スーパーヒーロー作戦

登録日:2012/03/15 (木) 18:04:01
更新日:2019/12/30 Mon 11:58:08
所要時間:約 7 分で読めます




『スーパーヒーロー作戦』とは、バンプレストから発売されたプレイステーションゲーム。
ウルトラマンやキカイダー、宇宙刑事ギャバンなどの特撮ヒーロー、果てにはガンダムや、
スパロボシリーズのオリジナルキャラクターであるSRXチームまで入り混じった、クロスオーバーRPGである。
仮面ライダーがいない事を突っ込まれるが、プロデューサー曰く、他の特撮が飲まれそうだから敢えて参戦させなかったとの事。
後に仮面ライダーシリーズのいないこの作品もコンパチヒーローシリーズとして組み込まれている。


■ストーリー


新西暦155年、人類を襲った驚異、怪獣や異星人、悪の組織達の暗躍から人々を守るべき結成されたTDF(地球防衛軍)。
彼らと、この時代にのみ姿を見せた伝説の光の巨人、そして最強を謳われた部隊、ガイアセイバーズの活躍により、地球は救われた。

時は流れ、新西暦195年。
TDFは、増えすぎたコロニーの人々を弾圧するだけの組織と成り果てていた。

反TDF組織「ピースクラフト」所属の青年、イングラム・プリスケン(ヴィレッタ・プリスケン)は、
コロニー「ネオジャパン」が開発したと言う最強のガンダム、「アルティメットガンダム」の調査のため、
パーソナルトルーパー「アールガン」に乗り込み、ネオジャパンへ向かう
そこで、アルティメットガンダムを兵器として接収しようとするネオジャパン軍に対し、
自らがアルティメットガンダムに乗り込む開発者ライゾウ・カッシュの息子、キョウジ・カッシュと言う場面に立ち会ったイングラムは、
地球に降下したアルティメットガンダムを追う。

そして、不思議な光を放つアルティメットガンダム…。

気がついた時、イングラムはなんと、40年前、怪獣や光の巨人がいた世界、「混乱の時代」にいた。

なぜか、「科学特捜隊」の新人隊員にされてしまったイングラムは、数多くのヒーロー達との出会いを経て、
世界の危機、そして、自らの数奇な運命に立ち向かっていく…。


■世界観


前述の通り、ウルトラマンベースの過去世界と、平成ガンダムベースの未来世界の二つが主な舞台。

過去世界は、怪獣や宇宙人、悪の組織と、それに立ち向かう科学特捜隊、ウルトラ警備隊と、
それを助ける光の巨人(ウルトラマン達)、宇宙刑事達が属する銀河連邦警察などが存在する。

未来世界は、ガンダムWがベースに、Gガンダムがちょくちょく話に絡んでくると言った感じ。


■登場キャラクター


数が多いので、参戦作品の主人公格を中心に紹介する。

◆バンプレストオリジナル


主人公。男女選択化。
記憶を失い宇宙をさ迷っていたところをピースクラフトに救われた。
乗機はパーソナルトルーパー「アールガン」。
後のスパロボより正義感が強く情に篤い。だから、スパロボαで裏切ったのは多くのプレイヤーが驚いた。

SRXチーム所属。後にイングラムのチームメイトに。
相変わらずスーパーロボット大好きだが、ヒーロー達には興味無かったようで思ったより反応しない。

機動武道伝Gガンダム


ネオジャパンのガンダムファイター。キョウジを追って過去世界へ行き、怪獣や宇宙人相手にファイトする。

新機動戦記ガンダムW


アルティメットガンダム破壊の任務を帯び、やはり過去世界へ。
メインの五人が全員登場。
ガンダムW勢は彼も含め、よくレッドキングキングジョーなどと戦い脅威に陥る。

ウルトラマン


科学特捜隊のメンバーで、ウルトラマンと融合した地球人。皆の目前で変身してもバレないのは相変わらず。
ガイアセイバーズの隊長にもなった。

ウルトラセブン


ウルトラセブンが地球人に変身した姿。序盤の謎の風来坊からアンヌとの別れまで、しっかり再現されている。
マン兄さんとは顔見知りかと思ったが違った。目前で変身してもバレないのは兄さんと同じ。

◆帰ってきたウルトラマン


  • 郷秀樹
ウルトラマンジャックと融合した人。今回、MATは登場するも影は薄い。
再登場時だといつの間にか坂田兄妹がナックル星人に殺害されている。次郎君の行方は知れず…

◆ウルトラマンA


エースキラーと戦うが、ほぼいるだけ参戦。タロウ時に客演した時の服装で登場。OP冒頭のBGMは流れるが主題歌は流れない。
南夕子?TAC?誰それ?スペースQ?どう見てもメタリウム光線じゃねーか!!

ウルトラマンタロウ


  • 東光太郎
完全にいるだけ。ZATも登場せず。星児と同じ服装だが、実は本編ではこの服は着てない。
タイラントも雑魚で出てくるだけなので、今回一番影が薄い。主題歌はおろか、OPの効果音も流れないから影の薄さは段違い…

ウルトラマンレオ


  • おおとりゲン
マグマ星人に苦戦するセブンを助ける形で参上。MACが存在しないので終始私服姿だった。
専用BGMは後期の「戦え!ウルトラマンレオ」。

宇宙刑事ギャバン


宇宙刑事ギャバンに蒸着する人。早い内から登場。マクーは壊滅したらしい。光の巨人の調査のためやってきていた。
陽気な三枚目風のキャラクターになっており、不謹慎な発言でカトルに怒られる事も…

宇宙刑事シャリバン


  • 伊賀電
シャリバンに赤射する人。最初は森林保安官として登場。烈に命を救われた後、宇宙刑事に。奇星伝は残念ながら再現されず。
本来の敵、マドーは彼が就任する前に滅びたようだ。リリィもベル・ヘレンも出てこないし…

宇宙刑事シャイダー


  • 沢村大
宇宙刑事シャイダーに焼結する人。フーマは序盤からよく出るが、彼の登場は終盤。
が、ガイアセイバーズは宇宙刑事の戦艦を母艦にするので存在感はある。
人気のアニーもいるけど顔グラはない…なぜだ?

