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スプラッターハウス わんぱくグラフィティ - (2014/04/13 (日) 20:23:35) の1つ前との変更点

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*スプラッターハウス わんぱくグラフィティ 【すぷらったーはうす わんぱくぐらふぃてぃ】 |ジャンル|アクション|~| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|ナムコ|~| |開発元|ナムコ&br()ナウプロダクション|~| |発売日|1989年7月31日|~| |定価|4,900円(税別)|~| |ポイント|コミカルなスプラッターハウス。&br()出来は良いが、原作の面影はいずこへ……&br()原作とリンクする、驚愕の真ED|~| ---- #contents ---- **概要 1987年にナムコからリリースされたアーケードゲーム『[[スプラッターハウス]]』のファミコン版。~ ファミコンの性能上、アーケード版の内容をそのまま移植するのが不可能だったことや、原作にかなり過激な残酷表現が含まれていたこともあり、キャラクターがSD化されアクションも残酷描写を排して簡潔化された。そのため、タイトルはそのままながらほぼ別物に仕上がっている。~ 有名ホラー映画の殺人鬼に瓜二つな主人公とハードなストーリー展開であった原作に対し、本作は有名なホラー映画やオカルト映画などのモンスターや演出をコミカルにパロディ化した演出が特徴である。 **ストーリー 不慮の事故で死んでしまったリックの恋人ジェニファーが彼の墓場のそばで泣き崩れていると、不意に彼の墓を差し貫いた落雷のショックで、リックが蘇った。~ 喜びもつかの間、落雷は隣の墓に眠っていた悪の魔王カボチャ大王まで蘇らせてしまう。カボチャ大王にさらわれたジェニファーを救うため、リックは暗い墓場の中を進んでゆく。 **ゲーム内容 -ライフ制で、HPが0になった時点でゲームオーバー。 --経験値制を採用しており、一定数の敵を倒すごとにライフメーターの上限が上昇する。 --ゲームオーバー後はタイトル画面に戻り、コンテニューを選択することでやり直せるが、回数制限あり。 --ステージ開始前のステージ紹介画面ではパスワードが表示され、タイトル画面で入力することで任意のステージから再開できる。全面クリアしていなくてもパスワードさえ知っていればいつでもステージセレクトが可能である。 -主人公リックの武器はデフォルト装備の斧一丁か、ステージで道端に落ちている弾数制限付きのショットガンのみ。 **よい点 -コミカルながらもどこかおどろおどろしい世界観。 --本家のようなグチャドロスプラッターなものではないが、気味の悪い色使いのグラフィックで描かれた背景やモンスターなどはどこか不気味さを醸している。ホラー世界をコミカルに表現したという点では同社のアクションゲーム「妖怪道中記」の世界観をアメリカのホラー映画に置き換えたような独特な趣があり、コミカルながらもホラーな雰囲気は失っていない。 -往年の有名ホラー映画の怪物をパロディ化した演出やボスキャラたち。 --ライトアップされたステージから登場し、ゾンビとともにムーンウォークしながら踊るドラキュラ男(故・マイケル・ジャクソン氏のヒット曲『スリラー』のPV) --首をぐるりと一回転させた後、胴体から分離して襲い掛かってくる人形の頭部(オカルト映画『エクソシスト』) --少女の腹を突き破って這い出てくるエイリアン(シリーズ第1作目のフェイスハガーのオマージュ) --小バエを撒き散らしながら襲い掛かってくるハエ男(『ハエ男の恐怖』)・・・など、ホラー映画ファンならニヤリとするパロディ演出が多い。 ---ちなみに、オープニングで死んだリックが落雷によって蘇るという演出も本家「13日の金曜日」シリーズの6作目のパロディだったりする。 -本家スプラッターハウスへのオマージュも見える点。 --ショットガンが使えたり、2面の下水道面では本家で登場するボディーイーターに似た敵キャラが出てきたり、3面の教会ステージのBGMが賛美歌風だったりするなど、本家へのオマージュが垣間見える。 -一部のボスやミスして死んだ時の演出はガチで怖い。 --死んだ時の演出はリックが膝をついて前のめりに倒れこみ、仮面を残して体が消滅してしまうというもので、その際、画面がどぎついオレンジ色に反転する。