登録日:2025/02/27 Thu 11:47:53
更新日:2025/04/17 Thu 17:27:45
所要時間:約 8 分で読めます
「宇宙人は宇宙にいればよかったんだよ…!」
CV:中村秀利/髙階俊嗣(『U.C.ENGAGE』)
【人物】
地球連邦軍の士官であり、手練れのパイロット。
一応は
ティターンズ所属。
階級は少佐。
佐官クラスでありながらバリバリに前線に出て戦うことを好むという、
一年戦争当時の
(いや、ずっとか…)シャアみたいな性格の人物。
実際、何処となく一年戦争当時の“二つ名”持ちの軍人達のような雰囲気があり、
強化人間の
ロザミア・バダムが援軍にくると聞いた時には「あまりに確実すぎてゲームとしては面白みには欠けるがな」等と発言していた。
一年戦争当時からの古豪なのは間違いのない所であろう。
ボールに乗ってた叩き上げなんて言われることもあるが。
愛機の
アッシマーが黄色いので余りイメージが無いが、パーソナルカラーは青。
劇中の時点ではティターンズの所属であるが、生粋の思想主義者等ではなく、あくまでも途中から参加した外様である。
とはいえ、基本的に地球勤務のためか先に登場した
ライラ・ミラ・ライラとは対照的に、宇宙から降りてきたエゥーゴの面々を厄介事を持ち込んできた相手ともあってか“宇宙人”と侮蔑する発言をしている。
そんなんだからスパロボで円盤獣といじられる業を背負ったのだ。
元々は愛機としている史上初の可変型MSアッシマーを開発したオークランド研究所の所属であったのだが、当のオークランド研が組織ごとティターンズに吸収されてしまったことから渋々とティターンズの軍服を着ていただけで、内心ではティターンズには色々と反発があったことが窺える。
そのためか、吸収されてからの期間は不明だが少佐という地位にもかかわらず前述の通りに前線に出るのを好む━━というか、元々はオークランド研にて
テストパイロット兼、警備隊長のような役目をやってたのがそのままスライドしたような感じだったのかもしれない。
見た目はアングロサクソンな偉丈夫で、
リーゼント風の髪型にモミアゲと、先に登場していた
ジェリド・メサと
思いっきり特徴が被っているものの、若くて優男風のジェリドに対して、貫禄があって渋いオッサンなのがブランと、並べてみると全くの別人である。
オークランド研究所の所属とあってか、劇中初の強化人間として登場したオーガスタ研究所が調整したロザミア・バダムと合流した際には、ロザミアの特異な能力を冷静に見極めつつ「想定通りの性能を発揮しているのかな?」等と発言していた。
一方で、それだけに強化人間の調整方法も知っていたらしく、敗走して精神的に不安定になったロザミアが同じことを繰り返したり、ブロックワードとして仕込まれたのであろう「宇宙が落ちる悪夢」(コロニー落としの惨劇)の話を聞かされた時にも冷静にあしらい落ち着かせている。
ただし、不安定さを認めてからは前述のように“性能”に満足気な様子を見せたり「いい女」と評したりと肯定的だったのが明らかに塩対応に変わっていた。
【劇中での活躍】
【TV版】
初登場は第13話。
ジャブローから脱出後、宇宙へ戻るためにケネディ国際空港を強襲した支援組織カラバと
エゥーゴの前線部隊の動きを阻止するべく出撃。
変形機構により
大気圏内での完全飛行も可能という、圧倒的なアドバンテージを誇る可変MSアッシマーにより散々に暴れ回り、クワトロ(
百式)とカミーユ(
Mk-Ⅱ)という、エゥーゴの主力二人の宇宙行きを先延ばしにしてみせた。
原作では、この時の戦いでいきなり
ロベルトと
リック・ディアスを倒している。
また、この時にカラバがアウドムラと同じくジャブローにて奪取して使用していたガルダ級スードリを制圧→自分達の前線基地として運用して追跡を続行している。
第14話では、オーガスタ研からやって来た強化人間のロザミアがアウドムラを強襲→退散させられた後にスードリに迎え入れて共同戦線を張ることに。
ロザミア隊の整備を進めさせつつ、その合間を縫って次は自らが出撃━━偶然を利用したとはいえ隙を見せぬ二段構えの攻撃でアウドムラを慌てさせるも、予期せぬ援軍として現れた
アムロ・レイが、乗ってきた輸送機をブランのアッシマーにピンポイントで衝突させて攻撃を阻止されて撤退に追い込まれる。
そして、第16話ではヒッコリーからアウドムラがロケットを宇宙に飛ばそうとしているのを予見しており最後の追撃に出る。
