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ダブルドラゴン - (2018/12/19 (水) 03:16:33) の1つ前との変更点

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ここでは、『ダブルドラゴン(アーケード)』とFC移植版を紹介する。 ---- #contents ---- *ダブルドラゴン 【だぶるどらごん】 |ジャンル|アクション|&image(http://sce.scene7.com/is/image/playstation/jp0571cusa00391_00hamprdc000000001_jacket?$pkgL$)| |対応機種|アーケード|~| |販売・開発元|テクノスジャパン|~| |稼動開始日|1987年|~| |プレイ人数|1~2人(同時プレイ可)|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |配信|アーケードアーカイブス&br;【PS4】2014年11月22日/823円(税8%込)&br;【Switch】2018年1月18日/823円(税8%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //|ポイント||~| |>|>|CENTER:''[[ダブルドラゴンシリーズリンク>ダブルドラゴンシリーズ]]''| **概要 前年に稼動されたアーケード版『[[熱血硬派くにおくん]]』の流れを受け継ぎつつ、ベルトスクロールアクションというジャンルを確立したゲーム。 -『熱血硬派くにおくん』を手掛けた岸本良久氏が本作のディレクターを務めていることから、上記の後継作として作られた側面が垣間見られる。 -ちなみに題名は『双截龍』と書いて『ダブルドラゴン』と読む。 **ストーリー > 功夫道場を営む、双截拳使いの双子の兄弟ビリー・リーとジミー・リー。~ 誘拐されたマリアンを救出するため、暴力組織「ブラック・ウォリアーズ」 の本拠地へと殴り込む。 **特徴 -いわゆるベルトスクロールアクション。奥行きのある横スクロールのゲームである。しかも2人同時プレイが可能。 --全4面だが、ステージ3は前半の森林地帯と後半の敵のアジトの入り口に分かれているので実質的には全5面。本作はステージ1からステージ3までステージが途切れることなく繋がっている。 -8方向レバー+3ボタン(パンチ、ジャンプ、キック)でプレイヤーキャラクターであるリー兄弟を操作する。 --パンチもしくはキックで通常攻撃。 ---パンチ2発を相手に当てると、相手がかがんで隙ができ、様々な追い打ちをかけることが可能。 ---キックだと1発で相手がかがみ、同様に追い打ち可能。但しキックは避けられてしまうことがある。 --ジャンプは障害物や穴を飛び越えるのに使用。また、ジャンプ中にパンチもしくはキックボタンを押すと飛び蹴りを出せる。 ---但し本作の飛び蹴りは、後のベルトアクション等で一般的となった操作(自分の向いている側に蹴りが出る)とは違い、ボタンにより向きが固定される(パンチボタンだと左に、キックボタンだと右に蹴りが出る)。 --その他、ボタンとレバーの組み合わせにより、肘打ち(背後攻撃)やソバット等の技で攻撃できる。 -道中では金属バットやナイフ、ムチ等といった武器が入手でき、それらを手にして攻撃することも出来る。 --また落ちているドラム缶や岩は、持ち上げて投げつけたり、蹴り飛ばして転がしたりできる。 --敵にも武器を使ってくる者がいる。ダウンさせると落とすので奪い取れ。 **評価点 -殴る蹴るの爽快感 --本作は「暴力表現」にかなり力を入れてあり、豊富な攻撃方法で相手を叩きのめすことが出来る。 ---「髪を掴んで膝蹴り」と「背負い投げでぶん投げる」という追い打ち攻撃が可能。どう敵をひるませて、その敵にどう追い打ちを加えるかが、本作を楽しむポイント。 ---武器もまた「金属バットをフルスイング」「投げられたナイフを叩き落して投げ返す」「火のついたダイナマイトを投げ返す」などなど…。 ---ステージによっては地形もまた武器となる。