を三連発する。


  • 百八式・闇払(やみばら)
「どうしたァッ!」

手から地を這う炎を飛ばす技。
京も同じ技を使うが、炎の飛ばし方が若干異なる。
シリーズ共通で出が早いが炎が庵の真下あたりから出る上、技後の硬直が長いという特性。
主に弱は弾速が遅く隙が小さく、強は弾速が速く隙が大きいといった違いがある。
ちなみに『'96』以降、他キャラの飛び道具技が軒並み飛ばなくなったが、この技に関しては据え置きで画面端まできっちり届く。
また京もこの作品から隠しキャラ以外では「闇払い」を使わなくなったため、そういった意味でも貴重な飛び道具技となった。
画面端まで届くのは間違いなく強みだが、上記の特性より見切られやすく飛び込まれやすいため乱発は禁物。

EX版は、『XIII』では「ヒットすると相手に短時間の硬直効果を付与する」という簡易版の「八酒杯」といった仕様であったが、『XIV』以降は後述の「黄泉払い」と同じく、射程距離の短い炎を二連発する。


  • 百九式・黄泉払(よみばら)
「どうした! 終わりかッ!?」

射程距離の短い「闇払い」を放ち、そこに逆の腕で放ったもう一つの「闇払い」を重ねる技。ダブル烈風拳。
初出は『MI2』で、長らくMIシリーズでしか見られない技だった。
前述のように『XIV』以降は「闇払い」のEX版として搭載されている。


  • 百弐拾七式・葵花(あおいばな)
「ふっ! ほっ! はぁッ!」

低い姿勢で前進しつつ右フック→左アッパーを繰り出し、最後に低く跳んでから両手を揃えて打ち下ろし、相手を地面に叩き付ける突進系の技。
三段目は中段で、ヒットするとダウンを奪うことができる。
弱強の違いはそれぞれの段の踏み込みの移動距離。弱は短く、強は長い。
弱のほうが隙は小さいものの、始動技を当てた状況によっては強で出さないと攻撃が届かずコンボにならないケースがある。
シリーズによっては一段目と二段目からキャンセルで他の必殺技に繋ぐこともできた。

庵の強さを支える必殺技の一つだが、庵の技としては珍しく炎を使わないのに、炎を使えない作品では使用不可という理不尽な扱いを受けている。
3段目までフルヒットさせれば威力も高く、直後に起き攻めを仕掛けることができるので期待値も高い。
『'95』では例外的に2段目で止めて弱「鬼焼き」で追撃した方が威力が高いのだが、その代わりに恐怖のコマンド入れ替えで大ダメージを叩き出すことか可能であり、ちょっと高い位置で当たるとほぼ即死。

EX版では、三段目が腕を振り上げ爪で引き裂く攻撃に変化し、相手を追撃可能な状態で浮かせることができる。
ちなみに、EX版が搭載される前の『MI2』及び『MIA』でも強版が同じ仕様となっていた。


  • 弐百拾弐式・琴月(ことつき)
「ごおぉぉぁッ! 死ね!」

突進からの肘打ちのあと、相手の頭を掴み、地面に叩き付けて爆発させる技。
突進中は足元無敵で、技後は庵が大幅有利。
基本的に「葵花」で事足りるが、「葵花」が弱い作品(『2003』や『NBC』など)では一転して主力となる。

特に『'96』は、気絶値がやけに高いことに加え、ガードされても確反が無いという高性能な壊れ技だった。
『2001』では「葵花」の2段目がキャンセル可能なので「琴月」に繋げて起き攻めを狙う戦法が強力。
どこキャンのある作品では強「鬼焼き」→「琴月」→強「鬼焼き」……のループコンボが非常に簡単で狙いやすい。

EX版はコマンド投げに近い仕様となり、肘打ちを省略して直接叩き付けに移行する。
ダウン追撃としても使えるので、最後の一押しに。


  • 参百拾壱式・爪櫛(つまくし)
「チィッ!」

引っ掻くようにして相手に飛びかかる必殺技。ガードポイントあり。
技後を他の必殺技でキャンセル可能。

技名は、スサノオノミコトがヤマタノオロチを倒す際、オロチの供物にされそうになっていた娘・クシナダを湯津爪櫛(ゆつつまくし)という櫛に変身させ、自分の髪に匿って守ったことから。


  • 屑風(くずかぜ)
「はぁッ!」

相手を掴み、後方へ投げ飛ばすコマンド投げ。コマ投げだが間合いはそこまで広くない。
投げそのものでダメージは発生しないものの、相手は少しの間ガード含めた行動が不可能となり、そこに追撃ができるという当時の投げ技としてはかなり珍しい技だった。

必殺投げになってからしばらくは出始めに少しだけ無敵時間があり、タイミングを合わせれば相手の攻撃を回避しつつ投げることができたが、流石に強過ぎたせいかその後のシリーズでは無敵は削除されがち。
自分が画面端を背負った状態で決まれば形勢逆転が狙える。
端限定コンボにより火力が伸びやすいほか、もう一度この技で"おかわり"できることもある。

ちなみにコマンド投げ化されたのは『'96』からで、『'95』は単なる通常投げ(Dボタン投げ)で普通にダメージを与えるものだが必ず左右が入れ替わることはこの当時から共通していた。


  • 四百壱式・衝月(つづき)
『XIII』から炎を失った庵が使用する技。
爪で下から上へゴリッと抉る技で主な使い道は連続技。
浮かせコンボの中継などにも使える他に、地上戦でも上手く引っ掻けるように使えば追撃が可能で先端ガードさせるような牽制にも使える。
また隙だらけに見える見た目に反しかなり隙は小さい。