前回にてロザミアは倒されていたものの、残った戦力を全投入してアウドムラを攻撃。
百式(クワトロ)とMk-Ⅱ(カミーユ)を宇宙に上げる事情から当初はリック・ディアス(アムロ)のみで孤軍奮闘にならざるを得ず、ギリギリの状態まで追い詰めることに成功するも途中でカミーユが宇宙に出るのを諦める覚悟をしてまで援軍に出たことで、
新旧ニュータイプの連携が叶うこととなり徐々に盛り返されていく。
アムロ&カミーユとの戦いでは、大気圏内では流石に単独で飛行能力もある&空戦での圧倒的な経験値もあってか尚も圧倒する場面すらあったものの、
使える戦力が無いなら何でも使えの精神で無人のドダイまで飛ばしたアウドムラ(
ハヤト)の奇策と、アムロの的確な指示もあってか遂にMk-Ⅱの
バルカンを被弾。
しかし、墜ちることを覚悟しつつも尚も食い下がり、カミーユの背後を取って
ビームサーベルを奪い撃墜にかかる。
思わずカミーユも死を覚悟して
ファの姿を走馬灯として思い浮かべた程だったが、直後に飛び込んできたアムロに右腕を切り落とされ、その隙を突いてカミーユに引き剥がされた所で突撃してきたアムロに胴体を刺し貫かれてトドメを刺された。
最後は、本当に今際まで信頼を寄せ切った愛機が落とされたことの無念とも衝撃とも取れる言葉を残して爆散。
……このように、愛機アッシマーが後に
第2世代MSに満たない古い設計の機体と言われるなど、逆補正をかけられていったので、それを操るブランもイマイチ━━と本編未視聴でMSのみでガンダムを語る層に思われがちだが、実際には
トンでもない強豪である。
それを知る人間からは、後の
ヤザンと並ぶ程のオールドタイプ最強格の一人との声すら挙がることも。
尚、元々の『Ζ』の企画では“本来はクワトロ(シャア)がラスボスの予定だった”というのは現在でこそマニアには知られてきている情報だが、そのきっかけとなる最初の出来事がシャアが本当に同志としたかったアムロの死であり、タイミング的に(&劇中での諸々の伏線から)実はアムロを殺す(死なせる)役目を負っていたのがブランだったのでは?━━との考察や推測もある。
初接触時の輸送機突撃の時点で死ぬ予定だったと言われることもあるものの、①ブランクがある→②ガンダム乗れない→③明らかにヤバめの女(ベルトーチカ)に惚れられる→④孤軍奮闘→⑤新主人公に何か色々と教え始める……etc.━━といった要素から、やっぱり、この2度目のシャトル射出のタイミングが元々の前作主人公の退場という大きな山場だったと見るのが自然か。
……何れしてもこの案はスタッフやスポンサーからも止められたそうで、本作の時点でのグラサンの人の“逆襲”フラグは先送りにされたのだった。
【劇場版】
何と、出てくるタイミング的に第1作での
ラスボスに。
旧TV版放映当時より全体的に熱い人になっており、諸々の展開は踏襲しつつも台詞の最後に「
!」が付きそうなテンションになっている。
相変わらず強く、前述の通りで「アッシマーの癖に強くね?」(相対的に百式やMk-Ⅱって弱くね?wwwとか言ってしまう層)との感想を抱かせるが、
元から強いのが正解である。
【小説版】
一方小説版ではアッシマーに乗らずガルダで指揮を執る艦長的なポジで登場。
そのため、カミーユの一回目の地上戦における強敵ポジはロザミアに取られている。
ロザミアの不安定ぶりに思うところがあったり、彼女が生還したことを悦ぶベン・ウッダーを安心させるなど部下の面倒見がいい司令官としての手腕は垣間見せる一方で、人質作戦を取ろうとしたりするなどTV版のベンの要素が色濃く出ている。
【ゲームでの活躍】
「な、なんだと!! このアッシマーを円盤獣などと一緒にするな!!」
Zガンダムの原作再現自体がかなり稀なため他の
ティターンズ同様余り出番に恵まれていないものの、登場した作品では大抵原作通りの活躍を見せている。
そしてどの作品でもほぼ一貫してアッシマーに搭乗している。しかも一部作品では撃墜された時の台詞もアッシマー専用になっているという謎の凝り様。
バウンド・ドックや
ドーベン・ウルフに搭乗したこともあるが希少。
旧シリーズ(第○次シリーズ)では当初はDC所属、後にティターンズに鞍替え。
『第3次』では盟友ベン・ウッダーと共にアッシマーで意気揚々と出撃したら、『
グレンダイザー』のデューク・フリードから
「出たな、円盤獣!」と言われてしまい思わず上記の台詞でツッコミを入れた。
『