ベルトコンベアに巻き込んだり剣山に突き落としたり…。 -優れたBGMが多い。 --特にタイトル画面の曲は、後の『[[ダウンタウン熱血物語]]』でダブルドラゴン兄弟(りゅういち・りゅうじ)とのバトルのシーンでも使われている他、数多くのシリーズ作品にも使用される名曲である。 --ステージ1のBGMも良曲で、後の『[[熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲]]』(3DS)でも使用されている。 -爽快感あるSE。 --敵に打撃を与えた時の「バギィッ!」という音、バットのスイング音なども妙に生々しい。 **問題点 -せっかく多彩な攻撃方法があるにも関わらず、実際は「肘打ち」が極めて強力で、これだけで最後まで進めてしまう。リーチが長く相手は無防備に食らってくれる。後方にしか出せない、威力がやや小さいというくらいしか難点がない。 --本作をより楽しむのであればいろんな技を試してみるべきだろう。 --ちなみに肘打ちを使用禁止にすると、かなり難易度が上昇する。通な方は是非試して欲しい。 --左右2回レバー入力、いわゆる普通のゲームでいうダッシュ動作をすると頭突きになる。リーチが短く起き上がり時に使えるか、程度でしかない邪魔なアクション。意図せず出てしまうため操作性の悪さの一因となっている。 -最終面のトラップが難しい。 --最終面の前半には「せり出してくる石壁」と「槍を突き出してくる彫像」のトラップが存在しており、いずれも体力の3/5以上奪われた挙句大きく押し戻される。 ---このうち石は飛び出し方にムラがあって何とか避けられるものの、槍は近づくと間断なく突いてくるため、祈りながら像の手前を通過するしかなかったりする(一応、ジャンプしながら通過すれば多少当たりにくくなる)。 -ウィリー(ラストボス)の機関銃の弾丸の威力は''一撃必殺''という極悪仕様。つまり食らった時点で体力満タンでも1人ミスとなる。 --おまけにウィリーは機関銃での殴りや後ろ蹴りといった打撃技も実装している。これらの小技で足止め後に撃つという即死連携は精神的ダメージが大きい。 -2人プレイ時ではウィリーを倒した後、マリアン(ヒロイン)を賭けてプレイヤー同士が対決するという超展開。 --しかも「一方が死んで、生き残った方がヒロインのキスを受ける」か「両者が時間切れなどで同時に死んでバッドエンド」の二択である。 -バグが多い --地形の当たり判定が怪しく、おかしな場所にめり込んで転落死するポイントがあらゆる場所にある。~ また、ハシゴに登っている最中にわざと転落死すると即座にゲームオーバーになるといった厳しいバグも… --致命的なのは、最終面の槍のトラップ辺りに出てくる敵(ローパー)がダメージを受けたポーズのまま固まってしまい、倒せなくなるというバグ。こうなると先に進めなくなり、タイムオーバー、ゲームオーバーを待つしかない。 **総評 多彩な方法で相手を叩きのめす、バイオレンスな爽快感が人気を集めた作品。~ ベルトスクロールアクションのジャンルを確立した一作である。 **余談 -当時としては過激な暴力描写のために、一部のファンからは「発禁になるのでは」と噂されたりもした。 --実際にアメリカの一部の州で稼動禁止の措置が取られたこともある。 ---ただアメリカでは大いに人気を博し、1994年には実写映画まで制作されている(日本では正式公開されず)。 -ステージ1にこっそり「熱血硬派くにお君」の看板が存在している。 --また、ビリーとジミーがガレージから出てくるところからゲーム開始となるが、ガレージに置かれている車が『[[ロードブラスター]]』((本作の生みの親である岸本氏がデータイースト在籍時に手掛けたLDゲーム))のプレイヤーカーであるLX-5という小ネタもある。((『ダブルドラゴンⅡ』でもスタート地点のガレージに収められている戦闘ヘリが、LDゲーム『サンダーストーム』の自機である「LX-3」と思しきものであるという小ネタが有る。ちなみに『サンダーストーム』も岸本氏がデータイースト在籍時に手掛けたLDゲームである)) **家庭用移植 -本作はFC、GB、セガ・マークIII、GBA、ジェネシス(海外版MD)、Atari Lynx、XboxLive、PS4に移植されている。 --FC版に関しては下記記事を参照。 -GB版はFC版同様にアレンジが加えられた移植となっており、新たなトラップが追加されている。 ---FC版とGB版はバーチャルコンソールとして、前者はWiiで後者は3DSでそれぞれ配信中。 --セガ・マークIII版はFC版準拠のキャラクターデザインだが、AC版と同様に2人同時プレイが可能。 --GBA版は初代をベースに様々な要素を加えたアレンジ移植となっている。詳しくは『[[ダブルドラゴンアドバンス]]』参照。 --ジェネシス版とAtari Lynx版、XboxLive版はAC版ベースの移植となっているが、ともに処理落ちがなくなりゲームスピードが速くなっている。またジェネシス版ではリンダ(女ザコ)の髪型と服の色がAC版と違う。 ---ジェネシス版はセガから承諾されてない非公式ソフトであり、XboxLive版は現在は配信終了となっている。 --PS4版は「アーケードアーカイブス」の作品としてダウンロード販売が行われている。こちらは著作権の絡む一部グラフィックの差し替えがされている事を除けばAC版の完全移植となる。 --スマホ及びPC向けに『ダブルドラゴントリロジー』の名目で3タイトルがセットになったものが配信されている。基本的にはゲーム部分はAC版のまま移植されているが画面に表示されるライフ、スコアなどの部分が高解像のものに差し替えられていて変更できないためその点では完全移植でない。 ---- *ダブルドラゴン(ファミコン) 【だぶるどらごん】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068HK6)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |販売・開発元|テクノスジャパン|~| |発売日|1988年4月8日|~| |定価|5,800円|~| |プレイ人数|1~2人(交代プレイ)|~| |レーティング|CERO:B(12才以上対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2009年2月24日/500Wiiポイント&br;【3DS】2013年2月6日&br;【Wii U】2014年1月22日/上記共に500円|~| |判定|なし|~| |ポイント|シングルドラゴン化&br;経験値でレベルアップ|~| **概要(ファミコン) アーケード版をFCへと移植したもの。ゲームハードの性能差から完全移植ではなく~ 様々なアレンジが施されたアレンジ移植となっている。 **アーケード版からの変更点(ファミコン) -2P同時プレイがオミットされて交代制になってしまった。この為、ビリー一人で「ブラック・ウォーリアーズ」からマリアンを救い出すストーリーとなっている。 --ミスをした場合もその場復活ではなく戻り復活となっている。 -ステージやギミックの追加 --ステージ数はAC版と同様に4面だが洞窟内などの新たなマップが多数追加され、ギミックも増加した。 --ジェフの代わりに中国武術を使う「チン・タイメイ」が登場。チン・タイメイは後にアーケード版『II』に逆輸入される等、シリーズの常連キャラクターとなる。%%逆にジェフは移植の際に消される事が多い悲運のキャラクターに%% -レベル制の導入 --攻撃を当てた際の攻撃方法に応じて経験値が溜まるようになり、1000を超えるとレベルが上昇し、アクションが解禁されていくしようとなった。 --最初はパンチとキックに加えヘッドバットしか出来ないが、レベルが上がるとジャンプキック、肘打ちなどのAC版のアクションに加え、回し蹴りや腰かけパンチといった追加アクションも使用可能となる ---基本的に後に覚えるアクションほど獲得経験値が少ない。その為、効率よく成長させるにはある程度アクションを制限して戦う必要がある。 --なお、FC版と同系統のゲームボーイ版ではレベル制は廃止されている。 -対戦モードの追加 --「GAME MODE B」は対戦格闘モードとなっており、ビリーと敵キャラクターの中からキャラクターを選択して対戦を行う。 ---通常モードに比べ、キャラクターが大きくなり、使える技も異なるが、''残念な事に同キャラ対戦しかできない''。