  • 百弐拾九式・明烏(あけがらす)
「死ねェッ!」

爪で横から引っ掻く突進技。
突進速度が早く判定も強めで更に隙も小さいと優秀な技。
使い道はやはり連続や接近目当ての牽制。


  • 百四式・鵺討(ぬえう)
「どうしたァッ!」

爪で上空を攻撃する対空技、「鬼焼き」の変わり。
主な使い道はやはり対空だが、当て方によっては追撃が可能なので浮かせコンボの中継にも頻繁に使うことになる。
上空へのリーチは長いものの地上への攻撃判定は薄いので、「鬼焼き」ほど地上戦での割り込みには向いていない。


  • 弐百参式・槌椿(つちつばき)
「くだらん……!」

炎を使わないのに何故か忘れ去られた「屑風」の代わりに追加されたコマンド投げ。
「屑風」と同じく相手に隙を作り追撃をする技だが、「屑風」と違い相手を叩き付けバウンドさせるので空中追撃となる。
新技の性質上、「屑風」よりも新技との相性が良さそう。


◆超必殺技

  • 禁千弐百拾壱式・八稚女(やをとめ)
「遊びは終わりだ!」

両腕を頭上で交差させてから上記の台詞と共に突撃し、乱舞攻撃を行う庵の代名詞とも言える超必殺技。
設定上は、オロチ一族と「血の契約」を行い「八神」と名を改めた際にオロチ一族から授けられた技であり、『'96 ファンブック』(95頁)でも「八稚女」はオロチ一族の技(=ゲーニッツの使用する「真八稚女」)をアレンジした技であることが示されている。
技名は、末娘のクシナダヒメを除いてヤマタノオロチに喰われてしまった、アシナヅチとテナヅチの八人の娘を由来としている。

怒涛の連続攻撃を叩き込み、最後に相手の首を掴んで爆発させる。
乱舞中の「泣けッ! 叫べぇッ! そして死ねェッ!」の台詞が特徴だが、『'95』ではこのボイスはない。
後述の『八神庵の異世界無双』では、相手が人間とは限らないためか鳥獣の鳴き声を意味する「啼」の字が使われており、「啼けッ! 叫べぇッ! そして死ねェッ!」という表記になっている。
炎が使えなかった『XII』と『XIII』では、ラストが相手を締め上げながら持ち上げて喉元を引き裂く動作へと変わっている。

主な使い道は当然連続技であり、あらゆる状況のコンボをこれで締めるのが基本連続となる。
作品によっては無敵がある他、突進の姿勢が低いので飛び道具を潜り抜ける使い方もできることがある。
ただ初出の『'95』では無敵時間がないのと、例のポーズはこの当時から取ってさら暗転もないため
タイミングを合わせにくく狙って弾抜けすることは無理で、飛び道具とかちあうと失敗することが多かった。
暗転がなかったのも合わさり、そうなったときの「遊びはこのままでは終わらんぞー!」は当時ネタにされまくった。

ちなみに昔は突進中に蛇みたく*11舌を出しててちょっとお間抜けな感じ。

『'96』~『'98』までのMAX版では、暴走庵になって相手を地面に押し倒すと倒れた相手の手前に屈み込んで更にズタズタに引き裂き、一瞬振り向いてこちらをチラッと見てから両拳を地面に叩き付けて3回攻撃し、最後の叩き付けと同時に爆発させてフィニッシュ。
どう見てもエヴァ初号機のゼルエル捕食シーンのパロディだが、SNKではよくあること。
『'98』以降、『2002』のMAX版までお食事タイムはお預け。残念。
ちなみに、暴走しているのに構えを取るのは不自然と判断されたのか、『'98』や『2002』ではMAX版の発動時のポーズが暴走庵の登場シーンなどと同じ身体を仰け反らせて咆哮するようなものに変更されている。
……のだが、『'98UM』で追加された暴走庵のMAX版は『'97』からデータを引っ張ってきた関係できっちり構えを取るややこしい仕様。

『'99』からはMAX版は相手を爆発させる回数が増え、炎を失った『XIII』ではノーマル版よりも相手を激しく引き裂くエフェクトが出る。

『SNKギャルズファイターズ』でミスXが使用する「八稚女」は、『'98』までのMAX版を元にしたギャグアレンジ。
ナイフとフォークを持って「いただきまァァす!!」と叫んで相手を引き裂き、「ウッ……こんなもの、くえるかッ!」と叫びながら拳を叩き付ける流れとなっている。ただの八つ当たりだコレ。

カプエス版のフィニッシュはLv2が琴月 陰のモーション*12、Lv3では相手を画面奥方向に押し倒し、両手で押さえつけながら連続で炎を浴びせるものとなっている。


■八稚女(お食事タイム)のお供の超必殺「おかわり」技

  • 裏百八式・八酒杯(やさかずき)
「楽には死ねんぞッ!!」

「闇払い」のモーションで炎を走らせ、一定距離進むか敵に接触した際に火柱を上げる技。
「封ずる者」としての力が強調された技であり、火柱がヒットすると相手は一定時間硬直状態になる。
火柱以外は「闇払い」に近い見た目だが、MAX版になるとエフェクトが全く違うものに変わり、前方に向かって次々と火柱が噴き上がっていく。
なんだかんだで「八稚女」のお供としては一番長かった技。

……あれ? 「楽には死ねんぞ」って、すぐに楽にするんじゃうわ何をするやめ(ry

発生が遅すぎるので『KOF』シリーズでは死に技だが、『CVS』では唯一脚光を浴び、SNKグルーヴでHPが赤・ゲージMAXの状況を維持しつつ、これを連発するだけでもかなり鬱陶しい。

