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ソニック カラーズ - (2021/05/29 (土) 01:10:42) の1つ前との変更点

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''本項では暫定的にWii版についてのみ記述しています。DS版の情報を追記できる方は加筆をお願いします。'' ---- *ソニック カラーズ 【そにっく からーず】 |ジャンル|アクション|&amazon(B0040EIQNU)|&amazon(B0040EIQO4)| |対応機種|Wii&br()ニンテンドーDS|~|~| |発売元|セガ|~|~| |開発元|【Wii】セガ&br()【DS】ディンプス|~|~| |発売日|2010年11月18日|~|~| |定価|【Wii】6,090円&br()【DS】5,040円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|多種多様なカラーパワー&br()爽快感溢れるステージギミック&br()ここ数年ではかなり完成されたレベルデザイン&br()''ケンポン脚本によるシナリオ腐敗化の始まり''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ソニックシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ハイスピードの爽快感でお馴染みのソニックシリーズ。今作では宇宙人の「ウィスプ」の力を借り、様々なアクション「カラーパワー」が使えるのが特徴。~ Wii版は前作『ソニック ワールドアドベンチャー』のPS3/XBox360版をベースにしたものとなっており、Wiiでもゲージ制ブーストを楽しめるようになった。~ なお、サイドステップやドリフトが特定コースの区域でしか出来なくなった代わりに、二段ジャンプが出来るようになっているなどの違いがある。~ DS版はこれまでの『ソニック ラッシュ』シリーズの流れを全面的に汲んだ内容となっている。 シナリオやセリフは今までとは違いアメリカ人ライターが執筆している。~ **あらすじ > Dr.エッグマンが今までの悪事のお詫びにと宇宙空間に建設した巨大な遊園地「エッグプラネット・パーク」。~ しかしソニックは何かウラがあると考え、テイルスとともにそこに向かう。~ すると案の定、エッグマンは不思議な宇宙人・ウィスプの力を世界征服に使おうと企んでいた。~ ソニック達は意思疎通が出来るようになったウィスプ「ヤッカー」と共に、エッグマンの野望に立ち向かう。~ ---- **評価点 -色とりどりの追加アクション「カラーパワー」 --少しゲームを進めることで、白色以外のウィスプが入ったカプセルが見つかる。これは触れる事で中のウィスプに対応したカラーパワーを1つだけストックできるもので、初出ステージをクリアすれば他ステージで半透明だった色付きカプセルも実体化して利用可能になる。 --初見では対応するカラーパワーを使用できない状態のステージがある構成上、%%%基本的に全てのコースはパワーを使用しなくても必ずゴールできるように設計されている%%%。しかしスコアもリングも、そして大抵はスピードも稼げるので使わない理由はない。 --基本的にカラーパワーは進んだ距離か、使用中のリアクションに応じてボーナススコアが入り、対応するギミックを利用するとボーナス点は大幅に上昇する。 #region(カラーパワーの一覧) -シアン・レーザー --ソニックがレーザーになり、一定距離を瞬時に突っ切る。 --壁や天井に触れると反射して得点が入る。また、空中に浮かぶプリズムや地形に埋め込まれたケーブルの端に触れると、大量のボーナス点とともに決まったルートを通りつつ一定のポイントまで超高速移動出来る。 -イエロー・ドリル --ドリルに変身し、地中や水中を自由に移動できる。パイプに入ると超高速で移動する。 --潜れない地形ではそもそも使えない、旋回時に相当の慣性がある、地中にいる時に効果時間が切れると即死するなどピーキーな能力。 -ブルー・キューブ --発動すると、ソニックがキューブに変身し辺り一面に衝撃波で攻撃する。これによって青いブロックと、高得点の青い大リングを入れ替え変化できる。 --瞬間的に発動する能力なので、これだけ「最初の変身から一定時間中はキューブへの変身が何回でも出来る」。ただし、時間が過ぎると青キューブ/リングは初期状態に戻る。 --ブロックはリングとして取ると高得点だが、そうした場合足場もなくなってしまう。アクションパズルのように考える必要がある。 -グリーン・ホバー --空中に浮かびあがり、ジャンプボタンを押している間上昇する。 --普段はとても遅いが、リングのそばでブーストボタンを押すと、リングのラインを高速で辿って行く「ライトスピードダッシュ」が使える。 -オレンジ・ロケット --ロケットになって、真上にかなりの距離を上昇する。 --効果が切れるとソニックが手足を広げてダイビング状態になり、ゆっくりと左右に移動できる。 -ピンク・スパイク --発動するとソニックが丸まってより鋭いトゲが生え、壁や天井に張り付ける。 --ジャンプやホーミングアタックは普段通り行える。時間中にブーストボタンを押すと3Dソニック久々のスピンダッシュが繰り出せるが、ゲージを大きく消費する。 -パープル・フレンジー --狂暴化したウィスプが辺りの敵や障害物を食い尽くす。食うごとに巨大化し、通常壊せないものを壊せるようになり、新しい道を開けることも。 --終盤に登場するだけあって、3Dではまっすぐ進めない・2Dではスピードが出過ぎるなど慣れないと苦労するカラーパワー。 -レッド・バースト (DS版のみ) --発動すると大きな炎のような形になり、長押しをすると爆発し大きくジャンプが出来る。また爆発で周りのザコ敵を一気に倒す事が出来る。 --ジェネレーションズやロストワールドでも復活する人気のウィスプだが、未だに携帯機版にしか登場していない。 -バイオレット・ヴォイド (DS版のみ) --終盤で限られた場所で使用できる。雰囲気こそパープルに似ているが、こちらはダークホールとなって真っ直ぐ進むようになっている #endregion ---ちなみに発動の際は立木文彦氏が全力でカラーパワー名をシャウトしてくれる。その様は[[某ライダー>仮面ライダー クライマックスヒーローズW]]を彷彿させてくれる。 ''「レェーザァー!」'' ''「ロ↑ケットッ!」'' ''「ドリルッ…!」'' -ファンシーで綺麗なステージ --本作の舞台は遊園地であり、しかもアトラクションは惑星一つ分を丸ごと使った規模という設定。そのためか、ステージの各々は過去作とうってかわって大胆な風景揃い。代表的な物としては見渡す限りが本物のお菓子で作られている「スイートマウンテン」、宇宙空間を舞台にした艦隊のパレードを突っ切る「スターライトカーニバル」など。 ---もちろん終盤はファンシーなだけでは無く、自然の残る中エッグマンの機械開発が進む「プラネットウィスプ」など、旧シリーズのイメージをひっくるめたようなステージも用意されている。 --ステージと音楽は惑星ごとに6コース・3曲分のアレンジが存在。どれもステージのイメージにぴったりかつ印象に残る名曲揃い。 -久々の2人プレイ「ゲームランド」 --本編とは別に、「ソニックシミュレーター」と称した特別ステージが存在する。 --基本的にシンプルな作りだが、あちこちにウィスプのカプセルが配置されているため、ほとんど使い放題と言っても過言ではないくらいにカラーパワーを発揮できる。 --一応このモードも1人プレイ&カラーパワーなしで全クリア可能。しかしカラーパワーを2人が同時に使用すると、1人では使えない隠された特殊効果が引き出せる。このタッグプレイが最大の醍醐味である。 --遊べるステージは最初は少ないが、本編コースで「レッドリング」を見つけていくと遊べるステージが増える。 ---隠しを含めた全てのシミュレーターステージをクリアすると、本編でスーパーソニックが使えるようになる。カラーパワーが使えない代わりに、ブーストゲージが無制限になる為スピード狂のプレイヤーにはうってつけ。 -HDと言われても違和感のない驚きの高画質。 --HD作品を含めた歴代シリーズは勿論Wii全体のソフトの中でも屈指のグラフィックを誇る。HD版ワールドアドベンチャーの路線は性能的には下位と言われる機種変更を経てなお、見事に引き継がれたといえる。 ---フレームレートは30fpsだが一切処理落ちせず滑らかに動作する。 --OPやED等で流れるプリレンダリングムービーも非常に綺麗に仕上がっている。 -短いロード --昨今のシリーズで問題視されていたロード時間だが、本作ではどのシーンのロードも一瞬で完了する。 --お陰で全編スピード感を崩すことなくプレイすることができる。歴代作の反省がしっかり活かせている部分と言えるだろう。 -練りに練られたステージ構成。 --ソニックらしくないと思われるかもしれないカラーパワーだが、まったくスピード感を殺さず、新しいソニックの可能性を提供している。 ---相当なボーナスポイントが入り、当然使わなければ入れないルート・手に入らないレッドリングもあるので、スコアアタック・新ルート開拓には欠かせない。 ---それでいて使用を強制されるシーンが一切ないのは見事で、間違いなく自由度の高さに寄与する配慮。あえてカラーパワーを使わないことで短時間で済むルートもあるため、タイムアタックで取りうるルートは幅広い。 --地味ながら特筆すべき点として、気持ちよく走った先に予兆なしの落とし穴・トゲなどが設置してあるような、いわゆる''「初見殺し」が非常に少ない。'' ---近年のソニックシリーズでは死に覚えゲーとも言えるようなステージ構成が多かったが、今回は初挑戦のステージでもなんとかノーミスクリア出来るような配慮がされた構成が多い。 ---ダメージを受けた結果大量にリングを落とした場合、それに応じて「エクストラリングボーナス」がその場で精算されるという救済処置もあるため、ノーダメージが達成できなくともランクが落ちにくくなったのも嬉しい。 --気持ちよく走る楽しさ、カラーパワーによる新たな攻略法開拓、それによるスコアアタックとタイムアタックの自由度といった要素がストレスなく合致した構成は3Dソニックシリーズでは最高峰と言える。 -賑やかなステージ --テーマパークということで、エッグマンの園内放送が流れており、各星にカーソルを合わせた際にもエッグマンによるアナウンスが流れる。 ---時折素に戻ったりアナウンスの最中にトラブルが発生する等ずさんなテーマパークの運営状況を聞くことが出来る。シナリオに関しては不評だがこの面白おかしいアナウンスに関しては概ね好評。 ---演じている大塚周夫氏もアドリブを利かせているのか、時折ぶっ飛んだテンションのパートもあるため、とにかくギャグ路線に突っ走っている。 ---シナリオ内でもエッグマンは「寝ないで考えた」と語っており、実際アナウンスの際はノリノリで語っているのがわかる。 **賛否両論点 -あまりに簡潔なシナリオ。 --昨今のソニックアドベンチャーシリーズはストーリー重視でシリアスなシーンがあったが、本作は概要でも書いた通りアメリカ人ライターが子供向けに書いた為か、『宇宙人を助けつつエッグマンと戦う』という非常にシンプルなもの。 ---良く言えば軽く見られるが、悪く言えば中途半端に任天堂のマリオを意識したような緩さで、これまでのシリーズとは異なりどうしても質が低い。 --DS版ではソニックとその仲間たちも物語に入っているが存在自体はとても薄い ---最後の最後でようやく少し感動できる程度だが、「初期作品の単純明快な流れに回帰した」ともいえる。 --このあらすじはともかくとしても、ソニックが微妙なジョークを飛ばす変な性格になってしまった。この辺は海外でも不満なファンは多い。 ---別にジョーク自体が悪いわけではない。実際ストーリーブックシリーズのウィットに富んだジョークは好評である。 --この緩い路線を、ソニックチームは後継作のジェネレーションズやロストワールド以降にも引き継がせてしまった。近年のソニックシリーズが海外主導とはいえ、どうにかならなかったのだろうか? ---スタッフ曰く新たな魅力を見出すためとのことだが、肝心の海外ですら本作以降のシナリオは特に評価が高いわけではない。しかもこれ以降は設定や世界観もころころ変わるため、とにかく場当たり的になってしまっている。 **問題点 -ギミックだらけのステージが存在する。 --初見では足を止めざるを得ないアスレチックコースも点在し、やはりそういった箇所は多くのコースから浮いていると感じることもある。 --ただし、そういうステージもやり込んだり、回収要素を無視したりすればスピーディに進めるようになっている場合が殆ど。 -オプション周りの劣化。 --近年のソニックシリーズではゲームを進めるとBGMやムービーや設定資料などの要素が閲覧できたが、今作ではそれらがほとんど排除され、ムービーしか見られなくなってしまった。 ---しかもサムネイルが表示されないため、中盤のムービーは数字順に片っ端から探さなくてはならない。 -微妙な予約特典 --予約特典は当時セガが展開していたTCAG『歴史対戦ゲッテンカ』のカード、「うつけノブナガ&ソニック」であった。 --ちなみに海外版の特典はソニックの帽子であった。 -明確な欠点とは言いがたいがスタッフロールは''10分''もかかる。操作可能ないわゆる「遊べるスタッフロール」なので感覚的には緩和されてはいるが…。 ---- **総評 任天堂機種にとどまらぬ3Dソニックシリーズ全体の集大成にして、映像面をはじめとしたWiiの性能を出し切った傑作。~ ステージ構成を覚えても覚えなくても手軽に爽快感が味わえ、爽快感やアクションの個性の拡大、最終的にはタイム短縮やスコア稼ぎに大きく貢献するカラーパワーなど。~ 初心者も上級者も満足できるシステム、そして音楽などの演出、どちらも申し分なく、ソニックチームの底力を実感できる作品である。 ---- **余談 -基本的にエッグマンは特定の配下を付けていなかったが、レギュラーキャラクターの数を抑え気味な昨今としては珍しく、本作からオーボットとキューボット((日本語版の声優はオーボットが岩田光央氏、キューボットが高木渉氏と実力派揃い))という側近ロボットが登場した。 --『ソニックトゥーン』のゲーム版では当初登場しなかったりなど、出演はまちまちであった。が、『マリオ&ソニック AT オリンピック』シリーズではレギュラー化しており、『ソニックトゥーン』のアニメ版でも登場。さらに後にゲーム版続編の『ファイアー&アイス』では念願の出演を果たすなど、名実ともにエッグマンの側近としての立ち位置が確立している --元々は『ソニック ワールドアドベンチャー』で側近を担当していたロボットで、これをさらにキャラ付けしたのがこの二名である。シナリオの不満こそ多いが、この二名の人気は高い。 -2021年9月9日にリマスター版である『ソニックカラーズ アルティメット』がSwitch/PS4/PC(Epic)で発売予定。海外ではXbox One版も登場。 --『[[アドベンチャー>ソニックアドベンチャー]]』以降の3Dソニックシリーズは復刻の機会が少なく、PS2アーカイブスの『[[ソニック ヒーローズ]]』以来となる。
''本項では暫定的にWii版についてのみ記述しています。DS版の情報を追記できる方は加筆をお願いします。'' ---- *ソニック カラーズ 【そにっく からーず】 |ジャンル|アクション|&amazon(B0040EIQNU)|&amazon(B0040EIQO4)| |対応機種|Wii&br()ニンテンドーDS|~|~| |発売元|セガ|~|~| |開発元|【Wii】セガ&br()【DS】ディンプス|~|~| |発売日|2010年11月18日|~|~| |定価|【Wii】6,090円&br()【DS】5,040円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~| |ポイント|多種多様なカラーパワー&br()爽快感溢れるステージギミック&br()ここ数年ではかなり完成されたレベルデザイン&br()''ケンポン脚本によるシナリオ腐敗化の始まり''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ソニックシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ハイスピードの爽快感でお馴染みのソニックシリーズ。今作では宇宙人の「ウィスプ」の力を借り、様々なアクション「カラーパワー」が使えるのが特徴。~ Wii版は前作『ソニック ワールドアドベンチャー』のPS3/XBox360版をベースにしたものとなっており、Wiiでもゲージ制ブーストを楽しめるようになった。~ なお、サイドステップやドリフトが特定コースの区域でしか出来なくなった代わりに、二段ジャンプが出来るようになっているなどの違いがある。~ DS版はこれまでの『ソニック ラッシュ』シリーズの流れを全面的に汲んだ内容となっている。 シナリオやセリフは今までとは違いアメリカ人ライターが執筆している。~ **あらすじ > Dr.エッグマンが今までの悪事のお詫びにと宇宙空間に建設した巨大な遊園地「エッグプラネット・パーク」。