第4次』ではティターンズとの最終決戦となるシナリオ「栄光の落日」でのみ登場。しかも、ベンが
フォウの
サイコガンダムに関連して複数話で登場していたのに対してセリフらしいセリフがないため、原作に詳しくないと「誰この人?」で終わってしまいがち。
『F』では妙に冷静な性格になっており、反逆者扱いされているプレイヤー部隊の
ロンド・ベルの事を自らの目で判断しようとする。
その時のプレイ次第では反応は変わるが特に後に影響はしない。
それと
ガディ・キンゼーに高圧的な態度を取られており仲が悪い。ふたりとも原作とはどこか違う姿である。
『
α』では自身の能力の高さも相まってかなり硬く、パイロットによっては
精神コマンドを使用しても彼に攻撃を当てられない事があるため、彼とアッシマーの強さを感じることができる。
共闘したが結局は敵に回った
トロワ・バートンのことは印象に残っていたらしく、『
α外伝』でも戦闘前会話が存在する。あまり深い内容ではないが。
『
Z』では作中の強敵ぶりが「地形適応:空S」で表現されている。ニュータイプ級の命中・回避率を誇る上に能力が高いため、アッシマーの全体攻撃が怖い。序盤の強敵ポジション。
『Zスペシャルディスク』では「強化人間個人の責は問わないが、戦線に立てば共に任務を遂行する一人の兵士として特別視しない」と粋な発言をして
ネオ・ロアノークに礼を言われる場面がある。
先述の通り原作では強化人間に対しての対応が良くも悪くも冷静なので少し違和感はあるが、劇場版名義での参戦なのでブランのスタンスも熱いのかもしれない。
『
V』では
UC以外の宇宙世紀作品が原作終了後にもかかわらず、ジェリドや
プル、
プルツー、
ラカン、デザート・ロンメルなどと同様生存した状態で登場。
『V』ではアンクシャに搭乗する。さり気なく時代を超えたIFの乗り換えである。当時はライブラリ出演だったため、「アンクシャが!」という台詞は存在しないのが惜しいところ。
残念ながら自軍には同行してくれない。貴重な機会だったのでコレも惜しいところである。
Dr.ヘル一味から
光子力研究所を防衛するというちょっとした見せ場がある。原作では元々は警備隊長のような役目だったとすると適役ではある。
強敵として扱われたり、好漢として描かれたりとスパロボ時空においてはブランの扱いは中々悪くないことが多い。
一方こちらではNTの覚醒値による命中や回避の補正がデカすぎる上に
ガトーやヤザンや
ヒイロ達や
ゼクスなどのように基本ステがぶっちぎってるというわけでもないので、クワトロとかカミーユやアムロ相手にはだいぶん分が悪い。
そのため食らいつけるか否かはアッシマーの性能次第となる。
後のナンバリングではアビリティで空中戦闘適応などがつき底上げされた
歴戦のベテランということもあり、一年戦争限定ナンバリングでも
ライラや
ヤザン同様に出番がある。
腕前は、ライラとほぼ同格でヤザンには一歩劣るといったところ。シャアやアムロやカミーユには、基本ステや覚醒値で大きく差が付けられている。こればっかりはオールドタイプ故仕方ないか。
さらに言えば、アッシマーの性能がMk2とどっこいぐらいで、百式やディジェには負けるため原作で苦戦させたクワトロに挑んでもほとんど歯が立たない。シリーズを重ねるにつれ、アッシマーは下降修正を受け、最終的には何故か量産機扱いの三機編成になってしまった。ブランは他の機体に乗せるべきだろう。
とはいえ、一年戦争限定ナンバリングならイベントで引っ張られることはないので、忠誠度にさえ気を付ければ最後まで使える。
一方のグリプス戦役以降も取り扱うナンバリングではティターンズ側に属するため、連邦軍ではWB隊と共存することができず、更にはシロッコが黒服版だとエゥーゴ援軍と共存できるため、攻略のしやすさから考慮して採用されないことも多い。
連邦軍でティターンズと組むカオスプレイを行う場合は、イベントに左右されないエースとして活躍が見込める。目の上のたんこぶであるニュータイプも敵に回るので、自然とブランを使う機会が増えるだろう。エゥーゴ・ティターンズを抜きにしても、WB隊が退役する第二部開始時に参入するので、余ったガンダムなどの空席を埋めるにはちょうどいい人材となる。
アクシズの脅威では、連邦軍第二部とティターンズにて参戦。
第二部については前述のカオスプレイを参照。ティターンズでは、Mk2関連のイベントで加入するか否かが分かれる。ロザミアとフォウを特定のタイミングまでに用意することで、アーガマ隊を撃破することも可能。ただし、近しいエースであるライラと
