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マリオカート64 - (2017/03/24 (金) 23:39:35) の1つ前との変更点

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*マリオカート64 【まりおかーとろくじゅうよん】 |ジャンル|レースゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/511EG1N3G5L.jpg,height=200)&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61Z46M2085L.jpg,height=200)&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/206adae6396dc29c2d2ab6dc48b4eb402da7f32c304d2c1df2016f170b0b3c04.jpg,height=140)| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |発売元|任天堂|~| |発売日|1996年12月14日|~| |定価|9,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人(タイムアタック)&br;1~2人(グランプリ)&br;2~4人(VS・バトル)|~| |セーブデータ|1個(フラッシュメモリ)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |周辺機器|コントローラーパック対応|~| |廉価版|1998年3月2日/4,800円(税別)|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2007年1月30日/1,000Wiiポイント(税5%込)&br;【WiiU】2016年1月6日/1,028円(税8%込)|~| |備考|通常版はコントローラーブロス(ブラック&グレー)同梱&br;廉価版はソフト単品|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|マリオカートシリーズ第2作目&br;''「友達ん家でやるゲーム」''の代名詞&br()N64初の4人対戦対応、バトルモードも好評|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 今やお馴染みマリオカートシリーズの第2作目であり、SFCの『[[スーパーマリオカート]]』の後継作にあたる作品。 N64が不調な中、国内でN64ソフト最高の約224万本、全世界では約987万本という売上を記録した。~ この記録的ヒットは本作の高評価ぶりの裏付けと言えよう。 ---- **特徴 -本作の登場キャラは8名。 --軽量級:キノピオ/ヨッシー/ピーチ --中量級:マリオ/ルイージ --重量級:ワリオ/ドンキーコング/クッパ ---前作のドンキーコングJr.とノコノコがリストラされたが、その代わりに(2代目)ドンキーコングとワリオが参戦。 --全キャラの重量は重い順から「クッパ>ドンキーコング>ワリオ>マリオ>ルイージ>ヨッシー>ピーチ>キノピオ」となっている。 -前作(SFC版)と同様、モードは全4種類。 #region(モード一覧) -マリオGP --1~2人用。前作の「マリオカートGP」にあたるモード。 --排気量(≒難易度)50cc/100cc/150ccの3つのクラスで、キノコ/フラワー/スター/スペシャルの4カップから各4コースを走り、各コースで順位に応じて与えられるポイントの合計で競う。 ---150ccの全てのカップを制覇すると、以降のミラーに当たる左右反転モード「おまけ」(100cc)も解禁される。 -タイムアタック --1人用。文字通りいかに速くゴールするかが目的となる。 ---このモードのみアイテムボックスは一切出てこないが、本作からレース開始時にトリプルキノコを所持するようになった。 -VS --2~4人用。前作の「VSマッチレース」にあたるモードで、好きなコースを選び、COM無しでプレイヤー同士のレースを行う。 -バトル --2~4人用。アイテムを駆使し、他のプレイヤーを攻撃して風船を減らしていくゲームで、最後に風船が残っているプレイヤーが勝利する。 --バトルには専用のステージ4種類が用意されている。 //---アイテムでスターやトゲゾー、サンダーは出現しない。 //↑スターは出ます!逆に出ないのはキノコとかまだ沢山あるし、調査が雑過ぎ #endregion() &font(b,16){その他前作からの主な変更点} -前作であったコイン制は廃止された。 -150ccが最初から選択可能になった。 -COMがアイテムボックスを破壊するようになった。 --ただし''アイテムボックスからは取得せず、「バナナ」「にせものアイテム」「スター」「サンダー」のいずれかをランダムなタイミングで使う仕様''である。 ---甲羅系のアイテムは使ってこないため、プレイヤーにとっては大した妨害にならない。 -前作ではプレイヤーが操作するキャラごとにライバルキャラが決まっていたが、今作からランダムで選ばれるようになった。 -ミニターボの仕様が変更された。 --前作では「一定時間ドリフトし続けると解除時にターボできる」という方法であったが、今作から「ドリフト中に手動で十字キーを左右に操作することで火花の色が変わり、ドリフトを解除するとターボする」という後のシリーズ作品の多くでお馴染みの方法に変更されている。 ---- **評価点 -ハードがN64になったことで3Dポリゴン化し、より立体的な画面構成になった。 --キャラ・カートは2Dで表示されるが、違和感を感じさせない画面構成になっている。 -4人同時プレイができる。N64のゲームで初めて導入された。 --本作の大きな魅力の一つは4人同時対戦にあるといわれる。インターネットが一般家庭に未発達だった当時、多人数が同時に遊べる家庭用TVゲーム環境は限られていた。 ---このため当時の次世代機によるシェア争奪戦の中でN64がウリにしていた最大4人同時プレイは、後のネット社会時代到来に比肩できるほど価値が高かったといえる。 -''パーティーゲームとしての完成度が高い''。 --単純なやりこみや技量差が勝敗に直結しやすいリアル重視のレースゲームとは一線を画す作りになっており、それらにアイテムによる運要素や駆け引きが絶妙に絡み合うため、操作性を理解さえすれば''初心者から上級者まで同時に楽しめる''。 ---例えば、いかに上級者が上手にプレイしてトップをキープしようと、下位プレイヤーがアイテムボックスからサンダーやトゲゾーのこうらを引けば逆転の可能性が生まれるため、一方的な展開にはなりづらい。 ---また、それら強力なアイテムは下位のプレイヤーに出やすく、上位のプレイヤーには出にくいようになっている。特にトップを走るプレイヤーはバナナ・にせものアイテム・みどりのこうら(それぞれ単体のみ)しか出現しないため、アイテムによる妨害がしにくくなっている。 --前作から続投した風船割りバトルも大幅に楽しみやすい作りになっている。マップの数は4種類と前作から増えていないものの、コースが立体的になったことやプレイヤーが最大4人に増えたことで、前作以上の楽しみ方が可能である。 ---ルールはサバイバルバトルのみ。早々に風船を全て失ったプレイヤーは決着がつくまでバトルを眺めているだけ…ではなく「自機が爆弾ミニカーに変化し一度だけ誰かに特攻できる」という形でバトルへの介入が可能。勿論一度きりの特攻をした後は完全に監視カメラと化してしまうのだが…。 -3Dスティックによる操作性の向上。 --SFCの十字キーに比べ直感的な操作性が向上した。 ---操作面でハードルが低くなっており、ゲームをあまりやらない層にも配慮がなされている。 -バラエティーに富んだ起伏溢れるコース構成。 --3Dになりステージ内の起伏やギミックが大きくパワーアップしている。 ---ジャンプ台や立体交差の含まれるステージも多く、「ノコノコビーチ」のように壁に穴が空いてショートカットができるポイントも用意されているなど、コース内を巡る要素がより強化された。 --コースの数は前作よりも4つ少ない16種類だが、前作の「マリオサーキット」や「ドーナツへいや」のようなコース特徴の使い回しは皆無。全てのコースに特有の背景とギミックが用意されている。 ---無数の車やバスの隙間をすり抜ける屈指の危険コース「キノピオハイウェイ」、道が無数に分岐しゴールまで順位すら不明瞭な「ヨッシーバレー」等、どのコースも個性的に仕上がっている。 -格段に向上した演出。 --各キャラにボイスが付いたことで臨場感が向上した。 ---加速や妨害アイテムがヒットすれば歓声をあげ、ミスや攻撃を受けると悲鳴をあげるので状況判断もしやすい。 --背景は遠景まできちんと描かれており、各コースの個性を引き立たせることに一役買っている。 ---例えば「ピーチサーキット」にはスーパーマリオ64に登場したピーチ城が存在しており、実際に寄り道して近くまで行くことが可能。 -パワーアップしたBGM。 --コース数の増加に伴い、BGMの曲数も増加。ハードの性能に合わせて曲調の幅も広がり、各コースのデザインやテーマに沿った曲で盛り上げてくれる。 ---特に「レインボーロード」のBGMは、宇宙的なきらめきを感じさせるシンセ音とメロディラインで非常に人気が高い。 -アイテムの追加。 --「にせものアイテム」「トゲゾーのこうら」「パワフルキノコ」「トリプルキノコ/こうら/バナナ」が追加され、レースがより多彩な展開を見せるようになった。 ---特に1位のプレイヤーを執拗に狙うトゲゾーのこうらは一発逆転アイテムとして以降のシリーズの定番となる。 //---1位だけでなく進路上のドライバーをも無差別に吹き飛ばしていく効果は今作特有である。 //空を飛ばずに1位以外も蹴散らすトゲゾーは今作以外にも登場します。 -新テクニックの追加。 --「ジュゲムダッシュ」:コースアウト後の復帰の際に、ジュゲムから降ろされた時に特定のタイミングでアクセルボタンを押すと着地と同時にダッシュができる。タイミングは難しいが、成功すればリカバリー可能になる。 --「スリップストリーム」:他プレイヤーの後ろにつき続けると走行していると発生。ボイスを発しつつ白いエフェクトが発生し、加速することができる。遅れを取っているプレイヤーに有利になる仕様で、戦略性が増した。 ---この頃から存在するテクニックだが、明確に記されて知られるようになったのは実は『[[DS>マリオカートDS]]』から。 --「スピンターン」:停止時にアクセル+ブレーキボタン同時押しでハンドルを切ると、その場でカートが回転する。緊急回避や方向転換に利用可能で、主にバトルモードにおいて役立つ。 --「バック」:その名の通りカートが停止時にブレーキボタンを押すとバックする。SFC版ではこれがなかったために壁際等から戻るのが地味に面倒だった。 --これらのテクニックは後のシリーズにも受け継がれている。 -グランプリで失格した際のリトライ回数が無限になった。 --5位以下でゴールすると失格扱いなのは前作と同様だが、リトライ回数に制限のあった前作と異なり、4位以上になるまで何回でもそのコースをやり直せるようになり、下手な人であっても何度でも挑戦可能な親切仕様になった。