技名は、スサノオノミコトがヤマタノオロチを倒す際に、八つの酒桶でオロチの八つの首それぞれに酒を飲ませて酔わせたことに由来する。


  • 裏参百拾壱式・析爪櫛(さくつまぐし)
「行くぞッ!! ……ごおぉぉぁッ!」

「爪櫛」のパワーアップ版。
一画面程を突進して相手を叩き付けたあとに、掴んだまま「鬼焼き」の要領で華麗に舞い上がりながら振り回す。
中段ではあるが発生が遅く連続技には使えないが、やや浮くため足元が無敵になるので遠距離からなら地を這う飛び道具を先読みしてすり抜けてヒットさせられる。
スーパーキャンセルは『'99』では条件が厳しく難易度はかなり高いが、『2002UM』では条件は緩和され、「葵花」の二段目から追撃可能に。
しかし元々庵には「八稚女」という万能超必があり万事においてそちらで済むことがほとんどなのが「析爪櫛」最大の誤算と言える。
威力は「八稚女」よりも上なのでスパキャン絡みの連続技として使える。


  • 裏千弐百七式・闇削(やみそ)
「屑が……まだだッ!!」

飛ばない「闇払い」二発を放ってから巨大な火柱を噴出させる技。
『2000』では発生が遅く連続に使いにくく、せいぜい短い無敵を利用した相討ち狙いのリバーサルくらいしか使い道がなかった。
『XIII』では炎を取り戻した庵専用。小技からも繋がる高性能の技となり使いやすくなった。


  • 裏百式・鬼焔(おにほむら)
「鬼焼き」を連発する。昇龍烈破ァッ!
『CVS』シリーズでしか使えない上に暴走庵限定
……何か釈然としないものがあるが、気にしたら負け。
ちなみに見た目は昇龍烈破だがあちらと違い対空に使うとカス当たりするので連続技専用。

『CVS』シリーズのみのマイナー技に終わると思いきや、その後の本編シリーズでは、EX版の「鬼焼き」が「鬼焔」と同じ仕様になり意外な形での復活を果たした。


  • 裏参百拾六式・豺華(さいか)
「馬鹿めッ! ……ハァーッハッハッハッ!!」

『2001』から追加された技。
「八稚女」からの追加入力で発動する技で、フィニッシュの爆発で吹き飛んだ相手を腕を振り上げて引き裂き、締めは交差した腕を振り下ろすと同時に巨大な火柱を地面から噴き上げる。
火柱部分のエフェクトやモーションは「闇削ぎ」からの流用。
作品によって威力はまちまちで、引き裂き部分にはダメージがないこともある。

『SVC CHAOS』や『2003』では前半のボイスが変わっており、「八稚女」の「そして死ねェッ!」から「永遠にッ!」と直接繋がる形になっている。

『XI』、『MI2』、『MIA』だと直接火柱のみを繰り出す単発技となっており、『XI』は無敵時間がない代わりに発生が早く、『MI』シリーズでは発生が遅い代わりに無敵時間が長い。


  • 禁七拾七式・禍風(まがかぜ)
『MI』シリーズのみ実装。オロチの力を解放して一定時間身体能力を強化する。
暴走庵のようにスピードが上がるが、強パンチが連続ヒットするなど桁違いに上昇する代わりにダメージ補正が重い。
『MIA』のみ後述の「焔甌」に繋げられ、こちらはダメージ補正がかからないため強力。


  • 裏千拾八式・八醞(やしおり)
「爆ぜろッ!」
「爆ぜ散れぇッ!」

『XIV』で実装。身体を捻って力を溜め、触れると炸裂する炎の玉を複数ばら撒く。溜めることで玉の数が増える。
通称「わたパチ」。残念ながら2016年に製造を終了しているが……。
MAX版は威力や球数が上昇。
『XIV』では使い道が乏しく影が薄い存在だったが、『XV』ではコンボに組み込むとダメージが伸びやすく、高火力コンボのお供に。

技名の由来は、スサノオノミコトがヤマタノオロチを倒す際に用意した八塩折之酒(やしおりのさけ)(八醞酒)」。


■上位超必殺技類

  • 裏千弐拾九式・焔甌(ほむらほとぎ)
『2002(2002UM)』におけるMAX2。
『MIA』では前述の「禍風」の効果中のみ発動可能な特殊な超必殺技として使用。
『XIII』でも炎を取り戻した庵のNEO MAX超必殺技として使用する。

いわゆる移動投げで、どの作品でも性能は高く、高速移動の上に移動中完全無敵でかつ高威力。
作品によっては発生動作も完全無敵。
ただし発生自体が早いわけではないので連続に組み込むにはかなり難しいし、作品によっては連続にすらならない。
例外として『XIII』の場合はMAXキャンセルという仕様上、技性能が高い上に威力が高くかつ安定して連続にも使用可能と凄まじく使い勝手が良い。


  • 三神技之弐
『2003』におけるリーダー超必殺技。

『'97』の三種の神器チームエンディングのラストで庵が放ったアレ。作品によっては途中で炎が赤くなる
作品によっては普通の超必としても出せる。
ちなみにアッシュに炎を奪われた際はアッシュがこの技に良く似た「フリュティドール」を使用する。


  • 血の暴走
『SVC』における庵のエクシード。

打撃が当たると画面が暗転して相手を斬り裂く当身技。
『NBC』では「焔甌」のような移動投げになっている。


  • ???!
『SVC』における暴走庵のエクシード。

「琴月」から「三神技之弐」に繋ぐコマンド投げ。
プレイヤーが技名を発声できないという最大の欠点がある。


  • 禁千弐百拾八式・八咫烏(やたがらす)
『XIII』における炎を失った庵のNEO MAX超必殺技。
炎を取り戻した『XIV』でもCLIMAX超必殺技として使用されているが、『XIII』と違いエフェクトに炎が加わっている。