カクリコンとは排他関係になっている。こちらは早期に加入するので悩みどころ。ブラン勝利の場合は本人に加え、ベン・ウッダーが加入する。彼はこのイベントでしか加入しないレアキャラ。データベースを埋めたいなら忘れずに。
- この人のアッシマーがの精神はラピエサージュがに引き継がれていくとかwwww -- 名無しさん (2025-02-27 12:06:50)
- 冒頭のセリフからして、思いっきりスペースノイドを馬鹿にしてるが、歴戦のベテラン軍人な感じでけっこう好き。。 -- 名無しさん (2025-02-27 12:17:23)
- ヤザンとは違いゲームだとなぜかそこまで強くない設定にされがちだよね・・・ -- 名無しさん (2025-02-27 12:18:46)
- ↑なんだかんだヤザンは生き残ったからな。 -- 名無しさん (2025-02-27 13:48:45)
- Mk-Ⅱのバックパックからビームサーベルを奪うのはマジで神業 -- 名無しさん (2025-02-27 14:20:27)
- ゴロリと声が一緒と聞くとみんな驚く -- 名無しさん (2025-02-27 14:42:49)
- スパロボαでは苦戦させられた。戦力不足の序盤だけだが -- 名無しさん (2025-02-27 16:21:50)
- エウティタでのブランの撃墜ボイスは、アッシマー搭乗時のみ「アッシマーがぁぁ!」となるという優遇ぶり。 -- 名無しさん (2025-02-27 17:04:25)
- アッシマーに拘りがある人と見なされる男。 -- 名無しさん (2025-02-27 19:04:30)
- バーニー・ニナ「ナカーマ?」 -- 名無しさん (2025-02-27 19:14:47)
- 少佐に昇格するほどずっと前線にいたんならそりゃ強いはずだわ -- 名無しさん (2025-02-27 19:16:35)
- アクシズの脅威だとフォウとロザミアを援軍に送ってあげればアーガマ隊を撃破してくれる。ターン送りしないと間に合わないが、ここでターンを送れとばかりの状況があるのでのんびりプレイするなら十分にアリ。 -- 名無しさん (2025-02-27 22:16:00)
- スパロボZだと問題児がさらに増えたり変な仮面の保護者と仲良くなったり -- 名無しさん (2025-02-27 22:49:06)
- ロザミアのギャプランに比べてもコイツのアッシマー異様に強いんだよな…仮に後半の地上編に出て来てても十分通用する強さだった -- 名無しさん (2025-02-27 23:59:45)
- 「思わずカミーユも死を覚悟してファの姿を走馬灯として思い浮かべた程だった」「実はアムロを殺す(死なせる)役目を負っていたのがブランだったのでは?━━との考察や推測もある。」…そりゃ強敵だわ。 -- 名無しさん (2025-02-28 05:10:03)
- 少佐という事は、ガンダム世界では珍しく士官学校を卒業してモビルスーツ乗りになった人かな。経歴的に地球や宇宙で戦闘機を操縦してからMS乗りに転向したのかな。だとすれば、大気圏内の戦いでアッシマーを使いこなせる理由になるんだけど。パイロットとしての技量はバニングやモンシア、ニューディサイズの連中並みにはあったと思う。 -- 名無しさん (2025-02-28 06:17:54)
- あ、しまっ……があぁああ!? -- 名無しさん (2025-02-28 09:24:07)
- アッシマー完成配備前はやはりジムカス辺りの機体&ベースジャバーで飛び回っていたのかな -- 名無しさん (2025-03-01 00:45:08)
- ↑部下達にドダイでのバランスの取り方を指導してたしね。多分、大気圏内の空戦のエキスパート。 -- 名無しさん (2025-03-01 03:29:48)
- ガンダムvsZガンダムの宇宙世紀モードについても追記願います。 -- 名無しさん (2025-03-01 07:31:35)
- ガンダムvsZガンダムの攻略本で「実はボール乗りだった!?」なんてコラムがあったなぁ -- 名無しさん (2025-03-03 16:55:00)
- なぜか項目名を見てアッシマー乗りじゃなくてベン・ウッダーの顔が浮かんだ。 -- 名無しさん (2025-03-03 18:59:55)
最終更新:2025年04月17日 17:27