また、失敗して1位がとれなかった場合にわざと5位以下に落ちてそのコースをもう一度やり直すというプレイも可能になった。 ---ただしスタート位置は前回ゴールした順位のグリッドになる。また、2人プレイ時は、2人とも5位以下の場合のみ仕切り直せる。 -前作のアイテムパネルは一度取ると二度と復活しなかったが、今作はアイテムボックスになり短時間で何度でも復活するようになった。 --これにより、遅れをとっているドライバーがアイテムを取りづらくなるバランスの悪さが軽減された。 ---- **問題点 -グランプリモードにおける一部COMのスピードが異常。 --プレイヤーより上位だと、こちらがアイテムやミニターボを駆使してもほとんど差が縮まらなかったり、逆にプレイヤーより下位になると''常にキノコダッシュをしているかのように加速し''、あっという間に距離を詰めてくる。超ロングコースのレインボーロードやワリオスタジアムでコースの大半をショートカットしても大体1~2分で追いつかれる。 ---この仕様は基本的にプレイヤーの視覚外になると発生する。そのため、二人プレイでわざと片方がCOMを監視するように走ることでCOMのインチキ加速を封じられる。一人プレイで勝つなら常にトップに居座ることが重要になる。 //--インチキ加速状態でないCOMはかなり遅いので、上位に戻ること自体は比較的簡単である。 //--また、COMでもサンダーとスターの速度差を上回る走行はできない。 ---なお、この仕様は『DS』まで見られた。 --ただしCOMは''一部の強力な妨害アイテムを使わない''、''ワンワンを除いたステージギミックの判定が画面外だとない''という仕様があり、プレイヤーとの格差を埋める調整として仕方ない一面もある。 -一部のコースでゲームスピードが極端に速くなる現象が起こる。 --特に「クッパキャッスル」「まてんろう」等でよく発生する。 --逆に「ドンキージャングルパーク」では処理落ちが起こりやすい。多人数プレイで顕著。 //-グランプリモードにおける150ccでのアイテムレートが良くも悪くもインフレ化。 //--インフレと言ってもそこまで急激にはなっていないが、150ccでは上記の対策なのか、100ccでは上位だとサンダーやスターといった絶対に出ない逆転アイテムが低確率ながら出る。 //---4位でスターはおろか、運が良い時には2位でサンダーが出たり、1位ですらトリプル甲羅が出ることも。 //50ccでもアイテムレートは同じです!たぶん //100でも2位でサンダーやトリプル出たから同じじゃないかな? -軽量級優遇/中量級不遇のバランス --他のシリーズは一貫して軽量級=加速、中量級=バランス、重量級=最高速が優れているというバランスとなっているが、本作のみ''加速・最高速ともに軽量級が秀でている''という極端な軽量級優遇のバランスとなっている。 --また、本作の重量級は他作品と比べ極端に加速力が劣っているわけではないうえ、「自分より重量が軽いキャラのカートに体当たりするとスピンさせることができる」という特性があるため採用の余地が無いわけではない。 --しかし、''中量級は重量では重量級に劣り、最高速と加速力共に最低なうえ上記のような有利な特性もないことからあえて採用する理由は皆無となっている''。 --なお、本作では同一の重量グループは、重量を除き全く同じ性能である。~ そのため、「ヨッシー>ピーチ>キノピオ>クッパ>ドンキーコング>ワリオ>マリオ>ルイージ」という明確な強さの序列が出来てしまっている。 -ダッシュキノコの効果がシリーズ中もっとも低く、悪路走行以外ではあまり使えない。 --画面が派手に揺れエフェクトも表示されるので凄く速くなっているように見えるが、実際のスピードはそんなに速くなっていない。 //---おまけに敵は上述のインチキ仕様なので、接戦で抜き去るために加速しても全く意味が無い。 //COM戦では、むしろ接戦で抜き去るためにしか使えないです。接戦状態では敵の最高速が画面外にいる時より遅く設定されているため -アカこうらの追尾性能が低い。 --直線的な軌道を描いてしか進めない性質のため、あっさり障害物などに当たって消えてしまう。『[[マリオカート ダブルダッシュ!!]]』のものと並んで性能が低い。 --場合によっては少し直進したのち''真横に突っ込んでそのまま壁に当たり、消える''などの意味不明な動きをすることも。敵が目の前に居ないと当てる事すらままならない。 ---後発の作品ではもう少し柔軟な軌道を描いて進んでくれるようになっている。 //-「ワリオスタジアム」「レインボーロード」はこれといった仕掛けがなく、ただ長いだけのコースになってしまっている。 //--「レインボーロード」は一定距離ごとにワンワンが逆走してくるが、回避が容易であり、最長コース故に物足りない仕掛けである。またSFC版と異なり柵があるため、走行するだけならコースアウトの心配がない。 //ある意味ではその「長さ」が個性だと思うのですが…それにワリオスタジアムはカーブの多さと高低の激しさもありますし //「ワリオスタジアム」の個性はバイク用コースをカートで走ることかと。それにゴール前の大ジャンプでサンダーを使う駆け引きもあります //ただ、5周は長すぎると思います。ダブルダッシュ!!のワリオコロシアムは2周になってますし。 -「ヨッシーバレー」「クッパキャッスル」では進路が障害物でほぼ塞がるタイミングがある。 --問題となっているのは「ヨッシーバレー」のコース終盤の回転する巨大タマゴ、「クッパキャッスル」のコース序盤の3体並んだドッスン。 --見えるだけでちゃんと避けられるが、道が非常に狭い上に見た目では完全に塞がっているので気づきにくい。 --『Wii』でコースがリメイクされた「クッパキャッスル」では、ドッスンは3体の着地タイミングが必ずずれるようになり、『8』でリメイクされた「ヨッシーバレー」の巨大タマゴも目に見えるレベルで小さくなった。 -「カラカラさばく」は''巨大な機関車に完全に道を塞がれる''タイミングがあり、強引に突っ込めば機関車に何度も撥ねられて動けなくなるため、''テレサかスターが無ければ一時停止を余儀なくされる''。 --そのタイミングで敵が自分の見ている前で停止せず、機関車をすり抜けることはまず無いため敵だけインチキ仕様で障害物を無効化する、ということは無いものの、数秒間完全に止められるせいでどれだけ差があってもまず追いつかれてしまう羽目になる。列車が通る前に線路を渡ることが出来たキャラとその後に列車によって強制停車させられたキャラとでは、ますます順位の差が離れることになり勝つことが非常に難しくなる。 ---リメイク作品では停止させられる時間は減ったが、こちらは「停止を強制させられる」ことは変わっていない。ただし、悪路に列車を無視することができるショートカットが導入されている。 -タイムアタックモードで障害物に当たったりコースアウトすると、画面右上に「このプレイデータはゴーストにはできません」と点滅して表示され、人によっては気が散る。 --特に「シャーベットランド」はショートカットせずに普通に走っているだけでも結構な確率で表示されるため、ショートカット対策としては不備がある。 ---他にも、時間経過でゴースト保存ができなくなるため、レインボーロードでゴーストを作るにはショートカットが必須になる。 -ゴーストの保存に別売のコントローラーパックが必須。 --あまり普及せずに終わったコントローラパック対応作品で、ゴーストのデータを保存するにはこれが必要。ただし、グランプリやタイムアタックの記録はちゃんとソフトに保存されるので、普通に遊ぶだけならコントローラパックが無くても大丈夫。 --また、コントローラパックの容量は全123ページで、本作で使用する保存領域は121ページ。この作品だけで容量がカツカツになる。 -ハード性能の問題なのか3人以上の対戦になるとBGMが強制的にOFFになる。 --せっかくの多人数プレイも盛り上がりに欠けやすく非常に残念。 ---- **総評 2Dから3Dになっただけではなく様々な面で進化を遂げたマリオカート。~ 4人同時プレイにより「対戦ゲーム」としても「パーティーゲーム」としても楽しめ、N64の多人数同時対戦ゲームの先方を担ぐという役割を充分に果たした。 また本作は単純ながら奥の深いかけ引きや多様なギミックなど、後のマリオカートシリーズの方向性をほぼ決定づけた作品であり、現在に至るまでその評価は高い。 ---- **余談 -開発段階のタイトルは『スーパーマリオカートR』だった。 -開発段階ではカメックの参戦が予定されていたが、製品版でドンキーコングと入れ替わりになり参戦しなかった。 -本作はシリーズで唯一、コースの長さ(メートル)がゲーム中に明記されている。 -タイムアタックの公式記録はショートカットあり(バグ込み)とショートカットなしの2種類が存在する。 --有名なのはワリオスタジアムのコースレコードで、バグ・ショートカットポイントが多数存在しているため、それらを駆使した世界記録は''12秒57''をマークしている。 ---なお、バグ・ショートカットなしの記録は''3分38秒87''である。 --ちなみに、上記の高速周回のためにジュゲムを利用するバグ技は前作から継承されたものだったりする。 --「マリオサーキット」でもコースの半分を飛び越してしまうショートカットが知られている。 ---当時の64マリオスタジアム(TV番組)の公式大会ではこのショートカットを禁止するという異例のルールで執り行われた。 -2007年1月30日にWiiで、2016年1月6日にWii Uでバーチャルコンソールが配信された。 --ただし両機種ともにコントローラパックに関係する機能には非対応の為、ゴーストのセーブはできない。 //問題点の項の下の位置にあり一見すると問題点のように見えていたが、記述内容的に問題点ではなく紛らわしかったのでこちらに移動 &font(b,16){バグ・裏技} -稀に一部のコースでCOMが壁に体当たりをし続け、レース放棄をする。 -COMが画面内で赤甲羅やにせものアイテムなどで上に吹っ飛んでいる時、画面外になると一瞬で地面に着地するという現象が起こる。そのためCOMは画面外で赤甲羅などの吹っ飛び系のダメージを受けても吹っ飛ばず、一瞬スピードがゼロになるだけのほとんど無意味なものになっている。 --ただし「ピーチサーキット」や「レインボーロード」などの一部のコースの一部の走路ではこのバグが発生しない。 -「クッパキャッスル」や「ヒュ~ドロいけ」の一部の走路ではプレイヤーがバナナなどでスリップした時、CPUのようにスピードがゼロになった状態でスリップすることがある。 -ライバルがジャンプ台の手前にいる時などにサンダーを使うと、サンダーの攻撃で失速してしまうことでジャンプしても飛距離が足りなくなりコース外に落とすことができるのだが、この後そのライバルが同じ場所で落ち続けてレース復帰できなくなることがある。 -今作のみ「クラッシュ後にAボタンを数回連打した後にアクセルを踏むと加速の速さが通常の2倍になる」という裏技がある。 --軽量系なら即最高スピードまで加速することが可能。 -本作のバグは漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」JCコミックス104巻「バグってチョベリグ!?の巻」(TVゲームのバグを題材にした話)にて「有名メーカーのレースゲーム」として取り上げられた。なお元ネタが推測しづらいように配慮されている。 --作品内ではコースを逆走してショートカットし「ターボを使用してジャンプし、コースの半分を飛び越す」という本作のマリオサーキットを思わせる描写になっている。