~ しかしソニックは何かウラがあると考え、テイルスとともにそこに向かう。~ すると案の定、エッグマンは不思議な宇宙人・ウィスプの力を世界征服に使おうと企んでいた。~ ソニック達は意思疎通が出来るようになったウィスプ「ヤッカー」と共に、エッグマンの野望に立ち向かう。~ ---- **評価点 -色とりどりの追加アクション「カラーパワー」 --少しゲームを進めることで、白色以外のウィスプが入ったカプセルが見つかる。これは触れる事で中のウィスプに対応したカラーパワーを1つだけストックできるもので、初出ステージをクリアすれば他ステージで半透明だった色付きカプセルも実体化して利用可能になる。 --初見では対応するカラーパワーを使用できない状態のステージがある構成上、%%%基本的に全てのコースはパワーを使用しなくても必ずゴールできるように設計されている%%%。しかしスコアもリングも、そして大抵はスピードも稼げるので使わない理由はない。 --基本的にカラーパワーは進んだ距離か、使用中のリアクションに応じてボーナススコアが入り、対応するギミックを利用するとボーナス点は大幅に上昇する。 #region(カラーパワーの一覧) -シアン・レーザー --ソニックがレーザーになり、一定距離を瞬時に突っ切る。 --壁や天井に触れると反射して得点が入る。また、空中に浮かぶプリズムや地形に埋め込まれたケーブルの端に触れると、大量のボーナス点とともに決まったルートを通りつつ一定のポイントまで超高速移動出来る。 -イエロー・ドリル --ドリルに変身し、地中や水中を自由に移動できる。パイプに入ると超高速で移動する。 --潜れない地形ではそもそも使えない、旋回時に相当の慣性がある、地中にいる時に効果時間が切れると即死するなどピーキーな能力。 -ブルー・キューブ --発動すると、ソニックがキューブに変身し辺り一面に衝撃波で攻撃する。これによって青いブロックと、高得点の青い大リングを入れ替え変化できる。 --瞬間的に発動する能力なので、これだけ「最初の変身から一定時間中はキューブへの変身が何回でも出来る」。ただし、時間が過ぎると青キューブ/リングは初期状態に戻る。 --ブロックはリングとして取ると高得点だが、そうした場合足場もなくなってしまう。アクションパズルのように考える必要がある。 -グリーン・ホバー --空中に浮かびあがり、ジャンプボタンを押している間上昇する。 --普段はとても遅いが、リングのそばでブーストボタンを押すと、リングのラインを高速で辿って行く「ライトスピードダッシュ」が使える。 -オレンジ・ロケット --ロケットになって、真上にかなりの距離を上昇する。 --効果が切れるとソニックが手足を広げてダイビング状態になり、ゆっくりと左右に移動できる。 -ピンク・スパイク --発動するとソニックが丸まってより鋭いトゲが生え、壁や天井に張り付ける。 --ジャンプやホーミングアタックは普段通り行える。時間中にブーストボタンを押すと3Dソニック久々のスピンダッシュが繰り出せるが、ゲージを大きく消費する。 -パープル・フレンジー --狂暴化したウィスプが辺りの敵や障害物を食い尽くす。食うごとに巨大化し、通常壊せないものを壊せるようになり、新しい道を開けることも。 --終盤に登場するだけあって、3Dではまっすぐ進めない・2Dではスピードが出過ぎるなど慣れないと苦労するカラーパワー。 -レッド・バースト (DS版のみ) --発動すると大きな炎のような形になり、長押しをすると爆発し大きくジャンプが出来る。また爆発で周りのザコ敵を一気に倒す事が出来る。 --ジェネレーションズやロストワールドでも復活する人気のウィスプだが、未だに携帯機版にしか登場していない。 -バイオレット・ヴォイド (DS版のみ) --終盤で限られた場所で使用できる。雰囲気こそパープルに似ているが、こちらはダークホールとなって真っ直ぐ進むようになっている #endregion ---ちなみに発動の際は立木文彦氏が全力でカラーパワー名をシャウトしてくれる。その様は[[某ライダー>仮面ライダー クライマックスヒーローズW]]を彷彿させてくれる。 ''「レェーザァー!」'' ''「ロ↑ケットッ!」'' ''「ドリルッ…!」'' -ファンシーで綺麗なステージ --本作の舞台は遊園地であり、しかもアトラクションは惑星一つ分を丸ごと使った規模という設定。そのためか、ステージの各々は過去作とうってかわって大胆な風景揃い。