更に黒バックに表示された「GAME OVER」の文字の真横に、ドアの向こうから覗いている誰かがゆっくりとドアを閉めるというアニメーションのが入る。また、水上エリアにいる際にミスすると水に沈んで溺死し、水面に顔を伏せたまま死体が浮かび上がるという演出になり、これもまた怖い。(ちなみに妖怪道中記でもこれと全く同じミス演出がある) --また、上述のボスキャラたちの演出も一見コミカルだが、やはり子供にとってみれば怖いものが多い。 -BGMもコミカルながら不気味なものや、ガチで怖いものが多く、おどろおどろしい雰囲気にマッチしている。 --特に、ゲームオーバーになった際のジングルは上記の演出と相まってかなり怖い。小さい子供なら結構な確率でトラウマになるかもしれない。 -難易度は低く、パスワードやコンティニューでやり直しが利くのでアクションゲームが苦手な人でも最後まで楽しめる。 -スプラッターハウスの名を冠しただけの別物と思いきや、実は本家とは仰天必至の関係性が…。 #region(エンディング込みのネタバレにつき、隠し表示) --実はエンディングでこのゲーム自体がホラー映画の撮影だったという、楽屋オチであることが明かされる。&br監督のベタ褒めに大喜びのリックは、監督が去って言った後、自らも身につけていた小道具の仮面を外してスタジオを後にする。しかし、突如、仮面が宙に浮かび上がり、奇怪な高笑いを発するとともにポルターガイストを巻き起こしたところで終了…。~ ~ と、普通通りにゲームを進めていればそこで終わりになるが、2箇所の隠しステージで&bold(){クリスタルボール}というアイテムを手に入れておくことで隠し画像とテキストが追加される。 -幸せそうに微笑むリックとジェニファーの1枚絵から一転、雨に降られ、ウェスト館に駆け込むリックとジェニファーの1枚絵が表示されて、その後の悲劇を示唆するコメントと共に幕となる。 --つまり、&bold(){「本作はAC版の前日談にあたる」}という絶望的すぎる驚愕のオチがつくのだ。 「AC版じゃリックとジェニファーって学生だったはずなのに役者なんかい」などいろいろ突っ込みどころもあるが。(恐らく学生映画かもしれない) #endregion **難点 -全体的に隙の無い作りなので難点はこれといってないが、強いて言えば全体的に各ステージが短めなのでややボリューム不足か。 **総評 あまりにも原作からかけ離れすぎた作風ゆえ、AC版のファンにとってはガッカリゲーになってしまったが、根本的なところはしっかりと作られていて普通に楽しく遊べる出来栄えに仕上がっており、気軽に楽しめる良作と呼んで差し支えない一品となっている。~ 原作に繋がる真のエンディングもある為「スプラッターハウスの一連のシリーズの一作」としても捉えてみてほしい。 **余談 -本作のエンディングのスタッフロールの冒頭でなぜか「WINNERS DON'T USE DRUGS」という一文が表示される。 --「[[某クソゲーの帝王>ソード・オブ・ソダン]]」のプレイ中において、特定のアイテムを特定の使い方で使用した際に表示される文とほぼ同じ。エンディングの分岐に関わらず必ず表示されるようになっているため、どういう意図でこのフレーズを仕込んだのかは謎。 -「妖怪道中記」に作風が似ていると書いたが、キャラクターデザインやドットデザインなどのビジュアル面も妖怪道中記のFC版によく似ており、その他にもタイトル画面で特定のコマンドを入力すると、キャラクターのアニメーションやBGMを自由に視聴できるテストモードへ飛べる裏技も妖怪道中記と同じく仕込まれている。 -さりげなくナムコキャラがゲスト出演していたりする。 --3面の中ボスのエイリアンに寄生された少女はなんと『ドルアーガの塔』のカイ。5面の大ボスの狼男に変身する男の子は『妖怪道中記』のたろすけである。2人ともあまり似ていないが。((特にカイは原作シリーズ通してドット絵のデザインがブサイクと言われてきたが、本作でも相変わらずで、なぜか髪型が違う。)) -カセットのケースに描かれたキャッチコピーは映画『エイリアン』シリーズの第1作目のキャッチコピーのパロディ。 -サブタイトルの「グラフィティ」とは英語で「落書き」の意。「1962年の夏、あなたはどこにいましたか」というキャッチコピーのアメリカ映画『アメリカン・グラフィティ』により、この映画のようなイメージを含んだ意味の和製英語として広まり、青春グラフィティなどと用いられるようになった。((元々の語源から英語「graffiti」になるまでに「回想」という意味が派生していたりはあるが、和製英語「グラフィティ」にはほぼ関係ない。))