*マリオカート64 【まりおかーとろくじゅうよん】 |ジャンル|レースゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/511EG1N3G5L.jpg,height=200)&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61Z46M2085L.jpg,height=200)&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/206adae6396dc29c2d2ab6dc48b4eb402da7f32c304d2c1df2016f170b0b3c04.jpg,height=140)| |対応機種|ニンテンドウ64|~| |発売元|任天堂|~| |発売日|1996年12月14日|~| |定価|9,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人(タイムアタック)&br;1~2人(グランプリ)&br;2~4人(VS・バトル)|~| |セーブデータ|1個(フラッシュメモリ)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |周辺機器|コントローラーパック対応|~| |廉価版|1998年3月2日/4,800円(税別)|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2007年1月30日/1,000Wiiポイント(税5%込)&br;【WiiU】2016年1月6日/1,028円(税8%込)|~| |備考|通常版はコントローラーブロス(ブラック&グレー)同梱&br;廉価版はソフト単品|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|マリオカートシリーズ第2作目&br;''「友達ん家でやるゲーム」''の代名詞&br()N64初の4人対戦対応、バトルモードも好評|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 今やお馴染みマリオカートシリーズの第2作目であり、SFCの『[[スーパーマリオカート]]』の後継作にあたる作品。 N64が不調な中、国内でN64ソフト最高の約224万本、全世界では約987万本という売上を記録した。~ この記録的ヒットは本作の高評価ぶりの裏付けと言えよう。 ---- **特徴 -本作の登場キャラは8名。 --軽量級:キノピオ/ヨッシー/ピーチ --中量級:マリオ/ルイージ --重量級:ワリオ/ドンキーコング/クッパ ---前作のドンキーコングJr.とノコノコがリストラされたが、その代わりに(2代目)ドンキーコングとワリオが参戦。 --全キャラの重量は重い順から「クッパ>ドンキーコング>ワリオ>マリオ>ルイージ>ヨッシー>ピーチ>キノピオ」となっている。 -前作(SFC版)と同様、モードは全4種類。 #region(モード一覧) -マリオGP --1~2人用。前作の「マリオカートGP」にあたるモード。 --排気量(≒難易度)50cc/100cc/150ccの3つのクラスで、キノコ/フラワー/スター/スペシャルの4カップから各4コースを走り、各コースで順位に応じて与えられるポイントの合計で競う。 ---150ccの全てのカップを制覇すると、以降のミラーに当たる左右反転モード「おまけ」(100cc)も解禁される。 -タイムアタック --1人用。文字通りいかに速くゴールするかが目的となる。 ---このモードのみアイテムボックスは一切出てこないが、本作からレース開始時にトリプルキノコを所持するようになった。 -VS --2~4人用。前作の「VSマッチレース」にあたるモードで、好きなコースを選び、COM無しでプレイヤー同士のレースを行う。 -バトル --2~4人用。アイテムを駆使し、他のプレイヤーを攻撃して風船を減らしていくゲームで、最後に風船が残っているプレイヤーが勝利する。 --バトルには専用のステージ4種類が用意されている。 //---アイテムでスターやトゲゾー、サンダーは出現しない。 //↑スターは出ます!逆に出ないのはキノコとかまだ沢山あるし、調査が雑過ぎ #endregion() &font(b,16){その他前作からの主な変更点} -前作であったコイン制は廃止された。 -150ccが最初から選択可能になった。 -COMがアイテムボックスを破壊するようになった。 --ただし''アイテムボックスからは取得せず、「バナナ」「にせものアイテム」「スター」「サンダー」のいずれかをランダムなタイミングで使う仕様''である。 ---甲羅系のアイテムは使ってこないため、プレイヤーにとっては大した妨害にならない。 -前作ではプレイヤーが操作するキャラごとにライバルキャラが決まっていたが、今作からランダムで選ばれるようになった。 -ミニターボの仕様が変更された。 --前作では「一定時間ドリフトし続けると解除時にターボできる」という方法であったが、今作から「ドリフト中に手動で十字キーを左右に操作することで火花の色が変わり、ドリフトを解除するとターボする」という後のシリーズ作品の多くでお馴染みの方法に変更されている。 ---- **評価点 -ハードがN64になったことで3Dポリゴン化し、より立体的な画面構成になった。 --キャラ・カートは2Dで表示されるが、違和感を感じさせない画面構成になっている。 -4人同時プレイができる。N64のゲームで初めて導入された。 --本作の大きな魅力の一つは4人同時対戦にあるといわれる。