爪で下から上へと引き裂くようなエフェクトで攻撃し、根元から最大威力で当たると演出が少し変わる。
小技から繋がるレベルの発生の早さだが、相手の位置が離れてると最大威力にはならない。
また無敵もあり割り込みにも使えるが、攻撃発生の都合上で上空に攻撃判定が出るのが遅めなので早めに対空に使うとそのまま飛び越えられる可能性が高い。


  • 裏千百参拾壱式・鬼燈(ほおづき)
「地獄で悔いろッ! ……フンッ! この炎で送ってやろう……グォォォォォッ!」

『XV』におけるCLIMAX超必殺技。

突進がヒットしたら演出開始となり、三日月の軌跡を描きながら相手の頭を掴んで地面に叩き付けたあと、そのまま炎を浴びせて焼き払う。
使用ゲージ数は重いがコンボに使いやすい技。

通常は庵の目が白目を含めて真っ赤に染まり、「この炎で送ってやろう」の部分で庵の声にオロチの声が重なる。
なら「禁」が付いてなきゃダメでは? と思うかもしれないが、オロチチームが相手の場合は目が赤くならずオロチの声も重ならないので、どうもオロチの力ではないらしい。
ちなみに、通常版は最後に炎を浴びせる際の叫び声が暴走状態のような裏返った絶叫だが、オロチの声が重ならないバージョンではその部分も変化し普通の気合の声になっている。

技名は、古事記においてヤマタノオロチについて述べたくだりの「目はホオズキのように赤い」という描写に由来すると思われる。



【BGM】


バンドのベーシストとして活動しているという庵のキャラクター設定を踏まえてか、一部の例外を除いてベースとサックスがメインに使用されている点が特徴。
ベースとサックスの音色を活かしたジャズ要素の強い曲が多い。

  • 嵐のサキソフォン(『'95』)
記念すべき「嵐のサキソフォン」シリーズの第一作。
「ジャズのセッション」という雰囲気が強調されており、複数の音色が複雑に絡まり合う「アシッドジャズ」に近い曲調になっている。
『XIV』でも新規アレンジされており、庵をクラシックコスチュームにするとクラシックコスチュームを着た京との対戦時に聴くことができる。

  • 嵐のサキソフォン 2(『'96』)
「嵐のサキソフォン」シリーズの中でも別格の人気を誇る名曲。
『'98('98UM)』、『2002』、『XV』など、新録アレンジの機会も多い(『XV』ではマチュアとバイスのテーマとして実装)。
ジャズセッションの空気感が強かった初代「嵐のサキソフォン」と比べると、メロディラインやサビに向かっての盛り上がりが明確でよりキャッチーな構成になっている。
『スマブラSP』採用曲その1(『スマブラ』新規アレンジ)。

  • Cool Jam 〜嵐のサキソフォン 3〜(『'97』)
メインタイトルに即興演奏を意味する「Jam」が含まれていることもあり、前半部分はベースとサックスが掛け合いのようにそれぞれのパートを演奏する構成。
アレンジ版や『'98』では曲名から「嵐のサキソフォン 3」の副題が外されている。

  • Sadistic Eyes(『'99』)
京共々隠しキャラとなった庵の新たなBGM。
曲名に「嵐のサキソフォン」が含まれていないことからも分かる通り、ジャズ要素が強かったそれまでの曲から大きく印象を変えているが、庵のキャラクター性にはよく合っている。
ベースとエレキギターをメインに、疾走感が強調されたアップテンポの曲。
『XV』(庵VS京時)でも新録が行われている。

  • Stormy Scream 〜嵐のサキソフォン4〜(『2000』)
曲名に「嵐のサキソフォン」が戻り、再びジャズ要素を含んだ曲に。
初代「嵐のサキソフォン」のような「アシッドジャズ」に近い曲調となっている。

  • 不滅の日輪(『2001』)
『2001』のBGMである。そういうことである。
庵のテーマ曲でサックスが全く使われていないのは、この曲と『2002UM』の「Tranquilizer」くらい。

  • Tranquilizer(『2002UM』)
『2002UM』のテーマ曲で、泣き叫ぶかのように響くエレキギターのソロをメインに据えたハードロック。
前述のように珍しくサックスが使用されていない曲であり、その点で賛否が分かれる曲でもある。

  • Cool Jam 2(『2003』)
タイトル通り、メロディラインなど『'97』の「Cool Jam」との共通点が多め。
「Cool Jam」のアレンジ版などで曲名から「嵐のサキソフォン」が外されているためか、こちらは最初から「嵐のサキソフォン」が曲名に含まれていない。

  • New Order(『XI』)
庵、真吾と組んでいるため、ギター(「ESAKA」シリーズ)、サックス(「嵐のサキソフォン」シリーズ)、ハーモニカ・キーボード(「Still Green」)という三者の過去BGMの要素が混じっており、チーム曲としての印象が強いか。
『XIV』でも京VS庵戦の曲として新録されている。
『スマブラSP』採用曲その2(『XIV』ver)。

  • 嵐のサキソフォン 5(『XIII』)
久々に庵・マチュア・バイスの八神チームが復活したということもあり、『嵐のサキソフォン 2』の流れを汲んだ曲調。

  • 月とサキソフォン(『XIV』)
前作から引き続き八神チームとしてのBGM。
サビの盛り上がりからはどことなくアダルトな雰囲気が漂い、「嵐」ではなく「月」を冠した曲名が似合う曲調となっている。