*スプラッターハウス わんぱくグラフィティ 【すぷらったーはうす わんぱくぐらふぃてぃ】 |ジャンル|アクション|~| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|ナムコ|~| |開発元|ナムコ&br()ナウプロダクション|~| |発売日|1989年7月31日|~| |定価|4,900円(税別)|~| |ポイント|コミカルなスプラッターハウス。&br()出来は良いが、原作の面影はいずこへ……&br()原作とリンクする、驚愕の真ED|~| ---- #contents ---- **概要 1987年にナムコからリリースされたアーケードゲーム『[[スプラッターハウス]]』のファミコン版。~ ファミコンの性能上、アーケード版の内容をそのまま移植するのが不可能だったことや、原作にかなり過激な残酷表現が含まれていたこともあり、キャラクターがSD化されアクションも残酷描写を排して簡潔化された。そのため、タイトルはそのままながらほぼ別物に仕上がっている。~ 有名ホラー映画の殺人鬼に瓜二つな主人公とハードなストーリー展開であった原作に対し、本作は有名なホラー映画やオカルト映画などのモンスターや演出をコミカルにパロディ化した演出が特徴である。 **ストーリー 不慮の事故で死んでしまったリックの恋人ジェニファーが彼の墓場のそばで泣き崩れていると、不意に彼の墓を差し貫いた落雷のショックで、リックが蘇った。~ 喜びもつかの間、落雷は隣の墓に眠っていた悪の魔王カボチャ大王まで蘇らせてしまう。カボチャ大王にさらわれたジェニファーを救うため、リックは暗い墓場の中を進んでゆく。 **ゲーム内容 -ライフ制で、HPが0になった時点でゲームオーバー。 --経験値制を採用しており、一定数の敵を倒すごとにライフメーターの上限が上昇する。 --ゲームオーバー後はタイトル画面に戻り、コンテニューを選択することでやり直せるが、回数制限あり。 --ステージ開始前のステージ紹介画面ではパスワードが表示され、タイトル画面で入力することで任意のステージから再開できる。全面クリアしていなくてもパスワードさえ知っていればいつでもステージセレクトが可能である。 -主人公リックの武器はデフォルト装備の斧一丁か、ステージで道端に落ちている弾数制限付きのショットガンのみ。 **よい点 -コミカルながらもどこかおどろおどろしい世界観。 --本家のようなグチャドロスプラッターなものではないが、気味の悪い色使いのグラフィックで描かれた背景やモンスターなどはどこか不気味さを醸している。ホラー世界をコミカルに表現したという点では同社のアクションゲーム「妖怪道中記」の世界観をアメリカのホラー映画に置き換えたような独特な趣があり、コミカルながらもホラーな雰囲気は失っていない。 -往年の有名ホラー映画の怪物をパロディ化した演出やボスキャラたち。 --ライトアップされたステージから登場し、ゾンビとともにムーンウォークしながら踊るドラキュラ男(故・マイケル・ジャクソン氏のヒット曲『スリラー』のPV) --首をぐるりと一回転させた後、胴体から分離して襲い掛かってくる人形の頭部(オカルト映画『エクソシスト』) --少女の腹を突き破って這い出てくるエイリアン(シリーズ第1作目のフェイスハガーのオマージュ) --小バエを撒き散らしながら襲い掛かってくるハエ男(『ハエ男の恐怖』)・・・など、ホラー映画ファンならニヤリとするパロディ演出が多い。 ---ちなみに、オープニングで死んだリックが落雷によって蘇るという演出も本家「13日の金曜日」シリーズの6作目のパロディだったりする。 -本家スプラッターハウスへのオマージュも見える点。 --ショットガンが使えたり、2面の下水道面では本家で登場するボディーイーターに似た敵キャラが出てきたり、3面の教会ステージのBGMが賛美歌風だったりするなど、本家へのオマージュが垣間見える。 -一部のボスやミスして死んだ時の演出はガチで怖い。 --死んだ時の演出はリックが膝をついて前のめりに倒れこみ、仮面を残して体が消滅してしまうというもので、その際、画面がどぎついオレンジ色に反転する。更に黒バックに表示された「GAME OVER」の文字の真横に、ドアの向こうから覗いている誰かがゆっくりとドアを閉めるというアニメーションのが入る。また、水上エリアにいる際にミスすると水に沈んで溺死し、水面に顔を伏せたまま死体が浮かび上がるという演出になり、これもまた怖い。