インターネットが一般家庭に未発達だった当時、多人数が同時に遊べる家庭用TVゲーム環境は限られていた。 ---このため当時の次世代機によるシェア争奪戦の中でN64がウリにしていた最大4人同時プレイは、後のネット社会時代到来に比肩できるほど価値が高かったといえる。 -''パーティーゲームとしての完成度が高い''。 --単純なやりこみや技量差が勝敗に直結しやすいリアル重視のレースゲームとは一線を画す作りになっており、それらにアイテムによる運要素や駆け引きが絶妙に絡み合うため、操作性を理解さえすれば''初心者から上級者まで同時に楽しめる''。 ---例えば、いかに上級者が上手にプレイしてトップをキープしようと、下位プレイヤーがアイテムボックスからサンダーやトゲゾーのこうらを引けば逆転の可能性が生まれるため、一方的な展開にはなりづらい。 ---また、それら強力なアイテムは下位のプレイヤーに出やすく、上位のプレイヤーには出にくいようになっている。特にトップを走るプレイヤーはバナナ・にせものアイテム・みどりのこうら(それぞれ単体のみ)しか出現しないため、アイテムによる妨害がしにくくなっている。 --前作から続投した風船割りバトルも大幅に楽しみやすい作りになっている。マップの数は4種類と前作から増えていないものの、コースが立体的になったことやプレイヤーが最大4人に増えたことで、前作以上の楽しみ方が可能である。 ---ルールはサバイバルバトルのみ。早々に風船を全て失ったプレイヤーは決着がつくまでバトルを眺めているだけ…ではなく「自機が爆弾ミニカーに変化し一度だけ誰かに特攻できる」という形でバトルへの介入が可能。勿論一度きりの特攻をした後は完全に監視カメラと化してしまうのだが…。 -3Dスティックによる操作性の向上。 --SFCの十字キーに比べ直感的な操作性が向上した。 ---操作面でハードルが低くなっており、ゲームをあまりやらない層にも配慮がなされている。 -バラエティーに富んだ起伏溢れるコース構成。 --3Dになりステージ内の起伏やギミックが大きくパワーアップしている。 ---ジャンプ台や立体交差の含まれるステージも多く、「ノコノコビーチ」のように壁に穴が空いてショートカットができるポイントも用意されているなど、コース内を巡る要素がより強化された。 --コースの数は前作よりも4つ少ない16種類だが、前作の「マリオサーキット」や「ドーナツへいや」のようなコース特徴の使い回しは皆無。全てのコースに特有の背景とギミックが用意されている。 ---無数の車やバスの隙間をすり抜ける屈指の危険コース「キノピオハイウェイ」、道が無数に分岐しゴールまで順位すら不明瞭な「ヨッシーバレー」等、どのコースも個性的に仕上がっている。 -格段に向上した演出。 --各キャラにボイスが付いたことで臨場感が向上した。 ---加速や妨害アイテムがヒットすれば歓声をあげ、ミスや攻撃を受けると悲鳴をあげるので状況判断もしやすい。 --背景は遠景まできちんと描かれており、各コースの個性を引き立たせることに一役買っている。 ---例えば「ピーチサーキット」にはスーパーマリオ64に登場したピーチ城が存在しており、実際に寄り道して近くまで行くことが可能。 -パワーアップしたBGM。 --コース数の増加に伴い、BGMの曲数も増加。ハードの性能に合わせて曲調の幅も広がり、各コースのデザインやテーマに沿った曲で盛り上げてくれる。 ---特に「レインボーロード」のBGMは、宇宙的なきらめきを感じさせるシンセ音とメロディラインで非常に人気が高い。 -アイテムの追加。 --「にせものアイテム」「トゲゾーのこうら」「パワフルキノコ」「トリプルキノコ/こうら/バナナ」が追加され、レースがより多彩な展開を見せるようになった。 ---特に1位のプレイヤーを執拗に狙うトゲゾーのこうらは一発逆転アイテムとして以降のシリーズの定番となる。 //---1位だけでなく進路上のドライバーをも無差別に吹き飛ばしていく効果は今作特有である。 //空を飛ばずに1位以外も蹴散らすトゲゾーは今作以外にも登場します。 -新テクニックの追加。 --「ジュゲムダッシュ」:コースアウト後の復帰の際に、ジュゲムから降ろされた時に特定のタイミングでアクセルボタンを押すと着地と同時にダッシュができる。タイミングは難しいが、成功すればリカバリー可能になる。 --「スリップストリーム」:他プレイヤーの後ろにつき続けると走行していると発生。ボイスを発しつつ白いエフェクトが発生し、加速することができる。遅れを取っているプレイヤーに有利になる仕様で、戦略性が増した。 ---この頃から存在するテクニックだが、明確に記されて知られるようになったのは実は『[[DS>マリオカートDS]]』から。 --「スピンターン」:停止時にアクセル+ブレーキボタン同時押しでハンドルを切ると、その場でカートが回転する。緊急回避や方向転換に利用可能で、主にバトルモードにおいて役立つ。 --「バック」:その名の通りカートが停止時にブレーキボタンを押すとバックする。SFC版ではこれがなかったために壁際等から戻るのが地味に面倒だった。 --これらのテクニックは後のシリーズにも受け継がれている。 -グランプリで失格した際のリトライ回数が無限になった。 --5位以下でゴールすると失格扱いなのは前作と同様だが、リトライ回数に制限のあった前作と異なり、4位以上になるまで何回でもそのコースをやり直せるようになり、下手な人であっても何度でも挑戦可能な親切仕様になった。また、失敗して1位がとれなかった場合にわざと5位以下に落ちてそのコースをもう一度やり直すというプレイも可能になった。 ---ただしスタート位置は前回ゴールした順位のグリッドになる。また、2人プレイ時は、2人とも5位以下の場合のみ仕切り直せる。 -前作のアイテムパネルは一度取ると二度と復活しなかったが、今作はアイテムボックスになり短時間で何度でも復活するようになった。 --これにより、遅れをとっているドライバーがアイテムを取りづらくなるバランスの悪さが軽減された。 ---- **問題点 -グランプリモードにおける一部COMのスピードが異常。 --プレイヤーより上位だと、こちらがアイテムやミニターボを駆使してもほとんど差が縮まらなかったり、逆にプレイヤーより下位になると''常にキノコダッシュをしているかのように加速し''、あっという間に距離を詰めてくる。超ロングコースのレインボーロードやワリオスタジアムでコースの大半をショートカットしても大体1~2分で追いつかれる。 ---この仕様は基本的にプレイヤーの視覚外になると発生する。そのため、二人プレイでわざと片方がCOMを監視するように走ることでCOMのインチキ加速を封じられる。一人プレイで勝つなら常にトップに居座ることが重要になる。 //--インチキ加速状態でないCOMはかなり遅いので、上位に戻ること自体は比較的簡単である。 //--また、COMでもサンダーとスターの速度差を上回る走行はできない。 ---なお、''この仕様は『7』を除いたシリーズ全作品で共通である''((『Wii』と『8』では時折序列が崩れ、ライバルキャラが変わる場合はある))。 --ただしCOMは''一部の強力な妨害アイテムを使わない''、''ワンワンを除いたステージギミックの判定が画面外だとない''という仕様があり、プレイヤーとの格差を埋める調整として仕方ない一面もある。 -一部のコースでゲームスピードが極端に速くなる現象が起こる。 --特に「クッパキャッスル」「まてんろう」等でよく発生する。 --逆に「ドンキージャングルパーク」では処理落ちが起こりやすい。多人数プレイで顕著。 //-グランプリモードにおける150ccでのアイテムレートが良くも悪くもインフレ化。 //--インフレと言ってもそこまで急激にはなっていないが、150ccでは上記の対策なのか、100ccでは上位だとサンダーやスターといった絶対に出ない逆転アイテムが低確率ながら出る。 //---4位でスターはおろか、運が良い時には2位でサンダーが出たり、1位ですらトリプル甲羅が出ることも。 //50ccでもアイテムレートは同じです!たぶん //100でも2位でサンダーやトリプル出たから同じじゃないかな? -軽量級優遇/中量級不遇のバランス --他のシリーズは一貫して軽量級=加速、中量級=バランス、重量級=最高速が優れているというバランスとなっているが、本作のみ''加速・最高速ともに軽量級が秀でている''という極端な軽量級優遇のバランスとなっている。 --また、本作の重量級は他作品と比べ極端に加速力が劣っているわけではないうえ、「自分より重量が軽いキャラのカートに体当たりするとスピンさせることができる」という特性があるため採用の余地が無いわけではない。 --しかし、''中量級は重量では重量級に劣り、最高速と加速力共に最低なうえ上記のような有利な特性もないことからあえて採用する理由は皆無となっている''。 --なお、本作では同一の重量グループは、重量を除き全く同じ性能である。~ そのため、「ヨッシー>ピーチ>キノピオ>クッパ>ドンキーコング>ワリオ>マリオ>ルイージ」という明確な強さの序列が出来てしまっている。 -ダッシュキノコの効果がシリーズ中もっとも低く、悪路走行以外ではあまり使えない。 --画面が派手に揺れエフェクトも表示されるので凄く速くなっているように見えるが、実際のスピードはそんなに速くなっていない。 //---おまけに敵は上述のインチキ仕様なので、接戦で抜き去るために加速しても全く意味が無い。 //COM戦では、むしろ接戦で抜き去るためにしか使えないです。接戦状態では敵の最高速が画面外にいる時より遅く設定されているため -アカこうらの追尾性能が低い。 --直線的な軌道を描いてしか進めない性質のため、あっさり障害物などに当たって消えてしまう。『[[マリオカート ダブルダッシュ!!]]』のものと並んで性能が低い。 --場合によっては少し直進したのち''真横に突っ込んでそのまま壁に当たり、消える''などの意味不明な動きをすることも。敵が目の前に居ないと当てる事すらままならない。 ---後発の作品ではもう少し柔軟な軌道を描いて進んでくれるようになっている。 //-「ワリオスタジアム」「レインボーロード」はこれといった仕掛けがなく、ただ長いだけのコースになってしまっている。 //--「レインボーロード」は一定距離ごとにワンワンが逆走してくるが、回避が容易であり、最長コース故に物足りない仕掛けである。またSFC版と異なり柵があるため、走行するだけならコースアウトの心配がない。 //ある意味ではその「長さ」が個性だと思うのですが…それにワリオスタジアムはカーブの多さと高低の激しさもありますし //「ワリオスタジアム」の個性はバイク用コースをカートで走ることかと。それにゴール前の大ジャンプでサンダーを使う駆け引きもあります //ただ、5周は長すぎると思います。ダブルダッシュ!!のワリオコロシアムは2周になってますし。 -「ヨッシーバレー」「クッパキャッスル」では進路が障害物でほぼ塞がるタイミングがある。 --問題となっているのは「ヨッシーバレー」のコース終盤の回転する巨大タマゴ、「クッパキャッスル」のコース序盤の3体並んだドッスン。 --見えるだけでちゃんと避けられるが、道が非常に狭い上に見た目では完全に塞がっているので気づきにくい。 --『Wii』でコースがリメイクされた「クッパキャッスル」では、ドッスンは3体の着地タイミングが必ずずれるようになり、『8』でリメイクされた「ヨッシーバレー」の巨大タマゴも目に見えるレベルで小さくなった。 -「カラカラさばく」は''巨大な機関車に完全に道を塞がれる''タイミングがあり、強引に突っ込めば機関車に何度も撥ねられて動けなくなるため、''テレサかスターが無ければ一時停止を余儀なくされる''。 --そのタイミングで敵が自分の見ている前で停止せず、機関車をすり抜けることはまず無いため敵だけインチキ仕様で障害物を無効化する、ということは無いものの、数秒間完全に止められるせいでどれだけ差があってもまず追いつかれてしまう羽目になる。列車が通る前に線路を渡ることが出来たキャラとその後に列車によって強制停車させられたキャラとでは、ますます順位の差が離れることになり勝つことが非常に難しくなる。 ---リメイク作品では停止させられる時間は減ったが、こちらは「停止を強制させられる」ことは変わっていない。ただし、悪路に列車を無視することができるショートカットが導入されている。 -タイムアタックモードで障害物に当たったりコースアウトすると、画面右上に「''このプレイデータはゴーストにはできません''」と点滅して表示され、人によっては気が散る。 --特に「シャーベットランド」はショートカットせずに普通に走っているだけでも結構な確率で表示されるため、ショートカット対策としては不備がある。 ---他にも、時間経過でゴースト保存ができなくなるため、レインボーロードでゴーストを作るにはショートカットが必須になる。 -ゴーストの保存に別売のコントローラーパックが必須。 --あまり普及せずに終わったコントローラパック対応作品で、ゴーストのデータを保存するにはこれが必要。ただし、グランプリやタイムアタックの記録はちゃんとソフトに保存されるので、普通に遊ぶだけならコントローラパックが無くても大丈夫。 --また、コントローラパックの容量は全123ページで、本作で使用する保存領域は121ページ。この作品だけで容量がカツカツになる。 -ハード性能の問題なのか3人以上の対戦になるとBGMが強制的にOFFになる。 --せっかくの多人数プレイも盛り上がりに欠けやすく非常に残念。 ---- **総評 2Dから3Dになっただけではなく様々な面で進化を遂げたマリオカート。~ 4人同時プレイにより「対戦ゲーム」としても「パーティーゲーム」としても楽しめ、N64の多人数同時対戦ゲームの先方を担ぐという役割を充分に果たした。 また本作は単純ながら奥の深いかけ引きや多様なギミックなど、後のマリオカートシリーズの方向性をほぼ決定づけた作品であり、現在に至るまでその評価は高い。 ---- **余談 -開発段階のタイトルは『スーパーマリオカートR』だった。 -開発段階ではカメックの参戦が予定されていたが、製品版でドンキーコングと入れ替わりになり参戦しなかった。 -本作はシリーズで唯一、コースの長さ(メートル)がゲーム中に明記されている。 -タイムアタックの公式記録はショートカットあり(バグ込み)とショートカットなしの2種類が存在する。 --有名なのはワリオスタジアムのコースレコードで、バグ・ショートカットポイントが多数存在しているため、それらを駆使した世界記録は''12秒57''をマークしている。 ---なお、バグ・ショートカットなしの記録は''3分38秒87''である。 --ちなみに、上記の高速周回のためにジュゲムを利用するバグ技は前作から継承されたものだったりする。 --「マリオサーキット」でもコースの半分を飛び越してしまうショートカットが知られている。 ---当時の64マリオスタジアム(TV番組)の公式大会ではこのショートカットを禁止するという異例のルールで執り行われた。 -2007年1月30日にWiiで、2016年1月6日にWii Uでバーチャルコンソールが配信された。 --ただし両機種ともにコントローラパックに関係する機能には非対応の為、ゴーストのセーブはできない。 //問題点の項の下の位置にあり一見すると問題点のように見えていたが、記述内容的に問題点ではなく紛らわしかったのでこちらに移動 &font(b,16){バグ・裏技} -稀に一部のコースでCOMが壁に体当たりをし続け、レース放棄をする。 -COMが画面内で赤甲羅やにせものアイテムなどで上に吹っ飛んでいる時、画面外になると一瞬で地面に着地するという現象が起こる。そのためCOMは画面外で赤甲羅などの吹っ飛び系のダメージを受けても吹っ飛ばず、一瞬スピードがゼロになるだけのほとんど無意味なものになっている。 --ただし「ピーチサーキット」や「レインボーロード」などの一部のコースの一部の走路ではこのバグが発生しない。 -「クッパキャッスル」や「ヒュ~ドロいけ」の一部の走路ではプレイヤーがバナナなどでスリップした時、CPUのようにスピードがゼロになった状態でスリップすることがある。 -ライバルがジャンプ台の手前にいる時などにサンダーを使うと、サンダーの攻撃で失速してしまうことでジャンプしても飛距離が足りなくなりコース外に落とすことができるのだが、この後そのライバルが同じ場所で落ち続けてレース復帰できなくなることがある。 -今作のみ「クラッシュ後にAボタンを数回連打した後にアクセルを踏むと加速の速さが通常の2倍になる」という裏技がある。 --軽量系なら即最高スピードまで加速することが可能。 -本作のバグは漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」JCコミックス104巻「バグってチョベリグ!?の巻」(TVゲームのバグを題材にした話)にて「有名メーカーのレースゲーム」として取り上げられた。なお元ネタが推測しづらいように配慮されている。 --作品内ではコースを逆走してショートカットし「ターボを使用してジャンプし、コースの半分を飛び越す」という本作のマリオサーキットを思わせる描写になっている。

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