  • Ficitious or Real(『XV』)
三種の神器チームのBGM。
タイトルは意訳すると「嘘か真か」という意味になるが、これは京と庵が手を組み「三種の神器チーム」が成立する事態を指しているのだろう。
話の都合で割と頻繁に組んでるけど。
ぶつかり合う京の「ESAKA?」と庵の「嵐のサキソフォン」、そしてそれを支えるちづるの「Fairy」が混ぜ合わさった三種の神器の集大成のようなBGM。



【本編以外での活躍】


◆ドラマCD

在りし日の『DJステーション』での暴走ぶりはある意味強烈。
ウクレレを用いて「心の歌」を披露したり、ドラマパートでもよく京とホントは仲がいいのでは? と思えるほど小学生じみた喧嘩を行っていた。

 「おれは~やっさしいおっとこ~♪」
 「とてもやっさしいおっとこ~♪」
 「みんなにきしょいっちと呼ばれている野中(※京の中の人)の面倒を」
 「楽屋で見ているおっとこ~♪」
「優しいです^^;」

あと蕎麦屋『八神庵(やがみあん)』を経営中。
代々木駅前徒歩一分。
少し頑固な店長と、我らがナコルルが迎えてくれます。
『蕎麦処八神庵!』
『食え!』
『すすれ!』
『そして死ねぇ!』


◆小説版

『'95』の小説(著者:いさき玲衣)は色々とアレな扱いを受けることが多い作品だが、庵についてもご多分に漏れず設定の変更が行われており、ベーシストではなく人気インディーズバンドのヴォーカルということになっている。
あとがきによれは、著者と挿絵担当が庵のデザインについての話で「LUNA SEAのRYUICHIに似ている」と盛り上がってしまった結果らしく、バンド名のUN(アン) LEASH(リース)も「LUNA SEA」のアナグラムであると明かされている*13

当時は詳しい設定が明かされていなかった草薙と八尺瓊(八神)の因縁について「南北朝時代の朝廷分裂の際、南朝と北朝のどちらに従うかで意見が食い違ったことがきっかけ」としていたりと、興味深い設定もちらほら存在するので、独自解釈を容認できるメンタルと絶版書を探す根気があるならば読んでみてもいいかもしれない。


◆漫画版

『'96』を題材にした漫画版『ザ・キング・オブ・ファイターズ 京』(著者:夏元雅人)では、諸事情で腑抜けた京に愛想を尽かしそうになっていたところをビリー・カーンに煽られて襲い掛かるも、そこに変装した柴舟が現れたことで立ち去り、そこでマチュア&バイスと出会う。
その後、アテナが捏造したバンド対決の挑戦状にノリノリになり、マチュア&バイスをしごきながら対決に備える。
ところが、いざ対決の日になって、その会場にゲーニッツが襲来。
離反したマチュアとバイスとともに三人で挑むも、二人は瞬殺され、庵もあと一歩というところで敗れ捕らわれの身に。

ゲーニッツと京との最終決戦ではゲーニッツの力で暴走しかけるも、京によって気絶させられ、何事もなく済んだのだった。
なお、この漫画では、暴走庵はここだけの登場なので、マチュアとバイスの二人は殺されず、エンディングで姿を見せるのでご安心を。
ただし、「血の暴走」の問題はまだ残っているらしい。


◆実写映画版

色々な意味で問題作。察して。
2000年前に、異次元への鍵となる力を持った神器である「八尺瓊勾玉」を創り出した八神一族の末裔とされており、なんとと交際中という設定。
「あかん、右京さんやなくてアンディが血を吐いてまう!」
髪型もあの髪型の再現は無理だと判断されたのか、長めの黒髪をうなじで括ったものになっている。

ただし、「オロチの力で暴走した」という設定は辛うじて残っている分、他のキャラクターに比べればこれでもまだ原作の設定に近い方である。



【外部作品など】



ライバルの京共々ゲスト出演した。種族は何故か不死
確かに死ぬ死ぬ詐欺並みに命冥加だけど。

特殊技は「血の暴走」。
本来は当て身技だがこちらでは自身の防御を大幅に下げる変わりに攻撃面を超強化するロマン溢れる強化技になっている。



テリー・ボガード参戦ムービーで差出人【S】からの招待状を手に入れようとSNKキャラが次々と登場しては掴み損ねる中で
庵もまた招待状を手に入れようとするがやはり掴み損なってしまい、悔しさを通り越したのかお馴染みの三段笑いをしながらフェードアウトした。

ファイターとしての参戦は叶わなかったがテリーのホームステージの「KOFスタジアム」で背景には登場した。
登場は基本ランダムだがステージで流れるBGM次第では必ず登場する。
彼の担当BGMはたった1曲ながら、『'96』の『嵐のサキソフォン2』の新規アレンジというなかなかの厚遇。

その他にMiiファイターの追加コスチュームやスピリッツでも登場。デザインは『XI』までの衣装が使われている。
スピリッツ戦では引っ掻き攻撃繋がりでウルフに乗り移っており、倒すと暴走庵の役かスピード強化されたウルフが登場して連戦になる。
階級はACEの無属性アタッカーでスロットは2、走行強化のスキルを持っている。
紫の炎を出さないのでイラストをXIIIの爪庵にして超化で炎を取り戻すでは駄目だったのか……?