(ちなみに妖怪道中記でもこれと全く同じミス演出がある) --また、上述のボスキャラたちの演出も一見コミカルだが、やはり子供にとってみれば怖いものが多い。 -BGMもコミカルながら不気味なものや、ガチで怖いものが多く、おどろおどろしい雰囲気にマッチしている。 --特に、ゲームオーバーになった際のジングルは上記の演出と相まってかなり怖い。小さい子供なら結構な確率でトラウマになるかもしれない。 -難易度は低く、パスワードやコンティニューでやり直しが利くのでアクションゲームが苦手な人でも最後まで楽しめる。 -スプラッターハウスの名を冠しただけの別物と思いきや、実は本家とは仰天必至の関係性が…。 #region(エンディング込みのネタバレにつき、隠し表示) --実はエンディングでこのゲーム自体がホラー映画の撮影だったという、楽屋オチであることが明かされる。&br監督のベタ褒めに大喜びのリックは、監督が去って言った後、自らも身につけていた小道具の仮面を外してスタジオを後にする。しかし、突如、仮面が宙に浮かび上がり、奇怪な高笑いを発するとともにポルターガイストを巻き起こしたところで終了…。~ ~ と、普通通りにゲームを進めていればそこで終わりになるが、2箇所の隠しステージで&bold(){クリスタルボール}というアイテムを手に入れておくことで隠し画像とテキストが追加される。 -幸せそうに微笑むリックとジェニファーの1枚絵から一転、雨に降られ、ウェスト館に駆け込むリックとジェニファーの1枚絵が表示されて、その後の悲劇を示唆するコメントと共に幕となる。 --つまり、&bold(){「本作はAC版の前日談にあたる」}という絶望的すぎる驚愕のオチがつくのだ。 「AC版じゃリックとジェニファーって学生だったはずなのに役者なんかい」などいろいろ突っ込みどころもあるが。(恐らく学生映画かもしれない) #endregion **難点 -全体的に各ステージが短めなのでややボリューム不足か。 -ダメージを受けた時の無敵時間が短めでザコ敵が群がる状況では連続被弾しやすい。~ また、ダメージ穴に落ちた際にはダメージモーションのまま上に向かって飛び上がるので、体勢が立て直しにくい。 **総評 あまりにも原作からかけ離れすぎた作風ゆえ、AC版のファンにとってはガッカリゲーになってしまったが、根本的なところはしっかりと作られていて普通に楽しく遊べる出来栄えに仕上がっており、気軽に楽しめる良作と呼んで差し支えない一品となっている。~ 原作に繋がる真のエンディングもある為「スプラッターハウスの一連のシリーズの一作」としても捉えてみてほしい。 **余談 -本作のエンディングのスタッフロールの冒頭でなぜか「WINNERS DON'T USE DRUGS」という一文が表示される。 --「[[某クソゲーの帝王>ソード・オブ・ソダン]]」のプレイ中において、特定のアイテムを特定の使い方で使用した際に表示される文とほぼ同じ。エンディングの分岐に関わらず必ず表示されるようになっているため、どういう意図でこのフレーズを仕込んだのかは謎。 -「妖怪道中記」に作風が似ていると書いたが、キャラクターデザインやドットデザインなどのビジュアル面も妖怪道中記のFC版によく似ており、妖怪道中記における「タイトル画面で特定のコマンドを入力すると、キャラクターのアニメーションやBGMを自由に視聴できるテストモードへ飛べる」という裏技も同じく仕込まれている。 -さりげなくナムコキャラがゲスト出演していたりする。 --3面の中ボスのエイリアンに寄生された少女はなんと『ドルアーガの塔』のカイ。5面の大ボスの狼男に変身する男の子は『妖怪道中記』のたろすけである。2人ともあまり似ていないが。((特にカイは原作シリーズ通してドット絵のデザインがブサイクと言われてきたが、本作でも相変わらずな上、なぜか髪型が微妙に違う。)) -カセットのケースに描かれたキャッチコピーは映画『エイリアン』シリーズの第1作目のキャッチコピーのパロディ。 -サブタイトルの「グラフィティ」とは英語で「落書き」の意。「1962年の夏、あなたはどこにいましたか」というキャッチコピーのアメリカ映画『アメリカン・グラフィティ』により、この映画のようなイメージを含んだ意味の和製英語として広まり、青春グラフィティなどと用いられるようになった。((元々の語源から英語「graffiti」になるまでに「回想」という意味が派生していたりはあるが、和製英語「グラフィティ」にはほぼ関係ない。))

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