例えばビリーを選択したら色違いのジミーとしか戦えないのである。ついでにアボボ(&ボロ)は「GAME MODE A」とデザインが全く変わらない。 ---ラウンドの概念はなく、どちらかが倒れればゲーム終了となる。2Pと対戦するかCPUと対戦するかは選択可能。 --ちなみにFC版と同系統のゲームボーイ版の同モードではリー兄弟での2P対戦しかできない。 **評価点(ファミコン) -概ね、アーケードの要素は移植できており、また、処理落ちが厳しかったアーケード版に比べるとスムーズに動く。 --レベル制により、選択肢が多くて迷いやすかったアーケード版に比べると様々なアクションに満遍なく触れる事が出来る。 ---後に他社の『[[マイティファイナルファイト]]』にも同じようなシステムが採用されている。 --敵のロジックの変更により武器攻撃がかなりあて易くなった。また、獲得経験値も多いため積極的に使う事が推奨される。 --接触判定が怪しいといったアーケード版のようなバグもないわけではないが、大半は気にならないレベルかプレイヤーが有利になるものが多い。 **問題点(ファミコン) -同時プレイのオミット --やはり二人同時に遊べるベルトアクションというアーケード版の評価点がオミットされてしまったのは残念な点である。 -変更点により難易度が跳ね上がってしまった。 --戻り復活となった為、最終面のボスラッシュシーンなどでやられてしまった場合はやり直しとなっており、かなり厳しくなった。 --''コンティニュー不能''。アーケード版はやや乱暴だがコンティニューしまくるパワープレイが可能だった分、クリアのハードルが上がってしまった。 --体力回復手段に乏しいため、ダメージの大きい投げナイフや爆弾にあたったり、即死トラップに安易に引っかかるようでは到底クリアできない。~ また、アーケード版に比べてギミックやステージの追加により即死するポイントが増えている。 ---FC版と同系統のゲームボーイ版ではエクステンド制が追加されている。 --追加ルートやギミックの問題。ステージ3以降から前触れもなく無限ループが随所に挟まる為、ルートを知らなければ何度も同じ場所を回る羽目になるなど、難易度が一気に上昇する。 ---FC版と同系統のゲームボーイ版では追加ルートとギミックは廃止された。 -バトルモードは敵キャラクターが操作できるという点のみが目新しく、プレイするには微妙な出来。グラフィックをはじめ、アクション含めた全ての要素がオリジナルモードとは違うため、同じ名前のキャラクターが登場する別ゲームのような扱いになっている。 --必殺技などの派手なアクションは少なく、また一試合のやりきりである。どちらが勝ってもゲームオーバーの音と共にタイトルに飛ばされるのも味気ない。 **賛否両論点(ファミコン) -肘打ちはアーケード版に比べて避けられるようになり若干当てづらくなったが、リーチや威力は最強クラスである為、依然として双截拳最強奥義として君臨している。 #region(ジミーの扱いについて、ネタバレ) -2Pキャラクターだったジミーはウィリーを倒した後に登場する''ラストボス''になっている。~ アーケード版における最後のプレイヤー同士の殺し合いを再現したものと思われるが、実はオープニングのマリアン拉致シーンの中に''色違いのジミーらしきキャラクター''がいる。~ アーケード版のプレイヤーキャラクターが''完全に裏切ってラストボスになる''という点もある意味斬新ではあるが… --FC版と同系統のゲームボーイ版ではジミーは対戦モードにしか登場しないので、敵としての登場はない。 #endregion **総評(ファミコン) -アーケード版からFC版への移植は必然的にアレンジ移植となる事が多く、本作でも例外ではないものの~ 残念ながらアーケード版からの劣化部分をアレンジによって補いきれておらず、特にコンティニュー不能や戻り復活制になった事で難易度が跳ね上がってしまい、~ 気軽に遊ぶにはやや厳しい物となってしまった。 **余談(ファミコン) -本作のデフォルメされたリー兄弟のグラフィックが『[[ダウンタウン熱血物語]]』に登場するダブルドラゴン兄弟の顔グラフィックのモチーフになったと思われる。