デザインの項目の折り畳みでも述べたが、スマブラのディレクターの桜井政博氏は「テリーのつかいかた」の動画で、庵のキャラクター造形について「これ作った人は天才じゃないかなと思ったりしました」と語っている。
そして撮影スタッフの笑いというオチである。


◆スピンオフ『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』

2019年突如発表された 庵が主人公の異世界物
『'97』の三種の神器チームエンディングでの衝撃でファンタジーモノの異世界に転移、地図が関西地方そっくりの異世界江坂エサーガ公国にて冒険を繰り広げることに。

昨今の異世界物人気にあやかった作品なのは間違いないだろうが、そこは安心の庵。
嫌いな暴力に晒された女騎士アルテナ(アテナそっくり)をゴブリンから助けたり、居酒屋パオパオで異世界の弦楽器でヘビメタを奏でたり、とやりたい放題である。
元の世界の人々とよく似た人物が多数登場するので原作知識があるとより楽しめるが、知らなくても問題はない。
無難にまとまった仕上がりになっており、根強い原作・キャラ人気もあって即売り切れ、重版がかかり、遂にはコミカライズ版の連載が開始した。

ちなみに発表時、何の冗談だと思った人も多いが、 庵(SNK)だから仕方ない とあっさり受け入れた人も多かった。
過去に『SKY STAGE』で理由もなく空飛んだりとかしてるしね。

生活感とか皆無で何をやらせてもしっくりこないだろうという感じなのだが、
それが一周回ってかこの様に何をやらせてもしっくりくる的なキャラに何故かなっており、好評を博している。人間って不思議。
コミカライズ版は小説版を更にブラッシュアップさせており、原作で見たことある(やったことのある)ムーブや構図がちょくちょく入るため、当時のプレイヤーは懐かしさを感じることもできるだろう*14
シリアスな所はちゃんとカッコイイ庵が見れるので安心。


◆各種香港版漫画『拳皇』シリーズ

香港作家(漫画制作会社)による『KOF』の漫画。
主人公は京なのだがたびたび『八神庵版』という庵を表紙絵にした限定版が出るので人気のほどが分かる。
だが、『XIV』の香港漫画(オンラインのみ、中国隊外伝のショートストーリー)では京だけちょっと出てたのに庵は出てこない。



【主な台詞】


「どうしてもやるのか?」
「今更命乞いか……!」
『'96』における対京専用の戦闘開始演出。
シリーズにおける特殊掛け合いの歴史はここから始まった。


「そのまま死ね……!」
「月を見るたび思い出せ……」
「ククククク……ハハハハハ……ハァーッハッハッハァッ!」
勝利台詞。
どれも庵のキャラクター性を強烈に印象付けるものとなっており、特に最後の三段笑いは庵の代名詞と言っても過言ではない。



【人間関係】


言わずと知れたライバル。
血の宿命とか関係なく、お互い「こいつ気に入らねえ」的な理由で殴り合っている。
『'95』では「八神家の復讐の炎だ……」とか言っており、『'96』でもキャッチコピーが「復讐の蒼き炎」だった。
この辺りまでは曲がりなりにも草薙家への復讐が目的だった模様。
今となっては多分半分以上建前。これ以降同じ草薙一族の柴舟を目の前にしても特に反応していないし。

『MI2』での本人の発言曰く「貴様をこの手で殺したら久しぶりにゆっくりと眠れそうだ……それだけで十分だ」だそうな。
京にとっては迷惑極まりない話である。
その『MI2』のシナリオも担当した嬉野氏による小説版では、京を殺すこと以外に人生の目的が特にないことを本人も認めている。
……が、「京を殺したあとのことはそのときになってから考えればいい」と超楽観的。
ただしその選択肢の中には「退屈極まりないので自殺する」が含まれている。

それでも『'97』のストーリーでちづると合わせて「三種の神器」でチームを組んでオロチとの決戦をやったり、『2003』や『XV』でちづるに頼まれてチームを組んだり、『XI』でアッシュを倒すという利害の一致で組んだりと時折協力したりしている。
……のだが、『DJステーション』では「庵子先輩」となって京と恋愛ドラマを繰り広げたり、『SNKヒロインズ』のEDでは全員スケバン化した世界で京と殴り合い、友情を深めるという夢を見て飛び起きた直後、テレビに映った京の姿を見て顔を赤らめたり、口では殺す殺す言っているが本当に殺したいのかどうか……。


  • 神楽ちづる
「三種の神器」の一角を担う巫女であり『'96』、『'97』、『2003』における「KOF」の主催者。
『'96』や『2003』では中ボスであり、『2003』と『XV』では京と共にチームメイト。
『'96』や『'97』でもストーリーありの特殊エディットチームとなり、地味に組む機会が多くなっている。
京や庵とは違い、「三種の神器」に対する使命に前向きであるため実質彼女がまとめ役。
そもそも庵が本来不倶戴天の存在である京と組んでいる一番の理由が、オロチの気が強まるなどして「三種の神器」の力を使わざるを得ない状況になったという理由で彼女に説得されたからである。
アッシュに力を奪われたせいで何もできなかった『XI』では代わりに真吾を代役に行かせたりもしている。
「三種の神器」として行動する必要性が生じた場合には京と庵に対して「争っている場合ではない」と説得を試みるものの、京と庵が争っているのは前述通り先代からの因縁ではなくただ相性が最悪なだけなので、半ば諦めている部分もある。


  • マチュア、バイス
ルガールの元秘書たち。その正体はオロチ一族であり、オロチ八傑集のメンバー。
『'96』にてゲーニッツの命令で監視のために送り込まれ庵とチームを組んだが、庵に興味を持った二人がゲーニッツを裏切り共闘。
しかしエンディングでは「血の暴走」を起こした庵に殺されてしまう。
その後は幻影として現れたりしていたがアッシュ編で正式に復活し、久しぶりにチームを組むことに。
基本的には挑発的な言動で庵を煽っているが、『XIII』のEDでは炎を取り戻すことで再び八神の宿命に飛び込んでしまうことになる彼を心配する一面も。