代表的な物としては見渡す限りが本物のお菓子で作られている「スイートマウンテン」、宇宙空間を舞台にした艦隊のパレードを突っ切る「スターライトカーニバル」など。 ---もちろん終盤はファンシーなだけでは無く、自然の残る中エッグマンの機械開発が進む「プラネットウィスプ」など、旧シリーズのイメージをひっくるめたようなステージも用意されている。 --ステージと音楽は惑星ごとに6コース・3曲分のアレンジが存在。どれもステージのイメージにぴったりかつ印象に残る名曲揃い。 -久々の2人プレイ「ゲームランド」 --本編とは別に、「ソニックシミュレーター」と称した特別ステージが存在する。 --基本的にシンプルな作りだが、あちこちにウィスプのカプセルが配置されているため、ほとんど使い放題と言っても過言ではないくらいにカラーパワーを発揮できる。 --一応このモードも1人プレイ&カラーパワーなしで全クリア可能。しかしカラーパワーを2人が同時に使用すると、1人では使えない隠された特殊効果が引き出せる。このタッグプレイが最大の醍醐味である。 --遊べるステージは最初は少ないが、本編コースで「レッドリング」を見つけていくと遊べるステージが増える。 ---隠しを含めた全てのシミュレーターステージをクリアすると、本編でスーパーソニックが使えるようになる。カラーパワーが使えない代わりに、ブーストゲージが無制限になる為スピード狂のプレイヤーにはうってつけ。 -HDと言われても違和感のない驚きの高画質。 --HD作品を含めた歴代シリーズは勿論Wii全体のソフトの中でも屈指のグラフィックを誇る。HD版ワールドアドベンチャーの路線は性能的には下位と言われる機種変更を経てなお、見事に引き継がれたといえる。 ---フレームレートは30fpsだが一切処理落ちせず滑らかに動作する。 --OPやED等で流れるプリレンダリングムービーも非常に綺麗に仕上がっている。 -短いロード --昨今のシリーズで問題視されていたロード時間だが、本作ではどのシーンのロードも一瞬で完了する。 --お陰で全編スピード感を崩すことなくプレイすることができる。歴代作の反省がしっかり活かせている部分と言えるだろう。 -練りに練られたステージ構成。 --ソニックらしくないと思われるかもしれないカラーパワーだが、まったくスピード感を殺さず、新しいソニックの可能性を提供している。 ---相当なボーナスポイントが入り、当然使わなければ入れないルート・手に入らないレッドリングもあるので、スコアアタック・新ルート開拓には欠かせない。 ---それでいて使用を強制されるシーンが一切ないのは見事で、間違いなく自由度の高さに寄与する配慮。あえてカラーパワーを使わないことで短時間で済むルートもあるため、タイムアタックで取りうるルートは幅広い。 --地味ながら特筆すべき点として、気持ちよく走った先に予兆なしの落とし穴・トゲなどが設置してあるような、いわゆる''「初見殺し」が非常に少ない。'' ---近年のソニックシリーズでは死に覚えゲーとも言えるようなステージ構成が多かったが、今回は初挑戦のステージでもなんとかノーミスクリア出来るような配慮がされた構成が多い。 ---ダメージを受けた結果大量にリングを落とした場合、それに応じて「エクストラリングボーナス」がその場で精算されるという救済処置もあるため、ノーダメージが達成できなくともランクが落ちにくくなったのも嬉しい。 --気持ちよく走る楽しさ、カラーパワーによる新たな攻略法開拓、それによるスコアアタックとタイムアタックの自由度といった要素がストレスなく合致した構成は3Dソニックシリーズでは最高峰と言える。 -賑やかなステージ --テーマパークということで、エッグマンの園内放送が流れており、各星にカーソルを合わせた際にもエッグマンによるアナウンスが流れる。 ---時折素に戻ったりアナウンスの最中にトラブルが発生する等ずさんなテーマパークの運営状況を聞くことが出来る。シナリオに関しては不評だがこの面白おかしいアナウンスに関しては概ね好評。 ---演じている大塚周夫氏もアドリブを利かせているのか、時折ぶっ飛んだテンションのパートもあるため、とにかくギャグ路線に突っ走っている。 ---シナリオ内でもエッグマンは「寝ないで考えた」と語っており、実際アナウンスの際はノリノリで語っているのがわかる。 **賛否両論点 -あまりに簡潔なシナリオ。 --昨今のソニックアドベンチャーシリーズはストーリー重視でシリアスなシーンがあったが、本作は概要でも書いた通りアメリカ人ライターが子供向けに書いた為か、『宇宙人を助けつつエッグマンと戦う』という非常にシンプルなもの。 ---良く言えば軽く見られるが、悪く言えば中途半端に任天堂のマリオを意識したような緩さで、これまでのシリーズとは異なりどうしても質が低い。 --DS版ではソニックとその仲間たちも物語に入っているが存在自体はとても薄い ---最後の最後でようやく少し感動できる程度だが、「初期作品の単純明快な流れに回帰した」ともいえる。 --このあらすじはともかくとしても、ソニックが微妙なジョークを飛ばす変な性格になってしまった。この辺は海外でも不満なファンは多い。 ---別にジョーク自体が悪いわけではない。実際ストーリーブックシリーズのウィットに富んだジョークは好評である。 --この緩い路線を、ソニックチームは後継作のジェネレーションズやロストワールド以降にも引き継がせてしまった。近年のソニックシリーズが海外主導とはいえ、どうにかならなかったのだろうか? ---スタッフ曰く新たな魅力を見出すためとのことだが、肝心の海外ですら本作以降のシナリオは特に評価が高いわけではない。しかもこれ以降は設定や世界観もころころ変わるため、とにかく場当たり的になってしまっている。 **問題点 -ギミックだらけのステージが存在する。 --初見では足を止めざるを得ないアスレチックコースも点在し、やはりそういった箇所は多くのコースから浮いていると感じることもある。 --ただし、そういうステージもやり込んだり、回収要素を無視したりすればスピーディに進めるようになっている場合が殆ど。 -オプション周りの劣化。 --近年のソニックシリーズではゲームを進めるとBGMやムービーや設定資料などの要素が閲覧できたが、今作ではそれらがほとんど排除され、ムービーしか見られなくなってしまった。 ---しかもサムネイルが表示されないため、中盤のムービーは数字順に片っ端から探さなくてはならない。 -微妙な予約特典 --予約特典は当時セガが展開していたTCAG『歴史大戦ゲッテンカ』のカード、「うつけノブナガ&ソニック」であった。 --ちなみに海外版の特典はソニックの帽子であった。 -明確な欠点とは言いがたいがスタッフロールは''10分''もかかる。操作可能ないわゆる「遊べるスタッフロール」なので感覚的には緩和されてはいるが…。 ---- **総評 任天堂機種にとどまらぬ3Dソニックシリーズ全体の集大成にして、映像面をはじめとしたWiiの性能を出し切った傑作。~ ステージ構成を覚えても覚えなくても手軽に爽快感が味わえ、爽快感やアクションの個性の拡大、最終的にはタイム短縮やスコア稼ぎに大きく貢献するカラーパワーなど。~ 初心者も上級者も満足できるシステム、そして音楽などの演出、どちらも申し分なく、ソニックチームの底力を実感できる作品である。 ---- **余談 -基本的にエッグマンは特定の配下を付けていなかったが、レギュラーキャラクターの数を抑え気味な昨今としては珍しく、本作からオーボットとキューボット((日本語版の声優はオーボットが岩田光央氏、キューボットが高木渉氏と実力派揃い))という側近ロボットが登場した。 --『ソニックトゥーン』のゲーム版では当初登場しなかったりなど、出演はまちまちであった。が、『マリオ&ソニック AT オリンピック』シリーズではレギュラー化しており、『ソニックトゥーン』のアニメ版でも登場。さらに後にゲーム版続編の『ファイアー&アイス』では念願の出演を果たすなど、名実ともにエッグマンの側近としての立ち位置が確立している --元々は『ソニック ワールドアドベンチャー』で側近を担当していたロボットで、これをさらにキャラ付けしたのがこの二名である。シナリオの不満こそ多いが、この二名の人気は高い。 -2021年9月9日にリマスター版である『ソニックカラーズ アルティメット』がSwitch/PS4/PC(Epic)で発売予定。海外ではXbox One版も登場。 --『[[アドベンチャー>ソニックアドベンチャー]]』以降の3Dソニックシリーズは復刻の機会が少なく、PS2アーカイブスの『[[ソニック ヒーローズ]]』以来となる。

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