ここでは、『ダブルドラゴン(アーケード)』とFC移植版を紹介する。 ---- #contents ---- *ダブルドラゴン 【だぶるどらごん】 |ジャンル|アクション|&image(http://sce.scene7.com/is/image/playstation/jp0571cusa00391_00hamprdc000000001_jacket?$pkgL$)| |対応機種|アーケード|~| |販売・開発元|テクノスジャパン|~| |稼動開始日|1987年|~| |プレイ人数|1~2人(同時プレイ可)|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |配信|アーケードアーカイブス&br;【PS4】2014年11月22日/823円(税8%込)&br;【Switch】2018年1月18日/823円(税8%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //|ポイント||~| |>|>|CENTER:''[[ダブルドラゴンシリーズリンク>ダブルドラゴンシリーズ]]''| **概要 前年に稼動されたアーケード版『[[熱血硬派くにおくん]]』の流れを受け継ぎつつ、ベルトスクロールアクションというジャンルを確立したゲーム。 -『熱血硬派くにおくん』を手掛けた岸本良久氏が本作のディレクターを務めていることから、上記の後継作として作られた側面が垣間見られる。 -ちなみに題名は『双截龍』と書いて『ダブルドラゴン』と読む。 **ストーリー > 功夫道場を営む、双截拳使いの双子の兄弟ビリー・リーとジミー・リー。~ 誘拐されたマリアンを救出するため、暴力組織「ブラック・ウォリアーズ」 の本拠地へと殴り込む。 **特徴 -いわゆるベルトスクロールアクション。奥行きのある横スクロールのゲームである。しかも2人同時プレイが可能。 --全4面だが、ステージ3は前半の森林地帯と後半の敵のアジトの入り口に分かれているので実質的には全5面。本作はステージ1からステージ3までステージが途切れることなく繋がっている。 -8方向レバー+3ボタン(パンチ、ジャンプ、キック)でプレイヤーキャラクターであるリー兄弟を操作する。 --パンチもしくはキックで通常攻撃。 ---パンチ2発を相手に当てると、相手がかがんで隙ができ、様々な追い打ちをかけることが可能。 ---キックだと1発で相手がかがみ、同様に追い打ち可能。但しキックは避けられてしまうことがある。 --ジャンプは障害物や穴を飛び越えるのに使用。また、ジャンプ中にパンチもしくはキックボタンを押すと飛び蹴りを出せる。 ---但し本作の飛び蹴りは、後のベルトアクション等で一般的となった操作(自分の向いている側に蹴りが出る)とは違い、ボタンにより向きが固定される(パンチボタンだと左に、キックボタンだと右に蹴りが出る)。 --その他、ボタンとレバーの組み合わせにより、肘打ち(背後攻撃)やソバット等の技で攻撃できる。 -道中では金属バットやナイフ、ムチ等といった武器が入手でき、それらを手にして攻撃することも出来る。 --また落ちているドラム缶や岩は、持ち上げて投げつけたり、蹴り飛ばして転がしたりできる。 --敵にも武器を使ってくる者がいる。ダウンさせると落とすので奪い取れ。 **評価点 -殴る蹴るの爽快感 --本作は「暴力表現」にかなり力を入れてあり、豊富な攻撃方法で相手を叩きのめすことが出来る。 ---「髪を掴んで膝蹴り」と「背負い投げでぶん投げる」という追い打ち攻撃が可能。どう敵をひるませて、その敵にどう追い打ちを加えるかが、本作を楽しむポイント。 ---武器もまた「金属バットをフルスイング」「投げられたナイフを叩き落して投げ返す」「火のついたダイナマイトを投げ返す」などなど…。 ---ステージによっては地形もまた武器となる。ベルトコンベアに巻き込んだり剣山に突き落としたり…。 -優れたBGMが多い。 --特にタイトル画面の曲は、後の『[[ダウンタウン熱血物語]]』でダブルドラゴン兄弟(りゅういち・りゅうじ)とのバトルのシーンでも使われている他、数多くのシリーズ作品にも使用される名曲である。 --ステージ1のBGMも良曲で、後の『[[熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲]]』(3DS)でも使用されている。 -爽快感あるSE。 --敵に打撃を与えた時の「バギィッ!」という音、バットのスイング音なども妙に生々しい。 **問題点 -せっかく多彩な攻撃方法があるにも関わらず、実際は「肘打ち」が極めて強力で、これだけで最後まで進めてしまう。リーチが長く相手は無防備に食らってくれる。後方にしか出せない、威力がやや小さいというくらいしか難点がない。 --本作をより楽しむのであればいろんな技を試してみるべきだろう。 --ちなみに肘打ちを使用禁止にすると、かなり難易度が上昇する。通な方は是非試して欲しい。 --左右2回レバー入力、いわゆる普通のゲームでいうダッシュ動作をすると頭突きになる。リーチが短く起き上がり時に使えるか、程度でしかない邪魔なアクション。意図せず出てしまうため操作性の悪さの一因となっている。 -最終面のトラップが難しい。 --最終面の前半には「せり出してくる石壁」と「槍を突き出してくる彫像」のトラップが存在しており、いずれも体力の3/5以上奪われた挙句大きく押し戻される。 ---このうち石は飛び出し方にムラがあって何とか避けられるものの、槍は近づくと間断なく突いてくるため、祈りながら像の手前を通過するしかなかったりする(一応、ジャンプしながら通過すれば多少当たりにくくなる)。 -ウィリー(ラストボス)の機関銃の弾丸の威力は''一撃必殺''という極悪仕様。つまり食らった時点で体力満タンでも1人ミスとなる。 --おまけにウィリーは機関銃での殴りや後ろ蹴りといった打撃技も実装している。これらの小技で足止め後に撃つという即死連携は精神的ダメージが大きい。 -2人プレイ時ではウィリーを倒した後、マリアン(ヒロイン)を賭けてプレイヤー同士が対決するという超展開。 --しかも「一方が死んで、生き残った方がヒロインのキスを受ける」か「両者が時間切れなど同時に死んで両者ゲームオーバー」の二択である。 --故意でもない限り同時に死ぬことはないが、もし本当にそうなった場合、通常のゲームオーバーの表示だけ一瞬行われ、コンティニュー待ちをすっ飛ばして早々にタイトル画面に戻ってしまう。 -バグが多い --地形の当たり判定が怪しく、おかしな場所にめり込んで転落死するポイントがあらゆる場所にある。~ また、ハシゴに登っている最中にわざと転落死すると即座にゲームオーバーになるといった厳しいバグも… --致命的なのは、最終面の槍のトラップ辺りに出てくる敵(ローパー)がダメージを受けたポーズのまま固まってしまい、倒せなくなるというバグ。こうなると先に進めなくなり、タイムオーバー、ゲームオーバーを待つしかない。 **総評 多彩な方法で相手を叩きのめす、バイオレンスな爽快感が人気を集めた作品。~ ベルトスクロールアクションのジャンルを確立した一作である。 **余談 -当時としては過激な暴力描写のために、一部のファンからは「発禁になるのでは」と噂されたりもした。 --実際にアメリカの一部の州で稼動禁止の措置が取られたこともある。 ---ただアメリカでは大いに人気を博し、1994年には実写映画まで制作されている(日本では正式公開されず)。 -ステージ1にこっそり「熱血硬派くにお君」の看板が存在している。 --また、ビリーとジミーがガレージから出てくるところからゲーム開始となるが、ガレージに置かれている車が『[[ロードブラスター]]』((本作の生みの親である岸本氏がデータイースト在籍時に手掛けたLDゲーム))のプレイヤーカーであるLX-5という小ネタもある。((『ダブルドラゴンⅡ』でもスタート地点のガレージに収められている戦闘ヘリが、LDゲーム『サンダーストーム』の自機である「LX-3」と思しきものであるという小ネタが有る。ちなみに『サンダーストーム』も岸本氏がデータイースト在籍時に手掛けたLDゲームである)) **家庭用移植 -本作はFC、GB、セガ・マークIII、GBA、ジェネシス(海外版MD)、Atari Lynx、XboxLive、PS4に移植されている。 --FC版に関しては下記記事を参照。 -GB版はFC版同様にアレンジが加えられた移植となっており、新たなトラップが追加されている。 ---FC版とGB版はバーチャルコンソールとして、前者はWiiで後者は3DSでそれぞれ配信中。 --セガ・マークIII版はFC版準拠のキャラクターデザインだが、AC版と同様に2人同時プレイが可能。 --GBA版は初代をベースに様々な要素を加えたアレンジ移植となっている。詳しくは『[[ダブルドラゴンアドバンス]]』参照。 --ジェネシス版とAtari Lynx版、XboxLive版はAC版ベースの移植となっているが、ともに処理落ちがなくなりゲームスピードが速くなっている。またジェネシス版ではリンダ(女ザコ)の髪型と服の色がAC版と違う。 ---ジェネシス版はセガから承諾されてない非公式ソフトであり、XboxLive版は現在は配信終了となっている。 --PS4版は「アーケードアーカイブス」の作品としてダウンロード販売が行われている。こちらは著作権の絡む一部グラフィックの差し替えがされている事を除けばAC版の完全移植となる。 --スマホ及びPC向けに『ダブルドラゴントリロジー』の名目で3タイトルがセットになったものが配信されている。基本的にはゲーム部分はAC版のまま移植されているが画面に表示されるライフ、スコアなどの部分が高解像のものに差し替えられていて変更できないためその点では完全移植でない。 ---- *ダブルドラゴン(ファミコン) 【だぶるどらごん】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068HK6)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |販売・開発元|テクノスジャパン|~| |発売日|1988年4月8日|~| |定価|5,800円|~| |プレイ人数|1~2人(交代プレイ)|~| |レーティング|CERO:B(12才以上対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2009年2月24日/500Wiiポイント&br;【3DS】2013年2月6日&br;【Wii U】2014年1月22日/上記共に500円|~| |判定|なし|~| |ポイント|シングルドラゴン化&br;経験値でレベルアップ|~| **概要(ファミコン) アーケード版をFCへと移植したもの。ゲームハードの性能差から完全移植ではなく~ 様々なアレンジが施されたアレンジ移植となっている。 **アーケード版からの変更点(ファミコン) -2P同時プレイがオミットされて交代制になってしまった。この為、ビリー一人で「ブラック・ウォーリアーズ」からマリアンを救い出すストーリーとなっている。 --ミスをした場合もその場復活ではなく戻り復活となっている。 -ステージやギミックの追加 --ステージ数はAC版と同様に4面だが洞窟内などの新たなマップが多数追加され、ギミックも増加した。 --ジェフの代わりに中国武術を使う「チン・タイメイ」が登場。チン・タイメイは後にアーケード版『II』に逆輸入される等、シリーズの常連キャラクターとなる。%%逆にジェフは移植の際に消される事が多い悲運のキャラクターに%% -レベル制の導入 --攻撃を当てた際の攻撃方法に応じて経験値が溜まるようになり、1000を超えるとレベルが上昇し、アクションが解禁されていくしようとなった。 --最初はパンチとキックに加えヘッドバットしか出来ないが、レベルが上がるとジャンプキック、肘打ちなどのAC版のアクションに加え、回し蹴りや腰かけパンチといった追加アクションも使用可能となる ---基本的に後に覚えるアクションほど獲得経験値が少ない。その為、効率よく成長させるにはある程度アクションを制限して戦う必要がある。 --なお、FC版と同系統のゲームボーイ版ではレベル制は廃止されている。 -対戦モードの追加 --「GAME MODE B」は対戦格闘モードとなっており、ビリーと敵キャラクターの中からキャラクターを選択して対戦を行う。 ---通常モードに比べ、キャラクターが大きくなり、使える技も異なるが、''残念な事に同キャラ対戦しかできない''。例えばビリーを選択したら色違いのジミーとしか戦えないのである。