ストーリー上では『'96』、『XIII』、『XIV』でチームを組んでおり、お祭り作品の『'98('98UM)』や『2002(2002UM)』でも組んでいるため、庵チームと言えばこの3人という印象は強い。おまけに『XV』でも特殊エディットチームの一つにもなっている。
『XV』で再登場した際、オロチ四天王からオロチ一族の使命より庵への関心が強いことを咎められていた。

『KOF 京』の漫画版では京・アテナ・ケンスウとの学園祭でのバンド対決の頭数合わせのため、庵に楽器の猛特訓を強いられた。
結局その成果を披露することはなかったが、「少しやってみたかったな」と心の中で呟いていた。


クリス、シェルミーと共に『'97』で初登場した、喧嘩が強くて男前のバンドマン。
正体はオロチ四天王の一人。
本来ならオロチ一族とオロチの血を弄んだ愚か者という程度の関係だが、それ以前にバンド活動で度々庵と衝突しており、庵のことを「赤毛」と呼んで喧嘩を吹っ掛けてきている。
しかも『'98』の社のインタビューでは、大会の抱負が「庵を潰す」、戦いたい相手が「庵」、組みたい相手と組みたくない相手がどちらも庵で理由が「自分が目立つから/そばにいるだけでムカつくから」、社にとっての「KOF」は「庵を潰す所」とこれでもかというくらい庵を敵対視している。
対戦前の掛け合いでは「やだなぁ、強そう……ってかぁ!?」(『'98』)や「痛くしちゃイヤよ♪ ……ってかぁ!?」(『2002』)と、チームメイトのセリフを借りておちょくってくる。
ちなみに庵にとって社はどうでもいい相手扱いらしい。京相手の言動とは見事に正反対な塩対応である。


  • 如月影二、ビリー・カーン
庵が初登場した『'95』で組んだチームメイト。人選理由は影二がリョウのライバル、ビリーがテリーのライバルだからだろうか。
互いの仲は非常に悪いがアメスポチームから参戦枠を奪っているあたり実力は本物。
『'95』のEDで用済みと称して2人をボコボコにした。
そのせいでこの二人からは恨まれることとなり、対峙する毎に恨み節を言われるようになる。
『'98UM』でこの3人でゲームクリアすると特殊1枚絵を見ることができ、更に対人戦でのテーマソングが『嵐のサキソフォン』になる。


  • ヴァネッサ、セス、ラモン
『2000』で初登場したエージェント二人と最強の人類と言われるルチャ使いレスラー。『2001』でのチームメイト。
リング機関の最重要人物扱いされているようで、セスの尾行に気付いて彼を路地裏へ誘い出し、条件付きでチームを組むことに。
前作の龍に対する伏線は何だったのか?
EDでは『'95』とは逆に3人から最重要人物の捕捉という名目で向こうから喧嘩を吹っ掛けられた。
結局庵の何が最重要だったのかは謎のまま。


  • 黒咲壬羽、華守純
知る人ぞ知るマイナー外伝作品『EX2』でのチームメイト。
2人とも「三種の神器」をサポートする一族、「十種神宝」の一角。
黒咲壬羽が身長145センチの暗器を使う小柄な少女、華守純が身長2メートル弱のプロレス技を使う大柄な女性と見事な凸凹コンビ。
ちなみにライバルの京のチームメイトも『EX』シリーズオリジナルキャラである。
作中ではラスボス前に立ち塞がる中ボスチーム*15


本名不明。
SNKヒロインズで兄に覆面赤毛スネ夫ヘアースケバンというあんまりにもあんまりなデマを流された可哀想な人。
八神庵の異世界無双にて作中にゲーム的要素が出てきた際に、家のリビングでゲームをしている彼女を思い出している。
実家暮らしなのかたまたま家に寄っただけなのか…。
なお、漫画版の彼女はあのロードのクッソ長いネオジオCDであの悪名高いサムスピRPGを平然とプレイしている剛の者。
ちなみにネオジオCD版では京と庵がオマケシナリオでゲスト出演しているのだが、それを妹はどう思ったのだろうか?


  • 八尺瓊勾衣(まがい)
外伝漫画『―炎の起源―』に登場した、660年前の八尺瓊家の当主。つまりは庵のご先祖さま。
髪型と乱暴な態度は庵を思わせるが、一方で庵ほど冷たくもない。
優秀だった兄・勾人(まがひと)の死を発端として、実父である五百璃(いおり)も含めた親族との関係が冷え込んでおり、一部からは勾人の死によって当主となっただけの「まがいもの」と蔑まれてすらいる。
当主の重責と抱え込んだ秘密に苦しむ中、人の心を読めるほどの神力を持った幼馴染の妻・カヤと、彼女が産んだ幼い我が子だけが心の救いとなっていたが、オロチ一族の暗躍により彼の代で八尺瓊家はオロチと「血の契約」を結ぶに至ってしまう。


BOF仲間。『KOF』シリーズの本編ではほぼ絡みはなく、戦闘前デモでも気さくなテリーが話しかける程度だが、
『SNKヒロインズ』でお互い巻き込まれた際、女装ではなく女体化させられたテリーに「貴様も大変だな……」と本気で同情していた。