超人機メタルダー


メタルダーに瞬転する人。同じ人造人間仲間のジローと仲良くなるが、
最後に引導を渡すように頼んだ「友」は何故かイングラムだった(まぁゲームをやればわかるのだが)。

人造人間キカイダー


  • ジロー
キカイダーの人間体。今回、寺田Pが、「人造人間」の事を広めたかったらしく、結構目立ってる。
ちなみにハカイダー(光明寺版)の出番はプロデューサーが思い入れを語った割にイベント戦闘ばかりで出番も短かった。

人造人間キカイダー01


  • イチロー
ジローの兄。出番は終盤だがなかなか存在感はある。ずっと不動明王の中で寝てたらしい。

快傑ズバット


  • 早川健
日本一の私立探偵。派手な技も無く目立ちそうにないからと隠しキャラにされる予定だったが、出してみたら一番目立ってしまった
フーマの不思議獣と腕比べをしたり、リリーナの居所を推測したり、烈から宇宙刑事アランに間違われたりと出番は多い。
序盤は通りすがりの私立探偵として暗躍していた。相変わらず、色々な人に飛鳥を殺した犯人だと濡れ衣をかけている。
勿論、「この男、〇×△□」でおなじみズバットカードも出るぞ!


■問題点


と、ここまで色々述べたが、実は本作は様々な問題点を指摘されている。

◆ゲームバランスの悪さ


発売前インタビューで「今はゲームバランスを調整しています。必殺技とか強すぎてどんな敵も一撃なんですよね(笑)」とか言っていたが、
製品版になっても改善された様子は無く、とりあえず必殺技打っておけば、どんな敵もほぼ一撃で片がつく。
特に主人公機アールガンは必殺技が全体攻撃なので、主人公がスラッシュブーメランさえすれば一瞬で戦闘は終わる。
更に、後述するようにストーリーの大きなファクターを占めるウルトラマンだが、装備がロクなものがなく、
全体技が無く、変身に1ターン使う必要もあるため戦力としては宇宙刑事や人造人間に劣るという設定とのギャップがある。
そのくせ、メタルダーやシャリバンの登場時などは装備も整えられないので、局所局所で途端に難易度が上がってくる。

◆一部作品の踏みつけ


原作では正義の組織だった宇宙刑事の本拠「銀河連邦警察」が、麻宮騎亜がバンダイから出版された『サイバーコミック』で執筆した
漫画版『宇宙刑事シャリバン』よろしく地球を見捨てて宇宙犯罪者達の牢獄にしようとしたり*1
第二第三のマクー・マドー・フーマを生み出さないための措置としてボイサーが命がけで守ったホシノスペースカノンを
全宇宙に配備し目を光らせる、そのくせウルトラマン達が「宇宙警備隊」を組織している事さえも認識出来ていないなど、
何故か設定が矮小化、小悪党化されている*2
……尤も2010年代以降、東映公式サイドでも『スーパーヒーロー大戦Z』『宇宙刑事シャリバン・シャイダー NEXT GENERATION』等で
銀河連邦警察の描写が必ずしも絶対的正義とは言い難くなってきたという側面もあり、
(挙句、ギャバンすらも率先して地球破壊を敢行しようと目論む俗物として描写される有様であった)
この点に限れば「むしろスタッフに先見の明があったのでは?」という声もチラホラ聞こえるようにはなっている。

更に、ゼットンパンドンなどの原作の強敵をオリジナルキャラクターが倒す、
テンペラー星人がウルトラ兄弟の偽物として登場する、タイラントがマグマ星人のペット扱いされるなどの「タロウ」シナリオの乱雑さ、
DG細胞でウルトラ怪獣たちがデビルガンダムの傀儡にされるなど、ウルトラマンファンに喧嘩を売るかのような展開をしている。

たがその一方、力を入れたと言う戦闘シーンや音楽の再現率は高く、評価は高い。

ストーリー自体も優遇等を除けば中々良い出来となっており、シナリオの再現やファンならニヤリとするイベントがある。
(実写の宇宙刑事やキカイダー等の変身ムービーやズバットで有名な、あの台詞のムービー等)

中でもジェットビートルやウルトラホークの発進ムービーは必見。
ちなみに、ストーリーへの非難がよほど堪えたのか、次回作の『ダイダルの野望』や同じ特撮クロスオーバーの『スーパー特撮大戦2001』等では、
「設定や描写をミックスしない=各作品が平行線でクロスせずストーリー展開する」という方向に行ってしまい、逆に評価を下げた。

寺田P曰く続編も考えており過去編と未来編の間が舞台で、そこでは5人一組のチームバイクに乗った改造人間
遺跡の石像から蘇った新たな光の巨人や名前に数字が入った巨大ロボットが活躍したらしいが、
今作が不評だったためか実現はしなかった。



追記、修正は、新生コンパチヒーローシリーズに期待しながらお願いします。


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