ついでにアボボ(&ボロ)は「GAME MODE A」とデザインが全く変わらない。 ---ラウンドの概念はなく、どちらかが倒れればゲーム終了となる。2Pと対戦するかCPUと対戦するかは選択可能。 --ちなみにFC版と同系統のゲームボーイ版の同モードではリー兄弟での2P対戦しかできない。 **評価点(ファミコン) -概ね、アーケードの要素は移植できており、また、処理落ちが厳しかったアーケード版に比べるとスムーズに動く。 --レベル制により、選択肢が多くて迷いやすかったアーケード版に比べると様々なアクションに満遍なく触れる事が出来る。 ---後に他社の『[[マイティファイナルファイト]]』にも同じようなシステムが採用されている。 --敵のロジックの変更により武器攻撃がかなりあて易くなった。また、獲得経験値も多いため積極的に使う事が推奨される。 --接触判定が怪しいといったアーケード版のようなバグもないわけではないが、大半は気にならないレベルかプレイヤーが有利になるものが多い。 **問題点(ファミコン) -同時プレイのオミット --やはり二人同時に遊べるベルトアクションというアーケード版の評価点がオミットされてしまったのは残念な点である。 -変更点により難易度が跳ね上がってしまった。 --戻り復活となった為、最終面のボスラッシュシーンなどでやられてしまった場合はやり直しとなっており、かなり厳しくなった。 --''コンティニュー不能''。アーケード版はやや乱暴だがコンティニューしまくるパワープレイが可能だった分、クリアのハードルが上がってしまった。 --体力回復手段に乏しいため、ダメージの大きい投げナイフや爆弾にあたったり、即死トラップに安易に引っかかるようでは到底クリアできない。~ また、アーケード版に比べてギミックやステージの追加により即死するポイントが増えている。 ---FC版と同系統のゲームボーイ版ではエクステンド制が追加されている。 --追加ルートやギミックの問題。ステージ3以降から前触れもなく無限ループが随所に挟まる為、ルートを知らなければ何度も同じ場所を回る羽目になるなど、難易度が一気に上昇する。 ---FC版と同系統のゲームボーイ版では追加ルートとギミックは廃止された。 -バトルモードは敵キャラクターが操作できるという点のみが目新しく、プレイするには微妙な出来。グラフィックをはじめ、アクション含めた全ての要素がオリジナルモードとは違うため、同じ名前のキャラクターが登場する別ゲームのような扱いになっている。 --必殺技などの派手なアクションは少なく、また一試合のやりきりである。どちらが勝ってもゲームオーバーの音と共にタイトルに飛ばされるのも味気ない。 **賛否両論点(ファミコン) -肘打ちはアーケード版に比べて避けられるようになり若干当てづらくなったが、リーチや威力は最強クラスである為、依然として双截拳最強奥義として君臨している。 #region(ジミーの扱いについて、ネタバレ) -2Pキャラクターだったジミーはウィリーを倒した後に登場する''ラストボス''になっている。~ アーケード版における最後のプレイヤー同士の殺し合いを再現したものと思われるが、実はオープニングのマリアン拉致シーンの中に''色違いのジミーらしきキャラクター''がいる。~ アーケード版のプレイヤーキャラクターが''完全に裏切ってラストボスになる''という点もある意味斬新ではあるが… --FC版と同系統のゲームボーイ版ではジミーは対戦モードにしか登場しないので、敵としての登場はない。 #endregion **総評(ファミコン) -アーケード版からFC版への移植は必然的にアレンジ移植となる事が多く、本作でも例外ではないものの~ 残念ながらアーケード版からの劣化部分をアレンジによって補いきれておらず、特にコンティニュー不能や戻り復活制になった事で難易度が跳ね上がってしまい、~ 気軽に遊ぶにはやや厳しい物となってしまった。 **余談(ファミコン) -本作のデフォルメされたリー兄弟のグラフィックが『[[ダウンタウン熱血物語]]』に登場するダブルドラゴン兄弟の顔グラフィックのモチーフになったと思われる。

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