当然絡みはないが、DJステーションでは彼女が頑張ると熊に襲われたりメシマズの憂き目にあったりと、大抵庵と舞が被害を被る。
BOFでも共演。


個人サイトのネタ「美形会議」をSNKが『KOF完全読本』にて逆輸入した。
元々は人気も薄く新作の出番にもあまり恵まれない(橘右京は除く)彼ら自称・美形業界の衰退を憂う会議に何故か普通に参加する。
SNKで1、2を争う人気キャラのため、その妬みから当初は先の三名に「空気読め!」と邪険にされていたが徐々に打ち解けていった。
本編の庵とは口調こそ変わらないが比べ物にならないくらい理知的で社交的。その気になれば右京の詠んだ俳句の解説も可能で、リーダーシップも随一。
アンディやロバートの陰謀論にも近い暴論に反論しては橘右京が吐血して「右京さんに謝れ!」と罵られるのがお約束。
なお、『KOF完全読本版』では美形会議庵とともに本編の庵も参加。



【参考文献】


◆雑誌
  • 『ゲーメスト』 新声社
    • 1986年から1999年まで発行され、アーケードゲームの攻略雑誌として一時代を築いた月刊誌(末期は隔週刊誌)
  • 『ネオジオフリーク』 芸文社
    • 1995年から2000年まで発行されていたネオジオ関連に特化した月刊誌。
    • ネオジオ関連特化ということで、Q&Aコーナーの質問に対してSNK広報宣伝課からの回答が掲載されるなど、公式的な情報発信の場ともなっていた。

◆『ゲーメスト』関連
  • 『ゲーメストムック Vol.56 ザ・キング・オブ・ファイターズ'96 ROUND3 ファンブック』 新声社 1996年12月
  • 『GAMEST MOOK Vol.93 ザ・キング・オブ・ファイターズ'97 オフィシャルコレクション』 新声社 1997年9月
    • 以上の『ゲーメストムック』は『ゲーメスト』編集の攻略本及びファンブック。
    • 『ゲーメスト』といえば誤植が名物ではあるが、資料としての価値は十分保たれている……はず。

◆『ネオジオフリーク』関連
  • 『イラストノベルス ザ・キング・オブ・ファイターズ オロチ完結編』 ISBN 4-87465-399-5 芸文社 1998年2月
  • 『ザ・キング・オブ・ファイターズ2000 キャラクターブック』 ISBN 4-87465-473-8 芸文社 2000年10月
    • 『ネオジオフリーク』の編集部による攻略本及びファンブック。
    • 特に『オロチ完結編』はオロチ関連の設定についてかなり詳細に纏められている。

◆『ALL ABOUT』シリーズ
  • 『マイコンBASICマガジン別冊 ALL ABOUTシリーズ Vol.12 ALL ABOUT ザ・キング・オブ・ファイターズ'95』 電波新聞社 1995年10月
    • 『解体真書』シリーズや『アルティマニア』シリーズで知られるスタジオベントスタッフによる攻略本シリーズ。
    • 攻撃避け・避け攻撃のフリガナが記載されている希少な資料である。
    • ただし、『ALL ABOUT KOF'94』とは違いダッシュ動作の記載が省かれているため、京に同名の技がない「甲・蛇避」だけは読み方が不明のまま。

◆その他
  • 『ザ・キング・オブ・ファイターズ'95 オフィシャルガイドブック フォージ アルティメイト ファイターズ』 アスペクト 1995年10月
    • アスペクトより発行された大判の攻略本。
    • ダッシュ動作や攻撃避け・避け攻撃の技名まで記載されているが、『ALL ABOUT』シリーズのような読み仮名はない。
  • 『ザ・キング・オブ・ファイターズ'96 公式ガイドブック for SATURN』 アスペクト 1997年2月
    • 技解説の項目で軽く触れた通り、『'96』の通常技名が記載されているものとしては恐らく唯一の資料。
  • 『ザ・キング・オブ・ファイターズ完全読本』 日経BP社 2005年9月



「記事は終わりだ!」
「追記しろッ! 修正しろッ! そして死ねぇッ!」

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最終更新:2026年07月17日 23:09

*1 青い薔薇として開発された品種が実際は青紫色に近い色をしているようなものである。

*2 NO.18「イオリという名」。

*3 長い上に名前が覚えにくいこと、正式名称が発覚するまでの間に「暴走庵」の名前が定着したことなどもあって現在でも「暴走庵」の方が好まれている。

*4 概ね向かって右側が欠けた「逆三日月」、つまり新月に向かって欠けている途中の形として描かれている。

*5 これは本来は別の概念を指す言葉だった。

*6 八神庵とは別パターンではあるが邪気眼ネタの定番が多い。本気で書いているにせよパロディとしてあげつらっているにせよ、下地がなければ成立しない。

*7 通常レオナがチームにいない状態で通常庵かラルフ&クラークがチームにいる場合、暴走庵ではなく覚醒レオナが乱入する。

*8 京と庵の使用条件を満たした上で所定のコマンドを入力すると、他のキャラクターと同じ顔アイコンに変化して選択可能になる仕様。

*9 この二人、どうも本当に庵が心配だったらしく「それが目的ではないのか?」と庵に問われて「私たちのことは気にするな」とまで言っている。

*10 英語版でローマ字読みの技名が確認できるため読み方が分からないわけではないが。

*11 実際に突進の引用元であるダッシュ動作には「甲・蛇避」という技名が付いている。

*12 SVC CHAOSの暴走庵版も同様。

*13 ただし、「LUNA SEA」をそのまま並べ替えても「UN LEASH」にはならない。恐らくだが、「シー」の綴りを「SEA」ではなく「SHE」にして並べ替えを成立させていると思われる。

*14 残像を残しつつジャンプ、コピペで屑風ハメを再現する等々。

*15 庵チームだと京チームが中ボスになる。